バルサキット開発着手

 🔨 03W クラス  (W=Weight) 重さの意・・・。
● 03Wクラスとは、(0,3㎏=300g)・・・全備重量が300グラム前後の機体の事です。その範囲は280g~320g・・・、搭載メカは2ch限定です。世の中・・・きつ過ぎる二段上反角(ポリへドラル翼)の軽量ハンドランチ・グライダーが当たり前になってしまい、本来のグライダーの形状を忘れているモデラーさんが多く見られます。

● 片翼の上反角がたったの度ですかァ?・・・安定悪そう・・・。そうでしょうか・・・。全長900mm・翼長1800mmのグライダーの上反角が度・・・。翼型(ラムロット改・最大翼厚%)・・・標高5メートル程度の土手スロープ、風速1メートル(微風域)でも普通に飛行出来る・・・しかも・・・走る!。従来のフリフリ・ヒラヒラの軽量ハンドランチ・グライダーとは一線を画す・・・、実機グライダーらしく、優雅なソアリングを身近で・・・それも水平飛行は眼前をパスしていく・・・。こういう楽しさが有ってもいい時期に成って来たとも言えます。

● キット内容は、主要な材料を(1,5mm・2,0mm・3,0mm)に限定します。他に機首のコーンブロック・翼端ブロックはパーツとして入るでしょう。バルサシート自体を冶具として機能させ、組めるモデラーさん向きのキットになるでしょう。入門して来る初心者さんには、組めるモデラーさんが指導してあげて下さい。昭和40年代の飛行場には沢山いた(ほっとけクラス)のモデラーさんみたいに・・・。

● 機種は近代第二次大戦の戦前・戦中・戦後に存在した実機ソアラーを、飛ばし易くしたセミスケール機です。そのまま素直にキットを作れば、本来の性能は充分持っています。飽き足らないモデラーさんは、性能を落とす様な無茶な改造をしなければ、実機に近いフォルムに出来る基本構造を最初から設定してあります。

● 昭和の有名なメーカーとして大戦スケール機のバルサキットを多く販売していた生田無線・・・丸鷹・・・は、多くのスケールモデラーを魅了しキットを更にドレスアップするモデラーや、キットで得た知識を元に自作の花道を突っ走るモデラーさんまで育てました。グライダーの世界においても、一条さんのガルモデルから販売された多くのグライダーキットは、言わばほっとけクラス以上のモデラーの製作技術を向上させたメーカーだったとも言えるでしょう。

● ネット掲示板のネタにと・・・ガルモデルのグライダーをオークションで安く落札して自慢げに紹介しても、ARFから入門したモデラーさんは、一条さんの手書きの原寸図が読めないから完成しません。結局・・・ネットに溢れる他人の画像を上手く加工して、製作過程をちょくちょくお仲間掲示板にアップする羽目になります。現在・・・此れに該当するモデラーさんは、ガルモデルキットの最大の難関と言われた胴体側板の工作の仕方を此方で閲覧されてから、オークションで落とした難攻不落のガルモデルのキットと対決して下さい。

 🔨 07W クラス (全備重量・650~750グラムの機体)

● バルサキットを計画中・・・と記載しただけなのに、発売はいつ?に始まり・・・機種は何?・・・。皆さん・・・世の中にバルサキットは星の数ほど有るのに・・・。メールがどっとやって来ました。出来れば・・・最初は・・・アーりーさんで!・・・???。此方の予定では、ハンドランチサイズから・・・って思っていたんですが、モデラーさんの多くが(EBシリーズ)を欲しがっていたとは・・・、困惑の誤算でしたよ。

● アーリーバードは、後部胴体がトラス構造なので、組み立ては簡単そうに見えますしテールヘビーに成り難い反面、バルサキットを組めるモデラーとトラス胴体を組み慣れた自作モデラーには簡単でも・・・初心者には大変な難関作業に成ります。ここをどうやってクリアするかが、あーりーさんをキット化する課題でしたので、今まで保留にしてあったのですが・・・。今回発売に向けて此方を先にバルサキット化します。

● 予定価格の上限を(¥10000)として、何処までコストのダウンを・・・。とは、聞こえが良く・・・期待過多になっても困るので、予定価格をオーバーしない様に努力しましょう。何せ・・・大手メーカーみたいに数千機分製作してコストダウンなんて出来ませんので、数十機単位での販売を目指しています。大手メーカーには無い特色をふんだんに使ってキットを作ってみましょう。

● 胴体側板の後部トラス構造を冶具を使って組み立てますが、多分・・・自作する時の手助けに成る様な組み立て方法ですから、キットを購入するか否か・・・ご自分でお考え下さい。ただ・・・手切りでは組めない精度のレベルなので、レーザーカットのデメリットをなるべく露見させない工作精度と組み立て方法となるでしょう。

● 本機(Early-Bird)には、初期型・大観峰仕様(ケストレル165)・平尾台仕様(ケストレル180)・東北福島仕様(フライキャッチャー165)の三種類がありますが、この原型機を元にして新型(Early-Bird Ⅳ型)を設計します。正確に組み立てる楽しさと削る楽しさの両方を一度に味わえるバルサキットになりますよ。

● このアーリーバードには、製作上の世界共通ルールが存在しています。機体番号が続き番号に成っている点です。生地完成セットでもバルキットでも、同じ機体番号がありません。機体を購入されるとキットの箱には機体番号が記載されていますが、同じ機体番号がキットには入っています。

● 機体が完成したら機体の完成画像と飛行画像を当工房に送って下さい。機体番号で顧客登録いたします。予定では機体番号(03-863~・・・)からのスタートに成ります。キットを再販する毎に、この機体番号は続きます。お近くのお仲間さん同士で飛行隊を結成されて楽しんで下さい。これが大観峰飛行隊(D・S・Q)のルールです。上級者は初級者のモデラーさんに指導をしてあげて下さい。これが大観峰でのルールでしたので・・・。

● 本機発売の予定は、来年三月の初旬です。もっと早くなるかもしれません。発売は(じげもんドットコム)地元南島原市・口之津町・ネット世界の栄町商店街から発送します。まだ・・・人口が13000人位いた時代の地元の一番繁栄していた商店街でしたが、時代の流れで・・・寂れているのが現状です。今の人口は約半分・・・。野良猫・飼い猫・化け猫が放し飼いの我が町ですので、猫好きさん遊びに来て下さい。(=^・^=)(=^・^=)(=^・^=)

● 図面はほぼ仕上がりました。ワザとピンボケ設定してます。頭の良いモデラーさんは、こういう画像からでもコピーしちゃうからです。多分・・・面倒臭い構造なんで、かなり手抜きしてコピーされるでしょうなあ・・・。ただ・・・この図面から読み取れる胴体の内部構造の詳細までは理解してないと思われます。

● 最初に説明したコンセプト通りに、正確に組める胴体構造にしました。従来のバルサキットには存在していない胴体のハードポイント構造を、今回のキットには採用してます。要するに・・・ワンピース翼でも二分割ツーピース翼でも、この胴体のハードポイント無くして正確に組み立てる事なんか出来ないからです。

● ただ・・・この胴体のハードポイント構造なんですが、実機には当たり前に装備されている構造です。ただ・・・これを模型飛行機に採用すると、搭載メカの寛容性が無くなるので・・・現在までのバルサキットには採用されていませんでした。しかし・・・この構造を完全に理解すると、従来の大手メーカーのバルサキットも正確に組める様に成るでしょうね。


● このアナログデータ無しでは、あーりーさんは作れません。後は・・・システムプログラムのエキスパートさんへ丸投げ~・・・。私は次の機体の試作へ移ります。おっとおおお!ブタ(=^・^=)ピアさんがご飯くれえええ!って、にゃ~にゃ~言ってます、原寸図面と格闘する事・・・約二週間・・・。昼間はまたたび電器・・・夜は工房にて原寸図面から部品図面の作図作業・・・やっと解放されました。愛知のyukihaurabさん・・・、お待たせしました。Ange製作に戻ります。

● このあーりーさんの胴体構造を理解すると、多分・・・ネットオークションで落とした40年前の半分バルサが材質変化してしまったキットでも正確に組めます。従来の二枚側板のキットなんですが・・・、閲覧しているモデラーさんは、組み立てる前に付属している原寸図面や写真満載の取り扱い説明書を熟知してから製作していますか?。

● もし・・・正確に組みたいなら、これらの情報を今まで以上に熟読して下さい。例を挙げるなら・・・主翼を胴体に正確に勘合したいなら、主翼の前縁側の胴枠と後縁側の胴枠は、必ず平行に成っていなければなりません。この二枚の胴枠に角度のズレがあると、胴体の左右の湾曲具合にズレが出ていますので、主翼は胴体に正確に付けられません。

● 本機あーりーさんのキットには原寸図面も付属の写真満載の組み立て説明書もありません。当ホームページの組立説明記事を見ながら組んでみましょう。多分・・・今一・・・従来のバルサキットでは満足に組めなかった箇所が組める様に成るかもしれません。お仲間掲示板での大手メーカーさんのキットの悪口・・・書いてた自分が恥ずかしく成るかも・・・。(12・26記載)
 
● 出向先からの画像アップです。重心位置付近のハードポイント構造と、機首側胴体の内部構造です。過去に販売した(EP-GANBA)も、画像の様なアナログデータを使ってデジタルプログラム化し・・・レーザーカットしました。前回のGANBAは、生地完成の機体に加工する為に、言わば組み立てる側のストレス軽減を重視した内容でレーザー加工しました。胴体ならば・・・生地完成胴体の完成状態を外側から拘束する手法です。

● しかし、このGANBAをキット状態にすると・・・、生地完成仕様機以上の細分化した部品が必要になり、結果的に大手メーカーに並ぶ位の大量生産によるコスト低減は不可能となります。日本国内のメーカーさんは、レーザーカットのバルサキットに移行する以前は、職人さんが一つ一つの部品のダイカットを行う為の、複雑な刃型を作っていました。

● この職人技は誰もが簡単にホイホイと出来る技術でもないんです。同じ開発室で旋盤とボールフライスを駆使して試作部品を製作していた私の隣のテーブルで、せっせと刃型を作っていましたよ。毎日残業続きで・・・私は近鉄と地下鉄を乗り継いだ先の自宅でしたので、午前様覚悟が出来ませんでした。しかし、この職人さんは会社の近くでしたので、何時も午前様・・・。毎日毎日・・・本当に・・・だって・・・彼しか出来ない製作技術でしたからね。

● 何気に普通に模型店で購入していたEZの完成機・・・。主翼の印刷されたスチレンシート・・・どうやって作ってたか解りますか?。この翼型に巻かれたスチレンシートを展開すると、物凄く大きい寸法カットされた複雑な形状の一枚板に成ります。この一枚板の主翼構成のシート材は900×1800mmの定尺ベニヤを加工してダイカット冶具にしています。厚みは18mmの積層ベニヤ、表面をシナ加工したベニヤです。

● この重くてデカいベニヤを奥行き1200mmの大型糸鋸盤に乗せて、手切りで刃を埋め込む溝を掘って行きます。最近・・・ブログで多くのモデラーさんが使用している糸鋸盤とは比べ物に成らない位の大きさの糸鋸盤です。これを・・・全て手作業でやるんだから・・・。定尺板のど真ん中付近に2,5mmの孔を開けて、糸鋸を通して・・・って・・・ブログの自作モデラーさん・・・誰もやらないでしょう?。全部切り抜いたら・・・冶具になりません。言わば・・・レーザーカットの切り抜けを防ぐ所々の繋ぎ面の加工を手作業で行う職人技って事ですよ。

● メーカーさんが使ってるレーザー加工の出力は、バルサなら最大8mmまで。ベニヤでも4mmが限界です。このレーザー加工のシート状態を全て手作業で行うダイカット職人さんの凄い技です。しかも・・・厚さ18mmのベニヤでやるんだから・・・。でもね!レーザー加工がまだ一般的では無かった時代・・・。OK模型のダイカット職人さん(M本氏)・・・。EZ機やバルサキットのダイカット冶具は・・・彼が一人で製作していました。現在・・・御年・・・70歳前?・・・昭和と平成の一時代の業界を支えていた貴方を私は・・・誇りに思います。面白い自作機の数々・・・こんな仙人みたいな先輩諸氏が多く仕事していたのが、OK模型なんですよ。

● 昭和の大手メーカーのバルサキットや完成機の悪口を・・・、平然とお仲間掲示板に書き捲っていたモデラーさん?。知った被ってこうすりゃ良い!とかあ~すりゃ良いとか・・・、職人技の真髄を見極めてからグチャグチャ文句は言ってくれい!。何でもかんでも完璧にしちゃったら・・・まあ!バルサキットの面白みは無くなるでしょうなあ・・・。性能を落とさず(まあ・・・向上も無いけど・・・)、お客様側の製作レベルの範囲に合わせたメーカーさんの考察具合・・・気持ちを汲んであげて下さい。必要以上のパワーソースを搭載しても、載せたご本人は満足でしょうけど・・・。壊れたからってメーカーの設計ミスだ!って騒いだって・・・、誰も共感しませんよ。説明書の一番肝心な注意書き・・・貴方以外・・・皆!読んでますから・・・。(2017/12/29記載)
 
● 画像は南阿蘇の大御所さんが製作した1,5倍拡大の新型アーリバードです。う~む・・・、二倍に拡大せずに1,5倍って所が共感を呼びますなあ。二倍にしたらツーピース翼以上ですし、カンザシを何処で繋ぐか・・・このあーりーさんの主翼センターの上反角は、片翼でも12度以上・・・、カンザシは特注するしかありません。さて・・・何処で分解するんでしょうかねえ。
 
● 画像から見る限り、初期型を見事に再現しています。まだ製作途中の模様・・・。主翼後部付近の胴体が、若干強度不足にも見えるので、早速メールでアドバイスしときましょうかね。グライダーは、大型に成れば成るほど着陸時のグランドループは、致命傷ですので・・・。
 
● 第68回平尾台大会・スケールクラスの入賞者の画像です。あれ?ソアラーに混じってドイツのロケット戦闘機が・・・。本日、パイロット自身が吹き飛ばされる位の強風コンディションながら、当工房のコメートは、二位と善戦・・・。元々がロケット戦闘機ですしね。強風でないと本来の飛びのスケール感は出ませんし・・・。強風専用で威力を発揮し、それが結果となりました。パイロットの山本さん!好結果を出してくれて有難う御座いました。
           
● 01-003号機を10年以上飛ばし続けてきた南阿蘇の大御所(H山氏・タッグネーム=ASO-BOY)さんが、ご自分で再設計された新型あ~り~さんです。仮称(Jambo Early)・・・全長1500mm・翼長2800・全備重量2650グラム(モグラ時・+200g)主翼面積80d㎡・翼型(E-205)・・・。動力無しと動力仕様を、ノーズコーンの付け替えで変更出来る機体に仕上げてます。

● 翼面荷重は動力無しの場合(33,1g/d㎡)・モグラの場合(35,6g/d㎡)・・・。どちらにしても、軽量サーマル機の値です。バルサ仕様機なんですが、内訳を言えば・・・桐板・ヒノキの角材等を多用した内容だそうです。スパンも3000mm前後に成ると、軽量バルサ材に固執する事はないぞ!という、ジェダイマスターの教えですよ(笑)・・・。
 
● 運搬の利便性を良くする目的で、尾翼は取り外し可能、主翼は外翼を分割できる三分割としている様ですね。メインカンザシがカーボンパイプに成っていますが、外翼が軽量で仕上がった証拠ですね。翼型は(E-205)・スロープグライダーでは、フラットボトムの初心者仕様から、エルロン搭載の弱性半対称翼へのステップアップで、よく使われる翼型です。当工房の初期型ワイルドボアⅡA型で使用した翼型ですが、スピードに乗っている時は逆宙返りも出来ますので、アクロ系の演技も出来・・・且つ浮きも良いという二面性を発揮できます。ただし・・・レーシングみたいに、走りませんのでパッシングレースでは負けるでしょうね。
 
● コクピットにはワンコが座ってますが、正式にはくまモンが載る予定だそうです。GWは俵山・大観峰で飛んでいる姿が見れるでしょう。

  2018 ☀☀☀・・・GW Big Early-Bird 大観峰フライト 
          
  ゴールデンウィーク真っただ中でのインストラクターH山氏製作・ビッグ・あ~り~さんの発進直前の画像です。ありゃ?ホルダーは・・・、大観峰の重鎮!インストラクターA川氏ですなあ。このコンビは、実に息が合ってます。当工房の試作機の殆どは、このインストラクター両名がテストしてくれてます。如何にも飛びそうもない形状の飛行物体でも、この両名の腕と知識に掛かれば・・・其れなりに初飛行します。

  当工房のリンク先の隠しページには、基本図面だけ送って・・・世界中のカスタム商会の工房主が量産したアーリーバードが掲載されています。リヒテンシュタインのラインハルト氏のあ~り~さんと、基本形状が同じですなあ。でも・・・H山さんは面倒臭がり屋さんだから、複雑なネットの波乗りは嫌がる筈・・・。って事は・・・、コンセプトの応用の仕方が似てると言えます。

  実機の世界でも・・・模型の世界でも・・・機体設計に携わるデザイナーには、独特な感性が在りまして・・・。近代ジェット戦闘機を見て貰えば解りますが、ロシアのミグ戦闘機とフランスのダッソー社の戦闘機・・・はっきりと設計したデザイナーのコンセプトが表れています。ジェットモデルを好むモデラーならば、垂直尾翼の形状を見れば、どちらの会社の戦闘機か見分けが着く・・・。こういう情報って、スクランブル部隊を持った世界中の空軍パイロットは、見分け方の一情報として講座を受けています。

  このビッグなあ~り~さんを見て、垂直尾翼面積が小さいなあ・・・って思ったモデラーさん!・・・。まだまだインストラクターの領域ではありませんなあ・・・。本機のノーズモーメントとテールモーメントの比率は、1対2,5・・・。よって、初期型あ~り~さんよりもテールモーメントが長い分、尾翼が小さく成ってます。更に・・・垂直尾翼の幅が狭いので小さく見えるんですが、その分上に延びてます。実機にもこういう比率と形状の垂直尾翼は沢山存在していますよ。垂直尾翼の特徴なんですが、幅は然程大きくなくても、高さが有った方が利きは良く成ります。しかし・・・実機の場合・・・高過ぎると運搬に困るので、まあ大人の事情で其れなりの高さで収まってます。模型機の場合は、その制約がありません。このあ~り~さんは、実機のモデルが存在しませんので、こういう性能向上の製作上の遊び方が出来るのです。
          
  インストラクターA川氏のハンドカタパルト・・・。氏の投げ方は、ハンドカタパルトの見本です。「投げましょうか!。」って言われて、断る事が出来ずに・・・投げさせたら・発進直後の機体姿勢は、大きく右に傾いていた・・・。高度が無いのでリカバリー出来ずに右の翼端から墜落・・・。右の主翼を大破!・・・。でも・・・投げた人・・・ちゃんと水平に投げた!って言い張ります。でも・・・見物してた多くのモデラーさんは、事実を知ってます。

  大観峰入山のスロープ初心者さんほど機体を投げたがります。投げてもらうと上記の結果に・・・。小型のハンドランチグライダーと大型のソアラーは投げ方を変えないと、必ず失敗しますよ。インストラクターA川氏の上半身をよく見て下さいね。腰の辺りから頭のてっぺんまで、左に傾いてるでしょう。ピッチャーのオーバースローと同じです。機体を水平に投げ様と思ったら、右利きなら身体を左に傾斜させて投げるのが基本です。軽量グライダーは、この必要が無いので、何時もの投げ方でやったため・・・失敗します。軽量機のつもりでヒラリ!っと投げても、初速が無いので揚力が発生しません。「投げましょうか!。」って言う前に、自分で大型グライダーを製作して、投げる練習をしてから自信たっぷりに言って下さいね。初飛行の一投目・・・上記の投げ方されたら・・・その日のテストは終了です。お宿に帰って徹っちん修理は疲れますよってに・・・。
          
  このビッグあ~り~さんを其のままキット化したら・・・、化けられるスケールグライダーへのドレスアップも可能でしょう。桐板やらベニヤ・ヒノキを多用して、高価に成ったバルサ材を少しでも減らし・・・更に、大型化した分それらの材料を強度確保に廻せる技術は、バルサキットを長年に渡って作り続けて来たモデラーの歴史でもあります。閲覧している自作モデラーなら、この機体が如何に作り難いかご存知の筈・・・。その分・・・永~く付き合える機体でもある事実を既に知っておられると思いますよ。
          
● スロープサイトにおけるリポバッテリーの発火火災に対応するべく、胴体内部には大容量のニッケル水素乾電池を搭載出来るスペースが確保されていますので、無風時対策でモーターグライダーに変身出来ます。ノーズの青いコーンを交換すると、ブラシレスモーターのユニット搭載が可能です。試作中のEP-GANBAは、ノーズ部分の交換でギヤダウン・ブラシモーターとブラシレス・モーターの両方が搭載出来る様な構造に成っていました。其れを進化させると、こういう応用が自作レベルで可能に成ります。

● 水平尾翼はメインスパーが入ってる様に見えるので、多分・・・多くのモデラーさんは、複雑な構造だと勘違いしてるでしょうなあ。このメインスパーなんですが、トラス状に組まれた水平尾翼面に単純に上から載せただけのメインスパーです。フィルムで仕上げると、単純なクサビ型・・・所謂、ステルス翼(笑)です。それでも揚力尾翼に変身です。邪道に見えてるのは、昭和を知らないモデラーさん・・・。F3Aのキットメーカーなら世界中のモデラーに愛された加藤無線(MK)の初心者対応入門機(ハッピー20)が、このタイプの水平尾翼を採用してましたね。オークションで落としたハッピーを製作記事としたブログを、ずっと閲覧してたんですが、この管理人さん・・・、見栄えが悪い!って・・・このメインスパー・・・省略したんですが・・・。初飛行で暴れる暴れる・・・。酷評するのは筋違いかなあ。自分でバランス崩したんだから・・・其れは管理人さんの知識が足らなかっただけですよ。
          
● このあ~り~さんシリーズ・・・、最初の機体は、主翼二分割のスパン3600mmの機体でした。当時の私の愛車である(トヨタXEサルーン1500cc)に搭載出来る最大スパンで製作しました。当時は、吹上浜でカスタム商会のお仲間さんとつるんで、まあ!昼間は延々テストして、夜は吹上浜ユースで毎晩アルコール少々の宴会・・・。シーズンオフなので、商会のメンバー貸し切りだし。

● 10月に成っても、夜中は暑い・・・。扇風機をガンガン回して寝る有様・・・。これが南国鹿児島ですよ。この大型機を単純に二分の一にスケールダウンしたのが、初期型のあ~り~さんです。よく勘違いされるモデラーさんも多いのですが、スパンが半分に成ると、コード(翼弦)も半分に成るので・・・1/2のスケールダウンという事は、主翼面積は1/4に成ります。よって、全備重量は、其れ以下にしないと、高水準な縮小スケール機には出来ません。でも・・・胴体には二個の標準サーボが搭載可能でしたし、そういうつもりでモーメント比率と胴体構造を設計しました。よって、初心者さんの中には、更なる軽量化と称してマイクロサーボを搭載してしまい・・・重心が合わず・・・鉛のバラストを追加した・・・って人もいましたね。

● 一グラムでも軽量化して高性能を狙う!・・・機種では無いんですよ!あ~り~さんは!。適正翼面荷重で完成させる機体ですので、微風でも飛ばせる軽量ハンドランチ機では無いのですよ。それでも完成重量は700g前後・・・。翼面積から言えば最適な飛行条件は、風速2~5mの中風域まででしょうか。この域ならば、高翼面荷重のレーシングが主体のスロープグライダー大会に参戦可能です。一グラムでも軽量化したハンドランチ機で、レーシングが飛べる風速域の大会に参戦しても、風に翻弄されてレースに成らず・・・何度もコースから外れて、ベテランさんにコースに戻してもらい・・・。ゴールしたらドラマ一本終わってましたあ!。ではなあ・・・。

● 現在あ~り~さんのバルサキット販売に向けて、多くのテストフライヤーさんに製作してもらってます。完全なスロットインのレーザー加工にしなくても・・・多分、ひと昔前のダイカットのバルサキットでも・・・可能だったかもしれない誰でも正確に組める内容に成っています。多分・・・何処の大手メーカーも面倒臭がってキットにしないでしょうなあ。でも、キット初心者には飛行機の構造から勉強してもらえるし、組めるモデラーさんならば飛行性能を落とさない改造も出来る・・・面白いキットに成るでしょうね。矩形翼なら直角と平行が確実に出せる主翼構造だし、テーパー翼なら左右の主翼の角度がピタリと一致するので、僅かな重さの違いは接着剤の量で調整可能・・・。世の中の大手のメーカーさんが参入したら・・・模型機の世界は、より実機の構造に近く成るでしょうね。

● 複雑に成るんじゃないんですよ。実機にはどんな墜落をしても・・・絶対に狂わない三つのハードポイントが組み込まれています。このハードポイントを基準にして機体修理を行うので、完全に修復が可能なんです。このハードポイントの採用は、昔のラジコンメカが大きかった時代には不可能だったので、ラジコン飛行機独自の構造に収まって普及したので、自作モデラーさんの多くも模型機独自の構造で自作するのが普通なんですが、このハードポイントを無視するので自分でも納得し難い機体が完成してしまいます。実機の構造からヒントを得た独自の模型機の構造に近いハードポイントを有する機体を多く販売していた国内の大手メーカーさんが、一つだけ在りましたよ。Tomさんの会社です。同社の機体のハードポイントは、実に実機に近い構造をしています。胴体のこの部分を正確に組めば、他の調整はこのハードポイントを基準に正確に出来る!ってレベルです。Tomさんの会社のキットをお持ちなら、説明書をよく読んでみましょう・・・。何処が基準のハードポイントなのか、理解できる筈です。其れが解れば・・・自分でも納得できるキットの完成形と成るでしょう。