〇 未確認飛行物体:F−4EJ−X (PHANTOM−X)悪乗り航空隊機:(非売品)


 全長・・・・・・1530mm

 翼長・・・・・・1350mm

 全備重量・・3800g

 翼面積・・・・59,4du

 翼型・・・・・・7,5%対称翼

 プロポ・・・・・5ch

 仕様・・・・・・京商ダクトユニット・K&B21グローENG×

 

 ●  F−104J−Xのラジコン飛行機一号機が出来上がった頃、部室の中ではパイロット達がワイワイ言いながらマルヨンのメカ積みをしていました。そこへF−1パイロットがやって来て私にイラストを見せてくれました。そのイラストには何やらアニメちっくな飛行物体が書いてありました。しかし、よく見てみるとそれはファントムベースの飛行機でした。ファントム・パイロット達はそのイラストを見るなりいきなり騒ぎ出し、これも作れと私を御だて始めました。そこで、このファントムSFバージョン機を作る代わりに、マルヨンの2号機から4号機まではパイロット達に作ってもらう事にしました。材料は刻んであるので組むだけなんですが、彼らははっきり言ってキット製作はズブの素人集団です。空中分解だけは避けたかったので上官であり年上ですが、心をゴジラにして指導させてもらいました。気持ち良かったですよ〜、上官に向かって命令出来るのは・・・・・。


 ●  ファントム・パイロットに言わせるとこの機体が存在するなら是非!操縦してみたいそうです。国の事だから万が一にでもテスト機すら作らないだろうと諦めています。ならば!・・・ラジコンで・・・。私は彼らの気持ちが良く解ります。パワーソースはパイロット達が飽きて飛ばさなくなった、京商のトミーキャット25のエンジンダクトを2発装備する事になりました。エンジンはK&B−21です。ニトロ30%の合成系燃料でもMAX22500回転を記録します。このエンジンに当時超ハイオクと言われたGP75(ニトロ75%)を使用し、26000回転まで上げていました。元々パイロン機用に開発された燃料です。普通のプラグでは持つ訳がありません。2ボルト用のプラグでやっと継続して回せる様になりました。


 ●  整備員にしてみれば翼が高いと上面の整備が大変・・・、翼が低すぎると下面の整備が大変になります。実機が存在したら・・・と思うだけで憂鬱になりました。逆ガル翼の代表作と言えばF−4Uコルセアですが、整備員だった私の目からすればメリットとデメリットが両方詰まった名機なのかもしれません。艦載機の必要条件は機体がコンパクトになるというのが一番必要かと思います。コルセアの外翼は垂直に立てる事ができますし、逆ガルなのでストレート翼の場合より低くできます。メインストラットギアも支柱を短く出来るので太く丈夫に出来ます。しかし翼内に納めるため90度反転させる機能が必要なので、整備員は仰向けに寝そべって整備する事になります。経験があるので解るんですが、垂れるオイルの目の直撃を如何にかわすかが難点です。オイルは目に染みるんですよね〜・・・。


 ●  のんびり飛行会でハンドカタパルト直後とんぼ返りで不時着する機体を見ました。この機体のオーナー氏は自分のホームページを持ち、結構専門的な事も書いておられますし、製作記事も書いています。ただ・・・自分では飛ばせない機体ばかり作りベテラン氏にお任せするのですが、それでも飛ばない機体が殆どです。浮いて不時着した機体は「良く飛びました・・・」といつもの言葉で書いてあります。とんぼ返りした機体はEPPのシートで組んだEDFのミグ戦闘機です。多分オーナー氏は実機のメインストラットギアの位置を参考にして重心を決めたのだと思います。これがそもそもの間違いです。実機は離陸直後から即、戦闘能力を発揮出来ないと標的にされやすくなります。3000m近い滑走路をいっぱいに使い、地面を離れた直後には亜音速の手前のスピードに達しなければなりません。そこで空力重心位置より遥か後方にメインギアを取り付けてあります。模型の場合はそこまでのスピードアップは必要在りませんし出せませんので、空力重心の約20mm後方にメインギアを取り付けるのが普通です。要するに重心が後ろ過ぎたという事です。でも・・・本人が気付いてくれないと・・・代わりに飛ばしてあげているベテラン氏達の苦労はいつまで経っても報われないでしょう。一度アドバイスしたんですけどね。「知ったかぶりするなあ〜!、何も知らんくせに〜!、俺は実機の零戦が飛んでる時から飛行機の事知っとるとぞお〜、TOKUさんに聞くけん黙っとれ!。」そのTOKUさんも知らない事実でした。


 ●  ファントムは垂直尾翼付近に4人乗っても尻餅を着きませんでした。それほど後方にメインギアが位置していたと言う事です。離陸する時はアフターバーナーも使って加速してたぐらいですから・・・。



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