DFS-HABICHT (生地完成・8部組み) 受注生産


 全長・・・・・・1460mm

 翼長・・・・・・3100mm

 全備重量・・3800g

 翼面積・・・・85,3d㎡

 翼型・・・・・・16%~9%フラットボトム系変化翼

 プロポ・・・・・4~5ch

 仕様・・・・・・無動力スロープ専用グライダー

         (スポイラー装備)

 ●  平成17年ハビヒトは誕生しました。ザノニアで気を良くした羽山氏からの再度の発注です。氏から図面と資料が送られて来た時驚いてしまいました。5cm四方のイラスト三面図だったからです。ここからイキナリ模型の原寸大は無理だったので、まずは5倍に拡大して1mm方眼紙に図面を書いてみました。ノーズモーメントが短いので重心が合わなくなるのは目に見えていました。そこで数ある基本データの中でハビヒトに合致するものを選び、そのモーメントデータに当てはめて模型製作の原寸大図面を引きました。

 ●  ノーズモーメントを伸ばすと全体的にはテールモーメントが短くなります。そこで尾翼全体を大きくしてあります。大手メーカーの完全スケールに近い機体でも、マニアに解らない様にこのモーメントデータを使って形を崩し飛ばし易くしてあります。実機の場合それが大戦機を例にとれば、パイロットは重心付近に位置して天然の三軸ジャイロを駆使して機体をコントロールしています。ところが、模型飛行機はこの三軸ジャイロがありません。常に地上から機体を見上げて操縦しています。メーカー側ではフライヤーに解らない様に形を上手く崩して、自律安定性の良い機体を設計するのです。

 ●  メインカンザシはファインシャフトの12mmです。これ一本だけでも充分もちますが、テーパー比が大きいので翼根の翼弦がフィレットも含めると途轍もなく長くなります。そこでステンレス製の補助ピンを二列並べて組み込んであります。左右の主翼を結合するヒートンは衣文掛け用の金属製です。これに太目のタイラップバンドをダブルで使い左右の主翼を結合します。このタイラップバンドはグランドループで着陸した場合、爪が折れて緩む仕組みですので、バルサ組みの主翼でも破損する事は少ないと思います。お金持ちで太っ腹の気長に待てる方からの製作依頼をお待ちしています。

● 平尾台のグライダー大会の画像です。画像左の竿には吹流しが着いているんですが、竿が大きくしなっているという事は相当強い吹き上げ風だと言えます。こういう条件の時は機体重量は重く・・・大きいサイズのグライダーの方が風にも強く安定した飛行が出来ます。この時の機体重量は軽く4kgを越えていました。飛行は安定するんですが・・・着陸は重量クラスですので慎重を要します。幸いスポイラーを搭載していますので、エレベータと連動すると減速と高度低下の両方を同時に得る事が出来ます。

● 納品したのが秋でしたので冬を越して2月の大会です。例年の事例なんですが、秋の大会は無風と逆風に悩まされ・・・明けて冬の大会は強過ぎる強風との戦いです。例年の事ながらレーシングには最適なんですが、スケール機には少々酷な条件かもしれませんね。大会にスケール機で参加される方は、グローENG機の40クラス以上であるエンジンの代わりにバラストを積み込んだ大戦スケール機を持ち込んで、パッシング競技に挑んだ方が有利かもしれません。翼面荷重だけならばレーシングと同じクラスですので、スピードも其れなりに出ます。元々エンジン機ですので、若干前重心で設定すれば走るグライダーに成ります。強風10m以上の条件時お考え下さい。

● 平尾台の会長(K氏)とハビヒトのオーナーであるグライダーインストラクターの羽山太ニ氏です。このハビヒトはその後一度ハードランディングで岩に激突し左の主翼が骨折したんですが、当工房では専用の主翼冶具と部品全部の型紙がありますので、実機戦闘機と同じ様に完全に修復する事が出来ます。

● E・B・F掲示板HANGER-8(Early-Bird-Fighters)へ続く







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