ROSS RS-1 ZANONIA (生地完成・8部組み) 受注生産

 全長・・・・・・1430mm

 翼長・・・・・・3150mm

 全備重量・・2300g

 翼面積・・・・66,2d㎡

 翼型・・・・・・14%~10%フラットボトム系変化翼 (オリジナルの翼型です。)

 プロポ・・・・・3~4ch

 仕様・・・・・・無動力スケール・グライダー(指定搭載サーボの場合は当工房へ現物を送って下さい。専用台座を組み込みます。)

 ●  このグライダーの存在を知ったのはガルモデル(故:一条卓也氏)がキットとして発売してからでした。昭和のスケールグライダー・マニアには大変懐かしいモデルだと思います。私自身このザノニアはキットで3機製作しましたが、阪神の震災で全て失いました。今回2005年モデルとして復活させたザノニアですが、図面のアウトラインのみガルモデル・オリジナルを使わせて貰いましたが、内部構造と翼型は完全オリジナルとして設計し直してあります。画像のザノニアは角出しの八角形で製作しましたが、オリジナル機も実機ザノニアも胴体は綺麗なアール面で仕上げてあります。私の機体もアール面加工をしてありますが、阿蘇の羽山氏は角出し機に惚れ込んで購入されました。

 ●  型紙が全パーツ揃っていますので、オーダーされた場合一ヶ月程製作期間を貰います。生地完成機ですので7万円は欲しい所ですが、まずは個人情報のお付き合いから始めさせてもらいます。この構造は動力機には対応出来ません。よく無動力グライダーのキットを動力機に改造されていますが、無動力機の翼型と動力機の翼型は違っています。パワーを掛けても頭が上がらないようにメーカーではテストを繰り返し決定して在ります。何でもかんでも動力機にはなりません。このザノニアもフラットボトム系ですが、翼根と翼端では翼型が変化していくタイプを採用しています。スパン3m以上2,5kg近い機体が無風状態の大観峰において強烈なサーマル上昇風のみで舞い上がっていきます。ガルウイング独特のずば抜けた能力の一つでもあります。製作して7年目になりますが、傷は増えたもののまだまだ現役で飛んでいます。私の胴体内部構造は独特なのですが、ハードな接地着陸に耐えるとして定評があります。

 ●  カンザシにはファインシャフトを使用しています。スライドベアリングのシャフトなので1/1000mm精度で芯出ししてありますし、焼きが入っているので殆ど曲がりません。定盤の上で転がしてもスムーズに転がりますので強い衝撃にも耐えるようです。受けのパイプはアルミ製ですが肉厚が1mmありますのでこちらも丈夫です。シャフトが8mmに対してパイプ内径は8,05mmの特殊ドリルで更ってありますので、しっくりと納まるという感じですので取り扱いにシビアになる必要は無いと思います。

● 艶ありの無透明の塩ビ製キャノピーに見えますが、ハードバルサの組み立てキャノピーです。本機は最初のパッシングレースの空撮機から含めると、画像の機体は9機目となります。

● 搭載されているサーボは、昭和の時代からの生き残り?である標準型サーボです。実機にしても模型機でも同じ事が言えるんですが、軽量化のつもりでマイクロ型サーボを搭載しても・・・この手の機体の性能は向上しません。むしろ・・・重心合わせのバラスト搭載が増えるだけです。団扇みたいなラダー面積の作動時の風圧は相当な圧力が掛かります。サーボ固定用のビス孔が二つのマイクロ型サーボでは、踏ん張りが利かずケース毎捥げてしまいます。胴体のメカ室が大きいので、バラスト代わりに四つ孔固定の標準サイズのサーボを搭載した方が安全です。

● 本機のエレベータはサーボ直前から二本のフレキシブルロッドが独立してリンケージしてあります。生地完成機として渡す場合は既に組み込み済みとなっていますが、生地完成機の価格にはこのロッドセットは含まれておりませんので、ご自分でお持ちの方は当工房へ送って下さい。組み込んで完成させます。尚・・・加工料金は要りません。水平尾翼本体はガルモデル・オリジナルキットとは、取り付け方が違っています。

● 水平尾翼の台座になるベニヤの下には、ナイロン製のブロックが内蔵され直接ビスでタップを切って取り付けます。水平尾翼本体は2mmのハードバルサを両面からメディアムバルサの3mmで挟み込んで形成した、ムクのサンドイッチバルサです。所々入っている棒材は、ヒノキを十字で組んで溝を彫って埋め込みました。バルサ自体の反りと撓み防止です。

● キャノピー後部に見えるハッチは、二分割された主翼をカンザシで結合する際に、主翼に固定されたヒートン同士をタイラップバンドで結束させる為のものです。指が堂々と入れられるので、スッポン指の人でも楽々作業出来ます。ハッチ本体は上方には抜けません。後付の胴枠上部を僅かに傾ける事で・・・、台形配置としてありますのでスライドさせて抜き取る構造です。量産機からの新しい工作方法ですが、胴体側に主翼用のフィレット成形が付きましたので、分割された主翼のカンザシ側の加工が必要なくなりました。普通のフィルム貼り込みで完成します。

● 世界中の(Ross-RS-1-Zanonia) HANGER-10に続く