〇 WARBIRDFIGHT・専用機クラスF-1SPITFIREMK,T)  ¥二桁万円です。


 全長・・・・・・1510mm

 翼長・・・・・・1960mm

 全備重量・・2500g

 翼面積・・・・59,7du

 翼型・・・・・・10,5%半対称翼

 プロポ・・・・・4〜6ch

 仕様・・・・・・無動力・どすこい投げスロープ専用機

         (EBF掲示板の会員のみ購入可能)


 ●  私の自宅開発室には約2500種類の機体の基本データがあります。この基本データとはこの通りに機体のバランスをあわせてデザインすれば一発勝負で普通に飛ばせる飛行機が作れるという事です。メーカーの社員として模型業界に籍を置く前までは、別の本職を持ち趣味としてキットを購入して製作していました。加藤無線ではキットの刻み方を材料であるバルサのムクの角材からシートに加工して、そこから型板に合わせて材料を部品に仕上げていきます。OK模型では開発部にて沢山の機体の開発に従事しました。メーカーから独立する時持ち出せるものはありませんでしたが、インターネット時代になって一番良かったと思う事は、機体の基本データが入手し易くなった事です。世の中の普通のマニア達は良くも悪くもネット掲示板で楽しくお喋りしておられますが、私にとってのインターネットは航空機情報の博物館という意味合いしか持っていませんでしたので、今後も途轍もなく大きい図書館という扱いから逸脱する事はないでしょう。同じ考えの人は必ずおられると思いますので、そういう人の為の図書館の展示物としての分野も広めて行きたいと思っています。


 ●  スロープ専用グライダー・飛燕と同じ基本データを使いましたので、このスピットファイアーも一発勝負で良く飛ぶドスコイ機になりました。斜角80度のスロープサイトで断崖絶壁を動力機のように力強く上昇して来る無動力大戦スケール機の迫力は、体験したマニアでないと解らないエクスタシーがあります。この機体諸元を見たスロープグライダーのフライヤーなら、直ぐに気付いたと思います。JRGAが定めている機体クラスに合致した造りになっています。大型スケール・ソアラーに混じって競技をこなせる様に設計してあります。強風で大型ソアラーがリタイヤする中、スピード・モードでガンガンパッシングターンを決める事もできます。別の考え方ですがJRGAが定めた2mクラス・オープンクラス・スケールクラスにトリプルエントリーも可能です。


 ●  基本データは同じなのですが、スピットファイアーは楕円翼という最大にして最強の武器を備えている機体です。楕円翼の特長はその翼端なのですが、誘導抗力が発生し難いと言われています。専門的に詳しく説明しても殆どの方がチンプンカンプンだろうと思いますので、何かに例えて言うならば・・・主翼の前縁に当たった空気の粒は翼の上下面を流れる他に前縁に沿って、翼端側にも流れていきます。通常の機体には必ず翼端が存在しますので、気流を乱す渦が発生しています。ここにウィングレットと言う構造物を付けると、誘導抗力と言う悪い気流の乱れを良い気流の流れに変化させる事が出来ます。抵抗が減るので燃費が良くなりますので、大型旅客機にはこのウィングレットが付属している機種が多く見られます。


 ●  では楕円翼はどうでしょうか。単純に考えて悪さをする為に翼端まで流れた気流は行けども行けども翼端が見つかりません。その内後縁側に廻りこんでやっと気が付いた時には・・・時既に遅く・・・翼の上面を流れて来た善玉超人ロビンマスクにフライング・ラリアットを喰らい機体後方に吹っ飛ばされていきます。要するに気流自身が翼端で渦を作れない状況にしてあるという事です。世界中の研究者たちは面白い事を沢山考えているんですね。


 ●  プロトタイプの飛燕を作った時キャノピーの木型を特注したのですが、木型を正式な材料で作ってから、古巣のメーカーさんにボコッて貰いました。この時このキャノピーの木型の汎用を考慮してスピットファイアーにも使えるようにセミスケール・キャノピーにしました。コクピット廻りは飛燕と殆ど共通なので部品の互換性が効いてくれます。中国製品並みの安い人件費で大量生産ではありませんので、材料のコストが安く出来るという訳ではなく同じ型紙が使えるので、作業が早く終わります。この時掛かる時給が50円から70円になる程度ですので、5時間分で100円ぐらい儲けるだけです。 



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