開発記録

● 画像で戻れます。

● ワイルドボアシリーズ機の開発記録です。U型機の画像は残っているんですが、T型機のシリーズは殆どありませんが、残っている原寸図面から縮小したソリッドモデルを製作して記録の補足説明と致します。平成17年から開発を続けた記録の全貌です。さて!・・・・・鼻で笑って馬鹿にするも良し・・・涙々で一人感動するも良し・・・ブ〜ガチャン!を繰り返したマニアなら解かってくれるでしょう・・・。

● 昭和60年代・・・私が加藤無線(MK)に勤務していた頃の事なんですが、F3A機のキット製造に没頭している時代・・・アパートに帰っても更に模型を弄ろうという気には成れませんでした。そんなある日・・・北九州小倉の光模型(ジェダイ・マスター・スーガ)より電話がありました。話の内容はF3A型のスロープスタント・グライダーの件でした。翼面荷重と無動力でも走らせ易い翼型を使えば機体を大きくグライダースタイルにしなくても飛べるんじゃないか?との事。ナルホド!・・・理屈には合っています。ただし!強風限定です。過去の時代よりエンジンの代わりに同重量のバラストを搭載して強風時のスロープ(平尾台)において、F3A機を放り投げる・・・という天邪鬼みたいな飛ばし方が流行りました。それもこれも80年代のバブル好景気に連鎖する様に、ラジコンブームもやってきたんですが・・・、猫も杓子もF3A機でグランドが溢れてしまい・・・F3A以外の愛好家達は色んな面でF3A愛好家達から迫害や妨害をうけていました。「大会の近かけん!。練習ばせないかんとたい!。そがん飛行機は後から飛ばせや!。」・・・、スケール機やスポーツ機の愛好家達が飛ばした時だけ・・・、ノーコントラブルで墜落です。電波モニターが個人レベルで持てなかった時代・・・お互いの信頼関係だけで安全が約束されていた筈なんですが・・・、ブームになると訳の解からない新メンバーが増え次第に派閥を作ってショバ争いに発展します。最終的には・・・禁じ手である同周波バンドの後入れでノーコン墜落に見せかける手口・・・大変な時代でした。そういう弾かれたお仲間さん達がスロープスタントに転向して来て、スロープソアリングの一時代を築いて来ました。当時にも今のネット物知り博士に相当するマニアもいたんですが、鼻からスロープグライダー愛好家を馬鹿にしていました。グライダーなんか・・・定年過ぎたジジイがやればよい!・・・なんだそうですので、F3A愛好家達からの妨害を受ける事無く・・・スロープ愛好家は定着していきました。

● そういう時代ですので、とにかくグランド仕様機と言える飛行物体は何でも山頂から谷底へ放り込み・・・、強風ならばとりあえず何でも飛ばせるぞ!という噂が流れ・・・ワイワイガヤガヤ・・・平尾台のスロープサイトは花盛りとなりました。ルールは只一つ!(ガッチャントラブル)妨害電波の事なんですが、無意識な過失も意図的な過失も許さない!という観点から、バンドリボンは必ず着用せよ!が暗黙の平尾台ルールとなりました。それにしても・・・パイロン機までは飛行可能だろうなあって思っていたら、複葉機まで放り込んで其れなりに飛行させてしまう平尾台のお仲間さん達は凄いって思いましたよ。

● 記念すべきワイルドボアのT型Aタイプの機体フォルムです。なんとも代わり映えのしない・・・普通のデザインに見えるんですが・・・。F3A機を大きく崩さず無動力スタントスロープグライダーに変更しなければなりません。最初の機体には加藤無線(MK)の名機である(サンダーバード60)の各種モーメントをそのまま使って設計しました。実はこの機体のノーズに適正角度でモーターを付けたらグランド仕様機にもなれるモーメント設定です。最初はこの位置からスタートしました。現在・・・嫁入り先のお仲間さんに連絡しましたので、近日中にでも本体画像が届くでしょう。

● ワイルドボアT型Aタイプ機は落差の大きい大観峰に代表される様な大スロープには適用するんですが・・・、丘スロープ(鳥取砂丘)や海スロープ(吹上浜)では完全に飛ばせる飛行機では無い事が判明しました。強風時ならばあまり関係無いんですが、風速5m以下の場合は、旋回時に深いバンクを取ると機体が大きく沈みます。海スロープは素直な順風なんですが、落差が小さいので当然上昇風帯も狭くなります。そこから外れると高度を維持出来ませんし・・・、急旋回を掛けると高度が下がる・・・悪循環です。そこで!Bタイプの開発に着手しました。スロープグライダーでは最もポピュラーなショルダー・ウィング(肩持翼)を採用し、主翼の気流の影響を受け難いT型尾翼にするつもりだったんですが、リンケージが複雑になるのを避ける意味で新しい尾翼の形状を試してみました。

● 水上機で使用している下向きの垂直尾翼でヨー軸の安定を稼ぎ、水平尾翼の位置を下げます。垂直尾翼の特徴なんですが、面積は然程大きくなくても高く配置すればその効果は絶大です。レーシンググライダー(X−21)や実機F−16(ファイティング・ファルコン)が採用している垂直尾翼がそれに中ります。更に、本機では尾翼位置を低く設定しましたので、水平尾翼にきつめの上反角を入れてみました。垂直面の大きさは他のタイプ機と比べても一番大きく設定してあります。

● 本機Bタイプは鳥取砂丘をメインに条件的には山スロープよりも劣る環境でテストを繰り返して来ました。機体サイズは他機種と然程変わりませんので、飛び方と扱い方は同じなんですが・・・とにかく発進カタパルトが大変やり易い機体です。しっかりと胴体を持って力一杯放り投げられるからです。旋回時における沈みも少なく狭い上昇風帯でも安定した飛びが出来ました。オマケなんですが・・・、水平パスの最中に4ポイントロールが楽に出来ます。胴体下部にまで伸ばした垂直尾翼が功を発揮しています。ただ・・・スピードに関して言えば・・・平尾台パッシングレースではレーシング機には敵わないだろうなあ・・・と思いました。しかし、水平尾翼のリンケージを通常機と変わりない方法で出来るので、量産すれば価格は一番安くできるでしょう。

● スロープフライトにおける一つの性能のバロメーターとしてパッシングレースがあるんですが、順位は殆ど期待せずに安定した水平パスを目的に開発したU型Aタイプです。形状がファントムに似ているので知識裏覚えのネット物知り博士達からは、(ファントムの出来損ない)という称号を頂きました。それもこれも彼等の要求を蹴り飛ばしたからなんですが、新作機を持って御山に登って一発目・・・いきなり!「これ!オークションに出して下さい!。」と言われました。私は「定価で正規に買えよ!。」と言い返したら、「こんな飛行機・・・ファントムに似せて作ってるんでしょ?。それにしても格好悪いですよ。定価で4万円強ですかあ?。中国製品でも探せばもっと良いのがありますよお?。オークションで安く買い叩かれるのが関の山ですよおおお?。」ってなあ・・・、初めて会った人間に対してそれがお前の挨拶か?と思いました。タダ貰いか安く購入が不可能だと解かったら・・・捨て台詞を吐く!・・・これが新種のネット害虫です。単品一機のカスタム品を量産低価格のコストダウン機と一緒くたにする辺り・・・、製造の伊呂波が解かっていません。案の定・・・IT企業の方でした・・・。

● この機体は多くの飛行データが採れました。私自身・・・3年近くテストした機体です。開発の流れから言えばT型各機の良い所を全て持ったデザインとなりました。ファントムの出来損ない?って・・彼は開発途上のファントムの歴史を知っているんでしょうか。現在の完成された形状に成るまでの色んな形状の試作機を・・・。あの形には実機世界の命懸けのブ〜ガチャン時代が在るって事を・・・。知った被ったってアンタ!その時代にはまだ生まれていません。アンタの両親だってまだヨチヨチ歩きの赤ん坊の時代ですよ。東西冷戦の申し子と唄われたファントムはある意味殺人兵器なんですが、逃げ惑った筈のベトナム人でさえラジコンレベルならば大変良く飛ぶ飛行機だって言ってますよ。

● ワイルドボアのAタイプはジェットスタイルなので、初心者クラスのネット物知り博士にはSFチックで大変ウケは良いんですが、見た目程簡単には飛ばせません。初心者クラスの博士達はネット掲示板内では一流コンテストフライヤーなんですが、実際には低翼機の旋回飛行からの水平操作がオーバーコントロール気味で・・・、低翼機としては後退翼と翼端上反角効果で安定性は良い筈のU型Aタイプ機をフラフラ状態で飛ばしてます。失速によるスパイラル降下で深い谷底に落としかけて・・・慌てて送信機を奪い返した事も度々ありました。よってこの機体はラダー機と軽量ハンドランチグライダーのみしか触った事の無いフライヤーには・・・、飛行不能です。ただし!ベテラン諸氏の指導の元・・・キチンと操縦方法を教わります!って位に謙虚な初心者には飛ばせるでしょう。ネット掲示板で玄人ぶって会話してしまった初心者さんほど・・・、上手に成るまで一人で練習!の道を歩みたがるそうです。どんな落とし方をしても絶対壊れない飛行機は、柔軟性のあるスチレン機か・・・とても頑丈な構造の飛行機です。どちらにしても、自損事故なら良い方なんですが、物損事故や人身事故が起きる可能性もあります。こういう事故に遭遇した被害者の話を聞くと、大概の加害者はトンズラするそうです。飛行機が悪い!・無線機が悪い!・・・ってね。自転車だって最初から二輪車では乗れません。ブ〜ガチャン飛行と同じで落とさないコツ・転ばないコツを自分自身で体感しながら覚えていきます。しかし・・・自転車ならパイロットが操縦出来るんですが・・・、ラジコン飛行機は無線操縦です。操縦すればちゃんと飛ぶんですが、操縦出来ないからパイロットの言う事を聞いてくれません。ラジコン飛行機は立体空間の三次元空間を使って楽しむ模型です。ラジコンカーの概念は捨てて、初心に帰り・・・ベテラン諸氏から指導を受けると上手に成るまで一人で練習するのがどんなに危険な行為か・・・実感する筈です。

● このU型Bタイプ機はAタイプよりも過激な設定と構造です。初心者には格好良い飛行機に映るようです。御山に持って上がればとりあえず・・・誰からも馬鹿にはされませんが、投げても操縦は難しい機種ですので水平飛行に戻る為の当て舵の打てない初心者クラスには危険な飛行機です。多分・・・周りのお仲間さん達は自分の飛行機を持って逃げ出すでしょう。このU型Bタイプ機は、(JRGA)が定めた内規の範囲で設定されたスロープ専用機です。機首にブラシレスモーターを搭載?(構造的に初心者の改造は無理です)しても、ダウンスラストを相当付けないと水平飛行は難しい翼型を採用しています。多分・・・機体の全備重量的にリポ・バッテリー4セル搭載でも・・・グランド機には成れませんし、モーターグライダーにも成れないでしょう。購入後に更に肉抜きして軽量化?したとしても、ダイブ飛行からの宙返りで・・・殆ど在り得ない事なんですが、胴体側がバンザイ!するかもしれません。むしろしない事を祈りますが・・・、グランド機への改造なら胴体着陸でしょうから・・・ハードランディングでグランドループ!胴体が横に折れた?という不思議な壊れ方も在るかもしれません。無改造でのみ使用してくれるオーナーさんからの注文をお待ちしています。

● とりあえず四機種のみソリッド・モデル化してみましたが、T型機には細かく分けて吹上浜(鹿児島県)海スロープ専用のCタイプ・栗野岳(鹿児島県)専用Dタイプ・川内峠(長崎県・平戸)丘スロープ専用Eタイプが存在しています。その内・・・機会をみながら紹介していきましょう。なにしろ・・・飛ばし捲くったテスト機ばかりです。原型も残っていませんし画像もありませんが、原寸図面と型紙を作っておいて正解でした!。何れ再・・・再生する事も出来ますしね・・・。

● 全機種の大きさ比較の画像です。U型A・Bタイプの全長はBタイプの方が長く作ってあるんですが、そのモーメント比率はAタイプと同じです。全機種に共通しているのはスパン(翼長)が全て1600mm・±30mm以内で収めてある事です。翼面積も似た様な数値ですので翼型と翼面荷重のみの変化で各機体の性格を変化させています。機体のフォルムを見て真っ先に触手を延ばして理解されたのは、F3Aマニアと同カテゴリーからスロープフライトに転向されたマニアだろうと思います。機体の上面フォルムはF3A機其の物でしょう?。これが!北九州・小倉の光模型店主(マスター・スーガ=故人)が、加藤無線(MK)勤務時代に私に要求された機体デザインです。氏の奨めで業界人にも成りましたし・・・氏の奨めで独立してフリーのカスタム屋にも成りました。独立したから開発出来たジャンルなんですが、メーカー時代の基本的なノウハウを全てブチ込んだ機体設計でもあります。


● 譲渡先の鹿児島のオーナーさんから(WILD-BOAR-1A)の画像が送られてきましたので、掲載しておきます。平成17年に製作したワイルドボアの1号機です。翼型を(E-374)としましたので風速5m以上でなければ飛ばせないのですが・・・、この風速以上なら青天井です。台風並みの風速でもパイロット自身が吹き飛ばされない限り!飛ばせる飛行機に仕上げてあります。1gでも軽く!を心情とするネット物知り博士には・・・扱い難い機体ですよ。彼らは大観峰の緩〜い草地の斜面内でしかフリヒラ飛行しませんので、高翼面荷重の本機は全然飛ばせません。展望所から前方50mほど先の切り立った垂直面に近い崖の淵より前方なら、F3Aのスタント機並みのアクロバット飛行が可能です。使用サーボはネット物知り博士達には禁断の領域!全部標準型サーボの搭載です。アクロバット飛行の掛かる(G)はF3A機並みです。機体サイズはF3Aのグロー60クラスと同等ですが、本気で走り出したらF3A機のマックスパワーでも追いつかないでしょう。初心者好みのフォルムなんですが・・・、初心者にはコントロール不可能な危ない飛行機の部類ですので、購入はお控えくださいね。

● この機体にブラシレスを付ければグランドで飛ばせるモーターグライダーに成りますね!って言ってたネット物知り博士君!。本機はパークフライ用のフリヒラ飛行は出来ないって言ったじゃないですか!。モーターパワーは何セル搭載するのか解かりませんが、6セル以上搭載しないとアクロ機にはなりませんよ?。翼型がE374だって言ってるじゃないですか。フラットボトム翼の超軽量ハンドランチグライダー感覚で本機を語るのは、無謀ですよ!無知?って言われてしまいますので、知識の乏しいネット物知り博士の大御所君のメッキが剥がれてしまいますよ。昭和のバルサの動力機の構造要素を沢山盛り込んで設計した、スロープ専用スタントグライダーです。何でもかんでも動力機!ってパークフライ初心者の危ない知識・・・早く捨てましょうね。この際だからファンフライで最後まで出来なかった水平ローパス飛行を本機で練習してはどうでしょうか。グランド飛行の基本は水平ローパスと水平八の字旋回飛行です。飛行機のノーズを極端に上に向けてのロール飛行をクルクル決めたって・・・、安全飛行の基本中の基本と言われる水平飛行が出来なきゃ・・・、どんなに望んでもインストラクター資格は取れないと思います。

● 本機に限らず無動力仕様の低翼スタントスロープグライダーは、強風に成れば成る程重心位置をしっかり支えないとハンドカタパルト発進が難しくなります。そこで!主翼下の重心位置の直後方に指掛け用の空気の逃げ道のない空洞を設けてみました。ネット物知り博士からは散々「空気抵抗に成る!。」って言われてたんですが・・・、安全と確実性を優先するならば私はこの方法を優先します。ワザワザ・・・孔を塞いで主翼後縁付近の胴体をしっかり持ったとしても・・・適正角度で投げてくれた博士は一人もいませんでしたよ。気持ちとは裏腹に・・・相当前重心の状態で投げ様とするんですから、力を入れて持っていた指の握力で発進寸前に「バリッ!。」っと鈍い破壊音がした事は・・・一度や二度ではありません。素直に孔に指を入れて投げて下さい。私の太い指に合わせてサイズを決めた指掛け孔ですので、博士達のオネエみたいな細い指が引っ掛かるなんて有り得ません。

● 量産型機と量産型試作機(ワイルドボアーUB)の画像です。量産型機の製作画像は此方を御覧下さい。中風域(4〜7m)から強風域(8〜12m)のスロープサイトにおいて、見ていて楽しいスケールマニアの為の機体です。パッシングレースやスロープアクロバット等がパイロットの力量に合わせて出来ます。「ブラシレスでえ〜・・・・。ダクトでえ〜・・・。」のネット掲示板用のネタ機ではありません。超軽量ハンドランチグライダーしか飛ばせないネット物知り博士諸氏は、フリヒラ飛行が得意だと思いますが・・・本機はガツン!系のスピードが出ますので、空中停止を含むフリヒラ飛行は出来ません。自分は初心者クラスのネット掲示板内一流コンテストフライヤーのネット物知り博士だと自負し自慢される方は、購入をお控え下さい。剣(つるぎ)の使い方を間違えると大変危険な飛行物体の部類に入ります。