Alpha (Multi plex modell)  製作概要 (Part-1)
          
● マルチプレックスモデルから販売されていたラダー仕様機のアルファーです。・・・いた・・・って事は、もう40年以上前の機体なので現在は、復刻でもしない限りキットは存在しません。現時代のモデラーさんなら、ラダー仕様のグライダーなら迷わず初心者用だと思ってしまうんでしょうが・・・、この時代はそうでも無いんですよ。
          
● 送信機を良~く見て下さいね。40年以上前のプロポは、まだまだ波長はAMの時代・・・。海外では、飛行機には40MHz帯を使うのが主流でした。日本国内よりも電波の種類には寛容性もあった様ですから、バンド数は当時から多かったみたいですね。当時のプロポの当たり前の事実なんですが、送信機のロッドアンテナの最大長と受信機から延びているビニールコーティングのリードアンテナ線は同じ長さだったって知ってますか?。

● 小型機だからって・・・アンテナ線を短く切って使うと、途端に受信状態が悪化してしまいますので、72MHz帯をお使いのモデラーさんは止めた方が良いですよ。送信機のアンテナの途中に・・・何やら・・・小さいウインナみたいな黒い物体が付いているでしょう?・・・。此れはコイル型のアンテナが内蔵されています。要するに、このコイルが無いとこのプロポのアンテナは、まだまだ長くなるって事ですよ。

● 長過ぎるロッドアンテナも困ったもんで・・・根元が相当太くなるし、多段式が多くなればなるほど壊れ易く折れ易いって欠点もあるんですよ。だから、コイル型アンテナを使ってアンテナ線を短くしているって事です。SANWAプロポはこのコイル型アンテナを使ってたでしょう・・・。平成に成ると、ショートタイプのアクティブアンテナなる自由に曲がるタイプもJR(日本遠隔制御)から販売されましたし・・・このアンテナにもコイル型のユニットが標準装備されていましたね。

● 本機の胴体は積層グラス製です。二分割仕様のバルサキットの主翼を取り付けるタイプです。積層されたグラスファイバー胴体なんですが、金型のメス型で作られているので日本製みたいに内部が透けない構造ではありません。少々浸透性は鈍いですが、充分内部が見渡せるので、胴体内部の補強板の取り付けは大変やり易く成っています。要するに・・・国産のグラス胴体みたいに薄いグラスシートを何枚も積層した造りでは無く・・・実機で使う様な、厚手のグラスシートを充分の溶剤で塗り固めた造りなので、積層数は少ないんですが頑丈です。最近のグラス胴体よりも丈夫じゃないかなあって思う位ですよ。
          
● 此れって単なるパフォーマンスみたいに見えるでしょうけど・・・モノホンの女性フライヤーさんですよ。日本国内なら、女性でも気軽に作れて簡単に飛ばせるんだろうなあ・・・って想像させ、購買意欲を促進させる為の画像ではありません。何時の時代からか・・・グラス製の胴体を有するバルサキットのグライダーよりも、オールバルサキットの方が初心者向け・・・なんて言われる様になりましたけど・・・ね。

● 昔から居るじゃないですか、飛ばすのはコンテストフライヤー並みだけど全く作れない人だとか、作るのは上手いけど飛ばすのはサンデーフライヤーレベルの人・・・。要するに・・・このアルファーは、作れるサンデーズ向きの機体って所ですよ。組立て易い様に、グラス胴体なのに中身が良く透けて見える・・・。作れるモデラーさんには嬉しい構造ですわね。更にラダー仕様機だから、尾翼のコントロールのみで飛ばせる自律安定性の優れた機体だって事ですよ。だからこの機体は、当時バカ売れしたんですよ。売れ捲る機体を日本が放っとく訳が無い・・・画像を見れば、当時の輸入販売元の目の肥えた担当さんなら一目瞭然!・・・。日本国内でも・・・関東・関西方面では沢山の愛好者が居たそうです。