Ask-8 (Alexander Schleicher) 主翼の治具製作 (Part-15)

 
● 定盤にアングル部材の取り付けを行っています。片翼のスパンは1800強・・・。このままでは後縁材保持のアングル材は、まだブラブラしてますので、内翼に二種類・・・エルロン付近の外翼にも一種類のブラケットを新たに作って配置しなければ、この治具は完成したとは言えません。今回は、前縁補助材を固定する部品も着ける予定なので、かなり複雑な治具となるでしょう。

● アングル材に開けられた長孔は、ブラケットを固定した際の高さの微調整を可能にする為です。この辺りの細かい調整箇所が今までの当工房の治具なんですが、此処から先がOK模型開発部時代に工場長と相談しながら試作した治具の形と成って行きます。結局・・・当時は、工場の職人さん達に受け入れてもらえなかったので、実用化までは至っておりません。

● 当時のEZシリーズに多く使われた主翼の組立治具は、職人さん其々の製作上の癖によるヒューマンエラーも多く発生し、その不良率も多かったです。幾ら調整をシビアにしたとしても、組立てる職人さん達の其々の個人的な癖にまでは対応できなかったので・・・新方式の治具は受け入れてもらえませんでした。まあ・・・所謂・・・組立上の意識改革が必要な治具でしたしね。今回の治具には、そういう時代に成し得なかった構造を多く盛り込んでいます。追従する・・・しない・・・は、モデラーさんの自由ですが、面倒臭いからって手を抜くと、大昔のEZ機の不良率を遥かに凌駕する様な最悪な治具に成る事が予想されます。よって、追従される方は当工房の治具を参考に、もっと綿密な素晴らしい治具をお造り下さい・・・。
 
● 約400mm毎にブラケットを取り付けました。実は此れで完成では無いんです。此処からがかなりシビアな調整と成ります、本機の解説組立図では、後縁材の下に治具と成る板状のカイモノを規則正しく数か所入れて、メインスパーを定盤に直接置いて組立てる方法です。

●しかし・・・この方法は、解説書の冒頭にも記載してある通りに、1850mm×350mmの狂いの無い限りなく平面の板の上で組め!と指示してあります。しかしながら・・・この機体を組めるサイズの限りなく狂いの無い定盤みたいな工作台を、どの位のモデラーが有しているのか不明です。国内のブログの管理人さんが持っている工作台で、はっきりと定盤レベルの工作台と明記しているのは、ほんの数人しかいません。

● よって、少々湾曲していようが捻じれていてようが・・・ほぼ関係なく正確に組もうと思ったら、画像の様に組立て台を工作台から浮かしてやれば良いのです。よって…今回製作したこれ等の質面倒臭いブラケットも組立て台を浮かす為に取り付けています。使っているのは狂いの無い定盤レベルの工作台ですが、こういう形状の工作台なら・・・少々の狂いが出た工作台でも使えますよ!という意味で組立てています。
          
● 今回は同じサイズの定盤をもう一つ使います。今度は左側の翼なので、形紙の裏側の抜き孔を基準にトレースしています。印刷された主翼の原寸図面は両翼分入っていたんですが、寸法を測ると2mm程のズレが見られました。多分・・・紙の印刷ですから季節によって収縮と膨張をを繰り返すので、左右の印刷面の寸法の違いが有るのだろうと思います。たった2mmだろう?って聞こえて来そうですが・・・。スパン方向の2mmなら然程影響も無いんだろうと思いますが、コード(翼弦)方向だと・・・それも、テーパー翼だと、最終的に翼端では10mm位の狂いに成るので、敢えてペラペラの図面に厚手のケント紙を貼り込んで両面使える様にしました。
               
● 多分・・・閲覧しているモデラーさんのモニターからは、上下が切れてるかもしれませんね(笑)・・・。毎度の事ながら、自宅の工作室での作業には・・・窮屈さを感じています。此れは・・・本格的に苅田か南阿蘇の工房に常駐して飛行機を作らないと、飛行機が大き過ぎて取り回しが難しく成って来ましたね・・・。ディスカスなんかスパンが5500mmもあるのに・・・この機体は、此れでも主翼二分割・・・。送料込み・・・メカ積みの完成機なら、5万円で買う・・・と言ったメールは来た事あるけど、元々が素材のキット仕様だから、細かいパーツなんぞ入っておりません。ただ・・・作れるモデラーなら、此れほど造りに遊べるキットも無かろうと思います。

 箱が3メートル・・・多分、ヤマト便で送ったとして、デッ海道やら石垣島なら最大3万円以上の送料は掛かるでしょう・・・。メカ積みだけでも赤字が出そうな機体・・・。製作費はサービスで!っていう類の冷やかしメールなので、空耳扱いしましょう・・・。このメールの主さん・・・ネット普及後にラジコンを始めた、グライダーの初心者さんみたい・・・。「4セルモーターで飛ぶ様にして下さい!。」って、自重2キロのアルバモデルのグライダーと勘違いしてるなあ・・・。多分・・・仕上がりは、6キロ越える大型機・・・。大観峰か夜峰山でしか投げられない飛行機だし・・・。ヒゲのN山さんなら、こう言うだろう・・・。「空気の青か日に投げても浮かんバイ!。黄色か日に投げれば浮くバイ!・・・。ハイ!御最もで・・・。そういう訳でして、この機体は無動力ガチンコスロープ専用機にしま~す。

● 空気が青い日とは・・・吹上風は有っても熱上昇風が期待出来ない日・・・という事ですよ。じゃあ、空気が黄色い日は?。言わずと知れた至る所にサーマルぼこぼこの、暖かい日って事ですよ。吹上風が弱いのに・・・シャーレーの大型スケール機が、悠々とソアリングしてるのに、初心者さんは勘違い・・・。持ち込んだフルスパンのレーシングを颯爽と構えて投げた!。その数分後、斜面から遠く離れた所で、必死にサーマル探して高度を稼いで回収させていたのは・・・お山の神様でした。シャーレーの大型スケールグライダーと、このフルスパンのレーシング・・・。スパンだけならレーシングの三倍強・・・。初心者さんは、投げる前に本日のお山の状態と自分の機体の翼面荷重を計算し、相談しながら投げましょう。このスパン8メートル近い大型スケール機・・・。自重は、レーシングよりも遥かに重いんですが、翼面荷重はレーシングよりも遥かに軽かった!・・・のでした。あ!バラシても~た・・・。 

● グライダー初心者のネット物知り博士がよく勘違いされるんですが、翼面荷重とはそのグライダーのメカ込み全備重量の事ではありませんよ・・・。全備重量6㎏の大型グライダーよりもレーシング機の方が軽いんだから、浮き易いじゃねえか!って、初心者の博士は最もらしい事実を真面目に上から目線で講釈されるんですが・・・。翼面荷重とは、主翼の面積を全備重量で割った数値です。100平方センチメートル(10センチ四方)辺りが受け持つ機体の重量の事です。よって・・・この数値が増えれば機体は重く・・・少なければ軽いと言えます。よって、レーシングの倍以上のスパンを持った大型グライダーよりも、レーシンググライダーの数値が重ければ・・・浮きは自重6㎏の大型グライダーの方が数値が少ないので浮き易いと言えます。博士!もっと~・・・。勉強してから知った被ってくれい!。一々・・・メールで答えてる方が面倒臭くなる・・・。まあ・・・お仲間飛行場においての話題としての、悪戯レベル質問なんでしょうけど・・・ね。「トンビにこないな質問したら、こないに答えよったでえ・・・。」ってレベルの・・・。
 
● 今回・・・100均ショップで見つけたウルトラワイドのストローの紹介です。此れこそ理想のストローパイプ・・・。今まで使っていた太いストローパイプは、電動機用の動力コードはピンコネクタ付きのコードは挿入出来ましたが、サーボ用のコネクタは通せませんでした・・・。今回ショップで見つけたのは直径12mmのストローパイプです。

● 過去・・・大阪のイベント小物を扱うお店で見た、バルーンアートの支柱用として長さ1メートルのパイプがこのストローと同じ材質でした。重要があれば供給される・・・の言葉同様に、世の中が自然食品に傾いたから需要が増えたとも言えます。昔はねえ・・・こういうイベント業界の人しか知らなかった製品なんですがねえ・・・。田舎で何ぼ・・・こういった製品を知ってたからって、お店が無いんだから入手は難しい・・・。本来ならば定尺1000mmのパイプが欲しい所ですが、寸尺のパイプを見つけただけでもめっけもんでしょうなあ・・・。採寸されてるって事は、定尺品が存在してる訳だから、ネットで探せば購入可能・・・。ただし、単品買いが出来るかどうかは不明・・・。購入するなら最低でも100本買い・・・こういう単位なら比較的入手し易いかもしれませんね。
 
● 真円の状態でも余裕をもってコネクタが挿入できる様ですね。自作をする場合はリブに長孔を開ける場合が多いと思いますが、本製品の材質はポリプロピレン・・・。パイプの柔軟性は大変良好!・・・。パイプの中に長孔に成形した木型を挿入して、ヒートガンで炙ると、パイプ自体が変形し・・・冷えるとその形状を維持します。大阪にはこういった素材としての定尺パイプを扱うイベント小物を販売しているお店が沢山ありました。探せばもっと良い物も見つかるかも知れませんよ・・・。私が知る限り、大阪市内の内環状線沿いのお店なら、松原方面へ向かう大和川の橋の入り口付近に有った様な気がします。ラジ絶さ~ん!関東地区なら静岡市でも浜松市辺りでも、イベント小物を扱うお店は目白押し・・・入手は楽かもしれませんよ・・・。 
● 本機のベニヤパーツである胴枠の内側から抜けた抜き残骸を使って、治具と成る本機のベニヤゲージを作り変えています。一辺が20mmのアルミ製アングル材を定盤に取り付けました。よってこのキット付属のゲージも20mmの嵩上げが必要に成りました。このゲージの底辺に高さ20mmのベニヤを貼り込んでこの治具専用のゲージを作ります。
 
● このゲージはアングル材の下に挿入して高さを調整する為に、自立できる様に底板を取り付けました。ただし・・・ゲージの高さが既に決定していますので、ゲージ側の切り欠きは底板の厚みピッタリに切り欠かないと・・・正確な自立型ゲージの高さ寸法が出ません。かなり神経を使って慎重に加工し組立てました。
 
● メインスパー取り付け台の調整を行います。20mmの嵩上げですので、アングル材の上面で20mmの所をビスを締め込んで固定します。本機の場合・・・解説書には主翼の上面を下にして(主翼下面が上)組立よ!と指示してありますので、スパー材は上面側を下にして(アングル側)固定します。
 
● 20mm嵩上げした後縁側のゲージをアングル材の下に差し込みますが、この時・・・アングルをブラケットに固定しているビスを緩めておきましょう。解説書ではこのゲージの上に直接バルサの後縁材を固定する様に指示してありますが、このゲージの場合は使用したアルミアングル(厚さ1,2mm)分を差し引いた高さに調整してあります。よって、このゲージにピッタリとアングル材を密着させてから、固定のビスを締め込みましょう。

● 画像は7番のゲージです。このゲージを境に手前側が翼中央側・・・向こう側が翼端と成ります。よって翼中央側のゲージ3番と翼端側11番のゲージも同じ方法で調整して固定します。さて・・・両端の高さの調整が済んだ訳ですが・・・今度は、補助ブラケットの調整です。1メートルの定規をアングル材の上面に立てて、隙間が無くなれば後縁材固定のアングル材はほぼ直線ですので、この状態でビスを締め込みましょう。
          
● ようやく・・・主翼組立の準備が始まるんですが、実はここから先が本機の解説書には無い当工房のオリジナルの治具の形に成って行きます。此処までしなくても組めますよ!といったメールを貰ったんですが、其れはメールの主さんの専用機だからですよ。こういう治具を作って紹介すると・・・組めないモデラーさんや、壊れた主翼を当工房で治してくれ・・・なる、お仲間さんからの救援メールが来た場合の、修復治具としても使えるからです。

● 実は・・・こういうアングル材で嵩上げした治具にすると、シャーレー構造の主翼が折れた場合の修復にも使えるんですよ。つい数年前までは、スティングの治具をずっと残していたんですが、地元のお仲間さんのスティングの主翼修理にも大活躍しました。最終的には・・・私のスティングは・・・右主翼が三回折れたので遂に廃棄処分・・・。治具はお仲間さんに譲渡しました。シャーレーの主翼修理・・・手間ばっかり掛かって赤字に成るので、お仲間さんにその後はお任せです(笑)・・・。

● このスティングという機体・・・シャーレー工法の機体としてはかなり古いんですが、基本構造も強度抜群ですし・・・基本性能も良いですし・・・ラジコングライダーとしては、レーシングの入門機として最適だと思います。決して!初心者のラジコン飛行機入門機といった意味ではありません。どちらかと言えば・・・スロープグライダーとしてのレーシングの入門機として最適だったという事です。多分・・・この高翼面荷重の部類であるレーシング・グライダーを普通に飛ばせる様に成ると、サーマルの掴み方・・・走らせる為のエレベータ・ダウンの操作の緻密さが解って来ますので、その後・・・スケールグライダーに移行してもスタントグライダーに移行しても、操縦ミスによる機体の破損といったポカミスは起こさなく成りますし・・・着陸のアプローチが大変向上するでしょう・・・。
 
● 本機のメインカンザシは、焼の入った鋼材で構成されたこの平べったい板です。厚みは3mm弱・・・といった所ですかねえ・・・。此れに被せる角型のパイプは真鍮製・・・。そのクリアランスはかなりシビア・・・。ただ、入り難いといった感触はありません。日本国内のこの様なカンザシタイプのグライダーには、その汎用性から丸型のシャフトとパイプを色んな材質同士で組み合わせるのが普通です。

● 基本的に・・・カンザシは非常に丈夫な材質で造り、そのカンザシに被せるパイプはカンザシよりも強度が落ちる物を使うのが普通です。当工房の場合は、カンザシは焼の入った鋼材のベアリングシャフト・・・パイプ側は肉厚1mm以上の純アルミ系パイプを組み合わせています。カーボンシャフトとカーボンパイプを組み合わせた自作グライダーを、ヤフーブログで見た事があるんですが・・・。案の定・・・ハードランディングでの着陸の際・・・カンザシ側が折れて主翼のパイプの中に変形して詰り・・・抜けなくなったようですね・・・。同材質を組み合わせると、折れたり曲がったりした場合、この様な状況に陥る事は・・・当たり前に発生してしまいます。カーボンで統一した方が、入手し易いし・・・組み込み易いのは確かなんですが、どうしてもヤフーブログにそういった記事が出ると・・・神格化されて右へ習い・・・ドツボにハマって同じ修理不能なまでの壊れ方の傾向にある様ですね。
 
● 本機の真鍮製の角パイプは、解説書通りに作るならばキット付属の(NO2)表示のされたカバベニヤを両面に貼り込む事に成ります。この真鍮のパイプに何故ベニヤ板を貼り込むのか・・・その理由の解らないモデラー諸氏も多いみたいですね。上記でも述べたんですが・・・焼の入ったカンザシよりも強度の落ちる真鍮パイプですので、主翼の構造体に組み込む場合は・・・周囲の木部材に接着させ易く、荷重の掛かり具合を分散させる目的があります。

● 他メーカーのバルサキットで、ベニヤのリブ材に金属製のパイプを組み込む場合・・・面倒臭いからって、補強の板材を瞬間接着剤等で貼り込んでしまった場合、瞬間的に掛かる荷重と衝撃にはこのパイプの取り付け部分は耐えられなくなります。よって、リブ間の補強板は全て二液混合タイプのエポキシをたっぷり使って固定せよ!・・・と指示されるのが普通の工作方法です。昔のバルサキットも・・・現在のバルサキットも・・・バルサとベニヤで構成された構造ならば、ある程度の粘り気を持った接着剤を多用して組立てた方が、仕上がる強度は向上しますよ。
 
● メインスパーと後縁材のクリアランスを出しています。主翼の形紙にリブ位置の抜き面を造り、直接定盤に鉛筆でラインを描き・・・スコヤを使って定盤面と予めバルサシートにトレースしていたリブ位置のラインを合わせて、リブ間に干渉しない大きさの事務用クリップで固定します。
 
● 本機の主翼組立治具に、試験的に前縁補助材の仮固定が出来る治具を組み込みます。この治具は補助前縁を組み込む機体全般に有効ですので、知っていて損は無いと思いますよ。特に・・・リブ数の多いグライダーや大型大戦スケール機・・・F3A機等・・・補助前縁を組み込む機体キットの主翼組立が大変楽になろうかと思います。
 
● 何時もの様に形紙を作ってファルカタ木材(厚さ13mm)でブラケットを造りました。画像手前が主翼中央側・・・画像奥が翼端側と成ります。翼端側のブラケットが手前よりも大きく成っていますが、実際に治具に固定すると小さくなります。他のアングル固定部材よりもかなり複雑に成りますが、自作グライダーを作れるモデラーなら・・・其れなりの加工工具を持っている筈ですから、画像を見ながら複製出来るのではと思いますよ。
          
● 何~んだ!前縁材・・・載っけるだけかよ!そんなん!誰でも思いつくわあ!・・・って、レーザーキットしか知らない博士達の声が聞こえて来そうですなァ(笑)・・・。まあ・・・ちょこっとは当たっとるかなあ・・・。ただですなあ・・・前縁補助材の下に載せる底板を付けるだけでも、作業性は上がりますし・・・ね。

● 何の為にこんなモン作ってるのか・・・。まあ・・・前縁材を載せる台の機能だけなら、ヤフーブログの自作モデラーさんなら誰でも当たり前の構造ですよ。しか~し・・・此処から先が・・・ちと複雑な構造・・・且つ、新しい機能とも言えるし、その先も有る・・・。プランク作業までこの博士の「何~んだ!・・・。」・・・を維持出来るだろうか・・・。多分・・・こんな便利な機能・・・博士達は、頭の中で考えた事は有っても・・・実際に形として作り出すのは無理だろうと思いますなあ・・・。何故なら・・・基準と成るこのアングル材のベース板の先の構造が見えて無いんだから・・・。
 
● 主翼組立治具の前縁材付近の治具部品を作っています。PVC樹脂の(10×20)の棒材をベースに画像の様なブラケットを左右の主翼組立治具に使用する分・・・16個を作図しています。このPVC樹脂の入手先は、ホームセンターのアルミアングル材やプラスチック製モールの棒材付近に陳列されている場合も多いですが、お近くのホームセンターで見当たらない場合は・・・ネット通販サイトの(モノタロー)で取り扱っています。

● この樹脂はノコギリで切る・・・彫刻刀で削る・・・ヤスリで磨く・・・のは充分対応出来るんですが、糸鋸盤で加工しようとすると切った傍からくっ付いてしまうので、切り口が汚くなって寸法が出ません。よって・・・切る時は、薄刃のレザーソー(田宮模型)辺りを使って手引きで切った方が切り口は綺麗です。部品の加工には指で支えても握力の有るモデラーなら、それでも良いとは思いますが・・・、自分の指に間違って切り込みを入れる位に切れ味が良いので、ビビってるモデラーさんは市販されてる卓上ボール盤に、付属した小型のバイスに固定して加工するのも一つの手ですよ。
          
● 私は迷わず・・・バイスを使ってま~す(笑)・・・。ビビってるからじゃないですよ。模型業界在籍中・・・キット製造の過程でバルサのムクのエルロン材を切り出し中に、昇降盤から覗いた直径30センチ(厚さ0,8mm)のマイターソーに左手の親指を巻き込み、大怪我しました。いやあ・・・びっくりしたなあ!・・・。左手の親指の先がバナナの皮みたいに捲れて・・・血にまみれた親指の骨がむき出しに成るんだもの・・・。

● 其処から病院まで指をガーゼに包んで・・・30分歩いて行ったけど・・・。道中・・・痛みが全く・・・無い・・・。まあ・・・ね、神経までぶった切っちゃったからですなあ・・・。手術中・・・助手の看護婦さんが・・・「先生!何処を縫合すれば良いんですか?。」・・・「ああ!適当に縫っても良いぞ。」・・・の会話・・・内心笑ってました。先生曰く・・・人間の細胞は常に破壊と再生を繰り返すので、適当に縫合してもその個人のDNAの設計図通りに修正するそうです。ただし・・・指先が無くなっちゃった~って場合は、無いんだから再生不可能なんだとか・・・。完全にぶった切れてないから・・・残った神経が再生して指は動く様に成るとの事・・・。あれから30数年あまり・・・指は取り敢えず元通り・・・なんだが・・・。若干違和感は残ってます。親指の右側にマチ針が刺さったのに、左側に痛みが走る???・・・。よってプロポの左スティックの先に左手の親指が触ると・・・違和感だらけの現在です。まあ・・・コンテストフライト・・・は無理かなァ・・・。だから、造り屋さんに成りましたとさ!。

● さてさて・・・っと!。画像のブラケット・・・、此れって・・・何かの形状に似てるなあって思った人・・・昭和の時代にラジコン飛行機を始めたモデラーさんですなあ・・・。こういう形状の部品が付属した飛行機用のパーツが、別売り小袋だったり・・・キットに付属していたりしたでしょう?・・・。この時代に、このパーツだけを使って、自作模型の別の機能に使ってたモデラ―さんは、21世紀の模型業界を牽引出来るモデラーですよ。大いにブログで紹介して下さいね。

● 大型グライダーのT型尾翼のフライングスタビの軸受けに使ったり・・・翼端エルロンのトルクロッドの可動ブラケットに使ったりと・・・昭和のラジコン技術誌の(マニアの作品コーナー)は見て楽しく為に成る・・・記事が満載でしたなあ・・・。このブラケットが、リブ組治具で活躍し・・・更に主翼プランクでも重要な役目を果たします・・・。その記事はもう少し先ですよ。(Part-16に続く)