Ask-8 (Alexander Schleicher) 主翼の組立 Part-27

● K-8の製作・・・年を跨いでしまいましたなあ・・・。昨年も色々と野暮用が有りまして・・・。実質、自分用の趣味で飛ばす飛行機がリンディのY型尾翼(エレボン&ラダー)しかなく、まあ・・・地元の引き潮限定標高差7メートルの砂浜スロープで、島鉄氏と空いた時間のみ遊ぶってのが関の山・・・の一年でしたなあ・・・。まあ、東北スロープ遠征みたいな事もやったけど・・・秋雨前線やら現地は濃霧で視界没・・・・帰路で立ち寄った飯坂温泉から入山する鳩峰峠は爆風・・・ラジ絶さんのホームの伊豆のサイトは、クロスウィンドで風車に流される・・・で飛行中止。冬間近の日本列島なら秋田の寒風山を皮切りに南下しながらのサイト巡りの方が良かったかも・・・。で!今年は、鹿児島県の吹上浜がテスト飛行の主流に成りそうですなァ・・・。

● 春先までは(ASK-8)白旗組モデラーの島鉄氏と同型機・・・フレイア地獄が三機・・・。絹張りウレタン仕上げだから、塗装し捲りの日々・・・が二月下旬から始まります。南阿蘇の工房通い・・・増えそうな気配・・・。大型コンプレッサーによる吹き付け塗装を三機同時でやるなら、自宅工房では無理・・・。うなぎの寝床みたいな看板屋の塗装室じゃないと無理なんだなあ・・・。久々にマムシ工房の開所ですなあ・・・。三毛ちゃん大魔王に丸投げしよか?(笑)・・・。三毛ちゃんは熊本在住のラジ子さん・・・。三十路にしては熱心なグライダーモケジョさん・・・。多分・・・手っ取り早く有名人のモデラーさん・・・出くわしても声・・・掛けられないだろうなあ。製作技術はまだ途上だけど、飛行技術とマナーは一級品!。空気の色を感性で見分ける能力は、ヒゲのN山氏と同等の能力がある女性フライヤーだし・・・。Ange-SSGでエイトポイントロールを風速12メートルで正確に熟すテクニック・・・。そんじょ其処らの手っ取り早く・・・のモデラーには真似出来んやろ!。F3Aやれ!って言ってみたら・・・、飛行場で珍しがられて、教えてやる!って身体中ベタベタ触られんのが嫌!なんだと・・・。う~む・・・この空物モデラーの悪い癖・・・隠れスケベオヤジが未だに多い・・・。モデラー同士のコミニュケーションに、セクハラ・・・パワハラ・・・持ち込んでる内は、空物ラジコンのモケジョさんは増えんだろうなあ。俺の優秀なテストフライヤーにチョッカイ出したら・・・ボコるぜい!・・・。おい!パンダみたいなグラサンオヤジ!観てるやろ!。

● はっきり言って・・・女性モデラーの方が、機体は正確に組めるし・・・飛ばすのも上手い・・・。自分で組んだバルサキットの飛行性能のボーダーラインを把握して飛ばしてるから、機体に無理を要求しない・・・。初心者の頃から背伸びをしないで段階的に飛行機を選んで作って来てるし、インストラクター諸氏の指導を素直に受け止めて自分の知識と技術の向上に活かす能力は、手っ取り早く有名人を目論む男性モデラーは真似するべきだと思いますなあ・・・。大観峰において、フルスパンレーシングの着陸・・・バタフライなんか使ってるのを見た事が無いよなあ・・・。スポイロンだけで普通に減速して降ろしてるし・・・。スピードモードに滞空モード・・・「何?それ?・・・。」・・・だと・・・。多分・・・重複ミキシングなんか使わない昭和40年代の技術を普通に持ってるお姉ちゃんでしょうなあ・・・。まあ!70歳以上のマスターズに可愛がられるのが、良~く解るぜい!。今度、アナログミキシング・・・ミッションギヤ・・・グロー60ENG搭載のカルト産業のヒュイコブラ・・・預けてみようか(笑)・・・。ジャイロ?・・・そないなモン付いとらんぞ!。エンコンとテールピッチサーボをバーで繋いだだけのアナログミキシングでも彼女の感性なら飛ばせるやろなあ・・・。目指せ!540度ストールターン!・・・。
 
● 主翼のプランク材の押さえ治具を作っています。市販の爪楊枝を白ボンドで接着中なんですが、実質10mm程のピン長になれば良いのでニッパーでカットしています・・・。さて・・・捨てる爪楊枝・・・。何となく勿体ねえ・・・って思うのは、私が昭和のモデラーだからでしょうか・・・。市販の金属製・プラ製の蝶番型板ヒンジには、必ず小穴が開けてありました。最近空物ラジコンを始めたモデラーさんは、この板ヒンジの小穴の目的を知らない人が多いですなあ・・・。此の孔は抜け止めのピンを打ち込む孔ですよ~。

● 昭和から生き延びてるヨーダみたいなモデラー諸氏ならお馴染みですなあ・・・。F3Aのモデラーさんなら至極当たり前の知識なんですが、上空で機体を思う存分振り回しても動翼が外れましたああああって事態が無い様にする為の安全策です。さて・・・この場合は・・・単純に捨てるのが勿体ないので再びサンドペーパーに楊枝の先を擦り付けて尖らして使ってます。
 
● 恒例の夕方6時の半額惣菜物色に、地元の大型ショッピングセンターに出向いた帰りに・・・これまた恒例の百円ショップのコーナーにて模型作りに有効な品物を物色中・・・。見つけてしまいましたぜい!・・・シンプルな鉛筆削り・・・。通常、工房において・・・何かを作る前には必ずイラストを数枚書いています。描くのに必要なのは、あの六角形の鉛筆です。まあ、シャーペンでも良い時はあるんですがねえ・・・。図面引くときは03か05のシャーペンで充分なんですが、フリーハンドの場合は濃淡が必要なのでシャーペンよりも鉛筆の方が描き易かったりします。

● 本製品は刃先がドイツ製・・・。裏を返して二度ビックリ・・・。メイドインチャイナ?・・・あ!なるほど!刃先のみドイツ製・・・。たった此れだけの理由で消費税込み¥108で購入しました。古株のモデラーさんなら、理由はご存知ですよね?。ジャーマニー製のバルサカンナの切れ味に心底惚れ込んでるモデラーならば、お解かりの筈・・・。とにかく・・・ドイツ製の刃物は丈夫で長持ち・・・。国産の刃物も良いけど・・・刃物とボッシュ製のスピンドル系工具は、ドイツ製が抜群に良いと思います。特にボッシュの工具はその耐久力が桁違い・・・。国産のマキタも良いんだけど・・・振動系のスピンドルは、迷わずボッシュですなあ・・・。中古品でも桁違いの取引だし・・・。
          
● 家の中をゴソゴソと漁ってたら・・・生前の親父が双子の孫の為にと大量購入していた鉛筆が出て来ました。あれ?表示は(B)・・・。そう言えば・・・何時頃からか(HB=ハードブラック)が無くなったなあ・・・シャーペンの芯には有るんだが、鉛筆には(HB)が無くなってました・・・。と、思っていたら・・・年末のテレビ番組で・・・現在の小学生は、握力の低下により(HB)では字が薄くなり過ぎて、上手く書けないのだそう・・・。よって(B)とか(2B)を奨励しているとか・・・。この(B)とはブラックを指すんだが、黒鉛の濃さを表す表記です。(HB)よりも濃く描けるんだが・・・(HB)よりも硬さはもろい・・・。言い換えれば折れ易いって事です。(3B)ともなると、もっともろく成るので・・・芯自体が(HB)の倍くらいの太さです。(2B)・・・(3B)・・・の鉛筆って言ったら、もう美術系学校のデッサンの世界ですなあ・・・。いよいよ、アーモンド目ん玉の宇宙人は、地球人の未来の進化した・・・いや!退化した姿とダブりますなあ・・・。今の時代・・・キーボード叩けば、其れなりに誰でも誰もが読める字体で表記してくれるから・・・。

● B級映画に、地球上の電力がいきなり全て失われた状態から、一部復活するまでの数年間を描いた物語が有ったっけ・・・。馬に引かせた荷馬車が交通手段となり・・・人類は再び中世ヨーロッパ、もしくは日本なら戦国時代辺りに逆戻り・・・。弱肉強食の動物みたいな生活様式に戻った人間社会を描いてました。コンピ~たあ世界が、こういう状況下に成ったら・・・此処まで落ちぶれるんかい!って言いたくなる位に野蛮に成るのかと思うと、フィクションでも怖く成る・・・。庇護の盛を使ってた時代の次に開発されたのが、この鉛筆削り器・・・カッターで削るよりは綺麗だぜい!。と、どこぞの小学校では、筆箱には鉛筆と共にこんな鉛筆削りを持った小学生達が、せっせと休み時間に削ってる姿・・・アーモンド目ん玉人類の出現を少しでも遅らせようとする先生達の願いを感じました。
          
● 私の飛行機製作に煮詰まってしまって・・・イマイチ集中出来なく成ってしまった時の愛読書(紺碧の艦隊)です。現世の第二次大戦中・・・大戦末期・・・敗戦後・・・そして近未来から、第二次大戦以前の同時期に一様に転生し・・・皆で協力し合ってより良い敗戦を迎えるまで歴史の一部を変えて行くストーリーです。読み始めたのは三十代後半から・・・アニメにも成ったし、新刊が出れば本屋に買いに行き・・・新作ビデオが出ればレンタルビデオ(ブロックバスター)に借りに行く・・・。後世世界と表された書き換えられた第二次大戦前から、戦略を練り・・・開戦・・・。ただ、後世ではヒトラー率いるナチスとは同盟を結ばず、太平洋戦を展開していくストーリーに登場する航空機・艦船・潜水艇等・・・大戦の結末とその後の近未来を生きて来た転生人達が考える後世での大戦は、明らかに世界中の軍事力を上回った技術の数々・・・。墳式航空機(軸流式タービン=ジェット戦闘機)やら引込式フロートの水上機・・・二重反転プッシャータイプのカナード機なんか、今でも充分実用化出来るんじゃないかと思えるほどの技術力・・・三面図等は無いが、全ての航空機が実際にラジコン化すれば確実に飛ばせると思える程の完成度を誇ってます。
          
● この項に記載されている国産のスペースシャトルには、反重力装置(電磁力飛翔装置)と記載されていますが、それを可能にする為の常温超伝導体が日本国独自で開発されシャトルに搭載・・・帰還する時は、多分・・・VTOLでの着陸・・・といった性能を有しているという話の流れなんですが、海外の秘密結社に打ち上げ直後に破壊され、この搭乗員である女性は後世世界で転生します。昭和二十年代の大戦中に、多分・・・まだロズウェル事件よりも以前に、反重力浮上装置の知識と技術が持ち込まれたら・・・其れを考えるだけでも、この物語の面白さは伝わるでしょうか・・・。ただ一つ怖いのは、今後近未来なのか百年後なのか・・・タイムトラベルが可能に成った世界が有るとして、この後世世界の様な歴史の書き換えを行う悪しきマッドサイエンストが出て来ないとも限らない・・・。そう考えると・・・この時空連続体の中で起きてしまえば・・・今の現実は全て消滅・・・。在っては成らない事態とも言えますなあ・・・。

● 此処で登場している常温超伝導体という記述なんですが、この状態は既に現実の物として認識されている状況です。物質の温度を下げて行くとある温度で電気抵抗がゼロに成り・・・物体が浮き上がる現象が発生します。電気抵抗が無くなる状態という事は、流した電流は流した分だけ額面通りに流れるので電圧低下が無い・・・。よって、高電流を生み出せる装置が開発されれば、大電流を放出できる訳ですが、流す電流が増幅すれば当然磁場が発生します。この磁場をコントロール出来れば、地球の引力にも逆らう状況を作れる訳ですから、反重力装置を搭載した航空機ならば形状を問わず、地球上から姿勢を変えずに浮上出来るって事に成る訳ですなあ・・・。その装置を作るのに一番現実味を帯びているのが、常温核融合な訳ですよ。ただ、この核融合・・・磁場を作り出せる程の大電流を発電できる物質が、まだ見つかっていないので世の中に見えて来ないって事ですなあ(笑)・・・。

● 昭和50年代後期から60年代初期にかけてのUFO番組で、似非科学の一つとして紹介されたジョン・ハチソン氏の考案した反重力装置の映像を観られたモデラーも、私と同世代なら多いと思いますよ。この映像では、テーブルに置いた物体が次々と画面上部に浮き上がって飛んで行くという現象でしたね・・・。もし!この画像の上部に地球以上の引力を発生できる磁場発生装置が有ったとすればどうでしょうか・・・。このテーブル上の狭い範囲のみで強力な磁場が存在出来るのならば・・・テーブル上の物体は、画像上部に備えられた装置の磁場の引力に引かれて浮上した・・・あるいは、落下した・・・というのが自然ではないでしょうか。

● ローランド・エメリッヒ監督の映画であるインデペンデンスデイ・リサージェンスの中の冒頭で、エイリアンの超巨大な母船が地球上に飛来して来ますが、地上に近づくと母船の磁場に地球上のあらゆる物質が引き付けられて浮上してしまいます。超巨大な物体が磁場発生装置を起動すれば、引力の強い方に物質が引き付けられるのは自然の現象です。よって母船が地上に降りればこの磁場も消える訳で・・・「上げてから・・・落とす・・・。」といった破壊行為も可能に成る訳ですよ。未確認情報ですが、米軍が秘密裏に開発していると言われている三角型UFO(TR-3B)ですが、Xファイルの映画版にも劇中最後に登場しますね。この未確認飛行物体を中東戦争で使ったともされる噂が流れてますが・・・意外と・・・真実味を帯びるのが上記のハチソン効果ですよ。限定した地上の位置だけを(TR-3B)の中心において・・・強力な磁場を発生させれば、そのポイントのみの引力を制御出来ます。よって、「持ち上げて・・・落とす!・・・。」事も可能な訳ですなあ・・・。恐ろしい戦略兵器・・・。考えたくも無い・・・。こういうのを、無人のドローンに搭載すれば、個人の寝込みを襲って暗殺する事も出来てしまう・・・。キャー!怖い!怖い!・・・。
          
● 主翼上面のプランクを開始しました。基本的には主翼下面のプランク方法と同じなんですが、下面よりもアールがきついので押さえ治具板の圧着効果を上げる為に、ゴムバンドを二重にしています。上面プランクには通常白ボンドの通常硬化タイプ(黄色容器)を使いますが、初心者のモデラーは、一時間硬化タイプの二液混合エポキシ接着剤を使用しても良いのではないかと思います。如何に硬化の遅い白ボンドでも・・・此れほど広い接着面を塗り広げようとすると、塗り込み面のボンドが薄い所ほど早く硬化が始まります。
          
● 昨年よりお知らせしていましたレーザー加工機を使用した、リブ一機分(今回はAnge-SSGのディバイン翼型)を北九州のテストフライヤー氏に送って試験的に組んでもらっています。イラスト画像の様にリブ材下面はリブ組用の治具と主翼下面のプランクシートを貼り込む際の基準台と成り・・・リブ材上面の部材は、スロット加工された溝に、ホームセンター等で入手可能なヒノキの棒材を別途購入して貰えばボックス型の治具台が完成します。

● 此れが一機分を構成するリブの枚数分セットしてあります。しかし・・・この治具を使って量産を行える・・・って強度を有したセットでもありません。其れを可能にする為には、かなり精度の良い工作台に半永久的に固定出来る程・・・部材自体を補強せねばならないからです・・・。通常・・・量産用の治具は、組立てる側の部材の10倍以上の強度が無いと・・・連続使用には耐えられないからです。よって、今回のセット分の内容は、一機分を正確に組める部品構成だと思って下さいね。
          
● 右側の主翼のみプランク完了です。余分なプランクシートは切り落としてメインスパーも削って成形・・・。しかし、下面のスパー材はまだ治具上での作業が残ってますので切り落とせません。此れがスパン2000mm以内のスロープスタント機ならば、両翼同時にプランクして・・・って作業に成るんですが、片翼で一機分のスパンを持つ大型ソアラーの場合は、額面通りに片翼ずつの組み込み作業と成ります。

● 胴体と主翼の結合ボルトの頭も・・・実にすっきりと主翼に収まっています。別にキット指定の取り付け方法でも良いんですけどね・・・。工作が面倒臭く成りますから・・・。ただ・・・キット指定だとガイドパイプも無しで、長いナイロンボルトを使用するんですが・・・この場合特にスロープの場合は、着陸に余程の神経を使って軟着陸が要求されます。主翼本体も重いので、胴体機首先端からの充分な減速無しでの接触着陸では、主翼も前方に大きな荷重が掛かり・・・最悪、ナイロンボルトはせん断破砕されるでしょう。

● 此れが昔ながらのパンツのゴムのタスキ掛け固定ならば、荷重が掛かっても主翼は前方に移動するだけで元の位置に戻せますし、破損も軽微なので少し補修すれば再度飛ばせるんですが・・・。最近のモデラーさんは、特に初心者さんは・・・自分が初心者だってバレるのを極端に嫌がるので、パンツのゴムによる主翼の固定をやりたがりません・・・。ところが!現地で良く見られる光景なんですが・・・昭和生まれの仙人様のセカンド機は、タスキ掛けのパンツのゴムで主翼を固定した機体も多く見られます。本命のファースト機は1~2回ほど飛ばしたら終了・・・。お産婆仕様機のパンツのゴムタスキ掛けの機体は、そら!もう・・・振り回す様な豪快なアクロバットを延々と飛ばします。

● この行為を観てもお解かりの様に・・・ビスやボルトで主翼を固定した飛行機を飛ばす場合は、機体に過度な荷重を掛けずに飛ばしています。ところが・・・お産婆仕様機は、どんなに派手な曲芸飛行をやっても・・・パンツのゴムが余計な荷重を逃がしてくれるので極限的な飛行が可能に成るんですよ(笑)・・・。初心者用の入門機ほど、主翼の固定にゴムを使った大手メーカーの飛行機が多いのは、こういうコンセプトで作られているからです。初心者さんの操縦はバッタ打ちって言われるでしょう?。要するに、飛行中の機体の姿勢制御が、オーバーワークって意味です。まあ・・・ね。ベテランさんの派手なアクロバットと紙一重なんですが、状況は同じですから(笑)・・・。

● このパンツのゴムっていう素材は、生ゴム紐と違って張力に限界が設けてあります。よって・・・生ゴムよりも長持ちする利点もあるんですが、長期使用による収縮の低下・・・は避けられません。何しろ・・・使用目的が本来の体形に合わせた緊縛効果なので、パンツのゴムが伸び切ってしまうと・・・本来の役目を果たしてくれません・・・。私が小学生の頃の下着のパンツに、ブリーフなんて存在しません・・・。半ズボンの裾から下着のデカパンがチョロリと見えた時は、既にパンツのゴムの収縮の限界が来た時なので、お袋がせっせとゴムの交換をしていました。この状態は模型飛行機でも同じですので、お産婆仕様のパンツのゴムがだらしなく伸び切って収縮が弱いなあ・・・って感じたら、新しいゴムに交換しましょう。最近は百円ショップでも数メートル単位で販売してますので、購入は容易ですね。
 
● 本機の主翼組立の中で、一番神経を使うメインのプランク作業がやっと終わりました。急げば昨年には充分終わっていた作業なんですが、片翼2000mm近い主翼のプランクを一枚シートで貼り込むには、昔も今も神経を使う作業とも言えますね。この主翼が、三分割翼とかポリへドラル翼(二段上反角)だったら、プランクシートの細分化が出来るので・・・もっと確実に余裕を持って貼れたんですがねえ・・・。

● 実は今年の冒頭から始まる三機分のASK-8の組立作業なんですが、大まかに言えばこの2000mmストレートテーパー翼を、捻じれずに組む自信が無いっていうモデラーからの製作依頼です。胴体は何とか組めるけど・・・ってモデラーばかりなので、キットの内容から、主翼部品のみの抜粋リストを作成して送ったので、納入されるのは主翼部品のみ・・・。

● この機体とは別に・・・本機の様な三枚継ぎのプランクシートを、単体で貼りこめる様な構造に改造できれば・・・こういった片翼2000mm近い主翼でも細分化して貼りこむ事が出来る様に成ります。解決案としての構造は既に具体化していますので、今後の自作機の製作記事にて紹介したいと思います。今の所・・・世界中の個人モデラーもメーカーキットでも採用されていないってのが、不思議に思える位・・・単純な構造なんですがねえ・・・。プランクシートを直角で繋いでも・・・画像の様にクロスさせても確実に貼りこめるので・・・大手のメーカーさんならレーザー加工の精密な部品仕上げで確実な組み立てが可能に成るでしょう。

● 決して!・・・主翼の中央部のプランクシートの繋ぎみたいに、厚めのリブを入れて・・・なんて早とちり・・・はしない方が良いかなあ(笑)・・・。意外と実機の構造に精通してるラジ絶さんなら、この文章だけで何となく構造が解ったと思いますよ。あるいは・・・番長さんやらニンバスさん・・・飛来さん辺りも、其れっぽい構造でキットを補強したり自作したりしてるので・・・構造のヒントは、彼らのページの過去記事に有るかもしれませんね。実機戦闘機ならば・・・大型レシプロの大戦機・・・その後の亜音速戦闘機・・・そして近代戦闘機・・・の主翼には、必ず採用されてるありふれた構造ってとこですかねえ(笑)・・・。実機の内部構造体の主翼部分を目ん玉二個分で舐め回すみたいに観察して下さいね・・・。ラジ絶さんなら・・・シム・・・って言葉で理解するでしょうなあ・・・。もう一つのヒントは・・・当工房の多くのオリジナル機の胴体に採用してるってとこかな・・・。
          
● 当工房の大型ソアラーやかっ飛びスロープスタントグライダーは、其れが自作機でもキット仕様機でも・・・翼端処理が従来の工作方法とは少し違います。どちらかと言えば・・・実機戦闘機の翼端処理と似ていると言えるでしょう・・・。亜音速戦闘機の時代の主翼の厚みは、レシプロ機同様にかなり厚めの翼型を採用しています。この翼型の利点を最大限に活かした内部補強の構造を、模型機に応用すると・・・翼端自体が丈夫になるので、不測の事態の着地において・・・主翼を大きく破壊して再生不能な状態を防ぐ目的があります。まあ・・・平たく言えば、翼端で衝撃を吸収して主翼本体への影響を最小限にする!という目的です。
 
● こういうダブルエッジ構造の前縁を有したキットの場合、強度はプランクシートは厚みのある補助前縁の小口で固定します。この構造は加藤無線(MK)のF3Aのキットでは当たり前だったんですが、昭和から平成初期の大型グライダーキットでも殆ど使われた事がありません。しかしながら・・・スパンの長いグライダーだからこそ、使えば最大のメリットが得られる構造とも言えます。プランクシートの前面小口と下面小口の両方を部材によって固定出来るので、構造上の強度が格段にアップします。

● 画像では前縁補助材の面に傷や凹みがありますが、この面自体に接着剤をべた塗りするので殆ど支障は発生しません。初心者用の飛行機キットにこそ必要な構造とも言えるでしょうね。実は・・・当工房の軽量グライダー(Rindy)シリーズでも採用しています。生地完成機だから解らなかったでしょう・・・。厚さ3mmの補助前縁と3mmの外前縁の二層構造なので、前縁を極限まで最小アールに出来ますし・・・かなり丈夫に出来る構造です。購入したモデラーさんが、一様に驚いていたくらいですからね・・・。ただ、お手持ちのHLGのキットに使えるかと言うと・・・そこは・・・自分の責任において、リブ先端を補助前縁分カットしての改造になるので、不慣れなモデラーさんにはお勧めしません。ただし・・・裏情報として、補助前縁がうねってしまった場合・・・カンナで削って直線出しを行ってから外前縁を貼っても強度は然程落ちたりしないってメリットもあります。当然なんですが、前縁付近のプランク面も波打ってる訳ですが・・・一番低いプランク面に合わせて削り込んでも、プランクシートの前面小口は外前縁で押さえられているので、強度が極端に落ちるといった状況には成らないんですよ・・・。接着剤は瞬間接着剤よりも木工白ボンドをはみ出す位にべた塗りした方が強度は上がります。
          
● 外側前縁材を木工白ボンドを厚塗りして貼り込みました。ゴムバンドで固定しているので、マチ針なんぞ刺しても意味が無い様にも思えますが・・・。ボンドの厚塗り状態っていうのはまだまだ半練り状態なので、ゴムバンドの僅かな張力の違いで前縁材の接着面が滑り、必要な箇所に正確に接着しない事態が発生します。ズレたまんま接着硬化したら・・・後で泣きますよ(笑)・・・。片翼1850mmの前縁材ですし・・・。
          
● 輪ゴムサイズ(18番)を三本掛けしています。此処までの張力だと、必ず外前縁材の角は凹みます。何でも噛みつきたくなるネットの博士さんから見れば、かなり・・・素人っぽくて荒い工作に見えますが(笑)・・・。当工房に限らずグライダーの大御所でも、同じく素人っぽくて荒く見える工作をするでしょうね。別に凹んでも良いんですよ。硬化したら削っちゃいますから・・・。それよりも、圧着して確実に接着した方が・・・前縁の強度は上がりますからね。凹んだ角は綺麗に削ってアールにしちゃいますし・・・。
          
● 主翼の翼端処理を行います。画像の断面が台形の部材は、元々は右側先端方向にテーパー状に延びた後縁材です。幅30mmの木村バルサの後縁材を幅14mmのリンディ(軽量HLG)用の後縁材として使う為に、切り落とした残りです。こういう形状の部材が、生地完成した各種リンディの機数分(一機に二本)在庫しています。こういう余った材料は使える箇所が無い様にも思えるんですが・・・。

● 飛行機のバルサキットを沢山組んで来たモデラーさんほど、こういう加工残りの部材もちゃんと別部品として使う技術を持った人が多いです。例えば胴体の上部がアール面の場合のストリング材として使うとか・・・もっと細く加工し直して、動翼のリブ組の前縁として使う事も可能です。今回はこういう部材の断面を任意の四角から、角が全て90度の角材に組み直して部材を作ります。
 
● まずは二本に寸法カットして、画像の様に互い違いに組み直し接着すれば、断面が長方形となります。二つの隣り合った直角を含む台形の場合・・・こういう風に組み合わせると、長方形に成る・・・といった知識は、小学校で習います。こういう方法を知らないモデラーさんは、多分・・・授業中に先生の説明を聞き洩らした可能性が有りますなあ・・・。もしくは、積み木遊びをしなかったとも言えますなあ・・・。保育園等に置いてある積み木の遊具は、組み合わせると最初の形状から形が変わるという、神が作った三次元立体空間の常識を理解させるのに役立ちますよ(笑)・・・。幾何学の基本中の基本とも言えるんですよ。
          
● この部材は斜面を重ねると厚さが10mmとなります。メインスパーの幅が(3/8=約9,52mm)ですので、若干はみ出してます。更に主翼がテーパーの為、当然なんですが各リブも均等座標で縮小します。よって、この上下のメインスパー間もテーパーと成りますので、挟む部材もテーパー加工が必要に成ります。部材をガッチリ接着して、一体物の翼端材を前後に分割すれば・・・接着面は二面となります。角を含む二面で固定した部材は強度が上がるって事ですよ。だから胴体に組み込むサーボマウントやエンジンマウントは、多方向に接着面を持たせる事が多いんですよ。

● ビームマウントと呼ばれるファイアウォールの胴枠にビスで固定するタイプのエンジンマウントは、その後方に位置する燃料タンク後方の胴枠との間を、強固なストリング材を裏打して胴体に組み込む場合が多いでしょう?・・・。要するに荷重の掛かる所・・・衝撃が予想される所・・・振動が出る所・・・等は、多方向からの接着面を増やすと頑丈に成るっていう構造は、実機も模型機も同じです。
          
● 本機の翼端なんですが・・・画像左隅のリブが二重に成ってる部分が、エルロンの翼端側です。こういうエルロンの配置のグライダーは、明らかに翼端の強度を上げる場合が多いと思いますよ。工作方法としてはかなり難しい部類に入ります。何故なら・・・主翼に捻じり下げが付いた場合・・・画像の様に一体で組んで切り離す場合は主翼の捻じり具合に沿ったエルロンの捻じれ具合に成るんですが・・・、主翼とエルロン材を別組みで翼端まで伸ばした場合・・・工作方法としては此方の方が楽なんですが、今度は主翼の捻じり度合いに、別組みのエルロン材を合わせるのに一苦労します。

● 更に・・・リブ組エルロン材なら捻じる事も出来ますが、ムクのエルロン材は捻じる加工自体が難しく成ります。主翼は捻じり下げが付けてあるのに・・・ムクのエルロン材には捻じり下げが無い場合・・・翼端側のエルロン材は捻じり上げの状態と同じなので、減速すればするほど・・・翼端失速を起こし易く成ります。こういう知識ってのは、専門知識を持ったモデラーだから理解しているけど、世間一般のモデラ―には解らない!って・・・ぶ~垂れてるモデラーは、冷静に成って良~く考えてみましょうね。捻じり下がった主翼っていうのは、極端な話・・・主翼の胴体付け根側は、主翼の前縁が上を向いて後縁が下を向く迎角の付いた状態・・・。主翼の翼端側は、前縁が下を向き後縁が上を向いた迎角の無い状態です。捻じり下がった主翼とは、両翼のエルロンが僅かにアップに成った状態・・・だから、機首側は下を向き易い・・・所謂、常に風に正対しているとか前進している時は、機首が僅かに下を向いた状態なので、減速してエレベータがニュートラル状態でも機首上げによる失速が起き難く成るので、飛ばし易いって言われてます。実際にそういう設定を自分の愛機に施して飛ばしてみれば誰でも気づく事なんですが・・・ね。

● ただし・・・主翼のテーパー比が緩い機体や矩形翼(単形翼とも言われる翼端までのリブの翼弦が同寸法の主翼)場合は、捻じっても、目立って高性能な主翼には成りません。むしろ・・・捻じってない素直な主翼の方が性能が良かったりします。所謂・・・デルタ翼と言われる翼根のリブの翼弦と翼端のリブの翼弦に数倍の差が有る形状の場合、翼端側の方が気流の剥離が早いので、主翼に捻じり下げを付けて気流の剥離を遅らせる設定にした方が飛ばし易く成ります。気流が剥離した状態って、揚力が無い状態って事です・・・。だから減速飛行中や着陸進入中に、予想もしない方向に機体が傾いて・・・当て舵打ってもエルロンが効かない状態が発生するんですよ。気流が剥離して揚力が無いんだもの・・・舵を切っても空気抵抗が無いいいいい!。空気抵抗が有るからエルロンが効くって事ですよ・・・。          (Part-28に続く)