Ask-8 (Alexander Schleicher) 主翼の組立 Part-28
 
● キット指定では一体物の翼端ブロックを翼端リブに接着する従来の方法なんですが、本機の場合はブロックをメインスパーを基準に前後に分けて接着します。グランドのサーマル飛行に置ける着陸時は、粗地面に水平に着陸して来ますので・・・キット指定の翼端ブロックの取り付けでも良いのですが、スロープ飛行の場合・・・斜面に対して水平に着地するのは至難の技です。着地寸前に絶妙のタイミングで、機体を傾けて水平にする必要が有るからです。

● まあ・・・其れでも、毛足の短い斜面の状況なら、なるべく機体を傾けて着陸した方が主翼の翼端を引っ掛けて、グランドループ(ブーメラン・・・フラットスピン)状態に入って、尾翼を潰したり・・・翼端材がもげたりします。翼端リブ全面に接着した翼端材は、後縁材も引き裂くので・・・最悪の場合、主翼を修理不能なまで壊す場合もあります。ところが、本機の場合は・・・二面接着なので、初期荷重の掛からない後部の翼端ブロックが、強固に踏ん張るので主翼が大きく破損するのを防いでくれます。

● この方法は、私がまだモデラーだった時代に・・・大手メーカーのキットに使って好結果を得られたので、その後の機体にも使っています。機体が小型に成っても大型機でも、この主翼の翼端の特殊加工は採用しています。もしも、キット指定の翼端側のプランクが、二面とも全面プランクだったとしても・・・この方法は採用するでしょう。メーカーの機体キットを購入して、画像の様にメインスパーが長めの寸法に成っていたら、この取り付け方法を考えても良いと思いますよ。特にスロープで頻繁に飛ばす機体の場合は・・・。仕上がりは、一体型でも分割型でも同じ形状ですからね。分割型の場合は・・・メインスパー面にもプランクシートを被せてから翼端材を削りましょう・・・。
 
● 毎度の事ながら・・・主翼の加工の中で一番カンナ屑が出る前縁材です。こういう材料は、テーパー材でキットに入れてくれると基準が取り易く成るのは解っているんですけどね・・・。2000mm近い前縁材をテーパーに加工するには・・・ボールフライス盤にセットして、エンドミル加工でもしない限り・・・正確な直線は出ません。テーパー加工してくれると・・・カンナで削っても、屑が少なくて済むんですよねえ。

● 初心者モデラーさんからの質問で時々来るんですが・・・カンナを使うと刃が深く入り過ぎて、プランク面まで削り込む事が有るようですね。こればかりは・・・初心者なら誰もが一度は経験して・・・後悔して・・・改善していくしか方法は無いですよ。一つの方法なんですが、カンナで前縁材の木口を削る時・・・1mm程の段差を残しておき・・・残りは粗目のサンドペーパーで削り取る方が、失敗のリスクは少なくて済みます。

● 画像のホルダー(左側)は60番のサンドペーパー・・・(右側)は120番のペーパーです。前縁材はほぼメディアム系のバルサを使うのが基本のキット仕様なので、木目に直角にサンドペーパーを当てて、ゴリゴリという感じで削って行きます。プランクシートの前小口と外前縁の間の接着剤(本機の場合は木工白ボンド)が、削る時にニョロニョロと出て来ますが・・・此れもペーパーで削り取っておくのが良いでしょう。60番は粗目なので・・・削ると筋が残ります。此れを120番のペーパーを使って、今度は木目方向に走らせながら仕上げて行きます。この段階は、プランク面と前縁材がツライチに成るまでの削り行程です。前縁先端のアール加工は、主翼組立の最後に行った方が良いですよ。引き回し中に傷が入ると修正が難しく成りますので・・・。
          
● 久々にスパン4メートルクラスの大型ソアラーを作りましたが、自作をするも・・・キットを作るも・・・この前縁材の削りが一番神経を使います・・・。胴体を削るよりも難しいですなあ・・・。何故なら・・・胴体は削り損なっても、切り取って再度シートもしくはブロックを貼り込めば元に戻せますが・・・。主翼の場合は、左右の翼の片側の修正をした場合・・・同じ重さのバラスト代わりを同じ位置に施さないと、左右の翼の重量分布のバランスが崩れて・・・飛ばすのが難しくなります。捻じれてもいない主翼なのに、何故か左に傾くなァ・・・って状況の時は、明らかに左の主翼が重いんですよ。

● 垂直尾翼は正確に胴体の中心に着けた・・・ラダーもニュートラルなのに・・主翼も捻じれてないし・・・重心もキットの指定通りなのに・・・。ってメールのグライダー初心者さん!・・・。多分・・・主翼の片方が重い筈です。主翼の軽い方の翼端ブロックに孔を開けて、糸鉛を左右の傾きが水平に成るまで埋め込んでみましょう・・・。埋め込んだら、エポキシ接着剤で糸鉛の端っこを接着すれば良いですよ。

● 糸鉛で主翼のバランスを調整するのは、F3Aの世界では当たり前の事でした。昭和のグロー60クラス・・・45クラスのF3A機は、主翼は全面プランクが当たり前だったので、言わば内部は羽目殺しの状態・・・。組み立てる時は、左右の主翼の接着剤の量まで気を使って塗り込む位の神経を使います。普通は木工ボンドを使うんですが、同じ容量の白ボンドを二本用意して、常にグラム量りに載せて残量を計測・・・片方が崩れたら同じ重さに成るまで、大目に塗り込むといった面倒臭い作業が必要に成ります。

● F3Aのモデラーさんは、取っつき難い性格が多いって言われて・・・嫌われるカテゴリーだと思い込んでるネットの博士が多いんですが・・・。このF3Aってカテゴリーは、早い時代から世界戦が行われて来ましたので、そのレギュレーションは世界基準です。よって飛行空域も昭和の無人機に対する航空法に乗っ取って決められています。この範囲の中で正確な演技を行うカテゴリーなので、コンテストフライヤーさん達は、メンタル面でもかなり神経を使う人が多いですね。

● このF3Aの世界選手権ってのは、お山の大将を決める大会って訳でも無いんですよ。フォーミュラーのカテゴリーワンで行われるレース車両は、究極のクルマって言われてますが・・・その技術は、市販される大衆車に活かされて行きます。此れと同じなのが模型機のF3Aです。騒音を下げてエンジンの回転数増加を図るチューンドサイレンサー・・・燃料タンクの振動による泡噴きを押さえるエンジンのフローティングマウント・・・等他にも沢山有りますが、全てその後の模型機には活かされて来ました。世界中から集まるモデラー達の新しい技術の品評会でも有る訳ですから・・・よって仮にドンケツに成っても、技術が優れていれば世界中の出場選手が其々の国内のモデラ―の為に、技術を持ち帰って製品化します。言わば・・・模型業界のバロメーターとも評されます。

● 世界戦に出場できる日本からの選手って、メーカーの営業部とか模型店のオヤジさんとかの場合が多いでしょう。一般のモデラーさんに比べたら明らかに練習量が・・・。ある意味・・・メーカーのコンテストフライヤーさんって・・・飛ばすのが仕事みたいですしね。一斗缶一本のグロー燃料を一日の練習フライトで使い切る!なんて大技・・・サンデーフライヤーには無理なお話・・・。使えるワイ!って息巻いてるネット物知り博士さん!一斗缶を空っぽにするまで、延々と飛行機を飛ばせますか?・・・。途中で神経の集中が途切れて大雑把なフライトを繰り返しても、何の意味も無い・・・。どれだけ過酷な練習か知らないでしょう・・・。助手で付き合うだけでも、途中で嫌に成る位・・・コンテストフライヤーさんは、正確な演技の修得の為に練習を繰り返してます。だから私はF3A競技から撤退しました。一日中飛行機を休みなく飛ばしたら・・・楽しさなんて全く無いですよ。むしろ苦痛に成って来る・・・。

● 平成時代のネット普及後にいきなり増殖し始めた、知識だけは豊富で技術の伴わない・・・平成生まれの若きネット物知り博士のモデラー諸氏は、飛行場において昭和の古株さんに対して絶対に公言しては成らない事を、初心者だって馬鹿にされたくない一心でぶちかまして嫌われます。古株さんの自作機に対して、「何処何処のメーカーの飛行機に似てますねえええええ・・・。」とか、誰誰さんの真似ですねえええ・・・とか、作る技術も無いのに知識だけは豊富なので平気で言い切ってしまいます。その誰誰さんの真似って・・・そのネットのお仲間さんが考察して開発したって思ってますが、その技術は博士もその誰誰さんも生まれる前から模型業界に当たり前に浸透した技術だったりします。知識の尺度が物心ついた自分が基準なので、こういうフライングな発言が出来るんだろうと思いました。

● 確かに・・・昭和の遺物よりも進化した技術ではあるんですが、その進化した技術の大元の技術は昭和40年代には既に確立して製品化されていましたし、その技術の尺度が当たり前の時代だったので、見下した物の考え方を口にするのが大変失礼な行為だと思います。そもそも・・・博士を驚愕させて神格化させたネットの誰誰さんの技術も、結局の所・・・昭和のニトベン中毒者が当時のラジコン世界で思い着く個人のモデラーのアイデアが普及した状況と、リポ電池が普及した現在と・・・同じ結果に行き着くんですよ。だから・・・誰誰の真似・・・なんて言われる筋合いは無い・・・。此の博士の言い分は、その技術を使うんだったら、自分の教祖であるネットの誰誰さんに御断りを入れろ!って主張だったんですが・・・。何時からこんな唐変木なモデラーが増えたんだろう・・・って思ってしまいます(笑)・・・。

● 日本にラジコンが持ち込まれて既に60年以上・・・。当時の若き業界人である加藤無線(MK)の昌弘氏やカルト産業の沖氏が、アメリカに視察に赴き・・・当時の無線機と飛行機一式を日本に持ち帰りました。そして当時の日本国内の技術で国産初のラジコン模型を開発し販売しました。この時・・・将来の日本国内の模型業界の繁栄と普及を思い、独占販売をしませんでした。これが現在も続く日本国内の模型業界の礎と成っています。模型飛行機の構造や形状・・・無線機の仕組み・・・動力源において、独占的な特許を無くして皆で共存して来たので、世界に誇る一時代の模型業界が有るんです。飛行機の構造や無線機の仕様についての特許は取れませんが、模型飛行機を量産する為の組立工法には特許が取れます。ですから・・・モデラーは、材料を購入して自作ラジコン模型が作れるんであって、飛行機の構造に無知な人は・・・メーカーのキットを沢山作れば、おのずと構造を理解して知識と技術が身に着きます。此れは普通に当たり前の事ですよ。よって、自分にとって一番扱い易い状態にする為に、オリジナルな考察で何かを生み出すわけですが、其れが周りのモデラ―にも伝線していく訳で・・・。無線機が進化しても、動力が進化しても、その時代に合わせて基本!同じ考察をして同じ構造のアイテムを再び作り出すのは、極々当たり前の技術と知識の新かな訳ですよ。だから・・・平成生まれの誰誰さんの真似!・・・なんて言われる筋合いは・・・無いんです。飛行場で馬鹿にされたくないからって、模型歴60年以上の古株の仙人様相手に、最近の出来合いの好かろう悪かろう製品を自慢しても・・・愛想笑いで一言終わったら、空気扱いされるのは自業自得の結果です。「誰も相手にしてくれない・・・閉鎖的な心の持ち主ばかりだ!・・・。」って、教祖の誰誰さんのページの掲示板に、泣き言ぶ~垂れるのは言論の自由ですが・・・事実を歪曲して書き込むのは止めた方が良い・・・。
          
● 本機の主翼の翼端付近の画像です。全てのリブ材の前縁先端は、前縁材に直角に取り付けられています。しかし・・・メインスパーは、前縁側に二度傾斜して取り付けられています。よって、本機の構造の翼端ブロック材は・・・前後に二分割なので、角度を付けて分割加工する必要があります。
 
● メインスパーはミリ換算で約10mm・・・。メインスパーの中心から前後の振り分けで約5mmずつ切り落とせば、図面上の寸法は出せるんですが・・・。もし前縁側のブロックが僅かに短く前縁材と段差が付いた場合・・・前縁側を削り込んで合わせるんですが、此れも状況次第に可不可に成ります。本機の場合は・・・ブロック体の前縁には主翼本体の前縁から続く直線が含まれた形状なので、主翼全体を削らないと翼端材とのラインが合わなく成ります。よって分割のカットラインは、中心から前後に4mmずつ・・・。約1mmの余裕を持って加工します。同じ加工なら、翼端ブロック側の短い直線を詰めた方が楽ですからね。

● しかし・・・なんで、こんな形状のブロックにしたんでしょうなあ・・・。前縁側が取り付け面から直ぐ始まるアールにすれば、こういう複雑な考察は必要無いんですがねえ・・・。まあ・・・本機の設計担当者の苦肉の策とも言えるんですよねえ・・・。実機の構造を忠実にいいいいい・・・って訳でも無いみたい・・・。ただ一つ言えるのは、単純な大人の事情って事ですかねえ・・・。直線からアールに変わる位置まで翼端リブを延ばすと・・・定尺バルサで材料が二本分取れなかったからブロックが大きく成った・・・って事でしょうなあ・・・。

● だったらバルサの角材を加工前に延ばせば良いじゃないかああああ!・・・って言い分は、キットのコストダウンを全く知らないユーザーモデラ―のワガママなご意見・・・。定尺寸法を越えると其の材料の立場は・・・特注品扱いですので材料の値段が跳ね上がるって事ですよ・・・。よって、定尺寸法内で無理なく材料取り出来なければ、仕様を変える・・・というのが、模型メーカーの大人の事情です。

● 原木を大割製材して一まとめに括り・・・コンテナ一杯積み込んで、バルサの原産地から海路で輸入するのが、大手のバルサキットメーカーの一番賢い入手方法なんですが・・・。帯に短しタスキに長し・・・の部品取りをしていては、余った角材は殆ど使い勝手の悪い在庫品に成ってしまいます。よって、バルサキットの上手な製造方法は、使い勝手の悪いバルサの在庫品を極力作らない・・・につきます。よって、こういう不思議な部品が生まれてくる訳で(笑)・・・。最初から設計段階で、定尺寸法のバルサ材に合致するサイズで設計してれば、こういう複雑な構造は避けられた・・とも言えるんですよねえ・・・。

● 本機には、多分・・・原型機が存在するはずです・・・。その機体から・・・素直に寸法を採っちゃったから、最終的に・・・あれ?って事態に成ってしまった・・・。でも、この辺りは・・・キット販売メーカーの戦略なので、一概に明確な答えは無いのが現状なんですが・・・、一つ言える事は、完成飛行機ばかりの模型飛行機業界に風穴を空けた・・・ってのが、フレイアのキットなのかもしれませんね。目を瞑っていても・・・初心者でも・・・ベテランみたいに正確に組めるのがレーザー加工のバルサキットである!とするならば、レーザーキットに飽きてしまった作りたい症候群のモデラーに、格好の素材キットを提供しているのがフレイアのコンセプトとするならば・・・本機の様なキットは万人向けでは無いって事ですよ。作れるモンなら作ってみろ!っていうメーカーの挑戦状を、おお!やったるワイ!って答えるモデラー専用のキットだと思いますなあ・・・。よって・・・本機の様なダイカットだらけの部品構成のキットを、楽しく作れるモデラー以外は、本機みたいな拷問キットには手を出さない方が良いんじゃないでしょうかねえ・・・。完全に組立てられるレーザーキットからの入門モデラーなら・・・一皮剥ける可能性もありますけど・・・ね。一か月後の遠征飛行会に間に合わせる為の突貫製作・・・は無理な飛行機ですなあ(笑)・・・。
 
● 翼端のブロック材を貼り込む前に、本来の翼端リブの厚みに成る様にリブキャップを取り付けます。まあ・・・素人の工作みたいにデコボコとしてるし・・・細かな隙間は空いてるし・・・。実は意図的にやってるつもりは無いんですが・・・このいい加減さが、工作によっては最大のメリットに成る場合も有るんですよ(笑)・・・。
          
● このいい加減な翼端リブの取り付け面に、たっぷりのエポキシ接着剤を盛って翼端ブロック材を貼り込む訳ですが・・・。別にベタベタと纏わり着く半練りのエポキシが隙間からモリモリとはみ出して来る位の方が、隙間の中にまで充分に行き渡り・・・行き場が無くなってはみ出して来るんだから確実に接着出来てる状態とも言えます。各種の瞬間接着剤だけで組立てれば、そら!もう!生地完成状態を称するならば・・・カスタム屋さんに作らせた仕上がり・・・みたいに見えますよ。しかし・・・この瞬間タイプの接着剤ってのが問題・・・。空気に触れるとシアン系ガスと大気中の酸素を反応させて、気発させながら硬化するんですが・・・気発するって事は水分が充満した環境なら、接着面に水分が着くと硬化が緩む・・・って事だから、結局・・・組立て後に直ぐに被覆しないと、バラける可能性が高くなるって事です。

● 見た目は綺麗なんですけどねえ・・・。カスタム屋さんの綺麗な生地完成の状態ってのは、接着剤も適材適所・・・。エポキシと木工白ボンドを主体に組立てて、補助的に瞬間接着剤を使用するというのが基本の工作手順です。其れを知ってる発注者だから高額でも購入してくれます。実はカスタム屋の諸先輩の時代にも・・・踏み倒しや納品後の料金値切り行為は起きてましたねえ・・・。最初から値切る目的で発注して来る輩諸氏は、今も昔も当たり前に存在してます。ですから・・・カスタム屋さん同士の横の繋がりも重要に成って来ます。カスタム屋同士で・・・ブラックリストを廻して・・・、該当者からの見積もりには思いっ切り吹っ掛けてやると、まず!・・・発注のメールは帰って来ません(笑)・・・。まあ・・・熱心さをアピールして来る顔も個人情報も解らないモデラーからの見積もりは、相見積もりってパターンが多いですよ。一番安い工房に発注するっていう・・・。ただ、こういうモデラーの中には、上記の騙し目的前提の製作費踏み倒しやら・・・納品後の値切り行為が混じってます・・・。だから・・・大阪の工房時代みたいに、頻繁に顔を見せに来るモデラーの方が、信頼性は高いって思いますなあ・・・。地元の島鉄さんやら現場監督みたいなモデラーさんは、徹っちんかまして昼間爆睡中でも訪問して・・・私が起きるまで自分が持ち込んだ動画のDVDソフトを観ていたりします。

● お腹がすいたら台所でインスタントラーメン作って食べてるのは当たり前の日常ですかね・・・。リタイヤして年金生活に成ると、現役時代の忙しさが無くなる訳ですから・・・無趣味な人ほど、早くボケるって言いますが・・・、ラジコンやってる年金生活者がボケたって人物・・・聞いた事が無いですなあ(笑)・・・。それでも私が起きない時は最後の手段!・・・引っ越しのガラクタ整理で貰って来た沖スロ(沖縄県タイプの30mmコインのパチスロ)をひたすら廻して、ボリュームマックスのキュイン!を連発させる・・・。まあ・・・大当たりを知らせる合図なんですが、音が煩いので連荘すると流石に目が覚める・・・。

● 因みに雑学ですが・・・国内のパチスロのコインの直径は一律25mmが基本です。沖スロのコインが30mmなのは、アメリカ占領時代のスロットマシンの名残です。アメリカのスロットマシンは、1ドル硬貨を直接投入してゲームするんですが、この1ドル硬貨の直径が30mmなので・・・沖縄仕様のパチスロ機は30mmコインが使える様に作られてホールに並んでいました。過去・・・自衛官時代に沖縄の那覇基地に移動訓練に出向いた際・・・休日にパチンコ店でパチスロを打ったんですが・・・もうカルチャーショック満載でしたね・・・。お爺もお婆も若いのも・・・皆さん軍手をしてパチスロやってる光景・・・。三つのリールを止めてから、リールの出目やら・・・盤面の光で大当たりを告知する国内機に慣れ親しんだ私にとって、レバーを叩いてリールが回り出すと同時に当たりの合否を知らせる備え付けのパトランプが廻る沖スロ機・・・最初は楽しいんですが、当たりを引いたゲームしかパトランプが光らない先告知タイプってのは、通常ゲームが全然面白く無い・・・。

● 三本のリールが止まった特定の絵柄の並びで大当たりを告知するリーチ目タイプの国内パチスロ機を、販路拡大の為に沖縄県に持ち込んだメーカーさん!・・・。リーチ目が出る前にパトランプが廻って大当たりを知らせるので・・・全くリーチ目の出る幕が無い(笑)・・・。結局・・・導入したホールの店長さんは、先光のパトランプの電源を切って対処したんだけど、先告知が浸透した沖縄のお爺とお婆が納得する訳が無い!・・・。直ぐに外されてお蔵入り・・・となったそうですなあ・・・。私個人は、後告知とリーチ目タイプの方が好きなんですがねえ・・・。パチスロに興味の無いモデラーでも、ジャグラーって聞けば・・・あのGOGOランプの光るパチスロ機って知ってますが、私の時代はまだまだリーチ目で大当たりを知ったり、極端なリールのすべりで気づいたりのマシンが全盛の時代でした。よって、大当たりを知らせる特定の盤面が光る機種が少なかった時代でもある・・・。よって、当たりのフラグが立ってるのに、リーチ目に気づかず台を棄てる人が多かった時代・・・このリーチ目を拾って初期投資を抑える・・・なんて技も実在していました・・・。良い時代だったのに・・・ジャグラーの後告知・・・GOGOランプの馬鹿野郎!・・・。リーチ目が拾えなくなりました。
          
● 翼端ブロック材の先端の画像です。ハッキリとは見えませんが各種材料の五層構造です。内訳ですが(1,6mmバルサ+3mm堅木+高さ8mmのテーパーバルサ+3mm堅木+1,6mmバルサ)に成っています。工作手順でこんな複雑な積層構造になってますが・・・此れが当工房の翼端ブロック材の取り付け方法です。此れで着陸時のグランドループも怖くない!・・・って思うのは危険ですよ。

● 実機においても・・・模型飛行機においても・・・着陸が一番難しい・・・って言われるのは、この三次元立体空間において地球の引力に逆らえない物質の共通した事実でも有ります。ならば・・・なるべく、良い条件での地上への接触が必要に成ってくる訳で・・・。滑走路に降りる為の降着装置に、転がり易くする為の車輪を付けるのは飛行機に摩擦という荷重を極力与えない事で破損を防いでいるんですが・・・。此れが胴体着陸当たり前のスロープサイトでの着陸ならば、滑走させるなんて無理なお話なので・・・なるべく飛行中の機体を減速して毛足の長い草地に軟着陸させるのが一番安全な方法です。

● 草地に軟着陸するにしても・・・その侵入姿勢は、斜角が大きいスロープ程・・・グランドループに入り易い・・・。所謂、主翼の翼端から接地して機体がブーメランみたいにクルリと信地旋回する状態ですが、この時の機体に掛かる荷重は・・・機体全体に何倍もの荷重を増幅させて停止してしまいます。翼端から地面に着いてしまった場合・・・この機体全体の荷重を支えきれない場合に翼端材がモゲる結果と成ります。因みに斜角の大きいスロープの着陸の機体姿勢って言うのは・・・グランドで言うなら粗ナイフエッジ状態まで機体を傾けての着陸と同じ状況なので、そら!壊れる確率も大きいと言わざるをえませんなあ(笑)・・・。翼端から地面に接触したら・・・遠心力で荷重の増大した機首先端を思いっ切り叩く訳でしょう?・・・。逃げ場の無い荷重は、胴体全体に伝わって行くのは当たり前の現象でして・・・尾翼が・・・其れも垂直尾翼が吹っ飛んじまったああああ!。っていう壊れ方を、「こんなひ弱い構造でバルサキットになんかしやがってええええ!。」と、キットメーカーの文句を言うのは筋違い・・・。まあ・・・初心者のネット物知り博士ほど、お仲間掲示板にぶ~垂れる確率は高いかなあ(笑)・・・。

● ま!そういうモデラーさんに向けての工作技術のご提案とでも思って下さいな!・・・。でも・・・こういう博士程・・・こういう補強技術は意地でも採用しません・・・。接着剤を翼端にごり盛りしたり・・・マイクログラスで補強したりと・・・ネット掲示板でのお褒めパチパチ目指して色々と模索するんですがね・・・。でも、モゲる時はモゲるんですよ。着陸に手を抜くと・・・(笑)・・・。
 
● 翼端材を削る時は、画像の様に定規を宛てて削ると良いでしょう。翼端材は最終的には綺麗な緩いアール面で仕上げますが、削る工程にも段階が有りまして・・・三次元のアール面を一気に削ろうとすると、あれま!・・・削り過ぎちまった・・・って状況にも成りかねません・・・。そういう失敗をしたくなかったら、一次アール面から基準を採りながら削った方が綺麗に仕上がります。面倒臭いですけどねえ~・・・。隙間が残ってるって事は、まだ翼端ブロックの先っぽが高いって状態ですので、大きいカッターナイフを刃を長めに出して・・・削り節みたいに薄く・・・少しずつ削って調整しましょう・・・。尚!色も形も似ているバルサの削り節・・・醤油を掛けても美味しくありませんよ。
          
● 本機の主翼の下面のメインスパーより後縁までは、ゲッチンゲンなので凹んでいます。この凹み具合も上面同様に定規を宛てて削りを調整しながら進めましょう。こういう翼型なので、三次元アールの一発削りは無謀だと言えるのです。まだまだ削る必要はありますが、最終の削りは細かな工作が済んでから行います。まだまだこの主翼は引き回しの最中故・・・仕上げた後の凹み修正は至難の技・・・。今の状態ならば少々の凹みの修正は、どうにでも出来るからです。
          
● 長年に渡って飛行機を作り続けていると・・・この世の中の三次元立体空間を作った神様ってどんな人なんだろうって思っちゃいますなあ・・・。その答えは地球以外の宇宙空間の成り立ちに有る!・・・と科学者は言ってるんですが・・・。人類が初めて空を飛ぼうと思った一握りのアドベンチャーがいたから、百数十年後の現在の状況が有ります。模型飛行機を作って飛ばしてる人は、そういう歴史の教科書を参考に自分なりの考察で勉強しています。学校で習う色んな知識は、其れまでの人類の歩んだ歴史をある程度は覚えておけ!っていう神の啓示なのかもしれません。

● 今から500年後の子供達って、21世紀の初頭の地球上の人類の歴史なんてどういう風に学校で習うんだろうか・・・。未来の世の中では、一家に一台の核融合発電機が当たり前に成って、自家発電が可能に成るから電柱や電線が町中から消えるって予想してる科学者もいますなあ・・・。今日・・・昼間の番組(徹子の部屋)を観ていたら、面白科学のでんじろう先生が出てました。木炭にティッシュを一枚巻き付けて、塩水を垂らし・・・アルミホイルで巻いて・・・電極の一方をアルミホイルの先端にクリップで留め、もう一方を木炭の先に付けると、モーターに取り付けたプロペラが勢いよく廻り出す・・・という化学実験を実演してました。因みにこの電力の元は、塩水とアルミホイルの化学反応です。塩水を含んだティッシュの表面が、アルミホイルの接した面を溶かしていく際の化学反応で電力が発生します・・・。昔・・・子供の頃・・・乾電池の中ってどうなってんだろうと分解しようとしましたが、工具が何もない時代・・・出来ませんでしたね(笑)・・・。蓄電池・・・人類は凄い物を発明しましたなあ・・・。

● この実験から見えて来るもの・・・大きな災害に出くわしても、こういった知識が有れば電力は作り出せるって事ですなあ。でんじろう先生が作った木炭電池は出力が僅か1ボルトながら、三本作って直列に繋げばラジオが聞ける・・・。って事は、10本・・・100本と作って直列に繋げば、大きな電力は作れる訳だから・・・災害で長期停電に成っても大概の電力は作り出す事が出来ます。こういう電気の知識・・・立派なアナログです。身の回りのあらゆる物を使って電気を作る技術・・・基本は全て義務教育の9年間で学びます。私の時代でも中学までの幾何学で、二次平面の図面は作図できる様に成りましたし・・・高校で習った三次元方程式で立体図面まで引ける様に成ります。義務教育さえ真面目にやってれば、模型飛行機の図面の作図や読み取りなんて出来る様に成るんだなあ・・・って思いました。

● 最近の目を惹く話題は・・・電動ダクテッドファンを搭載した旅客機を本気で飛ばそう計画・・・。近未来十五年後位には、200人~300人乗りの大型旅客機を電動モーターで飛ばす事を目標に・・・って、起業家の皆さんが公共の電波に載せて真面目に公言している姿・・・。そう言えば・・・10年くらい前に、グロー60クラスのスカタンになって飛ばなくなったダクテッドファンのF-16を、強力なブラシレスモーター搭載のDFユニットで見事に再生させた記事をラジコン技術誌で見た記憶が有りますなあ・・・。要するに、ハイニトロのグロー燃料で3万回転くらいまでぶん回すグローエンジンよりも、5万回転以上のブラシレスの方がファンの排出力は大きい訳だし・・・グローエンジンみたいに天候によっては出力にムラが出て回転が上がらないって事態には成りません。高出力の電気を流せば、呼応するかの如くブン廻る電動ブラシレスモーターの方が安定してるって事かなあ・・・。

● 完成予想のCG画像の旅客機観てたって・・・従来の機体と何ら遜色は無いし・・・。高出力のモーターを飛行の推力に使うなら、これまた長時間飛行が可能に成る電池が必要には成るが・・・。お客を重視すれば、搭載する電池の容量は限られて来る・・・。やっぱり・・・燃料電池の搭載による発電・・・の方が真実味は出て来るかなあ・・・。ギヤダウンで高トルクを得る燃料電池搭載の自動車よりも、開発は楽なのかもしれませんなあ・・・。ただ・・・ファンだけでのゼロ発進は、機体が加速するまで電力を大きく使う訳だが・・・もしかすると、ハブ型モーターの自転車(ホイルモーター)も有る訳だから、離陸滑走中は、飛行機の車輪自体が離陸可能速度までの加速を補助する機能かもしれませんなあ・・・。この幼稚な私の発想・・・毛足の長い草原の飛行場は、プロペラだけだと中々機速が上がらない・・・。あれ?まてよ・・・車輪内部にブラシレスモータって仕込めないんだろうか・・・って思ってたら、OK模型がスピンナーにモーターを仕込んだ、アポロモーターを発売してくれたんで、一気に構想が現実化した経緯があります。詳しくは(HANGER-3 Hyper)をご覧下さい。飛行に必要なインバーターの技術は、日本が一番進んでるとの事・・・。またたび電器のネコバスさんの子分に成って、つくづく良かったなあって思います。色々な高度な電気知識・・・教えてくれるから・・・。還暦前の私ですが、エアコンの設置手順・・・完全に覚えちゃったし(笑)・・・。「感電する前に感電した時のシュミレーションやってから、配線触れ!。そうすりゃ感電しないから・・・。」・・・って?・・・。感電のシュミレーション?・・・。ネコバスさん、全身を震わせて・・・。あ!それね・・・。要するに・・・感電する時は、電気の通り道を身体に作るって事だから、通らない様に配線すれば感電しないって事です(笑)・・・。
          
● 何時も・・・記事を書きながら思う事・・・。製作記事に時系列なんて必要無いのでは・・・と考えてしまいます。観てる方が疲れるだろうなあって思うんですが・・・。ただ・・・閲覧してるのが、私と同じ模型歴のモデラーばかりなら其れでも良いとは思います。ところがメールの内容を分析すれば・・・本気で知識を吸収したい初心者レベルのモデラーも多い訳で・・・。キット付属の詳しい写真入り説明書でも充分な理解が得られないから、組立上のあらゆる質問メールが来るんだろうと推測します。

● 大手のメーカーさんの組立説明書を観ていて、昔から感じていた事が有りまして・・・。初心者に最適です!と記載してるのに、玄人向けのキットの説明の内容と殆ど同じ書き方なので、百戦錬磨のモデラ―には理解出来ても・・・真の初心者には理解出来て無いんじゃないかと思います。要するに・・・昔は模型店に出向かないと大手のメーカーのキットなんか買えない時代でした。模型店のオヤジさんは、会話の内容でお客さんが玄人モデラーなのか初心者なのかを見抜いて、技量に見合う飛行機を提供してました。よって組み立ての解らない時は、オヤジさんに聞けば親切に教えてくれたので、初心者でも完全に飛行機が組立てられた時代でもありました。

● 今の時代・・・そんな親身に成って教えてくれる個人経営の模型屋のオヤジさん・・・日本に何軒くらい残ってるんでしょうか。有名ホームページの掲示板を昔から見ていて感じた事なんですが、書き込むモデラーの内容と添付する画像が一致しないモデラーが沢山居たって現実です。其れがお仲間掲示板に入室する条件なんだろうか・・・って思うと、ネット普及後に始まった今回のラジコンブーム・・・かなり危険な未来の予兆だったのかもしれませんなあ・・・。で!結局・・・暴走し過ぎて・・・航空法まで改正されて・・・。まあ・・・飛行場で顔突き合わせて三次元の会話が当たり前の昔の飛行場・・・。こんな知識先行型のネット物知り博士のモデラーなんぞ居りませんでしたねえ・・・。皆さん!等身大・・・。そら!背伸びし過ぎたモデラーも居たけど、必ず返り討ちに遭ってたし。今ほど恐ろしい模型世界には成っていませんでしたねえ・・・。
 
● エルロン動翼のヒンジラインを作る為、スパー材を取り付けます。本機の場合は、このスパー材を取り付ける為に、翼リブに溝が付けてあるんですが、まず定規を宛てて溝の高さを一定にします。定規を入れて左右に押し・・・カタカタと音がする場合は、何処かのリブが一枚・・・もしくは隣り合わせで複数枚・・・他の溝よりも高くなっている場合がありますので、画像の様な細いサンドホルダーで削って高さを調整します。

● 私の経験上・・・定規を宛てて低い溝は接着剤を盛れば埋まりますが、高い場合・・・本機の指定はフィルムによるトップヒンジなので、湾曲したヒンジラインは動きが渋く成ります。よって・・・この様なフィルムによるトップヒンジの場合は、必ず直線が必要に成ります。
 
● 此方のホルダーは、自作でスパー材を切り出した際の小口修正用のホルダーです。国産キットではあまりお目に掛からないんですが・・・舶来キットには、製材の甘い加工も多いので・・・スパー材の木口がささくれてたりします。こういうバリを成形する時に使える様に両端にガイドを付けました。

● 本機の後縁側のプランクシートを見て下さい・・・。木目がカットラインに対して緩くクロスしてるでしょう・・・。本来・・・後縁材のプランクシートにこの様な木目の製材部品を使っては成りません・・・。経年変化で、細くて薄いシート程、湾曲していきます・・・。発売されて数年後の在庫品を販売店から購入・・・もしくは、個人のオークション品を落札…した場合、この後縁用のプランクシートが湾曲している場合が多いです。
          
● 後縁材の様な幅の細いプランクシートを加工する場合は、イラスト画像の左側の様な真っ直ぐなバルサの原木をシートに加工すると、カットラインに素直に平行な木目のシートに成ります。此れを細く裁断すれば・・・適度な湿度の部屋に保管する限り、何年でも湾曲したりしません。

● ところが・・・原木自体が曲がった部位をを大割角材にして製材した場合・・・シート表面に現れる木目は、カットラインに対して斜めに走っていたりします・・・。自作機を作る場合・・・必要な分だけを購入したい場合は、材料費をケチる前に一部のシートのみ指定にした方が、加工と組み立てに苦労しません。

● ただし・・・シート材を指定すると、その分割高に成る事を覚えておきましょう・・・。私の場合は、各種シートを100枚単位で購入するので木村バルサにお任せ発注しています。それを自分で選別して適材適所・・・。イラスト画像の様に、曲がった原木から製材すると・・・何でもオールマイティに使える事には成りませんが、短い部品とか小さい部品とかには使えますし・・・偶数枚の木目のシートならば、幅の広いプランクシートとして使える場合もあります。

● 普通のモデラーだった人が、個人でレーザー加工機を購入して少量ロットでキットを作る場合・・・大手メーカーみたいなノウハウが有りませんので、こういう木目を無視した部品を平気でレーザー加工してキットを作ったりします。シートに収まっている時は、綺麗な直線だったプランクシートがミシン目を切って外したら湾曲してしまった・・・なんて、材料の選別を面倒臭がってやってない証拠ですので・・・部品を外す前のバルサのシートの木目を見て・・・どう修正するかの心の準備をした方が、同じ落胆でも軽くて済みますよ(笑)・・・。
          
● キットメーカーさんが輸入した大割角材をどう加工してシート材を作るか示した画像です。このバルサの原木は、南米エクアドルに自生する木材なんですが、通常の木材とは部位の硬度が逆に成っているのが特徴です。中心に行けば行くほど柔らかく成り・・・外側程硬くなります。よって大割製材の場所によって、角材自体の比重が変化する木材です。通常・・・木目に平行に加工すると板目材・・・木目に直角に加工すると柾目材に成るのは、全ての木材に共通する性質です。

● 仮に板目で製材した定尺のシート(80×900mm)の幅80mmの両端は同じ材質なので、後縁材の細いシート加工に向いていますが・・・もしも柾目で加工したシートの場合、両端は違った硬さに成るので・・・木目が真っ直ぐな部位の角材しか後縁のプランクシートには使えません。此れを隣り合わせで左右翼の一機分採った場合・・・重さが全て違うので左右のバランスが崩れます。こういう場合は、製材したシートの木目を崩さず・・・二枚組で使えば柾目のシートでも比重は同じですのでバランスは崩れません・・・。自作する場合もこの法則は通用しますので、参考にして下さい。角材一本分の複数枚で購入すると、木目にバラつきは有りますが続きの偶数枚でセットにしてくれる場合もあります。
          
● 大観峰に来ていた平成生まれの若きネット物知り博士に、無い物強請りで無茶苦茶な提案をされた事があるんですが・・・。「コストダウンをするんだったら、原木其の物をコンテナ一杯分購入してメーカーで加工すればもっと安くキットが作れるじゃないですかああああ!。」って言い切ってくれましたね(笑)・・・。当時の加藤無線の応接室には・・・ホルマリン漬けのサソリのミイラが沢山展示してありました。大割角材で大量購入した場合でも、角材に隠れたサソリの子供は居る訳で・・・其れがコンテナに混入して日本にやって来て自生しちゃったら、動物の生態系はおろか・・・人類の生態系まで変化したりします。

● 丸太のバルサの原木に・・・もしも、サソリの幼虫が紛れていたら・・・エクアドルで輸出前にコンテナごと殺虫するんですが、大割角材だから危険回避出来てるのに、丸太のまま輸入すると死滅を免れたサソリが成虫と成ってコンテナの内部で待機しています。そうとは知らない製材会社の作業員はサソリに刺されて死ぬかもしれない・・・。衛生上・・・そういった危険は回避せねばなりません。よって・・・大割角材で輸入した方が安全ですし・・・ね。国の法律で決まってんだもの・・・。ネット物知り博士のワガママな提案には付き合っていられません・・・。丸太で製材・・・上手い事、ネット物知り博士が、サソリの卵付きのシートを購入・・・。飛行機作ったら・・・機体の内部でサソリが育ち・・・メカ積みの最中に指を刺されて悶え苦しむ・・・。図式が解らんかなあ・・・(笑)・・・。
          
● 追従しているモデラーさんからのご質問にお答えしましょう。「ベニヤのリブにプランクシートを載せて、マチ針で固定しようとしても上手く刺さりません。」・・・。大昔・・・私がまだモデラーだった10代の頃に、当時のラジコン技術誌に掲載された製作記事のモデラー氏が面白い裏技を紹介してました。ベニヤと言う合板は、表面にマチ針は刺さり難いが・・・木口は何とか工夫すれば刺さる・・・。此れは何を意味してるのか・・・。ベニヤ合板の中心材は木目の方向を90度変えて有るから・・・木目に沿って刺せば良い。

● この製作記事のモデラーさん曰く・・・ベニヤの中芯も硬いんだが、木目に沿って針を刺せば良い。この時・・・油分を含んだハンドクリームを針先に塗り込むと、何も着けないよりは刺さる・・・と記載してました。当時の私はラジコンヨットに夢中の時代。ベニヤの胴枠にバルサシートを貼り込むのに苦労してました。見様見真似で試してみたら・・・大成功!。大人のモデラ―の言う事は聞くもんだって思いましたよ。

● テレビの番組で時代劇を見ていた時の事・・・。劇中の日本髪を結った女性がお裁縫の真っ最中・・・。着物に針を刺したけど上手く刺さらない・・・。そしたら・・・針先を日本髪に当てて数回なぞってから縫物再開・・・。この行為を観ていて思ったんだが、当時は鬢付けの油を髪に塗り込んで整髪していた・・・。って事は、油を着ければ針先が刺さり易く成るって技は、大昔から有ったってことですなあ・・・。テレビの時代劇は見るもんだって思いました。     (Part-29に続く)