Ask-8 (Alexander Schleicher) 降着ホイルの取り付け Part-44
 
● 地元のお仲間のボールフライス盤を借りて、タイヤからホイルを抜きバイスで挟んでセンター出しを決めてから・・・エンドミルを使って4mmの孔を開け直しました。此処に内径3mm・外径4mmの真鍮パイプを差し込んでスリーブとしたので、ホイルは一応金属製と成りました。
 
● キット付属のホイル用スチールシャフトから、50mm・直径3mmのナベビスに変更したんですが、ブラケットをキール側板にビス止めする予定なので、シャフトをナットで固定出来る様にしました。更に・・・タイヤが左右に寄ると室内の側面と接触してブレーキが掛かり、ホイルが転がり難く成りますのでタイヤを中心に固定出来る様に欽定型のナイロン封入のダブルナットでズレ留めをしています。此のナットは自分では緩まないのでこういった取り付けが可能です。
 
● 元々の金属板に開いていた小穴と新たに開けた小穴を3mmに拡大し、10mmのタッピングビスを捻じ込んでホイルシャフトの台座と成る金属板を固定しました。尚・・・画像に見える 一番上のビスは、キール側板の厚み6mmを突き破りタイヤと干渉しますので、下孔を開けたら尖った先端を4mm程落としてから再度捻じ込みます。道孔を既に開けていますので頭を飛ばしたタッピングビスでも普通に捻じ込めますよ。
          
● 尾翼の取り付け付近の変更と仕上げ加工を行います。まずは・・・水平尾翼の取り付け付近が解説通りではカッチリと決まらないので其方を決めてからの加工には成るんですが、解説指示のリンケージの取り回しと当工房の本機では、必要の無くなった箇所の穴埋めを行います。実機らしいメーカーのリンクだったんですが・・・実機サイズなら其のままでも良いですが、模型機となると万人向けとは言えませんので、当工房オリジナルのリンケージとしました。
          
● 問題はこの隙間・・・。胴体内を貫通するリンクロッドとその先端に装着したアジャスターに水平尾翼のエレベータリンクのホーンを結束しないと成らないのですが、この隙間に最低でも親指と人差し指を差し込まなければリンクの結合が出来ません。外側には模型らしいリンケージが無い分、実機ぽくて玄人向けなのは良いんですが・・・購入したのが初心者を多く含むモデラーなので、此処でまた一苦労・・・一悶着・・・。本機購入についてメーカー側は、注釈を付けるべきでしたね・・・。本機購入の際のご注意!本機は初心者には組めません・・・位の文言は欲しかった・・・。此れが老舗の模型屋のオヤジなら、絶対に初心者には売らない所なんだが・・・。量販店のアルバイト従業員と右から左の利ザヤ商売のネットショップなら平気で販売・・・。此の辺りが昭和と平成の違いかなあ・・・。
 
● まずは左の画像から・・・。上の4本のナイロンボルト(6mm)が主翼の固定用、下の2本(5mm)が水平尾翼の固定用です。これと爪付きナットが其々ナイロンボルトの本数分、キットに付属しています。今回・・・主翼に使う6mmのボルトを尾翼用に使ったんですが、主翼用を右の画像の様に金属製のボルトに変更するべく・・・主翼の受け孔部分の補強と胴体側のナット固定部分を補強しました。
 
● キット付属のナイロンボルトとホームセンターで購入したヘックスボルトは同直径・・・。更に爪付きナットだけは、ミリ寸がセットされていたので互換性が利きました。更に・・・長さの違うヘックスなら、主翼全部を交換する事にも対応可能です。当工房のオリジナル製作(Lo-100)でも使用しましたが、不具合は一切出ておりません。更に更に・・・ナット側にも変更予定のモノが・・・。(Lo-100)で使ったボルト受けのナットは、右画像の鬼目です。
 
● 爪付きナットは裏から差し込む為、抜け落ち防止の接着を行わなければなりません・・・。ところが鬼目の場合は、表側からネジを切りながら樫木に埋め込むので、ネジ山が切れたら一度抜いてエポキシを塗り広げて埋め込んでも良いし、別に接着剤を塗らなくても隙間に瞬間接着剤を染み込ませるだけで強固に接着固定出来たりするんですなあ・・・。更に締め込む工具は画像のヘックスキー・・・。プランクして羽目殺しの胴体でも強固なねじ山が作れるスグレモノだったりします。
 
● ナイロンのボルトで水平尾翼を固定してみました・・・。案の定・・・画像の様に隙間が出てしまいました。取り付けるもっと以前から、解説文を詳しく読み解いてみたんですが・・・この隙間は出て当然だったんですなあ・・・。閲覧しているモデラーさん!よく考えて下さいね。胴体の水平尾翼取り付け面は平面・・・。もし!・・・水平尾翼がフラットな一枚板なら画像の様な隙間は出ようがありません。平面に平面を載せる訳ですから・・・。

● ところが本機の水平尾翼は完全対称のテーパー翼・・・。翼のリブが相似形の均等な座標ならば、翼端に向かってリブの翼弦が短く成ると同時にリブの厚みも薄く成ります。よって上反角設定0度の主翼みたいな形状なので、この水平尾翼の上面にはプランク面で下半角・・・主翼の下面は上反角・・・。隙間が出る事は最初から解ってるんですがねえ・・・。解説文にもイラスト説明にも其れに対する注釈が無い・・・。
          
● う~む・・・。図面ではピッタリと水平尾翼が胴体に貼り付いてるんですがねえ・・・。今の取り付け状態で隙間が出るって事は、部品の組立を間違ったとしか言えない事になるんですが、キット付属のダイカット部品を指示通りに組み込むと・・・必ず隙間が出ます。結局の所・・・この水平尾翼の取り付け面を水平尾翼側も平面に成る様に設定してれば、上記の様な取り付けてから疑問が出る様な事にはなりません。

● 実は・・・まだ本機がダイカット部品を抜いてる最中から解説書を読みつつ疑問に思っていたので、その時点で改造をすれば良かったんですなあ・・・。ところがですなあ・・・。この改造具合ってのが、まず初心者さんには難しい・・・。キットが組めるモデラーでも改造に必要な重機を持たないモデラーにも無理・・・はたまた、そういう重機を扱えないモデラーにも無理・・・。よって組み立て段階での改造を掲載するのは躊躇していました。多分・・・普通に素直に本機のキットを組んでも、誰しもが首をかしげる結果にしかなりませんでしたから・・・。
 
● 解説図の部品番号(185)なんですが、指定通りに二枚積層すると・・・画像の様に丸棒のストリング材よりも上に出てしまうんですなあ・・・。実は此れが全ての元凶・・・。本来ならば丸棒のストリング材よりも上に上面のプレートが出てはいけないんですなあ・・・。でもキット通りに組むと必ず出てしまいます。此れってどういった不具合なのか・・・。上記の水平尾翼の取り付け状態の解説では部品番号(185)は出っ張っていません・・・。よって水平尾翼の取り付け角は上記イラストがニュートラル(0度)に成ります。しかし・・・画像では後縁側に隙間が出た・・・要するにマイナスの角度(水平尾翼がダウンの状態)なので、ニュートラルが狂うという結果です。

● 此れを正規の状態に戻すには、丸棒のストリング材よりも部品番号(185)を全体的に均等に嵩下げする為に削れ!って事に成るんですが・・・この材質・・・ベニヤですよおおおお?積層材・・・。私なら何とか時間を掛けてやるでしょうけどねえ・・・。多くの追従モデラーが可能かどうか・・・。まず無理でしょうから、キット付属の棒材料の余りを使って嵩上げします。此方ならば初心者にも出来る範囲のレベルです。ただし・・・単純に嵩上げしても、取り付け角の修正にはなりませんよ?・・・。

● 因みに・・・主翼の迎角(取り付け角)は、重心位置を基準に主翼の後縁側が下がるとプラス何度の迎角が付いた!と言いますが・・・。此れが水平尾翼の場合は、後縁側が下がるとマイナス何度の迎角が付いたと言います。主翼に迎角が付くと機首は頭上げを行いますが、同じ様に水平尾翼に迎角が付くとダウン操作と同じなので機首は頭下げを行います。よって解説書に表記された(+1,5)の表記は誤りです。本来ならば(-1,5)と表記しなければなりません。此処で解釈の問題・・・航空力学の知識を持たないモデラーさんならば、此れが当たり前の知識として覚えてしまい・・・知識のあるモデラーならば、疑問に思い水平尾翼の取り付け位置の仕上げの工作が出来なくなります。どっちが正解だよおおおお!って具合に(笑)・・・。
               
● 今の状態で水平尾翼に(-1,5度)の取り付け角を付けると、画像の様に3mm近い隙間が出てしまいます。部材を組み込む際に基準となるダイカットのベニヤパーツを中心材として、両側を直方体のバルサブロックで挟んで接着し・・・このベニヤの中心材に合わせてブロック側を削り逆アールの前縁保持台にする訳ですが、指定のプランク材を貼り込んでもこういう状態なので修正は必然的だったとも言えますなあ。

● 最初から解ってたんならその時点で修正しろ!って言われてもなあ・・・。実際の救援メールでは先行自爆型のモデラーさんも既に居りまして(笑)・・・。根本的に修正するのに、多分・・・キットのダイカットシートによっては解説書通りの厚みが使われてると、こんな不具合は起きないんですなあ・・・。この箇所の部品取りは正確さを必要としますので、ベニヤの積層で台座を作ると最悪・・・こういった厚みの違いによる不具合が発生するんですなあ・・・。日本国内のキットメーカーではこういった不具合が出るだろう予測は試作段階で解ってますので、最初から使いません。多分レーザー加工のキットでも同じ不具合が出てしまうので、ダイカット全盛のバルサキットだった昭和40年代後半位から、こんな組立方法は使っていません。

● ダイカットやレーザー加工で飛行機のキットを作る場合・・・こういった部材の積層による不具合を最初から予想して素材のベニヤやバルサシートを選別しなければなりません・・・。しかしながら、この選別っていう行程・・・意外と無視されてしまうので、後々にモデラー自身が苦労してしまいます。さて!・・・此れが加藤無線(MK)ならどう作るか・・・。同社のキットを過去に作り倒したモデラーのみが知る事実・・・。対称翼型の水平尾翼を胴体に組み込む為の複雑な加工ブロックを覚えているモデラーならば、本機の不具合に一発で気付く筈ですよ(笑)・・・。

● 本機購入をご検討のモデラーさん・・・あるいは既に購入して暗闇の黒猫探し(途方に暮れている状態)のモデラーさん・・・同じ様にこの工作で白旗掲げてるモデラーさん・・・改造の手順を後日紹介しますので、其れまでは他の箇所でも作っていて下さいね。そもそも・・・解り難い組み立て説明書のみで全部を説明しようとするから、こんな不具合が出てしまうんですなあ・・・。本機のキットをもっと万人向けにしたいのならば、やっぱり胴体側面の原寸図面・・・もしくは尾翼取り付け位置の原寸図面くらいはキットに入れた方が間違いは起き難いと思うんですがねえ・・・。

● EBF掲示板で販売している当工房のバルサキットは、全てネット上の組立説明書です。よって寸法と角度が必要な箇所は全てベトナムの家具職人が、加工機械の手作業で作るバルサのブロックで構成されています。この加工方法は、既に模型業界から撤退した加藤無線(MK)のキット製造部と同じ工程を使っています。レーザー加工の部品も多用してますが、角度が重要な所は正確に角度加工されたブロックを使い…そのブロックが組立の基準と成るんです。高過ぎるだの・・・不格好だのと散々罵られた当工房のEP-GANBAですがねえ・・・。正確に角度切りしたバルサブロックを機首のモーターマウントに組み込んで、ダウンスラストを決定する工作法・・・加藤無線のエンジンマウント付近の工作構造を覚えてるモデラーならば解る筈・・・。機首付近の分厚いバルサブロックには角度付けしてあったでしょ?。基準は全てブロックに有ったんですなあ・・・。其れに気づかないモデラーさんも、当時は沢山居たっけなあ・・・。
 
● 厚さ1,5mmのバルサシートを二層貼り込んで3mmとしました。此れで嵩上げ完了です。迎角マイナス1,5度の迎角を付けた水平尾翼の基準となる取り付け台が完成しました。さあ!後は翼型に合わせて足りない隙間をバルサで埋めて行きます。胴体の上面は三角屋根の形状をしていますので、貼り込んだ直方体のバルサブロックは半分以上を削る事に成るんですなあ・・・。勿体ねえなあ・・・って思ってるモデラーさんも居るやろなァ・・・。こういったお考えのモデラーさんは、幾ら歳相応に模型歴40年以上・・・って言ってみても、直ぐバレちゃうんだなあ・・・。昭和のキットの組立方法知らないでしょ?(笑)・・・。丸い胴体作るのに、アール面全部に薄いバルサシートを貼り込む構造の飛行機キットは、日本国内には一機も存在してなかった時代が昭和です。

● 丸い胴体を形成するには断面が四角の棒材を貼り込んでストリング材とし・・・今度は厚みのあるプランクシートを貼って丸く削る・・・ってのが一般的・・・。面倒臭いからってフリーハンドで削ってるから胴体の仕上がりがパッケージの完成写真みたいに成らないんですなあ・・・。当時は原寸の三面図が一枚付属していた・・・って先に記載しましたが、この図面には胴枠毎の断面図も記載してあるのが普通でしたね。何の為?・・・。そら!理由はただ一つ・・・。モデラー自身に逆アールのシート治具を作らせて、正確な外アール(アウトライン)に削ってもらう為ですがね~・・・。必要な情報は全てキット付属の原寸図面に書いてある・・・此れが昭和のバルサキットなんですよ~ん・・・。

● それと!・・・。多分・・・突っ込みメールが来る前に書いときましょうね。何故に本機は水平尾翼にダウンスラスト付けてるのか・・・。その理由なんですが、飛ばしてみれば答えは単純・・・。飛行中はニュートラルに戻るから・・・。飛行中のグライダーって機首が下がってるでしょ?。その方がパイロットは視界が広く成って操縦し易いからですよ。よってスケール的に模型機でも機首下げ状態で飛んでくれないと、飛ばしてるオペレータにしてみれば・・・何となく不格好・・・。違和感だらけですなあ。まあ・・・主翼の翼型にもよるんですが、地上に置いてる時は主翼には迎角が付いてます。しかし・・・飛行中の主翼って一番空気抵抗に成らない姿勢に移行するんで、結果的に機首が下がるんですなあ・・・。よってキットの組立上、本機の場合は水平尾翼取り付け位置にダウンスラスト1,5度が必要に成った・・・。よって見た目1,5度の迎角が付いてますが・・・飛行中は迎角ゼロに成るんで癖は出ません。念を押しますけど・・・機首が下がるとは重心位置を支点に下がるって事ですよ。よって今度は迎角の付いた水平尾翼も重心位置を支点に上がるって事です。本機のモーメント比率は1対2,5です。単純計算で機首側の2,5倍持ち上がるんだもの~・・・。迎角ゼロにも納得ですね。
          
● 試行錯誤と七転八倒・・・やっとの事迎角1,5度の設定が済みました。此れが決まらないと隙間を埋める段階には進めませんでした。この水平尾翼の取り付け台なんですが、作る時は4点支持ですが仕上げの削り込みが終わると3点支持となります。結局、水平尾翼の保持台の面積は単純に半分に成るので、しっかりと密着する保持台が必要に成るんです。

● 本機の主翼は前進翼に分類されるんですが、質問メールの一つに・・・「捻じり下げ」は必要なのか?ってのがありました。この質問なんですが、多分・・・ネット検索した方が、専門的で確実な答えが出て来るんじゃないかなあ?って思うんですが、あまりにも専門的に記載してあるので理解不能の場合が殆どです(笑)・・・。

● 何故に主翼に捻じり下げを入れるのか・・・。捻じり下げが必要な主翼ってのは、翼根と翼端でリブの翼弦が大きく異なる強いテーパー比で形成された主翼の場合に必要です。主翼を捻じらなかった場合・・・翼根側の迎角が失速限界を超えると同時に翼端側も失速限界を超えてしまうんですが・・・。主翼を捻じっていれば翼根側が失速限界を越えても、翼端側はまだ失速する迎角の限界に達していません。よってエルロンが効きます。同時に失速するとこのエルロンの利きが大変鈍くなるので、地表近くで失速したらロール軸の立て直しが利かず、翼端から地面に接触してグランドループ・・・。落ち方にも寄りますが、尾翼が一式・・・横Gに耐えられずモゲちゃった・・・って事態も起こります。

● 失速の原因にも成る誘導効力ってのがあります。翼根側から翼端側に向かって前縁付近を流れる気流の事なんですが、この空気の流れは前縁が翼根よりも翼端側が後方に位置するテーパー翼で発生します。前縁付近を翼端側に流れた気流の乱れが、翼端側の素直な空気の流れを乱すので翼端失速が起き易くなります。じゃあ・・・根本的に翼端失速を起きなくするにはどうしたら良いのか・・・として生まれたのが、前進翼です。誘導効力の前縁付近を流れる気流は、翼端側から翼根側に流れるので翼端失速が起きない・・・ってのが、この前進翼の特徴です。よって主翼を捻じる必要が無いんですなあ・・・。

● ただですなあ・・・。この前進翼・・・。作るのが難しいんですよねえ・・・。左右二分割にしても左右一体翼を作るにしても、通常の法則の構造が使えません。いや!普通に作れるじゃん!っていうモデラーも居るとは思うんですが・・・。多分主翼を固定する胴体側の構造を強化しないと、主翼は出来ても胴体も強化するんで・・・通常の機体よりも重く成るのが難点です。前進翼って事は通常の形状の飛行機よりも、機首側に重心が移動するので今度は重心取りが難しくなる・・・。どんなに搭載メカを機首側に移動しても、あれ?容量が足りん!って事態が起きる可能性も・・・。飛行性能向上には成るんですが、根本的な構造自体から設計し直す必要が有るのも前進翼設定の飛行物体の難点でも有ります。
          
● まあ・・・ね!。ちきっと大袈裟みたいな部材の盛様・・・。此れを目見当で翼型に削り込んでっと、削っては載せ・・・削っては載せ・・・を繰り返す面倒臭え作業が暫く続きますかね。数十万円(高級な原チャリ三台分位の値段)はするって今でも其れが当たり前の、F3A機のカスタム職人でさえ、この翼型との削り合わせには苦労するんですなあ・・・。昭和のワールドチャンピオンだった吉岡氏(ヨシオカモデルファクトリー)でさえ、この隙間の削り込みには慎重に成っていた位ですし、氏の奥の手・・・。当時模型飛行機用に販売されていたシーリング用のコーキング剤(名称=モデル・バスコーク)を販売したのも有名でした。ラジコン技術誌にその使用方法が解説してあったんですが・・・意外とあれから40年以上経過してますが、今でも使える技術だったりします。確実に隙間が埋まるんだもの~・・・。一クラス上の技術だけど、使いこなせたら・・・(イイね!)が沢山貰えるんじゃない?。
          
● この瞬間接着剤・・・一昨年の8月に購入して使って来たけど、丸二年経ちました。封を切った瞬間が二年も持つ訳無いじゃん!・・・デタラメじゃああああああ!って聞こえて来そうだけど、真実なんだから事実が物語っとるんですなあ(笑)・・・。どうすりゃ二年間も持つのか・・・。簡単な事ですがね・・・。使い終わったらキャップをしっかり閉めてアルミホイルで包んで、冷蔵庫に入れときゃ良いんですよ。

● こういった系の接着剤は、空気と反応して高温に成り蒸発しながら硬化するんで・・・。アルミホイル・・・もしくはアルミの専用ケースに入れて冷蔵庫で眠らせとけば、まあ・・・変温動物の爬虫類みたいに冬眠出来る接着剤ですしね・・・。何の不思議も無いんですが・・・。OK模型のEZ機の製造部門では、各工程毎の部屋の中に専用の冷蔵庫が有りまして・・・作業員は、お昼休みや休憩時間毎に、こまめに出し入れしてましたよ。メーカーでもやってるんだから、個人モデラーだってやれば良いんじゃないかなあ。夏場のエアコンの利かない工作室に放置してるから、使い切る前に固まって使えなく成るんですなあ・・・。買った時は水みたいなシャブシャブの低粘度の接着剤が、二液混合する前のエポキシみたいな超高粘度に成っちまったら・・・多分使えませんなあ・・・。容器から絞り出すのも一苦労(笑)・・・。
 
● 接着剤が硬化するには時間があるので、本機の尾ソリについてちょこっと説明しときましょう。左画像の尾ソリパーツは一応キット付属パーツなんですが・・・。なんですが~・・・。尾ソリの支柱はアルミパイプ・・・。両端を潰して孔を開け・・・と記載してます。この床部分に取り付けるコの字型の金属パーツ(軟鉄製)とは、銀ロウ付けで溶接・・・。この隙間にスポンジパーツを挟んでビスで留める・・・。右画像が完成形・・・なんですが・・・。この仰々しい金属の尾ソリは前方のタッピングビス一本で胴体に固定しないと、尾ソリとしてのダンパー効果が得られないんですなあ・・・。ウソだろうおおおおお!。タッピング一本で固定されたこのダンパー型の尾ソリ・・・この位置で確実に固定出来るんだろうか・・・。緩んだのに気づかず、あちゃらの方角に歪んだ尾ソリに飛行中に気づかされて・・・どういった着陸すれば良いんだろうか・・・って、百戦錬磨の玄人モデラーなら誰しもが思う事・・・。このビスの固定位置は直径6mmの桐の丸棒一本なんだけどなあ・・・。

● って事で・・・、ネット検索して実機の同型機を探してみました。で!解った事・・・実機は尾ソリでは無く、小さな尾輪が半分埋め込みに成ってました。そこで!・・・本機は尾輪を埋め込む事にします。主車輪のスケールから換算して、直径28mm~32mmの車輪なら取り付けられそうですし、半分埋め込みなんでその空間は充分採れそうですし・・・。模型機で其処までするんか!。まあ・・・本キットに限っては、実機通りの車輪埋め込みの方が製作上楽なんじゃないかなあ~って判断したもんで・・・。銀ロウ付け?溶接機要るじゃん!・・・。カセットボンベ式のガスバーナーが・・・。アルミのパイプと軟鉄のブラケット・・・溶接技術が無いと強度を得られない組立だし・・・。だったら埋め込み尾輪の方が楽で~す(笑)・・・。(Part-45に続く)