🔧 スピンドル・サンドホルダーから、ダミースピンナー作る

● ダミースピンナーとは何ぞや?・・・。平たく言えば廻らないスピンナーって事に成りますなあ・・・。じゃあスピンドル・サンドホルダーって何ですねん!って聞かれたら、まあ電気ドリルのスピンドルチャックに噛ませて対象物を削ったり研磨したりするサンディングホルダーって事ですね。タンガロイ(テンガロンハットみたいな形状の小半径の薄いグラインダー)タイプの物やら、円錐状の砥石みたいな物やら・・・円筒状の粗めのヤスリみたいな物も有れば、同じく円筒状のおろし金みたいな極端に粗い目のヤスリみたいな物も有ります。結構種類は豊富ですなあ・・・。一番目にし易い業種は・・・歯医者さんかなあ~・・・。あまりお目に掛かりたくないでしょうけど(笑)・・・。まあ・・・ね。模型飛行機用のダミースピンナーの発想元が、歯医者さんでの治療中だったので・・・。
 
● 此れは厚さ5mmのスチレンペーパーシートから、デルタグライダーの翼リブを切り出し・・・軽減孔を開ける作業をしています。カッターナイフで抜こうにも・・・厚さ5mmのスチレンとも成ると、綺麗な丸抜きって難しいんですよ。ですから角抜きして残りは粗目のサンドホルダーで削ってる所です・・・。よく勘違いされてるスチレン世代のモデラーも多いんですが、柔らかいんだから目の細かいサンドペーパーじゃないと綺麗に削れない!って思ってる人って意外と多いんですなあ・・・。こういうスチレンシートを削る時、目の細かいペーパーを使うと・・・摩擦熱が大きく作用して中々目標域まで削り取るのに骨が折れます。60番~80番といった粗目のサンドペーパーで削った方が大変楽なんだけどなあ~・・・。ネットの神様が有り得ない!って一刀両断したら、信者さん達は神様の教えの通りに、チマチマと400番位のペーパーで一生懸命削ってるけど・・・。その内気づくんですなあ・・・。粗い方が良く削れる事に・・・。でも神様の前では・・・罰を恐れて忠実なるシモベ振り・・・。信者さんも大変ですなあ・・・。嫌われたら仲間外れにされる方が怖いモンねえ?・・・。
 
● 丸抜きした板厚分の小口なんですが・・・今度は120番位のペーパーで力を入れずに仕上げると、ツルツルには成りませんがバルサの木口くらいには綺麗に仕上がります。さて・・・右側の画像・・・。上のリブと下のリブ・・・どう違って見えますか?。上のリブの方が綺麗に見えるでしょう・・・。このスチレンシートの泣き所である、ヤスリで丸抜きすると木口がヒゲだらけで汚く成るんですなあ・・・。此れを取るのがまた一苦労・・・。よってスピンドルの円錐状サンドホルダーを歯医者の治療中に思いついたって訳ですよ。
 
● そういう訳でして・・・まずは、円錐状の砥石を参考に手切りで試作をして使ってみたら、まあ・・・上記画像みたいな縁の角が綺麗に成形された軽減孔が出来たんですが・・・。しかし・・・もっと正確な円錐状のサンドホルダーが欲しかったので、こういう物を作ってボール盤のスピンドルチャックに取り付けられる様にしました。
 
● 斜角45度のサンドホルダーを作って、60番のサンドペーパーを貼り込んでいます。ボール盤に円筒状のバルサ材を取り付けたらスイッチオン!。回転するバルサ棒に静かにサンドホルダーを当てて削って行くと・・・。斜角45度を保ったまま、綺麗な円錐状に削れてくれました。手切りで自作した試作品は、中心のズレた円錐なんですが、此方は軸の通った円錐です。
 
● サンドホルダーとして完成させる時は、錘の頂点から縁までの寸法の円状のサンドペーパーを切り出して下さい。その内の中心から90度分の円を切り取ると円錐に綺麗に沿ったサンドペーパーが出来上がります。此れを錘状の前面に貼り込んだ両面テープに貼り込むと画像の様なスピンドル。サンドホルダーの出来上がりです。此れを使ってスチレンリブの軽減孔の縁を綺麗に仕上げました。少々角を取るといった削り具合ですね。
 
● 結論から申し上げれば(笑)・・・、軸がズレていようが・・・軸が出ていようが・・・手持ちの円錐状ホルダーとしての機能はあまり差が出ませんでした!。結局の所・・・骨折り損のくたびれもうけ・・・って・・・訳でも無かったんですなあ・・・。軸の通った円錐状のサンドホルダーが作れたから!・・・ダミーのスピンナーを作れるアイデアに発展して行くんですなあ・・・。

  ダミー・スピンナー作る

   
● 画像は左二枚が(Komet-SSG)・・・右二枚が(Ange-SSG)・・・何れも強風用スロープスタントグライダーです。この二機種の機首先端に付いているのがダミーのスピンナーです。コメートの場合は、機首先端のノーズコーンという扱いなんですが、先端のビスを外すと・・・モーターマウントが付いてたりしますし、そのマウントも外すと重心合わせ用の大容量バッテリーの搭載スペースが出て来ます。アンジュは加藤無線(MK)のブルーエンジェルグロー60クラスの図面を元に、スロープグライダー仕様として再設計してみました。どちらの機体も・・・機体の内部構造体は厚さ5mmのスチレンシートを使ってます。まるでバルサ機みたいでしょ?・・・。ベニヤの内部構造体では此処までの軽量化は不可能でしょうなあ・・・。特にコメートは、強風以上のコンディションなら・・・競技会では上位入賞確実ですよ。結果も出てますし・・・。
 
● 構造的にも加工方法も、スピンドル・サンドホルダーと基本的には同じです。画像はアンジュのダミースピンナーの製作画像です。スピンナー自体に胴体のラインに沿ったアールが付けてあります。本来は・・・機体其々の機首のアールに沿わせる様な、汎用性を持ったスピンナーは存在しません。色んなスタント機の機首付近の曲線は、大体量産型のスピンナーに沿う形状で設計されるんですが・・・。本機の場合はダミースピンナーですので、そういう制約がありません。よって胴体のラインに沿った形状のスピンナーを、ノーズコーンの扱いで作れば良いのです。見た目・・・スピンナーに見せる為に、機体のカラーに合わせて一発でスピンナーと解れば良いので、市販されていたスピンナーのカラーで彩色すれば良いんですよ。よって本来のスピンナーでは在りませんので、内部を空洞にして、鉛のバラストが積める様にしました。

● この木組みで作った積層型のスピンナーはバルサです。よってスピンナーのアールに沿ったサンドホルダーが必要に成りました。このホルダーも円錐ホルダーを削った斜角サンドホルダーの応用から生まれました。自分だけのオリジナルな一機が欲しかったら、作れる人物やその家族に嫌がらせをして作らせる・・・作ってもらったら、如何にも自分で作った様に振舞う・・・。そういったモデラーってのは、創造する能力が欠けている人間です。作れるモデラーのみが到達できる領域だと思いますなあ・・・。
 
● こういった記事を紹介しても・・・真似て作ってブログで紹介すると、嫌われるんじゃないかなあって先走りして・・・手抜きで製作記事を書いちゃうモデラーさんも中には居ます・・・。でも・・・手抜きの作業ってのは、どんどんエスカレートして行くんですなあ・・・。最終的には強度が足らずに壊れたとか・・・作業中に大怪我したとか・・・。結局・・・元を辿って、危険な構造物を作ったとして当工房が責められる(笑)・・・。必ず記載している文言なんですが、手抜きをする行為を・・・手抜きして作ってるモデラーは、もっと簡単に出来るんだぞおおお!って、シュミレートもしないで一発勝負でやっちゃうから、手抜きの末路・・・大怪我に繋がります。まずは、当工房と同じ工程で作ってみて・・・もっと効率良く簡素化出来るんだとすれば、其れは実行したモデラー自身が考察した技術に成るんじゃないですかねえ・・・。だって、其れって手抜きしたんじゃないんですから・・・ね。閲覧してるモデラー自身の選択肢を沢山作るのも・・・自作モデラーの使命だと思います。ダミースピンナーの詳しい記事は(Blue-Angel Part-2)辺りから記載しています。