萱場式・A3-1 (無動力設定・スロープグライダー)


 全長・・・・・・650mm

 翼長・・・・・・1700mm

 全備重量・・1100g

 翼面積・・・・50,4d㎡

 翼型・・・・・・ラムロットSカンバー変化翼

 プロポ・・・・・2~3ch

 仕様・・・・・・無動力・スロープ専用グライダー

 ●  ホルテンタイプの無尾翼である萱場式グライダーのキットはガルモデルより発売されていました。その存在は学生の頃から知っていましたが、実際に手にしたのは自衛官になってからでした。とにかく数が少ないので早めに注文しておかないと九州地区までは廻って来ません。当時の北九州・平尾台の吹き上げ峠にはガルモデルの沢山の機体が舞っていました。その中の一機がこの萱場Ⅰ型です。ラジコン技術の製作記事では一条氏自身の執筆でキットタイプの二分割翼から一体型の縮小機を紹介しておられました。最近福岡のマニアの方がこの機体のコピーをした記事を同氏のホームページで拝見しました。主翼の動翼にはムクのエルロン材を使用して更にエレボンに変更してありましたが、氏の神業的な操縦技術で画像からは優雅な飛行姿勢が手に取るように伝わってきます。

 ● コントロール・ファンクションは3ch3サーボですが、主翼は二分割翼となります。カンザシはバルサとカーボンシート・カーボンロッドの混合型、テーパーカンザシとなります。機体もスチレン材とバルサの混合構造となりますので、実機の綺麗なアールが再現出来ると思います。一条氏と同じロッドによるリンケージではありません。テグス・ワイヤーによる両引きのリンケージですので実機と同じくかなり切れのある飛び方をする筈です。

 ● 自衛官最初の年、小倉の模型店で初めてキット状態の萱場グライダーを見つけた時、思わず購入して暫くは作らずにじっと眺めていました。図面を眺めながら、各部品を図面に乗せて位置を確かめ、部品番号を記入して…。最初の頃はそんな事ばかりをやってました。図面が頭の中にはっきりと浮かんで来るほど眺め回し、部品一つ一つの取り付け手順も一応頭に入れて、いざ!製作開始・・・。フラットボトムの主翼なので造りは然程難しくはないぞ!って思ってたんですが・・・、まあ・・・後退翼を片翼分の図面の上で組むのがこんなに難しいとは・・・。

 ● そして・・・現在・・・あれから四十年・・・、スチレンベース板の上で普通に後退角の主翼を正確に組んでます。其れなりに組める様に成るんですよ。自分なりの工作手順を確立出来たら・・・。ネット普及後のラジコンブーム真っ盛りの数年前・・・、手っ取り早く有名人に成りたいモデラーさんは、他人のフンドシ上手に使って自分の物にしてました。顔の見えない仮想空間とも言えるネット掲示板には、この手っ取り早~・・・が横行してました。私がラジコンを始めた時代は、ラジコン技術誌に登場する人達が真の有名人だったんですが、自分でトロフィーを買って・・・飛行機を格好良く持って、サングラスして写真を撮れば準備完了・・・。あとは、お仲間掲示板に文章無しで画像掲載すれば・・・ほぼ十中八九は騙されてくれる・・・が蔓延し・・・、電脳空間だけのネット内一流コンテストフライヤーがうじゃうじゃ居ましたね。

● 彼らは作る能力と飛ばす技量が乏しいのに、ラジコン世界の有名人には成りたがります。・・・今・・・現在・・・数年前に比べればブームは少々降下気味です。嘗てのネットの手っ取り早く有名人が、その後努力してれば名実ともに有名人に成れたかもしれないのに・・・ブームが下火になると同時に居なく成っちゃいました・・・。

● そして現在・・・平成29年も終わろうとする11月最後の日・・・、ブログ開設のグライダーモデラー諸氏は、次々に自作グライダーの製作記事を掲載しています。さあ!いつ!誰が!この萱場式グライダーを自作で発表するでしょうか!。私は楽しみに待っています。(H29・11・30記載)



● 詳しくは・・・HANGER-9へ続く