● M163b−KOMETの組み立て・・・2

● ここから先は暫く・・・いや・・・延々と地味〜な部品の加工作業記事が続きます。5機以上の量産ならば、バルサシートを数枚重ねて釘で留めて糸鋸盤でタッタカタ〜と切り出すんですが、一機のみのカスタムの場合は全て手加工となります。よく目にするんですが、玩具みたいな糸鋸盤を購入して自分のページで紹介したまではよいのですが・・・、いざ加工となったら厚くて硬い材料は切り難い・・・薄くて軟らかい材料は切り過ぎて失敗・・・とその後の画像が続きません。そういうマニアさんの最後の駆け込み寺が当工房です。「そないなプラモデルみたいな糸鋸盤の玩具捨ててまえ!。」なんてアドバイスはしませんが、適材適所の言葉通りに購入する前にメールくれよと言いたいですね。購入されたプラモデルみたいな糸鋸盤は、¥3200だそうで・・・。それをオークションで¥500で落札したとか・・・。元来ですね〜・・・、何々盤って名前の付く工具は指定された場所に固定して使うのであって、必要な時に棚からひっぱり出して工作台で加工するって物では無いのですよ。多分ソフト系のバルサとかスチレンペーパーの加工は出来ると思うんですが、スイッチ入れたら振動しながらテーブル上を走り回っていたら・・・切れる物も切り難いと思います。糸鋸盤とか昇降盤と名前の付く道具はちゃんと固定してから使いましょう。昭和のマニアさんなら当たり前の事なんですけどね〜・・・。昭和生まれでも平成以降にマニアになられたモデラーさんにとても多いと思いますよ。

● 垂直尾翼の画像なんですが、この画像のみで主翼の組み立て構造が理解出来たモデラーさんは脳みそが20世紀型です。新素材がどんどん普及するんですからモデラーさん自身も進化すると思います。スチレンの中芯材の両面にフラットボトムのリブを貼ったら完全対称翼になるって事ぐらい直ぐに判断できますよね。けがいたラインに沿って部品を専用接着剤で貼り付ける工法が、本機の構造です。スチレン同士を専用接着剤で組むのがスチレン世代の一般的なマニアさんの工作方法なんですが、ここに昭和のひまし油世代のマニアさんの工作技術を組み込むとスチレン構造のバルサ仕上げの機体が出来上がります。空野さんの機体は殆どがバルサなんですが、部品の加工には昭和の熟練マニア諸氏の高等技術が必要なんですが、この面倒くさい部品をスチレンに置き換えたら昭和の名機がスチレン世代のモデラー諸氏の当たり前の工作技術でよみがえります。

● 専用接着剤はこのプラスチック用です。空野さん自身も昭和の名機の数々をセメダインCで組んでいた事実を・・・、ネット普及後のマニアさんは知らないんだろうな〜・・・。ネット世代のマニアさんは他人の技術の鵜呑みばっかりしてるから、当たり前に存在している昭和の時代に既に確定された技術を知りません。昨年までしつこい位にネット物知り博士の実態を書いたんですから、そう思われたくないネット物知り博士諸氏は昭和の大御所のページを検索しまくって下さいね。国内だけではありませんよ。世界中いますからね。

● 垂直尾翼の分割ラインの工作です。本機の最大高は415mmです。言わずと知れた垂直尾翼のトップまでの寸法です。この胴体をを保護箱に入れると大型貨物扱いに成ってしまいます。そこで!尾翼を分割すると何と何と・・・、集配のにゃん太伯父さんの判断しだいではヤマト便から宅急便に格下げしてもらえる場合がありますので、分割して送り・・・完成後に接着結合してもらっています。

● センターキール型胴体は模型飛行機枠よりも船舶枠(ジャンルはヨット系)に属しますので、ボートマニアさんからの問い合わせも多くなって来ました。ある意味なんですが、スチロールコアの船舶模型にしなくてもスチレンフレームで内部を構成して、バルサで甲板張り後にマイクログラス仕上げとしても、運悪く転覆浸水したとしてもこのスチレン船は沈没しません。よって大事なメカも動力ユニットも回収可能だって所に目を付けた船舶マニアの皆さんは偉い!。

● 模型工作において特に転がり易い胴体を水平に固定できるグッズです。キール型の胴体だから出来る簡単確実な船台です。ただし・・・プランク後は使えません(笑)。

● 画像は今後製作するノーズコーンの形紙とキャノピー製作に必要な二灯式の電気ストーブ(800W)です。多分・・・普通のモデラーさんなら思いつかない方法でのキャノピー製作方法でので、ネット普及後にモデラーに成られたネット物知り博士諸氏には大いに馬鹿にされましたが、昭和30年代から模型飛行機をやっておられる大御所諸氏にはバカウケでした。何基製作して販売したか覚えていません。「ひとりDeギュー」の項目をご覧下さい。

● 形紙を使ってファイヤーウォールの製作を行います。この数枚重ねたスチレン板がブラシレスモーターのビームマウントの台座も兼用しています。動力用のモーターを前から入れると、胴体の内部構造を極端に頑丈に出来るというメリットがあるんですが、その事に気が付いたのは試行錯誤の末の原寸胴体側面図にありました。無理して搭載ハッチを作らなくてもモーター部分をユニットにすれば・・・要するにGANBAの試作機と同じモーターユニットごと交換出来る構造の発展型なのでした。

● 1,5mmのバルサを画像の方向で二種類組み合わせて貼り合せ、3mmのシートを作ります。かなり面倒くさい部品なんですが単板の3mmシートよりも遥かに強度を持ったシートが出来上がります。

● 必要分の各サイズのシートを製作してから形紙を使って必要なラインをトレースします。数機分の製作ならばまとめて糸鋸盤での加工なんですが、一機に一枚の部品構成ですので、普通にカッターナイフとヤスリで仕上げます。まだ部品は足りないのですが、ノーズコーンの組み合わせはこの形になります。

● まだ仮組みの段階ですが、ノーズ方向はこの角度で構成されます。組み立てには順番がありますので、接着を間違うと組み上がらなくなりますので、順を追って説明します。

● 部品の加工が終わりましたので、正式な組み立てに入ります。組み立てに必要な接着剤は木工白ボンドですが、着けすぎない様にしないと仕上がりが汚くなります。この胴枠はリブを内側から勘合する構造です。全部外側にすれば簡単なんですが、仕上がった状態での外冶具での調整という面倒くさい工作方法が必要なので、今回は部品自体に冶具の役目をさせる方法を採用しました。結果・・・複雑な組み立て構造になっています。

● この胴枠の基準は内側にあります。リブと胴枠の木口がツライチで勘合され、尚且つ直角にクロスしていれば正確な取り付け状況となります。

● 最初の胴枠は内側の勘合ですが、今度はリブ面後方からのスライド勘合となります。この胴枠が正確に勘合できると、この構造体の精度はほぼ完璧な物になります。これから先の部品は、それぞれが別の物体との勘合となりますので、この構造物体はそれらのジョイントの役目も果たす為、少々複雑ですが強度を持った構造にしてみました。

● 一番先に付いている胴枠は、モーターマウントを固定する為の部品です。四角い穴はナイロンブロックを挿入してマウントを固定します。最後部のパネルは、胴体とノーズコーンを一体化する為のシム材を固定する為です。この暑さ5mmのシム材を円錐状に削る事で、胴体とノーズコーンのラインをスムーズに形成します。

● コメートの特徴として、無尾翼なんだから・・・もあるんですが、当時のナチスの量産型ロケットエンジンを搭載する為に、かなり胴体が太く短く・・・パイロットは搭載機器の隙間に搭乗していたと言われています。近代戦闘機ならば無理なアールを避け緩いアールで機首を絞る構造に対して、コメートは主翼の前縁付近が一番太くそれより先はいきなり細く丸くなります。アルミ板ならばアール成型は可能ですが、事バルサのシートで・・・となるとその加工と組み立てが難しくあまりモデラー向きとは言えない機体です。一部のマニアの一念発起から完成まで漕ぎ着けた機体が殆どだろうと思います。なにも綿密に〜!を狙うから難しく成りますが、プロフィール設定の設計ならば個人が満足出来れば良いと思います。実機コメートをそのままスケールダウンして本機と同じサイズで製作しても・・・、多分飛びません。このスロープスタント仕様のコメートも、紙飛行機・・・プロフィール機・・・を経由して此処まで来ました。画像からコピーも可能なんですが、うまく飛ばせなかったからって・・・「欠陥機だ!」って断言してメールを寄越さないで下さいね。

● ナイロンの棒材を加工してブロックを作り、胴枠にエポキシで挿入して接着します。このナイロンの棒材は、ホームセンターで購入できます。一本辺りの寸法は定尺1000mm角断面のサイズで価格が変動します。この棒材は断面寸法が6×12ですので、8×12×6のブロックを切り出し挿入しました。

● 一番左側のプレートはGWS製です。これに付属のモーターを取り付けて一番外側の穴で胴体にビス止めしようとすると、取り付けビスとモーターの後部稼動本体が干渉し易くなりましたので、アームを少し延長したプレートを自作しました。これらのプレートはショルダー型プッシャー機のマウントとして設計しました。いずれXテールの尾翼配置を有するトレーナー機を量産します。尚・・・現在の所プレートのみの販売はしておりません。

● 本機コメートのプレートを形紙よりトレースして製作します。材料は(7075T−6)いわゆる炭素含有量の多いジュラルミン(航空アルミ)です。炭素の量が多く含まれた材質ですので、折り曲げ加工には不向きですが曲げ強度とせん断能力に優れていますので、プレート材としては最適です。ただし!300×300厚さ2mmを2枚自衛隊時代の知り合いメーカーさんより分けてもらったのですが、このサイズでもかなり高価な材料です。

● アルミ板に直接けがいても良いとは思いますが、ある程度の精度が必要ですので、両面テープでアルミ板とベニヤを貼り付けて加工に入ります。両面にベニヤを貼る事でアルミ板の切削クズが出難いので、アルミに傷が付きません。

● 鋸刃は工業ダイヤモンド含有のめちゃくちゃ硬質なので、切れ味鋭くかなりスムーズに加工できますが・・・、不注意で折れたら・・・おもいっきり泣きます。十数本でうん万円の鋸刃ですので・・・。

● モーターはハイぺリオン製(Z3025−8)です。モーター固定の皿ビス穴・・・冷却用の穴・・・プレート固定用の穴・・・コレットキャップ取り付け用のタップ加工穴・・・全部で大小17個の穴あけを加工して完成です。このプレートの製作のみで8時間・・・割りに合わない作業ですよ〜・・・。いつも飛行機を製作していて思うんですが・・・、ツーピースの分割主翼を有する機体は大きな関門が三つあります。最初がカンザシ部分の加工と取り付け、次がこのモーターマウントの加工、最後がキャノピーの成型です。この三つの関門は当工房のカスタム機には必ず付きますので、製作者として神経をすり減らしての作業です。だから言ったでしょう?。地味〜な加工作業が続くって。

● 本機の目玉機構の一つであるリードハーネスのトンネル加工を行います。溝となる場所に数本のブリッジが残っているんですが、これを先に取り除くと正確な主翼も溝入れも不可能になりますので、工作順に従って加工します。溝の縁に3×5mmのソフトバルサを貼り込みます。スチレン板の厚みが5mmですので両面にバルサ棒を貼りこむと15×11の空間ができます。

● まず主翼の下面を1mmバルサでプランクします。接着剤が硬化したら溝の中のブリッジを取り除きます。嵩上げのバルサに沿って出っ張りが残らない様に滑らかに仕上げます。

● 主翼下面のエレベータサーボ取り付け孔のハーネス口を後付したら、今度は主翼上面も同じ様にプランクします。上面側のプランク面が二箇所部分的に開いているんですが、生地完成状態でのハーネス取り付けの際の点検孔として使用し、無事に通し終えたらプランクして完成です。

● 電動ホーカーハンターまでは画像の様な配管をするのに・・・、直径6mmのストローチューブを使っていたのですが、小型のコネクタピンしか通せませんでした。今回地元の百均ショップで8mm(果汁用)を見つけましたので、配管パイプとして採用しましたが、各メーカーのピン型コネクタが通せるのではないかナ〜?って思います。

● さあ〜!長かった地味〜な作業に別れを告げて、いよいよ胴体のプランクに移るんです!・・・が、木村バルサのお任せ発注バルサを選別します。とりあえず一掴み1,5mmの定尺(80×910)シートを、板目(木目に平行加工)と柾目(木目に直角加工)に選り分けます。左が板目、右が柾目なんですが、殆ど真円に近い胴体表面なので、均等に曲げ加工の出来る板目材を使用します。

● この板目材を更に選別します。左画像の右側が限りなくソフトに近い板目バルサです。左側は80mm幅の両端が適度な軟らかさを持ち、尚且つハードバルサみたいな持っただけで硬さと重さが判るレベルの材質じゃないやろナ・・・のレベルの材質のシートを使って、プランク材を加工していきます。

● 定尺シート910mm方向を(L=65mm)で寸法カットし片面に水分を霧吹きしてから、フィルムの芯棒に巻き付けて輪ゴムで固定して乾燥させます。冬場は室内でも気温が低いので中々乾燥しませんので電気ストーブを使うんですが・・・、今の季節(春から夏へ向かう中間点あたりの気候ならば、自然乾燥も可能です。

● 主翼の小さい版の垂直尾翼です。基本的な構造は主翼も尾翼も同じですので画像の様なスチレン内蔵状態で仕上がります。
(Part−3に続く)