(屋根の上の飼い猫:平和だねえ〜・・・)


  ● スロープキャットの試作機はスロープ専用機ではありませんし、ネットのネタ機でもありません。MAXスピード時速312kmを出したバンジー専用機です。EDFで有名な熊本のTOKUさんが格好良く飛ばして見せたのでネットのお仲間さんが勘違いしてしまいましたが、彼だけが飛ばせばスロープでも飛ばせるんですが多くの勘違いマニアは飛ばせません。風速10mでも満足に飛びませんが、風速20mの条件でも彼なら飛ばせます。スピード慣れしているからです。

  ● 本来の試作型の使用目的は大観峰の無風状態において、レーシングも浮かないしサーマルが無いので超軽量のハンドランチも浮きませんよ・・・という日に、一度は経験している大勢集まった観光客の熱い視線と無責任な野次にじっと耐えながら風待ちしているフライヤー自身になった事はありませんか?。保険付きなら良いじゃないですかって、大観峰の大御所さん達はパークフライヤーの様なグローバルな性格は持ち合わせてはおられません。無動力にコダワリ・・・技術で浮かせる、これがスロープグライダーの醍醐味です。とにかく一度投げれば自分も満足・無責任な野次を飛ばす観光客も一部満足・・・、投げるんだったら少しは格好つけたいのは誰でも同じです。そこで、バンジー機の出番です。慣性飛行しかできませんので、スピードが死んだらローレライのお姉ちゃんに連れて行かれます。一発勝負のジェット戦闘機みたいなアクロを一種目やったら早めに着陸します。その為に推力無しでは滑空し難い完全対称翼を採用しました。対称翼の良い所は姿勢を変えない限り、真っ直ぐ最初の姿勢を維持出来る所です。だから曲技がやり易い・・・F3A機向きなんですよ。


   ● 上の機体はキャットの進化形態です。機体のデザインを(A-4・スカイホーク)からイメージして製作してみました。キャットよりもサイズは大きいのですが、主翼の最大翼厚は7%しかありませんのでバンジー発進後の加速は試作型に劣りません。風速15メートルを越えるとかっ飛び系のじゃじゃ馬機になりますので、初心者受けするスタイルなんですが初心者には飛ばせません。もちろん・・・ノーズごりごり動力機にも出来ませんのでグランドを格好良く飛ばして自慢できる機体でもありません。下の物体は単なる飼い猫のピアさんです。


   ● 下の骨組みは試作CATの内部構造です。センターキール材は重心より前を4mmベニヤ・後部を4mmバルサで構成し、ジョイント部分は鍵型の組み合わせで拘束してあります。ここに左右から胴枠を接着しストリング材を這わせてあります。この表面にプランク用のバルサを貼り込んで行きますが、重心より前は1,5mmバルサの2枚張り・後部は2mmバルサの単板を貼り込んでいきます。テールは左右からバルサブロックを貼り込んでありますので、しっかりと持つ事が出来ます。基本的にセンターのキール材がノーズからテールまで走っていますので、強力なバンジー用のゴムでテンションを掛けても胴体を引き千切らない限りフックからゴムが外れる事はありません。フック用の台座は外部に露出したセンターキール材の一部だからです。

 ●試作CATと同じ構造のスカイホークのフック位置


   ● スロープキャット・タイプの機体を使って新しいジャンルのグランド機の提案です。・・・基本的にこのジャンルに参加するであろうマニアはF3A/パイロン・EDFの極モノ大好きレベルの人達にはウケるかもしれません。強力過ぎるバンジーゴムを使ってジェットの様な緩やかな上昇姿勢での高速慣性飛行・もしくはゴムから離脱したら機速を殺さず垂直上昇・・・上空反転垂直降下・・・上空高度10mで水平飛行・ロール系ループ系の演技を格好良く単発で決めて着陸です。この競技をジャッジ付きでやったら結構楽しいと思いました。F3Aに初めて出場した時の自分の番が来るまでのあの・・・胃の痛くなる様な緊張感がありません。一発勝負の丁半博打になりますが、フライト時間は30秒ぐらいで終わりますので緊張の度合いは結構軽くなります。機体のレギュレーションを畳半畳サイズで固定すれば、あらゆるジャンルの飛行機をバンジー化する事は出来ると思います。しかし、ネット掲示板のネタ機の扱いになると危険度がMAXになってしまうかもしれませんので、安全性と確実な機体のレギュレーションが決まらないと危ないスカイスポーツになるでしょう。このジャンルの機体は今後も研究を続けていきます。

● CATのリブ組み冶具・フルプランク翼なので以外と構造は単純です。