Swaissair(MD-11)(出所不明の中華製)販売元(netshop=skyliner38)Part-10

 
● 今度は形紙の裏面を使って、スチレンシートの反対側をトレースします。スチレン材の中芯と言うのは・・・言い換えれば原寸図面の上で骨組みを組むのと同じ事をやってます。バルサ飛行機のキットに原寸図面がセットされていた時代・・・左右一枚分の主翼の原寸図を描いていた良心的なメーカーはグライダー関係には多かったのですが、動力模型の場合は片翼のみの表記が一般的でした・・・。モデラーさんの多くは。原寸図面を裏返して薄く見える表の図面を必死に拾って、原寸図面の裏側に反対側の翼の原寸図を引いて、その上で組んでました・・・。

● ところが・・・この原寸図の上で組む・・・といった組み立て方法を初心者が初めて行っても、絶対に上手く行きません・・・。ただ単に左右の翼の構造をトレースしただけでは意味が無いんですなあ・・・。その図面上の部材と部材が交わる指定の角度の場合は、自作の角度ゲージ等も使わないと正確には組めないからです・・・。だからキットを作る得手不得手のモデラーが存在するんですよねえ・・・。このスチレンの中芯構造は、翼型を形成するリブの基準線を中心に、上下のスチレン材の厚みを差し引いて加工したリブを貼り込むと、上下其々の翼が正確に組めるので当工房のオリジナル構造として採用しています。平面のスチレンシートなので、言わば・・・シワの無い図面の上に直接部材を接着して組んでる様なモノなので、必ず正確に組めるんですなあ・・・。左右の翼も同じ事です。二枚のスチレンシートの外寸は、テーパー角度もリブの間隔も全て左右対称なのでズレて組み上がるという概念が存在しません。
 
● 同じ型紙の両面を使ってトレースしているので、形紙がズレてない限り・・・座標がズレてトレースされるといった不具合は起きません。その為に木口にバルサシートを貼り込んでます。マチ針の残ってる箇所の棒材の貼り込みなんですが、最初の工程では入れる事が出来ませんでした。何故なら・・・両方同時にスリットを彫ると・・・ダミーポッドの先端が切り離されてしまうからです、此れも長年の経験値から来る作業手順です。切り離した部材が再び接着される時に、必ず正確な角度で接着出来るとは限らないからです・・・。しかし、繋いだままの作業手順なら、繋がってるんだから・・・ズレる心配は無いですしね(笑)・・・。この木口に貼り込んだバルサなんですが、其々が前縁補助材と後縁補助材となります。この木口に前縁材と後縁材を貼り込むんだから、どんな接着剤でも使えるんですなあ・・・。
          
● 垂直尾翼の中芯と成るスチレンベース材の両面に貼り込むリブを作図しています。あれ?何でフラットボトム翼なの?・・・。完全対称翼って言ってたじゃん!・・・。まあ(笑)・・・天邪鬼な博士の為にうだうだ説明するのも面倒臭いんで割愛します。完全対称翼って上面と下面の湾曲度合いが同じです。だから完全対称って言うんですが、上下の湾曲面が同じなので、両面とも同じ揚力度合いが発生します。よって正宙返りと逆宙返りの演技の操作がやり易く成るんです。だから正確な曲技を行うF3A機は、完全対称翼を有する機体が多いです。

● 垂直尾翼も同じです。両面とも同じ湾曲度合いにしないと、この湾曲面が左右で違うと揚力に差が出るので完全対称・・・もしくはフラットな一枚板にするのが必要に成って来るのです。さて!・・・この垂直尾翼の構造も言うは同じ・・・。左右両面からフラットボトム翼をベース板に貼り込むので、結果的に左右対称になり・・・仕上がりは完全対称の翼型に成ります。更に・・・この垂直尾翼には二種類の形状の翼が混同しています。

● ダミーポッドを境界に、胴体側が矩形の後退翼・・・垂直尾翼側がテーパーの後退翼・・・。テーパー翼の方は、翼弦が比率によって短くなるので翼型も相似で小さく成って行きます。一方・・・矩形の後退翼側は、リブの寸法は全て同じまま・・・後退角が付いています。解り易く言うならば、側面の形状が平行四辺形で構成されますのでリブの形状は一種類・・・。同じ形を必要枚数作れば良いんですよ。この面倒臭い翼型を作図する事で・・・後々の仕上げ作業が楽に成ります・・・。先に楽するか・・・後で楽するか・・・先にやっちゃったら・・・まあ・・・手抜きと同じだから、後々の仕上げ作業が複雑に成るのでやりません・・・。でも!美味しい物は真っ先に食べますよ~・・・。そして嫌いな食べ物を前にして、どうやって誤魔化そうか?・・・と、先生の目を盗んでポケットに仕舞う・・・でも見つかっちゃうんだなあ・・・。給食の時間が、何時も戦い・・・。小学校時代の懐かしい思い出ですなあ・・・。
 
● リブの形紙を切り出しました・・・。四角い出っ張りが着いてますが、此れは形紙の補強です。元々のリブは最大翼厚10%なんですが、中芯の5mmのスチレン板を左右振り分けで引いて作図すると・・・かなり細いリブの形紙に成ります。更にスパー溝を設けたんですが、残りが2,5mmしかありませんので・・・こういう形状の形紙と成りました。此れだけ細いとバルサシートに置いてトレースする際に、正確に寸法が採れません・・・。そこでマチ針を使う訳ですが、リブの先端は1mmしか無いので刺せません・・・。注し易くする為には、面積を拡げれば良いんです。
          
● バルサシートにトレースする時は、四角い補強部分は省いて作図します。一番長い翼弦でも厚さ10mmしかありません。此れがこの構造体の特徴です。別の見方をすれば・・・正規の翼リブは採れないけど位の細いバルサシートが沢山残ってしまった・・・。本来ならゴミになる所なんですが、そういった端材も部品にする事が出来る工作方法です。まあ・・・バルサキットを作っていた未成年時代に身に着いた節約法でも在る・・・。
 
● 間に5mmの中芯が在ると思って見て下さいね。普通のリブ型でしょ?・・・。わざわざ超小型のトルクが500グラム程度のマイクロサーボを使わなくても良いんです。今回のサーボ室の厚みは普通の小型のマイクロサーボが余裕で納まります。キット付属の極端に短いゼット曲げのピアノ線なんか使わなくても良い様に、キチンとロッドアジャスターが使用出来る充分な長さを確保してあります。
 
● 垂直尾翼のサーボスペースからのリードハーネスを通すトンネルを作ってからでないとリブが貼り込めませんスチレンシートの厚みが5mmなので、サーボ付属のオス型コネクタは通りますが、延長コード側のメス型コネクタがイマイチ通せるか不安でしたので・・・嵩増しをする為に、トンネルの縁に1mmバルサを貼りました。此れでトンネル内は7mmです。多分メス型でも通せるでしょう・・・。リブは片面ずつ貼り込んでいます。スパー材はまだ仮止めです。尚・・・ハーネスのトンネルは、両面とも完全に塞ぎます。
          
● この寸法・・・この状態で、まだ30グラム・・・。マチ針を15本ほど刺してるんですが、このマチ針・・・数が増えるとズシリと重さがあります。この分を差し引くと・・・まだ20グラム台・・・。本機の面積の小さいポリ樹脂製のムクで出来ているラダーの半分の重さですなあ・・・。さて・・・フィルム張り・サーボ込みで100グラムを切れるか!・・・。今から楽しみです・・・。
 
● このカーボン製の棒材・・・説明書が無いのではっきりとは解りませんが・・・他に使う所も無いので、多分・・・後部胴体と垂直尾翼を接合するカンザシだとは思うんですが・・・。このカンザシの直径が8mm弱(若干楕円っぽい・・・)なんですが、垂直尾翼側と胴体側に埋め込み固定してある薄い素材のグラス製パイプの内径が9,5mm・・・???。差し込むと両方ともガタガタ・・・。この場合・・・垂直尾翼側に納められる寸法一杯で差し込むと、100mm近く入れてやっと固定されてます・・・。と!どうなるか・・・。補助エンジンのダクト内にも70mmのDFユニットが入れられるという38親分のセールストーク・・・不可能に成ってしまうんですなあ・・・。じゃあ!短く切れば?・・・って、双方ともパイプがガタガタなんだってえ!・・・。意味無いでしょうが!(笑)・・・。何の為のカーボンシャフトのカンザシなのか・・・。まったく訳が解らん!・・・。おまけに真円じゃ無いし・・・。一応・・・垂直尾翼の底には爪付きナットが埋め込んでは有るんだが・・・胴体側のグラスのプライ数が少ないからなあ・・・多分、衝撃でもげる可能性もある・・・。
          
● カーボンのカンザシは、パイプに通すとブカブカ・・・更にガタガタ・・・安定しませんが、此処までぶっ刺すと安定します(笑)・・・。さあ!どうやってこのダクトに70mmDFユニット入れられるんやろかねえ・・・。38親分!・・・どう処理したらええんですか?・・・。前にも入れられない・・・後ろにも入れられない・・・。其れと!このダクト・・・確かに70mmDFユニットが入りそう内径なんだが・・・とにかく真円な箇所が何処にも存在しません・・・。38親分!・・・単純にユニット入れれば良いってもんじゃ無いんですよ~・・・。
 
● この8mmのカンザシって重いなあ・・・。まあ250mm近くあるからそうなるんだろうけど、如何にバルサ構造体の方が軽量に成る下の証明みたいですなあ・・・。360グラムって当工房のGANBAちゃんの全備重量よりも重いぞ~・・・。王氏(ワンさん)が続々と情報をくれるんだが・・・この機体は、元々ディスプレイ用説が高まって来ました。空港の航空機模型の展示ブースにも置いてあるんだそう・・・。で!このカンザシ・・・上記画像みたいに、補助エンジンダクトを貫通してるそうです(笑)・・・。ディスプレイ模型はディスプレイにしましょうよ~・・・38親分!・・・DF模型に転用は出来ないって~・・・。過去にラジコン技術誌でもボーイング747のディスプレイ模型のラジコン化に挑戦したモデラーの記事が載ってたけど・・・結局、重くて真面に飛ばないから皆さん止めましょう!で括った製作記事が有ったっけ・・・。
 
● サノファクトリ―では入手不可能に成った、劇薬指定のポリ樹脂の溶剤・・・。此れがですなあ・・・主剤100に対して硬化剤1の比率混合の溶剤です。主剤は1リットルなんですが、あれ?・・・硬化剤は200ミリリットル・・・。普通に考えれば5対1・・・。でも実際には100対1なので、配合は間違わない様に・・・。多分ですなあ・・・。100対1だとこのセットなら硬化剤は10ミリリットルって事に成るんだが、そっちの方が配合し難く成るのでこういった組み合わせで購入するしか無いんです(笑)・・・。本来なら主剤は一斗缶サイズでこの硬化剤の量なんだけど、セット価格が数万円じゃ誰も買うの躊躇っちゃうでしょ?・・・。だから主剤が切れたら買い足してね?・・・っていう販売店側の戦略・・・でしょうなあ・・・。商魂たくましいぜ!・・・。

● 昔の佐野さんとこの、エポキシ溶剤が懐かしいぜい!・・・目見当のアバウトな配合比率でも、其れなりにガッツリ固まりサクサク削れたんだけどなあ・・・。今回の溶剤・・・業界の開発部時代に毎日多用していた懐かしの溶剤・・・。グロー30クラス・・・左右分けのヘリボディのオス型と被せるメス型を作って、ボディの合わせ目をルーターでカットするんだが・・・毎日毎日溶剤練ってグラスマット解して治具作ってましたなあ・・・。ガラス繊維のクロス材は、ヘリボディの複雑なアールに馴染むんだが・・・角には不向き・・・。そういう場所はグラスマットを解してウールに加工して、溶剤を染み込ませてひたすら盛る・・・。

● グラスマットを解す時は、薄いビニール手袋をして大きいビニールの袋の中に両手を入れてマットを解すんだが、その内・・・指が疲れて来る・・・。ビニール手袋がブカブカの時は尚更なんですなあ・・・。で!もう諦めて手袋外して素手で千切る(笑)・・・。その方が握力全開!大変千切り易い・・・んだが・・・後から惨事はやって来る・・・。素手でガラス繊維は解すもんじゃないよ!・・・良い子は必ず手袋してね・・・。でもですなあ・・・猛烈な痒みに襲われるのは、最初の二週間位なんですなあ・・・。その内に馴れたら痒みも洗えば直ぐ無くなってたし・・・。ただですなあ・・・痒みが無いとはいえ・・・両足の付け根の男の大砲触る時は・・・もう一度手をしつこく洗ってから触る様に・・・。仕事帰りの難波のパチンコ屋で、久しぶりの大勝ちに気を良くしてトイレで放尿・・・。帰りの地下鉄乗車中・・・股間に違和感だらけで困ったぜい!(笑)・・・。平成二年・・・三十路一年生の頃のお話・・・。
 
● 直径を小さくした補助エンジンのダミーダクトを作っています。まずは形紙を作って、スチレン板にトレースします。情報は全て形紙に記してあるので、真円に加工して最後に半分に落とします。この時・・・中芯の5mmのスチレンベース板の厚み分を差し引いて取り付けます。
 
● スチレン製の胴枠は、スーパーセメダインを使いました。バルサのストリング材は今の所仮止め中・・・。指でストリング材を押すと撓むので、間隔の広い胴枠間にはもう一枚ずつ胴枠を追加した方が良さそうですね。何故か?・・・アール状に貼り込むプランクシートが胴枠間で接着後波打ってしまうからです。接着剤は硬化すると縮むでしょ?・・・。それが波打ちの原因です。
          
● 胴枠の数を増やした所、ストリング材の撓みも最小限になりました。両面の胴枠を固定して合計6本のストリング材を仮止めしましたが、増える重さのスピードが・・・部品の数の割には・・・中々増えませんなあ・・・。極端に重過ぎるとテールヘビー・・・極端に軽過ぎるとノーズヘビーを招き易いのが、ロングノーズモー―メントを有する航空機の特徴です。
 
● ラダーサーボの取り付けスペースの加工も終わりました。この自作垂直尾翼のラダーリンケージは、ピアノ線のみで構成された簡易的にショックを吸収させる片引きゼット曲げリンケージから、ボールリンク等を介してフラッターを極力減らすアジャスター付きの両引きリンケージを採用します。主翼のメインスパーをぶった切って孔なんか開けたら、折れ易く成る!・・・って見解を述べたブログの教祖も居たっけなあ(笑)・・・。この教祖様は、レーザーキットから入門した昭和生まれだけど、平成のラジコン入門組・・・。構造に関してはまだまだ知識が乏しい教祖様ですなあ・・・。

● 何の為に中芯入れてるのか・・・。何の為に補助スパーを入れてるのか・・・。実機の主翼の構造を知らずにこういった発言をしちゃうと、多くの初心者レベルの信者である入門者は・・・其れが当たり前だって思うだろう・・・。ネットが普及してるんだから実機の飛行機の主翼の内部構造を穴が開く程眺めてみると良い!・・・。補助スパーが模型機の三倍以上走ってるから・・・。特に近代戦闘機の極端に薄い主翼の場合・・・。あんな薄い主翼の下面に、どうしたらあんなに重い爆弾や増槽タンクがぶら下げられるんだろう・・・の謎が解けるぜい!・・・。「メインスパーをぶった切って孔を開けたら、主翼が折れ易く成る・・・。」・・・???。ちゃんと検証してからモノを言え!教祖様!・・・。アンタのお説通りなら、主翼にタイヤなんか引き込めなくなるぞ!。でも実機は引き込めてるぜい!・・・。構造をよく見てみな!。メインスパーって一本にする必要は無いんだぜい?・・・。何本も入れたって良いんじゃねえかなあ?・・・。
 
● 先に作った垂直尾翼のテンプレートを使って、プランクシートを作図します。ダミーポッドの中心軸で翼型が変化しますので、プランクシートは此処まで必要です。何処かの機種の項目でも記載したと思うんですが・・・、この構造体を見ると解るんですけどね?・・・。仮に全てのプランクが終わって、この垂直尾翼を側面方向から見ると・・・ダクトがくびれて見えます。飛行機のイラスト三面図を見ると、中翼設定の場合・・・主翼の翼型の中に胴体が埋まります。要するにアール面にアール面が交差すると、その完成形は、胴体がくびれて見えるんですなあ・・・。で!実際は・・・くびれておりません・・・。主翼をデコパネの一枚板で作ったネット物知り博士の胴体は、くびれていました(笑)・・・。くびれた胴体を見事作った博士に拍手!・・・。でも実機は・・・くびれて無いんだけどなあ。
 
● このプランクシートの幅は、前縁側を基準に、直角に後縁までの距離を測ると、最大で125mmあります。バルサシートの定尺幅は80mmしかないので足りません。解決策は足らない部分にシートを繋ぐってのが手っ取り早いのですが、此れが主翼の捻じれの原因にも成るんです。捻じれを無くすことは出来ませんが、最小限にしたいなら・・・翼端まで比率で均等にシートを繋げばいい訳です・・・。本機の主翼のプランクシートのつなぎ方・・・フィルムを捲って驚いたんですが、こりゃ~・・・主翼が垂れ下がるわなあ・・・感がむんむんしてましたよ。多分・・・主翼のスパン方向迄のシートが無かったんでしょうなあ・・・。短いプランクシートを何枚も貼り合わせてシートを作ってありますので、継ぎ目だらけ・・・。これじゃあ・・・主翼が捻じれるなあ・・・。まるでパッチワーク状態。

● プランクシートを前後に分けて、前縁側と後縁側を別々のシートから作図します。何時もは二枚組のシートなので、二枚重ねて切り出せば左右・・・もしくは上下のシートは同じ材質同士で切り出せますが、今回はバラ材・・・。ただし・・・柾目のバルサシートを使って、80mm幅の木口同士が前縁に成る様に切り出します。そうする事で垂直尾翼の左右面のプランクシートの木目の方向は同じに成ります。其れを前後切り出して貼り合わせれば良いのです。
 
● 前縁側のプランクシートは、翼端まで木目は平行に走ってますが、後ろ側の継ぎ目はプランクシートがテーパーなので、木目は斜めに切れてます。そこで後縁側の継ぎ目も木目に平行に成る様に寸法取りをすると・・・この斜めの木目を後部のシートが接着面で留めますので、翼型に沿わせる時に歪な荷重が掛からなくなり・・・主翼が捻じれ難く成るのです。本機の様な全面プランクの場合は、翼が捻じれてしまったらフィルムの張力では元に戻せません・・・。その対策の一つです。
 
● このスチレン板中芯の構造体に限って言える事なんですが・・・実は、リブと複数のスパー材を貼り込んだ時点で、ほぼ捻じれません・・・。捻じりたくても捻じれる弱さが無いんです・・・。まず・・・スチレン板の厚みが5mm有る事・・・。翼弦方向にリブを左右から貼り込んだ事・・・。スパン方向にスパーを複数入れた事・・・等の構造により、この状態でも充分捻じれに対する強度が有ります。ただし・・・モノが小さい事と翼弦方向のテーパー比率が大きいのが条件と成ります。よってプランクシートを貼り込むのに、アングル材も・・・治具も使いません。以上の条件から外れていると、捻じれる事も有りますので注意しましょう。
 
● 100グラム近い垂直尾翼のカンザシに代わる軽量なダボピンが無いものか・・・色々と物色してみたら、有ったぞお~!・・・。左画像は古い外部アンテナのアルミの部品・・・直径が約8,7mmでした。右画像は電子タバコの香料カートリッジ・・・元々が使い捨てなんだが、かなり真円に近いので・・・吸った分だけ何本も捨てずに残していたのが正解だった。アルミパイプに比べればかなり丈夫な金属パイプなんだが、直径が9,7mm・・・。実際に差し込んでからっと思ったんだが、電子タバコのカートリッジパイプは、僅かに直径が大きく入らない・・・。アルミパイプは僅かに細いので若干のガタは残るのだが超軽量・・・。

● 今回自作した垂直尾翼は、本機オリジナルのグラス製の尾翼に比べれば遥かに軽量なので、カンザシも短く出来るし軽量化にも貢献出来ます。よって!・・・アルミパイプを切断して使う事にしました。さて!・・・選考漏れしたカートリッジなんだが、本機の欠損部品は主翼のダボピンも付属していなかったので、内部にバルサの棒を詰めて使う事も検討中なんだが・・・。基本的にダボピンを着けられる様な主翼の内部構造では無いので、其処から作らなければ成らない・・・。手抜き工作も此処まで来たら、芸術の域って事かなあ(笑)・・・。
 
● キットオリジナルのグラス製垂直尾翼の底には、爪付きナットを埋め込んであるんだが・・・此れを自作品に装着と成ると、胴体内部からビスを差し込んで圧着しないと、正確なピッチが測れなくなります。何故なら・・・その穴の周りはベニヤで組んだエレベータサーボの取り付け台が接着されているから・・・。よって!ヘックス(六角)キーの長いタイプを差し込まないと廻せないし、勘合具合が目視出来ない程、肉抜き孔が小さいし・・・。よって・・・いつものPVCブロックを埋め込んで対処します。
 
● アルミのダボピンを仮止めして垂直尾翼を差し込んだら・・・案の定後方に隙間が出来た・・・。此れは最初から想定していた事なんだが、PVCのブロックとの兼ね合いでこの隙間を埋めるべく斜めにスライスしたシムを後で取り付ける用意はありましたので、・・・然程驚きも戸惑いも無く加工はスムーズです。
 
● 後部の隙間は約5mm弱なので、5mmのバルサが有れば事足りるのかと言えばそうでも無いんですなあ・・・。こういったシートの斜めスライスの場合は、5,5mmの厚みが無いと正確な5mmは出せません。其処で!3,2mmのハードバルサと2,3mmのソフトバルサを木工ボンドで貼り合わせて圧着・・・。合板で5,5mmのシートを作っています。画像の様に斜めに削って隙間を埋めます。

● もし・・・当工房が本機のグラス胴体を作るなら、左右二分割の主翼と胴体の結合部分の様な、滑らかに胴体と一体化する様なフィレットを、この垂直尾翼の取り付け部に着けるでしょう。胴体から高さ5mm程度でも滑らかなフィレットの台座を着ける事で、垂直尾翼の取り付けが大変楽になります。現在の状況は、胴体側の強度よりも垂直尾翼側の勘合面の方が遥かに頑丈に出来ています。もし!・・・着陸に失敗した場合・・・垂直尾翼は完全な形を維持したまま・・・後部胴体の取り付け面毎、もぎ取れてしまうのではないかと思われます・・・。

● この場合・・・胴体側が大きく破損するんですが、グラス胴体の修復に馴れているモデラーには然程の苦も無く修理が出来ると思われます。時間は掛かりますが・・・。しかし・・・修理に不馴れな完成機入門組のモデラ―には、この胴体の修復は無理でしょうねえ・・・。何故なら・・・胴体側の垂直尾翼の固定台座ごともぎ取れてるので、大穴が開いています。この場合は・・・まず孔を塞ぐ事から始まるんですが、此処には再度垂直尾翼の固定台座を作り直さなければなりません。此れを正確に作るのに・・・治具が必要に成るんですが、基準を採らずに飛ばしたので・・・何を基準に修復すれば良いのか皆目見当が着かないんです・・・。

● もし・・・胴体側を頑丈に作って、垂直尾翼が軽量だった場合・・・必ず垂直尾翼は取り付け部分を残して壊れます。胴体側の台座が壊れずに残っていれば、其れを基準に新たに垂直尾翼を作り直す事も出来るんです。要するに・・・本機のこの垂直尾翼の取り付け面は、修理の事を全く考えずに分解構造を形成しています。初心者さんがミテクレの良さで購入するには、かなり危険な選択だという事です。販売する側は・・・そういった状況も全て踏まえた上で購入者に渡さなければなりません。そうしないと…後々の大きなトラブルに繋がるでしょう・・・。・・・まだ!垂直尾翼の記事なんかよ!何時に成ったら完成するんや~!・・・お叱り御もっともですなあ・・・。でもですなあ・・・38親分が本機のあらゆる不具合に気づいて、修復也・・・部品を別途購入で付属させてくれていたら・・・此処までの大惨事的なレストアレベルの機体製作記事なんかに成っていません。

● 多分・・・スカイライナー38で商品を購入されたモデラーさんからのメールだとは思われるんですが、ホントに良品なんだろうか?・・・という類の質問メールが、製作記事が長期に渡るにつれ増えて来ました・・・。どういう経緯で購入された商品なのかはわからないんですが、・・・{ノークレームでお願い・・・。」といった様な類が記載された商品を購入された・・・もしくは購入予定のモデラー諸氏は、その商品購入の前にスカイライナー38の管理人氏に詳細を聞く必要が有ろうかと思います。「足らない部品・・・。」等の文言は要注意!。別途購入出来るパーツの欠損ならば買い足せば何とか成りますが、その商品の為の特注品ならば、互換性の利く部品を他の業社から探すのは・・・ほぼ不可能に近い・・・。目先の物珍しさや割引価格に気を取られていると、必ずドツボに落ちるのがこのネットショップの危険性です。購入の際は・・・充分ご注意を・・・。色々と質問しても・・・体よく話をはぐらかされる様なら、その商品は売れ残ってる不良品の可能性があります。電源を繋いでも廻らないDFユニットや、説明書に記載しているユニットの性能に届かない様な状況は、最初から不良品だった筈・・・。そういった品物を安く購入して高く売る・・・。まあ・・・ぼろ儲けとも言えるんですが・・・このskyliner38・・・要注意なネットショップのリストに入ってました・・・業界人ならそれと無く・・・噂が有ったみたいですなあ・・・。(Part-11に続く)