Swaissair(MD-11)(出所不明の中華製)販売元(netshop=skyliner38) Part-12

          
● さて!っと~・・・。主翼の修復にやっと戻って来ました。此処からの解説は、DFのポッドを吊り下げるパイロンの修復を終えないと何も解決しません・・・。とにかくこの好い加減な造りのパイロン自体を大改造する必要が有るんです。何せ・・・ディスプレイ用だからねえ~・・・本来のポットの内部は、プラパーツを組み合わせたダミーのジェットエンジンを搭載した置きのモデルなんで・・・、こんな好い加減なパイロンでも充分持つ訳ですなあ・・・。100円玩具コーナーの自動車を改造して、ラジコンメカを搭載して走らせる・・・って感覚で、こんな自重5キロにもなるディスプレイモデルにラジコンメカを搭載して、飛べますよおおおお!・・・なんて、売ってるネットショップがまだ生存してたってのが・・・大変怖い!・・・。
 
● 此れが修復前の70mmDFユニットを内装するポッドを吊り下げるパイロンです。同じ寸法の部材を、主翼の後退角に合わせて少しズラした状態で積層して取り付けてあるんですが・・・、ただ単に接着剤も塗らないでズラしてセットしてある事が判明・・・。まあ・・・積層ベニヤの木口だけ如何にもガッチリ接着してますよおおおおお!を演出するみたいな、エポキシ溶剤の塗り様・・・。でも、実態は・・・この有様・・・。実はねエ・・・この三枚積層のベニヤ製のパイロン・・・全部!積層面に接着剤を塗り込んだ形跡が無い事が・・・後々判明したんですなあ・・・。其れが、今から記載する画像に・・・在る・・・。
 
● こんな薄っぺらいグラス製のポッドに、分速2万回転以上でブン廻るDFユニットを搭載して・・・積層面が接着されてないベニヤのパイロンを覆いかぶせる様にエポキシで取り付けたって・・・、このDFユニットの高速回転が生み出す振動に耐えれる訳ないでしょうが!・・・。38親分のDF模型のプロショップらしいセールストークの化けの皮が・・・この惨状見ても剥がれるんだけどなあ・・・。平成のラジコンブーム全盛の時代に、お仲間さんの一人がネットショップを開設する時に・・・当工房に意見を求めて来ました。中華製のラジコン飛行機を輸入して販売する時に、どういうセールストークをすれば良いのか・・・。

● 当のご本人さんも・・・中華製のラジコン機は内部構造が好い加減だって噂を聞いて知っていました・・・。しかし、お小遣い稼ぎと家族を養う生活費を捻出する為には、利益率の高い中華製のラジコン機をどうやったら上手く販売できるのか解らなかったみたいです・・・。当工房がアドバイスしたのは真に単純!・・・本当の事をセールストークして販売せよ!・・・どういう事かって言うと、最初の一機は販売せずに、まずミテクレ第一のお化粧フィルムを全部剥がして生地完成状態で検品・・・。次にプランクシートを剥がして内部構造体を検品・・・。不良個所が見つかれば取引先の中華のブローカーに連絡して修正させるなり・・・良品と交換してもらう也の情報交換を密にする・・・。中華のブローカーに舐められると不良品しか送って来なくなる・・・。不良品なんだからタダ同然で手に入れる訳だから、ブローカーが丸儲け・・・。右から左の利ザヤのピンハネで儲けようとする日本人のネットショップの管理人だけが、お客からクレームを浴びる事態と成ります・・・。要するに・・・最初の数機は検品の為に犠牲にしろって事です。

● この数機の中には飛行テスト機も含まれます・・・。大手のメーカーさんでも同じ事をやってます。世界中に輸出をしているメーカーは、最初の数機の量産品はサンプルとして渡し・・・実際に分解してもらい・・・更にメカを積んで飛ばして貰い・・・其れをクリヤすると大口での注文がやってくる・・・。そういったセオリーを踏まないと、大量輸入しました~・・・販売しました~・・・でも殆ど返品喰らいました~・・・じゃ、お小遣い稼ぎにも成らない・・・。まして・・・こんな不良品を自分で組んで検証もしないなんて有り得ない事態です・・・。まるで中古品手洗回しの質流れ街道をグルグル廻ってるオークション品みたい・・・。さて!・・・例のお仲間さんのお店・・・どう成っちまったのか・・・。時代の流れには逆らえない・・・当工房のアドバイスを無視した結果!・・・一時は国産品より安いので羽振りは良かったが・・・結局は返品の嵐・・・オークションで安く買い叩かれて・・・大損しました・・・。そして現在・・・当工房に売れる飛行機無いですか~・・・のお伺いメールが頻繁にやって来るが、私が取り合わないので進展がありません。
          
● 本来・・・こういった検品後の修復は38親分の仕事です。自分だけが大儲けして、他人の修復記事を見ながら輸入元に連絡して改善させる・・・。実に要領が良いって言うか、利ザヤ第一主義のネットショップの見本みたいですなあ・・・。お小遣い稼ぎだもんね・・・好い加減な商売でも其れなりに儲かるし・・・。しかし!隙間が開くって事は、接着剤が塗られていないって事でしょうが!・・・。こういう箇所ってエポキシは流し込めないから厄介なんですなあ・・・。シャブシャブ(低粘度)の瞬間接着剤を大量に流し込むしか、今の所は方法が有りません・・・。38親分にも・・・解るめえ・・・。入念なる検品なんかしてないんだから・・・。
          
● ご存知!・・・こういう重心位置に近接した推力装置の場合・・・ダウンスラストを入れないと、機体のピッチ軸が不安定に成ります。さて!・・・38親分が意図して付属させなかった(足らない部品も有りますがどうぞ!ご容赦ください・・・の、足らない部品の詳細がバレるから・・・)組立説明書には、この機体の推力ユニットの最良の取り付け角が記載されていた筈・・・まあ、実際に飛行テストをして量産したと仮定した場合の話なんだが・・・。テールモーメントが短くて強い後退角の主翼を有する飛行機の場合・・・重心位置近くに推力装置があるので、その推力線が重要になる訳だが・・・。「本機は初心者には組めません!。」って記載・・・組み立て説明書が付属してる場合の話だろう?38親分!・・・。説明書が無かったら上級者でも組立ては手探りなんだよ!・・・。38親分自身にも組めないんじゃねえか?・・・。「いや!私は組めます!。」って言うんだったら、自分で作ってる製作記事を詳しく掲載した方が良いぜ!他人の製作画像じゃなくて・・・。
 
● パイロンにダウンスラストを付ける為の部材を製作します。2×10mmと3×10mmのヒノキ材を貼り合わせますが、間に2mmのガチガチハードバルサを挟んで、エポキシでガッチリと接着します。硬化したら10mm幅を8,5mmに成るまで削り落とします。間にバルサを挟んだので削るのは幾分楽ですよ。
          
● この部材を対角上に削り落とすと・・・約0,8度のダウンスラストが付きます。ただ・・・この状態ではまだ上下に部材を積層しただけなので、パイロン自体には強度がありません。更に強度を上げる為の貼り込みを行う予定です。最終的にはマイクログラスでパイロン全体を補強する事には成るでしょう・・・。
 
● 38親分にご質問・・・。この主翼はどうやって胴体に固定すれば良いんでしょうかね・・・。「決まってるでしょうが!主翼の先端にダボピン埋めて、胴体側のピン受けに差し込めば良いんですよ!・・・。」って在り来たりのお答が返って来そうですなあ・・・。では!どうやって正確に主翼の先端にダボピンを埋めれば良いんでしょうか?・・・ってのが、大問題・・・。多分38親分にも答えられないでしょうなあ・・・。「主翼を載せて胴体胴枠の内部からピッタリの直径のドリルで孔を開ければ良いじゃないですかああああ。」って答えたら、お前は馬鹿か?・・・って言いたい位だぜい(笑)・・・。

● 何処から腕を胴体内部に入れるんだ?・・・サービスハッチは一応付いてはいるが・・・私の腕は入らない・・・。入れられたとしても、胴体隅っこのピン孔にドリルを差し込める様な空間は無いぜ!。本来ですなあ・・・こんな羽目殺しのグラス製の胴体の場合・・・このノックピンの問題が出て来るので、胴体上部と下部はツーピース構造にするのがセオリーです。熊ったなあ・・・。こうなったらダボピン構造はボツですなあ・・・。元々・・・このダボピン自体も欠品してるし・・・「どうぞ!ご容赦・・・。」もう聞き飽きたぜい!。各なる上は・・・ボアさん構造の角ダボピン・・・使うしか無えなあ・・・。角ダボとは・・・加藤無線(MK)のスタントフォッケウルフに装備されたダボピン(ピンダボとも言うかなあ・・・)構造・・・。丸ダボよりも調整が楽なので、こういった場合にも後からダボピン加工が出来るスグレモノです。当工房はワイルドボアで使ってます。
 
● 38親分!・・・主翼の前縁側の固定は何とか成るんですが、後縁側はどうやって固定すれば良いんですかねえ・・・。「決まってるでしょうが!。今、手に持ってる爪付きナットを埋め込んだベニヤ板を、胴体側に固定して主翼の後縁側にも孔を開けて締め付けるんですよ。そんなど素人みたいな質問・・・しないで下さいよおおおお!・・・」って聞こえて来そうだなあ・・・。多分メールしたら、そう答えるだろうなあ(笑)・・・。だったら、この板・・・どうやって胴体に固定するんだ?・・・。
          
● この爪付きナット付きのベニヤ部材を固定する台座が胴体側には無いんだが・・・。その固定パーツも付属して無いんだが・・・。「だから足らないパーツも有りますが、どうぞ!ご容赦・・・って記載してるじゃないですかああああ!。その位・・・自分でベニヤ板買って来て作って下さいよおおおお!。」って答えるんだろうか・・・。購入したモデラーが上級者でも、こういう答え方するんだろうなあ・・・。初心者だったら・・・もう頭抱えてるぜい!・・・。

● 過去・・・色んな依頼で中華製の完成機の修復をやって来たが、主翼固定用の台座を着け忘れた機体なんか一機も観た事無いんだが・・・。「どうぞ!ご容赦・・・。」のレベルじゃ無いぞ!38親分!・・・。グラスの内側にどうやって台座を組むか・・・。こりゃあ!・・・簡単には組めないぞォ~・・・。グラスに直接貼り付けても、多分・・・衝撃で外れてしまうだろう・・・。外れたら最後・・・胴体から主翼が取れなくなってしまう・・・。其処まで考えなかったのかァ?・・・38親分!・・・。販売する前に、此処だけでも中華の職人に連絡して改善してもらうとか・・・方法は有っただろうに・・・。当工房を閲覧している同型機を購入しちゃったモデラー・・・もしくは購入予定のモデラーさんへ!・・・スカイライナー38の管理人に連絡して、この後縁側の台座は付いているかいないのかを大至急確認した方が良いぞ!・・・もし・・・台座の部材が付属して無かったら、取り寄せてもらうとか・・・方法を講じて下さい。自分で作るなんて考えない方が良いかも・・・。

● 本機みたいな不良品でも自分の設定した高額で売れたので、味を占めて再販品を更に5000円上乗せで販売する様なネットショップです。本機と同じ様に足らない部品のオンパレードの可能性もある・・・。主翼の後縁側が湾曲していたり・・・動翼がデタラメの形状だったり・・・と、上級者でも修復するのを止めたくなる様な機体です・・・。もう作るのが嫌に成って、買った金額の数分の一にしか成らないと解っていても、オークションに出して少しでも回収・・・といった最悪の状況になる前に、もう一度購入前に38親分に詳細を聞いた方が泣きを見なくて済むかも知れませんよ。多分・・・本当の事は言わないと思うけど・・・。怪しいと思ったら購入を思い留まって下さいね。
 
● 上下に積層したパイロンに、今度は両側面から厚さ2mmの航空ベニヤを貼り込みます。このベニヤの接着には、24時間硬化の極端に硬化迄時間の掛かるエポキシを使いました。その代わり・・・ガッツリ固まりサクサク削れる実機ファントム(F-4EJ)用の接着剤です。2キロ缶でうん万円・・・。購入したのが平成16年・・・混合しなけりゃ何年でも使えるのがエポキシの良い所ですね。・・・因みに、当時・・・ファントムに使っていたプライマーもエポキシでしたね。二液混合型の・・・。重力式のエアーガンで吹き付けたら、精密分解してメチルエチルケトン溶液(通称アセトン)で丹念に洗う事を義務付けられてました。とにかく硬化剤を含む塗料をエアーガンで吹き付けたら、プライマーが残っていても即洗浄しないとスプレーガン本体の内部が硬化します。硬化後に分解したくても・・・此れがなあ分解出来なく成るんですなあ・・・。だからエポキシ溶剤の場合は、使ったら即洗浄が義務付けられていたんですよねえ・・・。
          
● 24時間経過後のパイロンです。見た目は普通・・・。何処を強化したの?・・・って感じですが、本機の最初のパイロンに比べれば格段の強度を持っています。残った後部はホンのお飾り程度なので、バルサシートを使って適度に成形・・・。まあ・・・スケール感たっぷりのキット付属の使えないエンジンポッドに比べれば、ガチで使えるDFポッドの装着なのでこの位の補強はしてやらないと持ちません。
 
● 今度はレシプロ用とDF用のポッドに其々取り付けるパイロンの補助材を製図しています。各ポッドに二枚ずつ使って主翼のパイロンを両面から挟む様にして、専用のビスで固定します。パイロンは一種類・・・ポッドは二種類なんですが、一本のパイロンに其々二種類のポッドが吊り下げられる様に、補助材の形状とビス孔の位置を共通加工しています。
 
● レシプロ用のパイロン補助材の方が小さく見えますが、此れにも理由が有ります。DFポッドはインペラなのでポッドの外直径より外側にプロペラが出ません。しかしレシプロ用のポッドには大直径のプロペラが先端に付きます。よって同じサイズのパイロン補助材では、プロペラの中心が下がる分・・・地面との間隔が近く成ります。なるべく上に上げないと・・・プロペラの最下点の安全なクリアランスが採れないばかりか・・・メインストラットギヤの支柱も高く伸ばさなければ為らなく成るからです。

● ホント!厄介な飛行機のキットですわ!・・・。多分・・・38親分のスケベ心が無ければ、電動リトラクトが付属していたであろう本機のギヤ関係なんですが、本来のキットには使えないギヤマウントなんかと交換するから・・・この機体の脚の長さで苦労します。其れだけじゃ無いんですなあ・・・。この機体の主翼は・・・上反角付きなんですよねえ・・・。多分!標準装備の電動リトラクトには、上反角に対応した開脚の角度を調節する機能が備わってる筈なんですが、キットに付属してたのは粗悪な固定脚のマウントのみ・・・。此方はマウントビス孔のブラケットに対して支柱は直角にしか設定できません・・・。すると?どうなるのか・・・。メインギヤはガニ股にしか取り付けられないんですなあ・・・。スケール感満点のメインギヤなのに・・・前後二列のダブルタイヤの内側二つしか地面に接地出来ないとは・・・。38親分って飛行機の構造を知らないプロショップの管理人さんなんでしょうか・・・。本当に困ってますよおおおお!38親分!・・・。
          
● 此処まで来る道のりは長かったですなあ・・・。パイロン自体が最初から頑丈なら・・・接着してない積層ベニヤのパイロンなんか組み込んでなければ、この作業は二週間前には終わってたんですがねえ・・・。まあ・・・中華製の機体は100%の信頼性は無いって事の証明みたいな製作記事なんですが、フィルムを剥がして・・・プランク材も剥がして・・・やっと修復できるグラス製胴体のキットと格闘したのは初めてです。skyliner38・・・恐るべきネットショップですなあ・・・。泣いてるモデラーさんも多いんじゃないでしょうか・・・。一度苦汁を舐めさせられたモデラーは、今の時代ならネット上で大暴れするんじゃないかなあ・・・。当の私も暴れたいのを必死で堪えてるんですがねえ・・・。依頼人さんは根気よく待ってくれてるので、出来れば年内には完成させたいんですよねえ。ヴェガ三機種の記事も急かされてるんで・・・。(Part-13に続く)