Swaissair(MD-11)(出所不明の中華製)販売元(netshop=skyliner38) Part-18

          
● 一応・・・不要な孔は塞ぎました。ただ塞ぐだけでは無く・・・極端な重量増加を防ぎ、なるべく比重の軽いバルサを複雑に組み合わせて構造強化を図らねば成りません。今回紹介したツライチのパッチ貼り込み作業と同じ様な工程を・・・ジェット戦闘機の板金屋(AFR=aircraft frame repair)機体修理分隊は、年がら年中やってます。今回はこの構造修理を応用してみました。戦闘機の場合は、パッチの固定は木工ボンドなんか使いませんよ・・・。アルミのパッチの材質よりもツーサイズ位硬いアルミのリベットを打ち込んで留めてます。さて・・・お次の難題・・・馬鹿みたいな大穴のフラップ駆動サーボの収納孔の修正です。

● 専用のサーボマウントは必要分キットに付属しとるんですが・・・、ハッチ側にサーボを固定する様な加工の具合なのに、説明書も無ければサーボ固定のハッチ以外の、主翼側に加工して固定する台座のパーツが、必要個数分全て欠品しています。結局・・・全て自作して組み込まないとハッチが取り付けられないという図式・・・。(笑)(笑)(笑)・・・。もう笑うしかないですなあ(笑)・・・。笑わないと・・・気が・・・滅入る・・・。国内の大手メーカーなら、直ぐに準備してくれるんだがなあ・・・。skyliner38は・・・そういう依頼はクレーマー扱いするんだそうな!・・・一時期自分でページに記載してたよなあ?・・・38親分!・・・。其れとも・・・依頼を見越しての意図的な部品抜きですか?・・・。別売りにして儲ける為の・・・。
          
● 別にね?・・・引込脚用の大穴が開いていても、矩形翼のセンターウィング部分と、エンジンポッドのパイロン迄のリブを跨ぐ様に補助スパーを沢山取り付けてあれば、抜けてても5キロの荷重には耐えられるんだけどなあ・・・。ガチガチのスケールフリークのモデラーさんなら、見えない部分(プランクシートで隠れてる・・・)には其れなりの補強が施されている訳で・・・。組みヤスリを置いて示してある位置の上下に、サブスパーが此れだけ入れて有れば充分5キロの荷重には耐えられるのに・・・。何故省略してるんだろう・・・。ディスプレイ用の置きのモデルなら必要無いし・・・まあ!本機を作った中華の職人さんご本人が、自分で作って飛ばしてるんだったら、こんな手抜き構造じゃ荷重に耐えられないことぐらい知ってる筈なんだけどなあ・・・。まあ!販売元の38親分自身も気づいて無いんだとしたら・・・38親分にも飛行機の基本的な構造自体が解っていないネット物知り博士って事に成る・・・。技術が伴わず・・・知識だけが突飛してるのがネット物知り博士の代名詞なんだが・・・。自分で考察もしないで、他人の間違った知識を鵜呑みにして、お仲間飛行場にて大御所相手に堂々と吹聴してるのが居るでしょうが(笑)・・・。大御所さん達の不思議そうな顔・顔・顔・・・。ご本人さんは自信たっぷり!・・・なんだが・・・。
          
● さてさて・・・熊ったぞォ~・・・。「足らない部品も有りますが、どうぞご容赦ください!・・・。」では済まされない事態勃発!・・・。このカーボン製のシャフト二個・・・。直径は5,85mm・・・最初はインチか?と心配したが、まあ・・・6mmシャフトの出来損ないだったと推察・・・。主翼と胴体の結合ピンなのか?左右の主翼の結合ピンなのかは不明・・・。この二本しかキットに入っていない・・・。足らない・・・じゃあ済まされないんだけどなあ・・・。「あ!結合ピンなら別売りでも用意してますよォ~・・・。」っとでも言うのか?38親分!・・・どっちか抜いたやろ!・・・。
 
● 左右の主翼の結合孔は6,5mmなのでブカブカ・・・胴体側のピン差し込み孔は5mmなので根本的に入らない・・・。やれやれ・・・やや諦めムード・・・。左右翼の結合ピンの孔がブカブカじゃなあ・・・。クリアランスも採れねえなあ・・・。「そんなの!胴体の内側から、ピッタリの直径のドリルを差し込んで・・・。」って言われてもなあ・・・、5,85mmなんてドリル刃なんか持っとらんぜい!って事で、胴体側のノックピン説も消えた・・・。欠品してるのが此処まで組み立てを悩ませるって親分には解らんだろ!。
          
● 腕は此処までしか入らない・・・。可笑しいぞ?・・・肘先まで入ってるじゃねえか!だったらドリル持って孔開けれるじゃん!ってか!・・・。最大翼厚55mmの主翼の上面が邪魔して此れより先に腕が入らんのじゃ!。言っとくが、主翼自体は固定されてないから動くんだよ!。動かない様に固定したって、俺の腕が此処から先に入らないんだ!・・・。主翼が動いたら正確なピン孔をどうやって開ける?・・・。「ゴム紐か何かで胴体に主翼を縛り付ければ動かない!・・・。」ってか!・・・。自分の飛行機ならゴムのテンションで後縁が凹んだってやるかも知れんが、此れはお客様の機体・・・そんな荒い工作は出来ましぇ~ん・・・。
 
● 主翼前縁付近の胴体の上部に組まれた台座はバッテリーの固定用なんだろうが・・・このハッチから手を入れてバッテリーの交換を・・・って言ってもなあ・・・腕が一本しか入らなかったら作業性は悪いぞォ~・・・。ハッチ後部の抜き孔は、モーターの電源コードを通す孔らしいが、ノックピンが使えないから角ダボピンにするのに・・・今度はこの大穴を塞がないと台座が作れない・・・。やれやれ~・・・胴体の改造だけはやらないつもりが、此方も大改造に成りそうですなあ・・・。こりゃあ~年末一杯掛かるかも知れませんなあ・・・。この機体は新品なんだぞォ~・・・。でも改造しないと飛べないレベルじゃ無くて~・・・改造しないと組立てられないってどういうフィルム張り完成機なんだあ?・・・って、38親分に問いたい!!!・・・。
 
● 左右の翼共、孔は画像みたいなブッカブカ状態・・・。こりゃあ・・・ピッタリ結合のクリアランスを出すのに苦労するぜ?・・・。38親分!・・・フィルムの上からでも差し込めた筈なのに・・・何で検品しなかったの?・・・。多分!・・・同じ状況で途方に暮れてる熊ったちゃんのモデラー諸氏へ・・・。結合ピンのピッタリ勘合の修復が無い事も無い・・・。ただ、其れなりの工具と勇気も必要です。次の画像からは、本来は在ってはならない修復方法ですので、そうならない様に骨組み段階でピン孔の調整はやっておきましょう。38親分!販売前に此れだけは修復しといてくれ!・・・。購入者が途方に暮れてクレーマーに成る前に・・・。
          
● 今回の左右翼の結合には、百円ショップでも手に入る編み棒を使います。候補は一番手前の(No-12)・・・直径5,7mmって一応記載されてるんだが、実寸を測ると6,2mm(笑)・・・。メイドインチャイにゃだからなあ・・・しか~し・・・今回はこの好い加減さが功を注す・・・。良い加減で良かったなあ~って実感するでしょう。
 
● この編み棒の先を少し切り落として、円錐状の結合ピンを作ります。長さに違いは有りますが、短い方が・・・あの・・・切りっ放しのバルサの角材を貼り込んだ後縁側となります。長い方は前縁側・・・この位置からすると・・・胴体勘合の結合ピンは、充分な強度が得られる長さは、埋め込めない位置で干渉しますので・・・結局使えません。結合ピンを埋め込んだ右側の主翼にピンの大部分が埋まってます。元々ブカブカの孔なんですが、その先のバルサには5,5mmのドリルで孔を開け・・・その穴周りを組みヤスリで僅かに広げて、中央リブの面に360度方向で垂直に立つ様に固定します。・・・まあ・・・此れも見た目のレベルで良いですよ。綿密にいいいいいいいい!・・・なんて出来ないし・・・。

● さて・・・今度は左翼側・・・。一応編み棒の外直径は僅かに5mmほど残しています。この残した外直径が、最後の希望!。フィルムを貼って誤魔化した内部構造は、肉抜き孔から見れば一目瞭然・・・。一番内側の3mmベニヤのリブと斜めに落とした6mmバルサのリブと・・・最終的に貼り込んだ3mmリブのレーザー加工で抜いたピン孔は、当然なんですが少しずつズレてるんですなあ・・・。このままドリルで孔を開けると・・・孔は位置がズレて行くんですなあ・・・。よって右翼のピンが入らなくなる・・・。好い加減な誤魔化し構造のツケが、購入者側に廻って来るんですなあ・・・。

● この孔位置をなるべくズレない様に開けるには・・・ハンドリーマーが一番なんですなあ・・・。垂直に開けたら駄目ですよ!・・・傾けて開けなきゃ・・・。でも加工するのはベニヤのみ・・・。其処から先のバルサ面は、先の尖った丸い組みヤスリで孔を開けます。このヤスリの先端は、徐々に細くなる円錐状・・・。此れを利用して、孔位置を修正しながら広げます。この作業は主翼を結合しながらの作業に成るので、同じ動作の繰り返しに成ります。左右の主翼がピタリと翼の上下のズレも無く削るのは骨が折れるんですが、同じ直径のピンを差し込むのとは違うので・・・穴開けを失敗するリスクが軽減するんですなあ・・・。円錐状の孔に円錐状のピンを差し込むんだから、ちょっと力を加えると何処が当たってて入り難いか直ぐ判る・・・。カーボン製のピン先を円錐状に削るなんて・・・大馬鹿モンの作業でっせ・・・このカーボンの粉・・・肺に吸い込んだら咳が止まらないし、皮膚に付いたら最悪・・・猛烈な痒みが襲って来る・・・。だったら同じ炭素体構造・・・竹棒でも良いんじゃねッ?・・・。
          
● 完了すると・・・ピタリと結合!・・・。本来・・・どういった分割主翼構造にも言える事なんだが・・・ピン孔の位置決めにレーザーで孔を開ければピタリと一致するなんて・・・本当は有り得ないんですなあ・・・。ちゃんと治具を作って、其れを中央リブに嵌めこんでピン孔を開ける・・・。此れを両面とも同じ治具で作業するから、ピン孔がズレ難い・・・。そういう昭和のアナログ技術も使わないとなあ・・・購入者が初心者なら途方に暮れるとは、こういう事なんだぜい?・・・38親分!・・・。この手の治具は、本機の胴体の修復で使うので自作せねば成りません・・・。まあ、詳しい説明はその時に・・・。この治具なら主翼のピン孔開けにも転用可能なので、作れるモデラーは翼型毎に複数持っておけば自作する時に便利だよ~ん・・・。
          
● さて!・・・お次は前縁側・・・。ピタリと勘合すると・・・どんどん粗が見えて来る・・・。本来のこの矩形型センターウィング・・・四隅が直角の長方形でなければ成らないのだが・・・。隙間が出てるのは凹んでる状態では無いんですなあ・・・。左翼の前縁の先は88度しかない・・・、此れじゃあねえ・・・胴体側の逆アールの翼型に沿わないなあ・・・。此れをフィルム貼って誤魔化すと、主翼の取り付け角が狂う訳だから、水平尾翼の取り付け角も狂うって事・・・。部品欠損だらけがバレるからって、意図して入れなかった組立説明書の弊害が、此処にも有るんだぞ!お・や・ぶ・ん!・・・。

● まずは・・・この前縁から修復しないとなあ・・・。角ダボピンの正確な位置出しは難しい・・・。この角ダボピンの優れている所は、迎角の位置を最初の設定から0~1,5度まで変更出来る事・・・。調整が済んだら胴体と主翼側にコーキング剤を盛って隙間を埋める・・・。???・・・何ですか?其れ?・・・。F3Aの昭和の世界チャンピオンの吉岡氏が最初におっ始めた、迎角修正法・・・。当時のラジコン技術誌に掲載されたら、瞬く間に日本中のモデラーに浸透した誤魔化し術・・・とも言えるかなあ・・・。でも現実性で言えば誰でも出来る隙間を埋めるツールだし・・・。覚えておくと便利だぜい!・・・。グライダーなら胴体とキャノピーの隙間にも使える技術・・・ま!ちと汚れる可能性も在るんで、潔癖症の自作モデラーには無理かなア・・・。って潔癖症に自作は拷問じゃろ!。
          
● 角ダボピンの台座を作るので、前縁の一部を削り取りました。不思議な加工に見えるでしょう(笑)・・・。こんなんで、丸ダボピンみたいな差し込みが出来るんか?・・・って思うでしょうなあ・・・。別に胴体の胴枠に孔なんぞ開けなくても、立派にピン受けの台座も組めるんだなあ・・・。ダボピンなんかどんな形状でも良いんですよ。必ず丸ダボピンでなければ成らない!なんて、誰が言ってんだろうか・・・。要は主翼の前縁が確実に固定出来れば良いんだから、形状は何でも良いんですよ。
 
● 裏打のダボピンを埋める補強材・・・好い加減な寸法で後付けで接着してるから・・・結局、前縁を削るとアンコ(穴)が開くんですよ(笑)・・・。この場合はプランクシートが被さるんだから全面接着出来る様な寸法で貼ってれば・・・画像みたいな隙間は出ないんだけどなあ・・・。胴体側のピン受けの位置からして、前縁に小穴を突いたら・・・多分ピンの一部が補強材からはみ出すだろうから・・・確実な固定は無理だろう・・・って、最初から解っていたんですなあ・・・。ホント!好い加減な工作だよなあ・・・。
          
● 2mmのベニヤをこの凹んでる底に貼り込みました。荷重が此処に集中するので、エポキシをたっぷり塗り込んで接着しましょう・・・。ピンダボって主翼の前縁から出てないと胴体とは合体出来ません。バルサキットやグラス胴体でも、胴枠に孔を開けないと取り付けられないんですが・・・。同じ様な構造は当工房のオリジナル機であるワイルドボアでも使ってますよ。構造は複雑なんですが、本機と同じ様な構造ならば・・・同じ様な加工で取り付けられるので・・・万が一、ピンダボが折れて破損しても改造が可能なんですなあ・・・。ピンダボは絶対に丸棒でないと駄目!っていうネット物知り博士の主張が、阿保らしく思えて来るんですなあ・・・。
 
● 主翼の前縁よりも前にはみ出て無いので、普通に胴体の中に納められます。固定方法なんですが・・・胴体側にこの角ダボの三方向を囲む様な受けを作れば良いんですなあ・・・。ね?簡単でしょう?・・・。受けを作るのが面倒臭いかな?・・・。羽目殺しの胴体にピンダボの孔を一発勝負で開ける勇気が無いモデラー向け!・・・とも言えますなあ・・・。残った凹みは普通にバルサの角材で埋めれば良いし・・・。まあ!この構造を作るのが面倒臭え・・・ってモデラーは、もう救い様が無いので諦めて下さい。PVC樹脂の角材で角ダボピンを作るとは思って無かったでしょうなあ・・・。此れが加藤無線(MK)のスタントフォッケウルフに使用されていた構造を応用した一例です。

● この(MK)のスタント仕様のフォッケなんですが、ブルーエンゼルの60クラスがキット化される以前に、既に商品化されていました・・・。よって!・・・この角ダボピン構造は、まあ・・・半世紀近く前には既に確立されていたんですよ。何故!普及しなかったのか・・・。フォッケの後・・・直ぐにブルーエンゼルが発売に成ったので性能は良かったらしいのですが、ブルーの陰に隠れてあまり知名度が高くない・・・。よって角ダボピンも普及しなかったんですなあ・・・。ハッキリ言って!丸ダボピンの二本刺しよりもクリアランスが採り易いので、面倒臭いモデラー向けだと思うんですがねえ(笑)・・・。(Part-19に続く)