Swaissair(MD-11)(出所不明の中華製)販売元(netshop=skyliner38) Part-25
 
● 中国のワンさん(王氏)より、動画サイトの本機の飛行画像のアドレスがメールで届きました。二つの動画でしたが、どちらも欧米の様です。一つは垂直尾翼の補助ダクトのみジェットエンジンを搭載した機体・・・もう一方は、主翼の二基のみジェットエンジンを搭載した機体です。補助ダクトの一基搭載機は、動画の最後まで離陸出来ません・・・。もう一方のツインダクト機は、離陸してから暴れる暴れる・・・。で!暴れながらも飛行した機体を撮影したモデラーに、メールで状況を聞いたんですが・・・当ページの機体程のキット状態の荒れ具合は無かったみたいですなあ・・・。って事は・・・販売元skyliner38が輸入した本機は、やっぱり模型店から返品喰らった不良品の、横流しによって日本国内に入って来た粗悪品って事に成りますなあ・・・。「よくもまあ・・・そんな不良品!。我慢して組み立ててますなあ・・・。」って言われましたよ(笑)・・・。ま!新しい海外の閲覧モデラーが増えたので、お仲間さんに口コミで拡散する様にお願いしましたけど・・・。

● ナルホド!だから中華の一流メーカーさんからメールが来てたのかァ~・・・。「当社はこんな不良品は販売していません・・・。」って内容だったんだが・・・。って事は、本機を量産した協力工場の職人が倉庫に眠らせていたのを、誰かが貰い受けて個人でネット販売した物を38親分が輸入したって事に成る・・・。説明書を入れない理由も解ったし・・・何処のメーカーの機体なのかも解ったぜい!(笑)・・・。で!必要な本機組立の情報なんだが・・・、この同型機を辛うじて飛行にまで持って行った欧米の持ち主のモデラーさんからコピーで送ってもらえる事に成りました。さあ!・・・38親分の「足りない部品も有りますが・・・。」の、詳細が全てバレますな!・・・。

● この主翼下面のカバーですが、二次曲面やら三次曲面といった逆アール迄含んだ構造体です。此れを骨組みから作ると、如何に複雑に成るのかお解かり頂けるかと・・・。よって!キット付属のグラス製カバーの方がある意味確実なんですけどねえ・・・38親分が固定脚のユニットしか付属させてないので、結果的に大穴の開いたグラス製カバーが使えなく成ったのであって、ちゃんと正規のリトラクトユニットを別売りなんかしないで付属させていたら、こんな大掛かりな改造は必要無かったんですが・・・。まあ・・・カバー自体が薄い構造体であり・・・捻じれていたので、結局使えないのは解ってたんですが・・・。何が!入念なる検品してます!だあ?・・・入念なる検品してるんだったら、本機は流通させてはならない不良品だって、プロショップなら気付く筈だ!・・・。
          
● 胴枠に数本這わせたストリング材(縦通材)ですが、逆アールの部分に取り付けないとプランクが難しく成ります。更に・・・胴体と主翼の結合ボルトの頭とストリング材が一部干渉するので、避ける目的で変更せざるを得なく成りました。キット付属のカバーは左右の主翼をベニヤのバーを使ってカバー内部で結合させるので、カバー側にもビス孔を貫通させていましたが・・・。本機の場合は胴体側の受けの胴枠を強化し、主翼側にもスリーブを入れてビス孔の摩耗を防ぐ構造にしたので単独固定が可能に成りました。よって・・・この下部カバーは、主翼下面に直接ビス止めして固定させます。実際に使用するのはナベ頭のビスなんですが、普通にカバーとは干渉しないクリアランスで納まります。
          
● ストリング材の正規の取り付け寸法は3×3,5mmなんですが、逆アールを含む三次曲面なので確実に貼り込む必要が有ります。一部斜めに削る箇所も有りますので、2mm+1,5mmの二層構造で取り付けます。完全にプランクするとカバーを固定する為のビスの台座が付けられなく成ります・・・。よって台座を埋め込む時は、実物の主翼と治具の主翼を入れ替えての作業に成るので、ちょこっと取り回しが面倒臭いですがね・・・。
          
● 二層目を貼り込んだストリング材を各胴枠のアールに合わせて区間毎の違う角度で削ってる最中です。胴枠毎のアール自体が微妙に変化するので、プランクシートのバルサを貼る場合・・・急な角度変化にはアルミシートと違い木目を有する木材シートの場合は、曲がる方向によっては指向性が出てしまいます。よって滑らかな角度変化の削り込みが重要に成って来ます。

● 前縁側には胴枠となるスチレンシートを積層しています。このスチレンシートによる中芯構造体にバルサシートをプランクする構成は、当工房独自では無いですよ。昭和に限らず・・・平成時代にも盛んにキットで使われている発砲コアのバルサプランク翼と何ら材料構成の変化は有りません。発砲スチロールコアにバルサシートを貼り込む主翼を自分で作ると成ると、このスチロールのコアを電熱線を有する専門工具から切り出す事から始めなければなりません。市販品の大掛かりな切り出し工具は、重機に分類されるので大変重くて高価です。ですから・・・作れるモデラーさん達が他の材質で自作したりするんですが、やっぱり市販品の専門レベルの重機には敵わない・・・。まあ!・・・その機能に良く似た簡素版をモデラー自身が自分のブログに掲載するんで、閲覧モデラー達はもっと簡単に・・・もっと簡単に・・・と、手抜きし捲ってしまいます・・・。で!・・・その果ての切り出し工具しか知らないモデラーは・・・失敗の連続・・・。

● だったら・・・普通のベニヤとバルサで組んでる構造体と同じ構造で、スチレン材とバルサを併用して構造体を組んでも一向に構わない訳ですなあ・・・。この当工房が多用する厚さ5mmのスチレンシート・・・。両面が発砲後に熱を加えて更に硬化させたタイプなので、両面に紙を貼ったスチレンボードと性質が似ています。所謂指向性を持ったスチレンシートなので、無理なスロット加工で歪に荷重の掛かる構造にしない限り、木材のみの構造体に匹敵する頑丈さを有するんですよ。
          
● 相反する方向のアール面が混在するこの下部カバーなんですが・・・。此れが翼弦方向・・・スパン方向・・・と同じ位の湾曲具合なら、胴枠の数はもっと増える事に成るんですが、翼の下面のアールが上面ほどきつく無いのでバルサのシートが貼り込めるんですが・・・。こういう構造自体の複雑さが作る側の作業効率が悪く成るんで、木型を作ってグラスを積層して作った成形品なのに・・・。好い加減に作るから結局使えない訳ですなあ・・・。最初から引込脚の孔なんか開けずに、お客自身にやらせていれば・・・固定脚仕様の場合は、引込脚の孔なんか要らない訳でしょう?・・・。ご丁寧な親切心で開けた孔なら・・・別売りなんかにしないで本機のリトラクトをセットしてくれてた方が作業は楽だったよなあ・・・。38親分のスケベ心が裏目に出た結果が此処に有る・・・。
 
● やっとの事・・・主翼下部カバーの構造体を翼型治具から外せました。カバーの両端に見える四カ所の角抜き孔を使って、タッピングビスでカバーを主翼に固定します。さて・・・此処からが少々大掛かりな作業に成るんですが・・・。実際に本機の主翼を取り付けて、この角抜き孔に収まるビスの台座を主翼側に作って完全に締め込める事を確認しないとプランク作業に移行出来ません。台座の位置さえ決まってしまえば良いのですから、その後は再び翼冶具に固定し戻してプランク作業が行えます。要するに本機の主翼とこの翼型治具の両方に台座を取り付けて、実際に締め込んで調整が終わらないとプランク作業には移れません・・・。ホント!・・・厄介な機体キットだなァ・・・って思う様に成りました・・・。でも・・・何かの縁で請け負った仕事なので、完遂目指して作業は続けます。

● 海外のモデラーさんの同型機・・・。主翼に二基のケロシンジェットエンジンを搭載した機体なんですが、飛行中に左の主翼が大音響のフラッター音を伴って主翼のエンジンパイロン付近から、バックリ割れてスパイラル状態で墜落し炎上したらしい・・・。やれやれ・・・良品機のベニヤ積層パイロン内部も接着剤を塗り込んでいなかったんですなあ・・・。此れってリコール出せないんだろうか・・・。で!中華の本機販売メーカーのページを見たんだが、本機のラインナップは既に生産中止なのか?・・・影も形も有りませんでした。

● 墜落前の本機の飛行動画を観た時の感想なんですが・・・。暴れる原因の一つにオーバーパワー過ぎてる事が挙げられます。元々があの形状のナセルならば、グローENG・・・もしくはブラシレスモーターのレシプロ仕様と考える方が妥当なんですがねえ・・・。明らかに模型用のジェットエンジン二基のフルパワーによる水平ローパス中のスケールスピードは、マッハを越えてる感じです。模型エンジンなので、実際にはマッハ速度なんて出せないんですが・・・此れがスケールスピードって事です。

● 本機の飛行動画を観る限り・・・時速換算の雰囲気ならば、明らかに180~200キロは出てる感じ・・・。実物の(MD-11)が全長40メートルだとすると、本機は約1/20・・・。模型機のスケールスピードが時速150キロだとしても、実物の(MD-11)は時速3000キロで飛ぶ事に成ります。軽くマッハ2,5で飛んでる計算です。何処の世界にも大型の旅客機をマッハ速度で飛ばす航空会社が有りますか?・・・コンコルドはマッハで飛んでますよォ~って聞こえて来そうですけどねえ(笑)・・・。確かに速度は速いが、マッハで飛ぶ飛行機のデメリットは燃料の馬鹿食い・・・お客の数から計算すれば、搭乗料金は馬鹿高い・・・。お金持ちしか乗れません。通常のリーズナブル料金にするんなら、亜音速(マッハ以下)の速度で充分飛べる旅客機の方が搭乗料金はお得って事に成ります・・・。そうなると(MD-11)も亜音速航空機だから、最大速度は時速800キロ前後って事に成ります・・・。此れを本機のスケールサイズで換算すれば、実際の模型機のMAX速度は時速40キロで飛べば実機らしい飛行速度に見える計算に成ります。此の速度で飛んでる限り・・・この好い加減な主翼構造でもフラッターは起き難い・・・と!思われるんですが・・・。38親分のセールストークの「全備重量が5キロを超える機体なので・・・。」の一文・・・。模型用ジェットエンジンの飛行動画を観て、だったら70mmダクトにリポ6セル(22,2V)ならジェットエンジンに匹敵する推力が出せる!って思ったんだろうか・・・。どうみたってキット付属のグラス製エンジンポットの形状では無理なんだよなあ・・・。大直径のプロペラをブラシレスモーターでぶん回した方が、確実に飛行出来るキット付属のナセルの形状だし・・・。
          
● カバーの前後を擦り合わせて無理なく胴体に収まるまで調整しています。カバーの両端の四つの角抜き孔を基準に、本機の主翼と翼型治具の両方にボールペンで台座位置をトレースします。位置が決まれば治具側に台座を組んでビスで固定して・・・の次の作業が出来るんだが・・・。
          
● 翼型治具にカバー固定用の台座の加工が終わったので、カバー本体にも同様の加工を施してタッピングビスで固定・・・翼型治具に圧着し隙間を無くしてからプランク作業を行っています。こういった薄い構造体の場合・・・片面のみのプランク状況だけだと、プランク下側に大きな曲げ荷重が働くので余計な湾曲が入ってしまいます。よってその状態でもう片面をプランクすると、捻じれたり・・・正規のアールが出なかったりするんです。此れを確実な形状で仕上げるなら、面倒臭くても治具を作って完全拘束状態を作り出してからプランクを行った方が良いです。主翼のプランクを空中殺法でやっちゃうと、不要な捻じれが着いちゃったりするでしょ?・・・。此れってもう元には戻せないんですなあ・・・。だから!面倒臭くても其れなりの治具を、自作に長けてるモデラーなら・・・作っちゃうんですよ。
          
● 一次曲面のスパン方向のアールにばかり気を取られていたら・・・二次曲面の翼弦方向前縁側の緩いアールに、厚さ2mmのプランクシートが上手く対応出来ずに隙間が出てしまいました・・・。隙間の最大は約1,5mm程・・・。その隙間を埋めるべく2mmバルサを貼り込んで修正しています。最終的にはカバー表面を削って仕上げるんですが、隙間を残した状態だと最悪プランクシートが薄くなり過ぎて強度が落ちる・・・。隙間の後埋めほど加工が難しくなるので、先加工で修正してます。
 
● 本来のグラス積層で作る複雑なアール面を・・・2mmバルサの湾曲シートのみを貼り込んで終えたのが三日目・・・。如何にグラス積層の方が効率が良いかと思い知らされる作業なんですが・・・。だから歪な・・・好い加減な積層品を作って欲しくないと思う訳でして・・・。キットの付属品が使えないから代替品として新たに作り直すんですが、結果的に赤字承知の余計な作業にしか成りません・・・。全くもって意味が無い・・・。
          
● 固定脚仕様に勝手に変更したんなら、其れに関する補足説明也・・・販売店側で補修する成りとやってくれてたら、こんな年を跨ぐような製作期間には成りませんでした。歪な造りの生地完成品を隠す様に好い加減にフィルムでお化粧して、さも!良品として販売する行為・・・38親分!二度とやるなよ!・・・。今度誇大広告で初心者にこんな不良品を高額で売り付けたら・・・此方としては日本広告機構に連絡して是正してもらうからな!・・・。
 
● なるべくパテ埋め等の補修の必要を無くす為に、間隔を詰めて貼り込み作業を行ったのも作業時間が延びた要因です。バルサの生地完成状態を、如何に綺麗に仕上げるかによって、塗装するも・・・フィルムで被覆するも・・・完成状態の優劣が決まって来ます。中華のフィルム張りを担当するパートの女性は、一分少々で一機分の主翼のフィルムを貼り込んでしまうんだとか・・・。さぞかしプロの職人みたいで聞こえは良いが・・・結局!不良品状態の生地完成でも何の躊躇もせずにフィルムを貼り込むんだから、全く持って意味が無い・・・。生地完成状態で不良品だったのなら、フィルムでボロを隠したって仕上がった完成品は不良品なんだから、良品として流通させては成らないんですけどねェ~・・・。そういった最低限の検品さえすっ飛ばす行為もプロ意識と言えるんだろうか
 
● 取り敢えず胴体に勘合してみたんですが、僅かに段差が出てるんでもちっとサンディングが必要です。フィルムの厚み分を考慮するなら僅かに小さい位が良いんですが、本来の主翼の下面はこの翼型治具ほどの綺麗なプランク状態ではありません・・・。もっと好い加減な仕上がりなのでキット付属側の主翼を削って修正するしかありません・・・。生地完成状態も好い加減・・・フィルムでお化粧も好い加減・・・更にグラスのカバーも好い加減・・・どうやって高額¥70000の販売価格にしたんだろうか(笑)・・・。本機の販売店であるネットショップ(skyliner38)の取り扱う中華製の商品は要注意!・・・としか結論は出ませんなあ・・・。
 
● 本機付属のグラス製カバーと自作のカバー・・・仕上がった形状は粗同じです。ただ・・・見た目の品格という点では、フィルムを貼ったってキット付属のツルピカ仕上げには敵いませんがねえ(笑)・・・。でも!、マイクログラスをポリ樹脂で貼り固めて、同色のウレタン塗料を塗り込んで、コンパウンドで磨けば、ツルピカ?(ウレタン塗装の鏡面仕上げ)にすれば遜色はありません。むしろ・・・バルサよりも比重は遥かに軽いスチレン材と、バルサシートで構成された構造なので・・・同サイズながら重さはキット付属のカバーの半分以下で仕上がります。今回は全備重量4000グラムを切る事が目標・・・。よってフィルム張りで仕上げます。ならば・・・グラスカバーの25%の重さで仕上がりますし・・・。「5キロを超える・・・。」って馬鹿じゃねえか?・・・。
 
● 重い機体ならパワーソースを強化すれば対処可能・・・って38親分は考えたんだろうが、全く持ってナンセンスな初心者の浅知恵・・・。DF模型のプロショップってレベルのネットショップの雰囲気とは思えないほどのセールストーク・・・。セル数上げたらその分バッテリー本体も重くなる・・・。セル数が多く成るって事は、内蔵する配線機器もハイパーな電流に対応すべく線は太くなる・・・。色々な安全装置のメカニックの重量分が、相乗的に増えちまうんで・・・皮算用レベルじゃ対処不可能だって事を知らんのか?。

● 38親分は・・・本機の販売にあたって、海外モデラーは大改造してジェットエンジンを搭載してる事は知ってた筈だ・・・。動画が有るんだから・・・。だったら70mmのDFユニットならばポッドに収まるからリチウムポリマー電池6セル(22,2V)なら、ジェットエンジンと同等の推力を出せる!って素人レベルの知恵で皮算用したんだろう・・・。まあ・・・長々と、製作記事を記載して来たんだが・・・本機の惨状を目にしたDFフリークのモデラーなら、38親分の入念なる検品とやらの嘘っぱちが充分理解出来ただろう・・・。間違っても親分の誇大表現のセールストークを真に受けて、性能に見合わない不良品を高額な価格で購入しない様にして下さい。浦島太郎状態でフリーズしてしまうのは、高額購入してしまった貴方自身なんですから・・・。(Part-26に続く)