Swaissair(MD-11)(出所不明の中華製)販売元(netshop=skyliner38) Part-39
          
● 突っ張り棒の使い方が此れです・・・。パイプ間の隙間は、もう一枚のサーボマウントの高さを越えているので、この一本でp冴えが利きます。エレベータのロッドはまだ若干湾曲していますが、実際に接着固定する時はパイプ内部に金属棒を差し込んで直線を維持しつつ硬化させます。
 
● ・・・最初の歪な孔縁のロッド用の長孔・・・あれは何の為だったんでしょうなあ(笑)・・・。エレベータホーンとのクリアランスを考えるなら、ロッドの出口はどんなに考えても此の位置以外に無いんですけど・・・。入念なる検品!とやらを・・・ちゃんとやったのかね!親分!・・・。後部胴体の絞り方が極端な本機の形状なので、フレキシブルのアウターパイプはほぼ直線で配置出来そうです。其れがせめてもの救い・・・。
          
● この期に及んで・・・もうあんまり愚痴りたくは無いんだが・・・。此処から記載する事は、今後機体のウレタン塗装に挑戦するであろうモデラーなら、肝に銘じて絶対手抜きな塗装はやらないで欲しい・・・。本機の塗装面なんだが・・・、38親分のセールスアピールに・・・「見た目・・・ツルピカ塗装の綺麗良品!・・・。」と!有るんだが・・・。確かに外皮塗装面はツルピカに仕上がっちゃいるんだが、垂直尾翼のカンザシ差し込み孔の成形の時も・・・このエレベータロッドの出口を作る時も・・・孔の周りにヤスリを掛けたら・・・ボロボロと塗装幕が剥がれ落ちて来た・・・。此れってどういう状況なのか・・・。此れはですなあ・・・ウレタン塗装鏡面仕上げ(ツルピカの事)をやってるカスタム屋さんの間では、絶対にやっては成らない手抜き塗装です。

● 特にグラス面を最終的にウレタン塗装する場合は、必ずプライマーを塗らなければなりません。ところが!・・・本機の場合・・・下塗りのサフェーサーを、軽く一回塗った上から直接ウレタン塗料を吹き付けてあるんだが、プライマーを塗らずにサフェーサーをグラス面に直塗りしてるから、塗料の食い付きが・・・無い!(甘いのレベルじゃないぞ!)。グラス面に塗り込むプライマーは、硬化剤を添加してプライマー専用シンナーで希釈して、エアガンで吹き付けるエポキシプライマーでないと、塗膜が丈夫に成りません。この下塗り工程・・・塗り込む生地によってプライマーの種類も変化するんだが、グラス面は金属同様に有機塗料が染み込まない・・・。例えば・・・鉄骨に上塗り塗装する場合は、必ずさび止めの下塗りをしてから上塗りのフタル酸樹脂エナメル塗料を塗布するのが普通だ!・・・。

● 亜音速のジェット戦闘機の場合も同様・・・。専用の下塗り剤であるトルエンで希釈するジンク・クロメートのプライマーを塗布してから上塗り塗装を行う・・・。近代のジェット戦闘機は、亜音速時代の二倍から三倍の速度で飛行するので、塗膜も頑丈に塗らなければ衝撃波でボロボロと剥がれてしまう・・・。よって金属面を完全に覆って固める硬化剤の入ったエポキシプライマーを塗布してから上塗りのウレタン塗料を吹き付ける・・・。ウレタン塗料も硬化剤が必要・・・。此れをエアガンで吹き付ける為に希釈するんだが、此れもウレタン塗料専用のシンナーが必要に成る・・・。
          
● 孔の縁が・・・ギザ山状態で剥がれてるでしょう!・・・。此れはエポキシプライマーを塗って無いので、グラス面の食い付きが無い証拠なのだ!・・・。まあ!・・・ウレタン塗ってクリアウレタンを最後に厚塗りすれば光沢は出るし・・・見た目綺麗だから解らんだろう!・・・って、中華の塗装担当職人は考えたんだろうが、戦闘機の板金塗装屋さんの目ん玉を欺ける技術では無いですなあ・・・。当工房の主さんは、模型飛行機のカスタム業をやる以前は・・・実機航空機全般の板金屋さんですよってに!・・・。

● 以上の状況にて今後起こり得る事態として言える事・・・。依頼主さんの本機の扱い方次第では、その寿命が良品の本機の兄弟機よりも・・・早く用廃機と成る可能性が高い・・・。所謂・・・耐用年数の短い飛行機って事ですよ。機体サイズが日本の家屋の構造に対応してないので、家の柱にぶつける・・・壁にぶつける・・・あるいはお仲間飛行場に持って行く時に車内でぶつける・・・車から降ろす時にぶつける・・・その度に、胴体の塗料が剥がれる事態になるかも知れません。今後!昭和の遺物に大変多い・・・グラスの塗装前の胴体持つ飛行機キットを、オークションで落札したモデラーさん!・・・色物塗料を吹き付ける前に、必ずグラスの素地面には専用のエポキシプライマーを塗ってから、ウレタン塗料を塗布して下さい・・・。本機の塗装の好い加減さに気づいてからの私は、なるべく扱いには細心の注意を払って来たんだが・・・根本が此れだからねえ。全部剥がして再塗装!・・・やりたいのは山々なんだが・・・、カスタム屋さんの塗装料金は高いぞォ~・・・。でも!今回はやりませ~ん。更に赤字に成るから・・・。
          
● まずは・・・サーボマウントの接着を行います。ロッドパイプをなるべく直線配置にしたいので、アウターパイプの外径と同じ5mmのカーボンシャフトを、ブラケットに仮固定して位置が決まったらマウントの目視可能な範囲を鉛筆でトレースします。カーボンシャフトはある程度の直線ですので、プラスチックのアウターパイプよりも確実性があります。最初の設定が全てを決めてしまいますので・・・。
 
● このリンケージパイプを固定するブラケットなんですが、抜けの長孔なのでビスを緩めると・・・ブラケット本体の取り付け角度を左右に振る事が出来ます。本来の機能ではありませんが、そういう汎用性も有るって事です。基本的には使わない機能だと思って下さい・・・。パイプをマウント側と尾翼側で完全に固定してしまうと、このブラケットのビスを緩めても・・・ブラケットが外せなくなります。そこで抜けの長孔とし・・・ブラケットのビスを緩めてから、サーボプレートの皿ビス四本を外せば抜ける様にしました。片手一本しか入れられない空間ですので・・・。
 
● まずは左側面のマウント接着から・・・。突っ張り棒を延ばして右側板のグラス面で突っ張らせています。外皮塗装面にひびが入らない様に慎重に長さを調節して接着剤が硬化するのを待ちます・・・。お次は右側面のマウントの接着です。どちらの画像も直線で尾翼側の長孔までカーボンシャフトが延びています。この状態を作る為にカーボンシャフトを使いました。
          
● 胴体内部に固定したサーボマウントのプレートから、このブラケットのみを外してブラケットの溝にエポキシ接着剤をたっぷり盛り付けてから、アウターパイプを埋め込みました。アウターパイプの表面をサンドペーパーで軽く荒らしてから埋め込むと接着力が増しますよ。埋め込んだ長さは40mm・・・。胴枠2枚分、狭い空間ですがパイプに指向性を与える目的の接着です。
 
● かなりシンプルで簡単そうな構造のリンケージなのに、大層な記事みたいにしやがってえええええ!・・・。って思ってるネット物知り博士も多いかと(笑)・・・。まあ・・・ね!。最初から良品の胴体ならこんな苦労は要らないんだって!・・・。不良品を規格スレスレの良品に戻す作業だからねえ・・・。大層な記事に成るんですなあ・・・。何で!規格スレスレなんだよ!・・・完全なる良品には出来ないんか?・・・ってか?・・・。元々・・・メーカーさんが、販売前の本社での最終検品の際・・・良品の箱に入れて貰えなかった部品ばっかり一機分で構成されてるフィルム張り完成機だったんだぞォ~!・・・。どんなに修復したって組立説明書も無い・・・部品も足らない・・・部品が合わない・・・動かないフィルム張り完成機を、どうやったら性能向上の良品以上に出来るんだ?・・・って話しだ・・・。38親分・・・よくもまあ・・・こんな不良品ばっかりのフィルム張り完成機・・・¥7万円の価格で販売出来たモンだぜい。其れも・・・キット付属の電動リトラクトを抜き取って別売りだァ~?・・・。多分、本機だけじゃモデラーは見向きもしないだろうから・・・って、目玉の良品を混ぜてたのに・・・其れまで抜き取ったら、良い所が何も無い出がらしキットじゃねえか!・・・。此れの何処がツルピカ仕上げの美麗良品キットなんだ?・・・。
 
● 後部胴体側もパイプを固定する範囲を広げて接着しました。完全に硬化すると・・・胴体内部のアウターパイプは・・・無理に力を入れて指で押さないと湾曲しない状態です。この様なフレキシブルロッドを使う時は、アウターパイプを入り口と出口の二カ所では無く・・・この入り口と出口の周囲を広範囲に押さえて、パイプに指向性を与える・・・なるべく直線で配置し・・・固定する・・・を実践すると、好い加減な工作と言う名の誤動作を起こさなく成ります。
          
● さて!・・・本機の加工箇所も終盤戦・・・。昨年から本機の製作記事をずっと閲覧されているモデラー諸氏の、心の底に何か閊えているある一点の事柄・・・。多分!・・・38親分も・・・依頼主さんも、気づいているんかなあ?・・・。あれ?この機体に6セルのリポバッテリーを推奨するって書いてあったけど、高温に成るであろうバッテリーの冷却はどうやってやるんだろう・・・。まあ!38親分自身が6セルのリチウムイオン電池を冷却無しでも問題無いって考えてるから、機体の何処にバッテリーを搭載して冷却機構はこうしてくれ!との指示が無いんだから、能あるモデラーなら・・・この飛行機がDF搭載機じゃ無い・・・って解るんですなあ・・・。

● さて・・・バッテリーを搭載するであろうベニヤのマウントは、胴体の主翼前縁付近に設けて有るんだが・・・。冷却風の入り口は何処に開けるのか?・・・って問題が在るんですなあ・・・。もしも!・・・もしもですよ?・・・。本機が元々・・・グローENG搭載のレシプロユニットを搭載したセミスケール機の設定で、中華のフライフライ・ホビーが販売していたんなら話は解るんですなあ・・・。まるでその構造だから・・・。其れを何処かの誰かさんが・・・改造された兄弟機を見て、勝手にEDF仕様だの・・・ジェットエンジン搭載も可!・・・なんて言ってるんだとしたら、この機体を販売しているネットショップの管理人さんは、EDFについての知識は乏しいってなるんですなあ・・・。だって!EDFの基本的な構造を理解して無いんだもの・・・。要するに・・・本機みたいなバチモン機を、其れっぽく勝手に位置付けて、誰かが買うやろ!っ的なセールストーク・・・。ウソも方便とはこの事!。何度も言います!。skyliner38というネットショップの製品には要注意・・・。特に目を引く様な大型旅客機やジェット戦闘機のEDF仕様!って唄って販売してる飛行機キット・・・。購入前に今一度・・・38親分を質問攻めにして下さいね?・・・。画像は良品だが・・・送られて来たのは不良品一式の可能性も有るので・・・。
          
● 以前から気に成っていた水平尾翼の前縁の修復を行います。フィルムを剥がす前から前縁付近のフィルムのシワが気に成っていたので、押さえてみたら・・・ボコボコと前縁のシワが動くので、まさかなァ・・・ってフィルムを剥がして落胆・・・。どうして、こんなん成っちゃったのか・・・。3mmバルサなんか貼り込んでプランク治具で圧着しようとしたが、接着剤が塗られて無いんだもの・・・。くっつく訳が無いじゃん!・・・。其のままルーターに放り込んで前縁をアール加工・・・。修正もしないでフィルムを貼っちゃった~。だから隙間が開いてるんですなあ・・・。
 
● 前縁の接着されていないプランク材を切り取ってしまいます。其処に新たにバルサの角材を木工ボンドをたっぷり盛って貼り込み・・・セロテープとマチ針で固定しました。ボンドが硬化すれば後ははみ出た棒材をアール状に削って仕上げます。こんな隙間・・・フィルムを貼れば誤魔化せるって考えが気に入らねえ・・・。フィルムじゃ無くて・・・絹張りだったり、マイクログラスだったり・・・の場合は、隙間とか内部の空間ってのが後々悪さするんで・・・塞いだ方が良い!・・・。
 
● こんな・・・翼端の末端処理でも入念なる検品の合格品として通用すると思うと・・・模型業界も地に落ちた感がして来ますなあ・・・。現在の本機の販売メーカーさん・・・こんな好い加減な仕上げの水平尾翼の完成品なんか、検品で即ハネるそうです・・・。そりゃそうだろうなあ・・・。不良品ばっかりじゃ・・・誰も買わないだろうし・・・。でも!38親分は入念なる検品後・・・良品として販売してるし・・・。よって!この水平尾翼の翼端・・・改造しました。
          
● 翼端処理をしたので見栄えが大部良くなりましたなあ・・・。垂直面が無いって事は、フィルムは引っ張って延ばしながら熱を加えてアイロンで貼る事に成ります。垂直面があると・・・幾ら伸びが良く収縮力の在るフィルムでもシワ無く貼り込むのは至難の業・・・。だから別張りするんだけど・・・。だったらもっと綺麗に末端処理をするべきだ!・・・。当工房なら・・・ざっと見の検品でさえ、こんな好い加減なフィルム張りの水平尾翼を、良品の箱なんかに入れたりしません。(Part-40に続く)