🐦 YF-22A (1/25) ※ 推力偏向制御搭載機

 
● 推力偏向制御(スラストベクタリング)を搭載した(YF-22A)ライトニングです。手前に写る前進翼カナード機も同様に、推力偏向制御を搭載しています。本機製作に関して、空野さんは特注した部品を一切使わず・・・製品として小売りされているラジコン部品のみを上手く活用して、この推力偏向機能を実用化しました。
 
● 上記画像よりも更に小型化し、エンジンの排気量は僅か1cc・・・。この機体サイズながら、メカはフルコンボの4チャンネル仕様です。これをブラシレス仕様にすれば(Z-2210・3セル)で充分モーター搭載機に変更が可能です。多分・・・スチレン構造のバルサ張り仕様と成るでしょう。

● 数年前のラジコンブーム全盛の頃・・・平成のスチレン世代のモデラー諸氏が、挙って自作したのがこの推力偏向制御機構なんですが・・・。完璧な機構と呼べる機体は一つもありませんでした。何故ならブラシレスモーターの駆動部の位置が皆さん間違っていたからです。

● 空野さんの機構を見て直ぐに分かった人は、ブラシレスモーター搭載時も同じ駆動部にした筈です。しかし・・・多くのスチレン世代のモデラーさんは、モーターの推力角度偏向位置を間違っていたので、振動が止まらず・・・此れがエレボン機能に影響を与えてしまった原因と成りました。エレボンの動翼部分を強化してフラッターを防いでも・・・モーター本体が振動するので、動翼のフラッターが止まりません。空野式と呼ばれるベクタリング機構の駆動部をエンジンからモーターに置き換えれば、どれだけ振動の出難い位置かお解かりの筈・・・。言わば、フローティングマウントの原理で、振動を抑える構造です。

● スチレン世代のモデラーさんは、ラジアルマウント後部を支点に推力偏向を考えたので、言わば長い軸の先に大直径の回転面を持つ推進機構を製作しました。これでは振動が常にラジアルマウント後部の駆動部に伝わってしまいます。しかし、空野式ならば軸が短いので振動は小さく成りますので、機体本体への振動の伝わりは少なくなります。よって、機体構造がペラペラのスチレン材でも・・・充分に強度は確保できる事に成ります。
            
● こういうプッシャー方式のグローエンジン搭載機の場合、燃料タンクの向きは通常トラクター式と同じです。OK模型から販売されていた20クラスのプッシャー式(F-16)ファイティングファルコンをお持ちのモデラーさんなら燃料タンクの搭載方法はお解かりの筈ですよね。