🐔 Rindy-T Ⅰ型 (大阪のワガママ・モデラーの愚図りで誕生・・・。)
 
● 某年・某月・某日のモデラーとの電話・・・。「あのなァ~、Q○Pのロッキー飛ばしてんけどォ~。着陸ミスって胴体潰してん!。主翼は無傷なんやけどなァ・・・。胴体だけ新調したいねんけど・・・。」・・・「そんなん・・・無理やでェ・・・。メーカーの機体・・・無許可で複製して銭もろたら・・・。」・・・「でなァ?。トンビがそう言うのは解っとってんけどなァ・・・。胴体をお前のオリジナルで作ればええのとちゃうやろか?。」・・・言われてみれば・・・、それなら可能だなァって思いました。「で!・・・どんなんがええの?。」・・・「ロッキーなァ?。軽量化しとるのは解っとるんやけどォ・・・、機首付近がなァ?滅茶滅茶弱いねん!。尾翼もなァ、ソフトバルサみたいにフカフカのバルサやし・・・。軽いんのはええんやけどォ・・・。もちっと丈夫なのがええねん!。」う~む・・・、彼のサイトは羽曳野市の畑の土手・・・標高20メートル程の法面です。コンクリートの私道から投げて、コンクリートの道に降ろす・・・。所謂トップランです。追い風での着陸進入しか出来ないスロープでした。草むら探すのが難しい大阪のスロープサイト・・・、機体の強化対策はカルスト台地の平尾台並みにしないと、機体の耐用年数が短くなります。

● 上記のモデラーさんの切実な悩み・・・良~く解ります。元々のハンドランチグライダーは、グランドにてショック・コードを使って高度を獲得し、サーマル(熱上昇風)を捉えて滑空させる機体です。コードの引張力に耐えうる主翼構造は有していますが、強行着陸に耐えうる胴体構造ではありません。こういう機体を条件付きスロープサイトに持ち込むと、サーマル対応機の場合は壊れる危険性が大変大きくなります。

● ネット普及後のモデラーさんの多くが、グランド仕様機をスロープに持ち込み・・・壊します。強度が足りないいいいい!って、お仲間掲示板で、大手メーカーの悪口書き殴っているのを沢山目にします。メーカーの機体を更に改良の為の軽量化と称して、肉抜きするわ・・・指定の補強材は省くわ・・・そりゃあ・・・大手メーカーに文句を言う方が筋違いです。鏡を目の前にして、言いたい放題文句を垂れましょう。自分自身にね。大阪のモデラーさん・・・自分の不始末・・・良~く解ってました。だから、自分の要望が100%言える当工房にワガママ言いました。どっちかと言うと・・・愚図りに負けて承諾したってところでしょうか・・・。大阪の豊中市で工房やってた頃・・・姫路のスロープサイトの帰りに、必ず立ち寄って明石焼きのたこ焼き持って来てくれたっけ・・・。
 
● 何でまた・・・レギュラー尾翼をやめて、T尾翼にしたのか?・・・。上記の大阪のお友達のサイト・・・畑の先の法面です。吹上浜みたいに両翼数十キロの広い範囲はありません。着陸する方法は追い風の滝登りしかありません。主翼を引っ掛けるとグランドループは確実です。その際・・・レギュラー配置の水平尾翼をぶつけると・・・胴体から尾翼毎・・・もげる・・・。しかし・・・T尾翼ならば引っ掛け難いので、尾翼も壊れ難いと言えます。

● それよりも・・・軽量・小型のハンドランチグライダーにT尾翼の機体なんて存在していません。ただでさえ・・・テールヘビーに成り易い構造なのに・・・、プッシュロッドでスタビライザーのリンケージ・・・テールヘビー確定です。フライングスタビライザーのリンケージのガタ・・・、フラッターの大きな原因にも成ります。しかし・・・業界に新風を!業界時代にもコチョコチョと何かを作れば・・・一月後には国内メーカーさんは同じ装備をするし・・・、一年経ったら世界中が同じ装備に成る。ブームの発端はメーカーの開発部の一社員の何気ないアイデアから誕生します。最初から狙ってない物が馬鹿みたいに売れる業界の法則です。両引きのワイヤー引きリンケージ・・・実機の構造使っただけですよ。