★★★・・・・・EARLY−BIRD−JAPAN
                              
● 平成17年・・・・・結成された(大観峰飛行隊)のチーム機のラインナップです。同型機でも見方を変えると色んなマニアの工作技術が見えた面白い企画でした。飛行隊開発部兼製造部である「マムシ重工」としては・・・35機分・・・量産しましたが、色んな人達の色んなワガママも見え隠れした飛行機でした。

● 機体は生地完成・7部組みで渡したのですが、飛行隊のルールとして(機体外観を大きく変更しない事)(スロープ初心者の模範に成る様に、リンケージはカッチリやる事)(必ずオープンコクピットにする事)の三つが条件でした。さて・・・ルール守った人・・・ルールの抜け道を模索した人・・・ルールを一部無視した人・・・、ですが!数年経った今・・・全てが良い思い出に成りました。


● 同じ機体でもカラーデザインが此処まで多種多彩になると面白くなって来ました。マムシ重工代表取締役として感無量です。

● 大観峰の東斜面です。006号(カルスト・オー)機が飛行中です。この位置から察すると・・・、山の稜線と垂直に切り立った断崖の境付近を飛んでいる様子です。パークフライヤー諸氏はこれより前方の空域を極端に怖がるんですが・・・、スロープソアリングの本当の醍醐味は断崖絶壁付近が一番リフトが強いんですよ。流石!平尾台・吹上峠の常連さん!空域を状況判断で察知出来る能力に優れておられます。


● 三機編隊飛行って難しいでしょう?。二機編隊ならば先行機の後ろを遼機が追従すれば・・・、それっぽく・・・格好良い編隊飛行が出来ますよ。この原理で左廻りのオーバル飛行をやれば良いのですよ。基準機となるパイロットが一番外側を飛行し、追従する二番機は少し内側を飛び・・・、更にその機体を三番機がその内側を飛べば最初は反比例なんですが・・・その内周回飛行の同調期が訪れます。この時に先頭機にスピードを合わせて追従すれば三機でも四機でも編隊飛行が可能になります。要はスピードよりも飛行ルートを同調させれば良いのです。アイススケート競技のショートトラックの要領です。

★・・・・・01−003号機(ASOボーイ)


★・・・・・01−004号機(BJ)


★・・・・・01−006号機(カルスト・オー)


★・・・・・01−007号機(ブルー・ベア)
●ベアさんの天邪鬼!。

★・・・・・01−009号機(フラッシュ・ガン)


★・・・・・01−011号機(ポーラ・ベア)
●此方のベアさん・・・完璧です。

●◎○・・・・・アーリーバードを製作した事情

● 私の専門飛行エリアは大観峰だけではありません。この大観峰サイトは昭和50年代の前半から入山していたんですが、とりあえず風速は平均5m以上は常に吹き上げていました。ですから機体のバランスさえ採ってしまえば・・・、どんな機種でも其れなりに飛ばせてしまう不思議なエリアでした。平成の時代に成り・・・大観峰サイトにも沢山のマニアが集う様になりましたが、インターネットが普及した辺りから状況が横道に逸れ始めました。色んなグライダー愛好家達がページを立ち上げて、大観峰での飛行の模様をアピールしていたんですが・・・、必ずと言ってよいほど狂信的な派閥が感じられました。結局の所・・・入山ルール(マナー)以外に機体の出来不出来まで選別する様な行為(言動やら行動)が、態度や会話から感じられました。世の中はシャーレー工法のレーシンググライダーが主流なのは解かっていたんですが・・・、猫も杓子もレーシング機!が気に入らず・・・意地でもバルサのオリジナル機で入山していました。駆け出しのスロープ初心者でもレーシング機で入山すれば玄人マニアからは・・・、とりあえずは馬鹿にはされません。むしろ・・・バルサの大型機を持って入山した私を上から目線で見下した会話をする年下のマニアが居た!事も事実です。夏場のスロープエリアにおいて・・・暑くて堪らずアイスを買いに茶店まで下山し、お仲間さんの分まで購入して帰ってきてたんですが、別の日にこの初心者マニアから「トンビさん!アイス食べたいですねええ。」と、またしても見下し目線で笑顔たっぷりに言われました。俺には地元の大御所マニアの友達がいっぱい居るんだぜ!。お前はビジターなんだから地元マニアの為にパシらんかい!・・・の態度が見え々々でした。まあ!・・・元々がスチレン・ファンフライ機で飛行機入門したパークフライヤーさんでしたし・・・、初回の入山はオークション質流れ品のSAL機でしたし・・・典型的な「事無かれの平和主義者」です。さあ!アイスでも買いに・・・と思っていたら、大御所さんが「トンビ君!俺がスポンサーに成るから人数分頼むわ!。」と言ってくれたんですが、この初心者マニアに対しても一喝!ドカン!とカミナリが落ちました。

● とりあえず・・・バランスの採れた飛行機なら何でも飛んでしまうので、別のサイトでも格好良く飛べ・・・ない飛行機が出て来る様になりました。純粋な斜面上昇風と平地で発生しているサーマル上昇風が入り混じっている大観峰エリアでは、当たり前に飛行出来た機体が、鳥取砂丘の様な土手スロープでは斜面から離れ過ぎると機体の高度が維持出来なく成って来ました。そういうエリアは九州の沿岸部には数多く点在していました。そういったサイトに出向くと超軽量なハンドランチグライダーを持った初心者マニアが沢山いました。私が大観峰に上がっていると言ったら・・・今度一緒に・・・というお誘いが沢山あるんですが・・・、「勝手に上がれよ!。」って言ったら・・・、彼等の切実な事情が見えて来ました。「初心者用のバルサの飛行機を持ち込んだら地元のレーシングマニアに馬鹿にされた!。話しかけてもくれないし・・・口も聞いて貰えない!。」ってこれじゃあ・・・昭和のバブル時代のグランド飛行場の状況と同じじゃないですか!。バブルと共に始まったラジコンブーム期・・・グランド飛行場はENG機で溢れていました。中学生と高校生はお金が無いのでポンコツ号ばかり・・・、大人達は当時の高級機である大戦スケール機やF3A機・・・、その内に自分勝手な大人達が増えて来ました。「大会に出んといかんから練習せんといかんとたい!。子供は俺たちの練習飛行ば見て勉強ばしとけ!。」・・・言われるままに飛行機も飛ばせずず〜っと見学です。その内・・・夕方5時になりました。飛行場のルールでフライトは夕方5時まで!と決まっていましたので、今日も飛ばせませんでした。

● 学校のクラスメイトが別の地域のクラブに所属していましたので、飛行機担いで電車に乗り・・・弁当持参で飛ばしに行く!が私達の学生時代のラジコンライフです。クラスメイトが事情をクラブの会長さんに話してくれたので、私達は無料で飛行場を使わせて貰える事に成ったんですが、定例のゴミ拾いと草刈の日は必ず参加していました。結局・・・元居たクラブは直ぐに退会して電車で遠方のクラブに入会する事になったんですが・・・、歴史って繰り返すんですね。

● この悪循環を大観峰の大御所さんに話した所・・・やっぱり同じ事を話しておられたんですが、この入山出来ないパークフライヤー諸氏にも非!が有るようでした。危険飛行を注意したら後日・・・事実を歪曲して2チャンネル掲示板に実名で悪口を書かれた大御所もいます。クラブの専用飛行場だったら部外者(見学の観光客)も排除出来るんでしょうけど、大観峰は観光客の為の展望所です。ここに地元のラジコンクラブが正式許可を修得してビジターを含めたRCグライダー愛好家を入山出来る様にしてくれました。勝手に飛行ルールとマナーを逸脱したパークフライヤー本人の方が悪い!。グチャグチャ小言を言うんだったら・・・2チャンネルで嫌がらせしてやるぞ!僕を怒らせたらこんな酷い目に遭いますよおおおお。解かりましたかああああ。って言ってる様なものです。ただ!・・・私の出会ったハンドランチフライヤー諸氏の殆どが、この条件の悪いエリアでの飛行ルールとマナーはキッチリ遵守していました。後は・・・一歩踏み出す勇気とレーシングマニアの心無い悪口を(空耳)感覚で聞き流せる位の毛の生えた心臓を持つ根性さえ養えば・・・、入山は可能だと思うんですが・・・。以外と小心者のマニアが多いのもグライダー愛好家なんですよねえええ。一度入山してクラブのメンバーの中の意気投合できるお仲間さんが出来れば・・・、次からの入山は簡単です。大御所さんと相談して最終的な結論と解決策が今回の飛行隊の結成だったのです。

● お声を掛けさせて頂いた多くの大御所諸氏から・・・、機体の製作資金の提供を受けました。そうして出来たのが「アーリーバード」です。スタイル的には市販されている大手メーカー品よりも格好悪いと思います。これは大御所の指示です。しかし!飛行性能を落とす様な設計が出来ませんでした。エルロン・エレベータ・ラダーの各動翼は全てテグスワイヤーによる両引きのリンケージ仕様です。スチレンで出来た「人に当てても大丈夫!。」って無茶苦茶な売り文句で作られたファンフライ機で入門した飛行機マニアのリンケージはフラッター発生装置付きです。同じリンケージを「人にもろに当てたら大怪我確定!。」のバルサ製グライダーに使って欲しくはありませんでした。そこで!内部配管パイプによる内臓リンケージを標準装備として組み込みました。これが功を奏したんですが、片引きのクランクZ曲げピアノ線によるフニャィ・リンケージではなく・・・舵面に一切ガタの出ないリンケージが可能になったので、フラットボトム系の浮きの良い翼型としては反応の機敏な機体に仕上がりました。

● この生地完成機を当時お付き合いしていたお仲間さんに無料で配り、飛行隊参加をお願いしました。メンバー的にはレーシングマニアと入山出来るパークフライマニアで、比較的自機のリンケージがしっかり出来ていたお仲間さんを大御所と相談しながら決め・・・、あらゆるHPで掲載し紹介してもらいました。時代はネット社会です。必ず小心のマニアも閲覧しています。明らかに自分の持っている(レーシングフライヤーから馬鹿にされる!)って言っていた大手メーカーの完成品の方が格好良いと思います。こんなぶ格好なグライダーを持参した初心者でも入山していると・・・、思ってくれたら・・・自信を持って愛機で入山出来る筈・・・と考えました。私自身は飛行機製作が忙しくなったので、シーズン中でも入山する事が少なくなったんですが・・・、大御所さんからは初心者の入山が増えた!と連絡が来る様になっていました。この画像集は当時お声を掛けさせていただき・・・快く飛行隊参加に同意されたマニアに敬意を表して製作しました。皆さん!どうもありがとう。「マムシ重工代表取締役社長・眉山 鳶」


● EB1800(教官機の仕様・復座機)を大会空撮用に改造した機体です。

● 初期型EB1600型(隊員機の仕様・単座)です。右画像はエルロン両引きの様子。ガタが殆どありません。ガタと言っても電源の入った状態のサーボギヤの僅かな遊び程度です。