🐅 リフティング・ボディの考察 コスモタイガーを確実に飛ばす方法

● アニメ戦闘機を作って飛ばすのが、動画サイトでは流行っているみたいですなあ・・・。でも・・・作って飛ばせるモデラーと、作っても飛ばせないモデラーがいるみたいですなあ・・・。作って飛ばせるモデラーと、作っても飛ばせないモデラーとには、作る技術の差なんて殆ど無いんですよ。

● はっきり言ってしまえば・・・作っても飛ばせないアニメ戦闘機は・・・最初から飛ばない戦闘機に作ってしまったから飛びません。しかし・・・同じアニメ戦闘機を作ってガンガン飛ばしてるモデラーも居るでしょう・・・。この違いに気づいているモデラーは、必ず飛ばせるアニメ戦闘機が作れます。

● 海外のモデラーが作ったアウトラインが完全スケールのブラックタイガーは、投げても投げても飛びません。日本のモデラーが作ったデコパネのコスモタイガーは、離陸させても手で投げても飛びません。これは、スケール重視で作ってしまったから飛ばない理由と、揚力を産まない形状の機体にしちゃったから、飛ばないだけなんです。この宇宙戦艦ヤマトに登場する艦載機は、無重力状態と真空の宇宙で飛んでる架空戦闘機ですので、この艦載機を大気のある地球上で飛ばす為には、セミスケール機にする必要があるんです。

● 動画サイトにおいて、ギンギンに飛んでるコスモゼロなんですが、この機体を飛ばせる架空戦闘機に出来たのは製作したモデラーさんが、真空宇宙戦闘機を大気圏戦闘機にモデルチェンジしたから見事に飛びました。このモデラーさん・・・アニメの架空戦闘機が実際問題として、完全スケールで再現しても飛ばない事を知っています。動画サイトで普通にアニメの飛翔物体が飛んでるので・・・其れが完全スケールなのか、セミスケールなのか・・・気づいていないモデラーさんの完全スケールは永遠に飛びません。

● 動画サイトに登場したコスモゼロの形状は、アニメのコスモゼロとほぼ同じ形状をしているので、誰もが勘違いしてますが・・・。このモデラーさんのコスモゼロのボディは、航空力学に沿った揚力を充分出せるリフティング・ボディです。胴体後部の申し訳程度の主翼は、単なるロール軸の安定板に過ぎません。機体速度は、マッハに近い架空のアニメ機と違って、スケールスピードは亜音速にも満たないので、垂直尾翼面積を増やしています。ですから・・・機体本体が空力的に飛ぶ状態のセミスケール設定に成ったと言えます。だから飛ぶんですよ。
          
● 空気抵抗の存在しない宇宙空間ならば、画像の様な形状でも普通に飛べる・・・訳ないですよ。コクピット横の胴体端の段差付近には、左右方向の姿勢制御のスラスターが付いています。画像では見えませんが、コクピット後方と胴体下部のリトラクトカバー後方に其々、上下の姿勢制御用スラスターを搭載しています。

● この装備のまま、惑星の大気圏飛行をする場合は、ボディ横のロール軸安定板とヨー軸のバーチカル(垂直尾翼)とスラスターを使って飛行するのだろうと推測します。ただ・・・この場合は、この大きい胴体が揚力自体を生まないのが条件となりますまあ、見るからに揚力が生み出せる形状でもありませんね。では!・・・動画サイトのコスモゼロはどうして普通に飛んだのか?・・・。胴体をセミスケール設定として、リフティングボディに改造したからでしょうね。
          
● 今さら翼型の説明かよおおお!っと思ってるモデラーさんも多いかと・・・。ただ・・・ハンドランチの翼型って、画像の様なフラットボトム型が多いですよね。飛行中のハンドランチ機がどうして上昇するのかを、初心者レベルで記載しますね。この翼型の翼弦は300mmです。主翼の下面は平らなので翼弦は300mmです。しかし・・・上面は盛り上がっているので、翼弦は下面よりも若干長いです。其れが何やねん!・・・。揚力を生んで上昇させるのに必要だから・・・。

● 別にフラットなデコパネ主翼でも、エレベータを引けば上昇するやんかあ!・・・。ご最もですなあ・・・。ただし・・・推力が動力として備わっているので、前進しますが揚力自体は発生してません。よって、エレベータを主翼上面に向けると抵抗が増え、機首が上を向くから上昇するだけです。もし・・・推力が無く成って、失速したら・・・制御不能で落ちて来ますよ。もし・・・滑空させたかったら、急角度で降下させて、抵抗板の利きを良くするしかありません。飛行機自体には揚力を発生出来る翼型がありませんから・・・。言わば・・・アニメの架空戦闘機の完全スケールと同じ設定ですからね。

● ⒶとⒸの空域の流れは同じスピードなんですが、Ⓑの主翼の上面のみは翼弦が下面よりも長いので早く流れないと成りません。よって空気を切り裂いて飛ぶので、渦が発生し主翼の上面と下面では圧力の差が生まれてしまいます。主翼の翼型自体は、何とかしてこの圧力を均等にしようと動いた結果が、上に持ち上げるしかありませんでした。翼型が前方に進む限り、この持ち上げ効果は生まれますので、揚力が発生し続けます。

● 更に前進する推力を上げると・・・この持ち上げる効果は大きくなります。この状態でエレベータを引いて、機首を上に向けると飛行機は上昇します。エレベータを引き続けると・・・揚力は主翼上面を持ち上げ続けるので、結果的に宙返りをする事に成ります。この翼型の下面も膨らませるとどうなるのか・・・。今度は下向きの揚力も発生するので、エレベータを押し続けると、逆宙返りと成ります。意外と何で飛行機は飛ぶのか・・・モデラーさんには知らずに飛ばしてる人って多いんですよ。

● 知らない人は知らなくても良い事なんですが、実機のファントムのあの下反角の付いたスタビレーターは、下向きに多くの揚力が生まれる翼型に成ってます。模型でファントムのスケール機を作るモデラーでも、此処まで再現する人っていませんし、まあ気づいていても・・・実行する人は、まず居ませんよ・・・。じゃあ・・・何故にこんな翼型なんでしょうなあ・・・。まあ・・・このファントムは、ベトナム戦争時代の物量作戦をコンセプトに設計された、艦載機だったからでしょうなあ・・・。

● 爆撃機としての爆装も当時の機体の中では、破格の重装備が可能でしたし・・・全部落として身軽に成れば、今度は空中戦にも耐えられる・・・。例えば敵基地のせん滅の場合、地上からの対空砲火を避けるなら・・・急降下して爆弾投下!・・・投下後は急上昇して地上攻撃から早く逃げる・・・。このエレベータは、下向き揚力の反応が早いので、ピッチ軸の安定性は大変機敏です。まあ艦載仕様機ですから、着艦と発艦の機首上げに機敏性を持たせる工夫とも言えますかなァ・・・。
          
● 実は・・・地上を走行する自動車でも同じ事が言えます。自動車の場合は、完全なるリフティングボディにした方が、車内の積載スペースと燃費の向上に役立つ場合が多いからです。まあ・・・飛行機みたいな何百キロものスピードで走行すると、この形状では操縦不能に成ります。ただ・・・一般道の制限速度内での燃費よりも高速道路の方が燃費が向上するのは、タイヤに掛かる荷重が減るからです。理由は、翼型の説明のまんまです。車体を僅かに持ち上げる揚力が増え、サスペンションに掛かる荷重が減り、結局の所・・・タイヤに掛かる負担も減るので、エンジンの負担も減る・・・。事に成ります。

● ところが・・・一般の公道で、高速道路並みのスピードを出すと、基本的にはタイヤに掛かる荷重は減っています。しかし・・・カーブは高速道路よりも半径が小さい・・・。タイヤの荷重が減ったスピードで進入すると、路面を捉えるグリップ力が足らずに、姿勢制御が利かなくなります。時速300キロ出してもコースアウトしないレーシングドライバーさんでも、一般公道は制限速度を守ります。違反をするとライセンスをはく奪されて、レーシング生命を奪われるから仕方なく・・・じゃ無いんですよ。一般国道を走る前提で作られた車は、レーシング仕様では無いので絶対事故しないとは言い切れないからです。要するに・・・信用してないんですよ。民間パイロットも自衛隊のパイロットも・・・まあ・・・航空理論を知ってる人、航空産業に従事してる人も・・・一般国道では、制限速度を守ります。そう!・・・私自身も、自分の車の限界を知っていたから・・・。
          
● 1970年代から、盛んに研究されていたリフティングボディの航空機です。当時はラジコン技術でも詳しく紹介されていましたよ。こういう形状の航空機って・・・現在でも研究されてますわな!・・・。胴体自体に揚力を発生出来る形状を持ち、最大積載量と推力を搭載すると・・・必然的に・・・サンダーバード2号みたいな形状に成ります。それでいて、応力外皮構造に向いていますので、言わば・・・宇宙船向き・・・言い換えると、宇宙空間と地球の大気圏を両方飛べる機体形状です。よって、搭載した推進エンジンで、陸上から飛行機みたいに飛び立ち、そのまま宇宙空間へ・・・。帰投する時もそのまま大気圏に突入し、グライディングしながら滑空して着陸です。

● 上記の説明でリフティングボディの概要は、素人レベルで説明しました。もっと高度な解説の出来るモデラーさんは、ご自分のブログで存分にお願いします。よって、このリフティングボディを組み込んだ、アニメ世界の架空戦闘機にすれば、まあ・・・其れなりに飛ぶ事は可能でしょう。一発狙いのお褒めパチパチの動画投稿を狙うから、動画投稿前に挫折します。プラモデルを元に、なるべく実物に近いギャンブルみたいな飛翔体からスタートするので・・・結果的に遠回りしてしまいます。

● 一つだけ・・・救いの手を差し伸べるとしたら・・・、人間の目ん玉はいい加減ですので、少々形状を変更したセミスケール機でも飛ぶアニメ戦闘機なら、誰も気づきませんよ?。投げた瞬間の画像だけを上手く処理して掲載し・・・「大変良く飛びました!。」の記事程・・・初心者のアニメヲタクのモデラーさんです。こういう人は、飛ばなくても飛ばせなくても良いんですよ。手っ取り早く有名人に成りたいだけの初心者もでらーさんですから・・・。飛ばして楽しむ世界のモデラ―とは別世界の人なので、ライバル視する必要はありません。

● それとですね・・・動画サイトで見た、外人さんの作ったブラックタイガーは、手投げ発進後の機体は方向安定性が良くありませんでした。要するに・・・垂直尾翼の効果が全然ないので、真っ直ぐ飛びません。もし・・・もっと方向安定性を良くするなら、推力は現在の倍以上・・・垂直尾翼は40%増し・・・もしくは、主翼上下に高さ20mm程度の境界層隔板を数か所追加設置してやれば、直進性は向上します。

● 動画サイトの日本人のモデラーさんのコスモタイガーも同様なんですが、スチレン胴体でも揚力を生む形状に変えて、推力は今の倍以上・・・。主翼に境界層隔板の追加・・・そして、コクピット後方の胴体上下に直径30mmのダクテッドスラスターを追加して、エレベータと連動するとピッチ軸の反応は凄く良くなります。(続く)