〇 WAR−BIRD−FIGHT・レギュレーション


 ●  この競技には3つのクラスがあります。F−1のFは(ファイター)です。文字通り世界中のプライベート・ワークス達の頂点を決めるローカル世界選手権ですので、この大会により誰かの機体が超有名機種になって世界中でバカ売れするというメジャーな物ではありません。ネット社会になって同じ境遇や同じ辛さを経験した同業者達の年に一回のお祭りみたいな物なので、世界大会と言えども休日のサンデーフライヤー達の飛行会と殆ど変わりません。海外には趣味専門のケーブルチャンネルもあるとの事、毎年夏場の開催ですのでハリウッド女優みたいな美人レポーター付きで取材に来る国もあります。リンダ・パークにそっくりなコリアン系アメリカ人の女性リポーターには本気で惚れ込んでしまいました。「アイ・ラブ・ユー」と言ってくれと頼んだら・・・「お友達からね。」と流暢な日本語で返されたっきりその後の進展はありませんでした

 ●  クラスF−3 このクラスは電動機のクラスです。リポ4セルまでの単発モーターならトラクター型でもプッシャー型でもOKです。しかしEDFでの参加は認められません。降着装置はソリでも固定式でもリトラクトでも構いません。F−3はグランド専用機ですのでレーザーポインターのパルス発信機能と発煙装置を搭載しなければなりません。これらの装置は悪用されないように大会主催国がそれぞれ準備して管理しなければなりません。大会終了後は主催者側での厳重保管となります。

 ●  クラスF−2 このクラスはグローエンジン搭載のダクトファンのクラスです。最大90エンジンの単発搭載まで認められています。レシプロ機の場合も90エンジン単発までですが、機体サイズがジェット機よりも大きいと減点されてしまいますので、サイズの申告は正確にしなければなりません。あくまでも空中戦がメインですが、排気量の制限を設ける事でカスタム屋さんの腕の見せ所勝負が第一の主旨となります。排気量の上限が90エンジンの単発までならその排気量を超えなければ何発でも搭載可能という抜け道が黙認されています。排気量の合計と相談しながら各国の模型メーカーの製品を上手に使用して自国の製品のアピールを個人のマニアレベルで行うので、休日の飛行会と変わらない雰囲気なのです。電動機も普通に飛ぶ時代ですが、飛行機とエンジンの組み合わせならまだまだグロー燃料機の汎用性には敵わないと思わせる位のトップガン集団です。

 ●  クラスF−1 今回ご紹介している無動力スロープ・スケール機のクラスです。世界中の同業者と言えども、全員が各クラスにトリプルエントリーしている訳ではありません。製作している飛行機のジャンルによってシングルの人も居ればダブルの人もいます。私の場合はクラスF−1とF−3がメインです。グラス胴体のダクト機の製作にはそれ専用の工作室が必要になりますが、一戸建ての住宅で年金暮らしのご夫婦が主な地区ですのであまり不衛生な事は出来ません。素手でグラスマットをウールに解すぐらいならいとも簡単なのですが、マスクは着用すれば良いのですが・・・、飼い猫にゃん太の(ぴあ)の健康の為に自粛しています。

 ●  「あんたは無名だから中国製品より安くしないと売れないと思います。」とネット物知り博士に指摘されました。日本人であるがゆえ日本の業者を使って材料を購入しているのは当たり前の行為だと思います。人件費が日本レベルなのだから日本の価格でしか材料は買えません。よって中国製品より高いのは当たり前です。50円で購入した材料を加工して80円には出来ますが、10円で販売する事は出来ません。ネット物知り博士の言っている事は元来無茶苦茶な無い物ねだりのワガママ発言に過ぎません。「僕の知り合いの中国人は、あんたより安い価格であんたより良い製品を作ってくれますよ。僕に買って欲しかったらもっと勉強する事ですね。日本人なら皆僕を支持すると思いますよ。」・・・ん?今、何か言ったか?。空耳か?。

 ●  博士の希望する価格にする為には百万機分の材料を購入して、1時間に500機以上製作しないと希望価格になりません。この場合博士には百万機全部の機体を購入してもらわねばなりません。が!、博士はこう言いました。「僕は一機しか要りませんよ。」無責任発言です。博士の為の一品ですが、博士の希望を叶える為に掛かった諸経費です。当然支払ってもらわねばなりません。商売の伊呂波も解っていないネットでは超有名な事情通の物知り博士の筈なんですけど・・・。彼のページを丸々信用したらど壺に嵌って泣き寝入りですので、皆さん注意しましょう。過去の大阿蘇フライトショーに無許可で飛び入り参加して、飛行機を飛ばして関係者が大迷惑しました。模型業界の確固たるルールも無視した彼の行為は、その後のセキュリティの教訓となりました。アポ無し参加したご本人としては、双葉電子主催の室内大会でクラス別優勝して専門誌のカラーページで紹介までされたのに、フライトショーは当然お呼びが掛かると思っていたら・・・、お呼びで無い・・・だったらゲリラ参加するまで!という頭の構造が理解できません。その後の彼の活躍は誰も解りません。多分発行部数激低の同人誌にでも載っているのだと思います。メジャー誌では見た事がありませんから・・・。 

 ●  実は同じ様な事件は世界中の同業者にも起きていました。ネットの普及はある意味利用している人達に多大なる情報と真実をもたらせてくれました。本音で語り合える場も提供してくれました。ところが・・・行き過ぎた会話の先にはカルト教団の暴走にも似た怖い世界も存在するようになりました。専門用語の「オフミ・オフ会」に参加した人の中には、その後の人生を狂わされた人も居るようです。過去熊本のんびり飛行会のメジャーな名前だけを使い、鹿児島のんびり飛行会なるものを企画したIT産業のマニアがいましたが、後日会場となった場所に行って見ると画像の中に写っていた裏返しの看板を見てみたら、「敷地内立ち入り禁止」と書いてありました。

 ●  元々外して裏返してあったのか、このマニアが外したのか・・・、どちらにしても許されない行為だと思います。当日集まったメンバーは10名にも満たず企画倒れにも見えますが、従業員を数多く抱えるIT産業の所長の取るべき行動とは思えない程の御粗末な結果でした。本人は大役を終えたコメントを書き・・・、参加者はねぎらいの言葉を述べ万事大盛況と締めてありました。が・・・、ページを見て勘違いしたマニアが同じ場所で飛行機を飛ばしていたら警察まで呼ばれて注意されたとの事。もし当日警察が来てその飛行会を辞めさせたら、ページには何とコメントしていたのでしょうか。公園でも安全に飛ばせるくらい軽量な機体です。と謳ったラジコン飛行機でも無許可で使用した会場では怒られて当然だと思います。「人に当てても大丈夫」なんてラジコン飛行機は存在しません。パークフライ機の意味を勘違いする様なマニアが存在するのを実感した瞬間でした。

 ●  同じ境遇の世界中の同業者のストレス発散大会機の詳細です。


〇 クラスF−3(電動機部門)・4セル・単発モーター(ブラシレス)

レシプロ(R) 翼長・・・1200mm未満:全長・・・自由

ジェット(J)  翼長・・・自由       全長・・・1200mm未満


〇 クラスF−2(グロー・エンジン部門)・2サイクル90ENG・単発(ケロシン・ジェット不可)

レシプロ機  翼長・・・1600mm未満:全長・・・自由

ジェット機   翼長・・・自由      全長・・・・1600mm未満


〇 クラスF−1(無動力・スロープスケール・グライダー部門)・(モーターグライダー不可)

レシプロ機  翼長・・・2000mm未満:全長・・・自由

ジェット機   翼長・・・自由      全長・・・2000mm未満


 ●  この自由奔放なレギュレーションでも其れなりの暗黙の厳しいルールの内情があります。これらをクリヤーして仲間内で楽しんでいますので、誰にも迷惑かけないように人里離れた山の中の専用飛行場を使用しています。グーグル・アースで検索してゲリラ参加しようと目論んでも、入り口で警備員に止められるような場所ですので辞めた方が良いと思います。ゲートで警備員相手に「不公平だと思いま〜す。」と抗議しても関係者以外立ち入り禁止区域ですので、無理やり通るとピーポさんを呼ばれます。九州に一つぐらいはカスタム屋専用のテスト飛行場が存在していても良いのではないですか。

 ●  仲間内で見えない空気の壁を作って立ち入り禁止区域を設けている、ラジコンマニアもいるじゃないですか。自分達で勝手にレベルを決めて満たないマニアは使わせない!。結局のところ・・・自分の立場の為に利用出来ないマニアは使わせないというレベルですね。私も知ったかぶりご住職のグループには入れてもらえませんでした。ですから、レストハウス付きの私達の飛行場も勝手に使わないでください。模型業界に多大なる影響力を持つ宗教団体の一派でも使えないと思います。ご住職の領域も侵しませんので、私の領域も侵さないでください。普段はスライド型の人工草原で覆われていますので、グーグルアースでも見つけるのはむずいと思います。

(注)人工草原とは、人工芝では無い草原です。ここだったらナイトフライ付きBBQもやり放題です。私有地ですからね・・・。

 ●  翼面荷重についてですが・・・、知らないネット物知り博士がこんなに多いとは思いませんでした。業界人なら当たり前に知ってる人は沢山居るんですけど・・・。翼面荷重とは機体の全備重量を翼面積で割った数値の事です。表記はXg/duです。主翼の100cu当たりが受け持つ機体全備重量のグラム数の事です。この数値を利用すると定尺材料を上手に無駄なく使って機体の設計が出来る様になります。コンセプトが決まったらこの翼面荷重の数値に合わせて機体の主要諸元を紙の上だけでシュミレーションする事が出来る様になります。ここに到達するのには並大抵の努力では効きません。他人の情報を鵜呑みにして知った被って要る内は自作の機体は飛ぶか飛ばないかの丁半博打みたいな飛行機しか出来ません。最終的な全備重量に合わせて動力ユニットを決める嵌めになりますが、搭載するのに胴体を作り直さないと容量が足らなくなった・・・場合、どうしましょ?となります。

 ●  WAR−BIRD−FIGHTで使用している機体は大戦機やジェットスケール機のセミスケール機です。動力部門のスケール大会に持ち込んでもドン決争いするのは目に見えています。翼型も動力スケール機よりはるかに薄い翼型にしてあります。動力機は推進力を生み出せますので翼型をある程度厚くしてスピードのコントロールをしながら設計が出来ますが、無動力のスロープ専用グライダーの場合、推進力がありませんので自由落下のベクトル角がなるべく浅い角度になる様に翼型を決めます。浅い角度にすると浮きは良くなりますがスピードが出なくなります。そこで浮きと速度の兼ね合いを決める為にもこの翼面荷重が必要になるのです。動力機とグライダーのキットを数多く作り倒して飛ばし捲くったマニアほど、この翼面荷重の数値のデータを沢山持っています。スパンが1200mm程度のこの構造の主翼なら何グラム位で仕上がるという自分なりの予測データが確立しているという事です。

 ●  当然他の部分もデータがありますし、搭載するメカやパーツの重さは最初から確定しています。動力ユニットがこの組み合わせならこの位の出力というデータも既に感覚的な物で持っている筈です。大御所E氏のスパン2400mmの重量6kgの機体がグランドでは最高得点を叩き出す花形飛行機かもしれませんが、スロープで無動力状態のまま放り投げても動力機用に合わせた高厚の翼では抗力が大きくなりスピードが出ませんので、前には進みますが浮きは良くなりません。風速20mの台風並みの状態ならば浮くかもしれませんが、エレベータダウンを意図的に打ち捲くって機速を付けないと満足に飛ばせないと思います。

 ●  ではN君が私のスロープ専用機を動力機に改造したらどうなるのか・・・、全備重量に合わせて動力ユニットをを決定した場合パイロン機並みのスピードは出せるかと思いますが、着陸する時の減速が出来なくなりますので、高速ローパスと変わらないスピードであの巨体の胴体着陸をする嵌めになります。生地完成状態で標準サーボを使用して容量の大きいニッカドを搭載すれば約3,2kgで仕上がり風速10mで飛べる計算でした。ところがドレスアップのやりすぎで無動力でありながら4,5kgにしてしまいました。この全備重量に見合う動力ユニットを搭載すると動力ユニットの重量も計算に入れないとなりません。多分大御所E氏の機体を越える重量になるでしょう。畑が違うとここまで無知な大御所とは思いませんでした。私自身昭和56年初めてヘリの背面飛行を見ました。ブーガチャンを繰り返して天井に貼り付けたヘリポートに背面飛行のままフルパワーで着陸出来る技術は身に付けましたが、その後の3D演技には到達出来ませんでした。派手なアクロバットなら540度ストールターンまでです。最近の異次元飛行にはついていけません。  

 ●  ラジコン飛行機はそのスタイルは自由でも良いと思います。それが日本国の法律に違反していなければ、大人のレベルで社会の迷惑にならない範囲でのお楽しみならば誰に遠慮も要らないと思います。F3A機はこの形じゃないとダメだと誰が決めたのでしょうか。レギュレーションの範囲ならどんなデザインでもOKだと思います。スイスのジーゼンダンナー氏の可変翼機は度肝を抜かれました。静と動の演技に対応すべく可変翼機に着目した氏は凄いな〜と思いました。WAR−BIRD−FIGHTもそういう発想で生まれました。








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