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長崎建設新聞連載企画_口之津港ターミナル完成_地元活性化への挑戦_みなとオアシスくちのつ運営協議会事務局_森永茂夫氏に聞く_全4回

長崎建設新聞の連載企画

「口之津港ターミナル完成・地元活性化への挑戦」

みなとオアシスくちのつ運営協議会事務局 森永茂夫氏に聞く(全4回)

第1回

若者に元気な郷土の姿を見せて「お!やるねぇ」と思わせたい

「起」南島原の町おこし団体の発足

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第2回 見学会では子どもたちが作業を体験

「建設に自分たちも関わったという意識を」

「承」何事も小さな力の塊から

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第3回

ますます広がる”活動の場”

「転」変わる口之津港見たよ

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第4回 長崎建設新聞 2020年3月24日掲載

いよいよ完成。しかしこれからが本当の再開発の始まり

「結」意志あるところに道はある

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長崎建設新聞 連載企画(全4回)

口之津港ターミナル完成・地元活性化への挑戦

みなとオアシスくちのつ運営協議会事務局長 森永茂夫氏に聞く

【プロフィール】
森永茂夫(もりなが・しげお)氏(61)
みなとオアシスくちのつ運営協議会の事務局を務める。また、県内で総合建設コンサルタントを営む㈱地域開発の南島原営業所にて所長理事にも就ぐ。

第1回 長崎建設新聞2020年3月17日掲載

若者に元気な郷土の姿を見せて「お!やるねぇ」と思わせたい

「起」南島原の町おこし団体の発足

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南島原市の口之津町に、このほど新たな拠点が誕生した。

建物は屋上部に帆のモニュメントを有し、基礎部はいかにも頑丈そうな石積みが積み上げられ、さながら城郭のよう。

また、真っ白なぞの外観は、海辺に建っているため海の青にもよく映える。令和時代の新しいシンボルタワー「口之津ターミナルビル」だ。

起工からずっと見守り続けてきた″みなとオアシスくちのつ運営協議会“の事務局長を務めてきた、森永茂夫氏は建物に隣接する緑地公園の東屋で、まだ進んでいる駐車場の整備を遠目で眺めながら言う。

「地元の方々に、いかに興味を持ってもらうかに苦心しました。ある意味、その結集が20日に行われるはずだった落成式でしたが、こういう事態になってしまっては致し方ないですね。

しかしながら、この想いは決して絶やすことなく、これからもまた違った形で続けていこうと思っています」-

森永さんはここ口之津に生まれ、定年を迎えるまで南島原市の建設部長を務めていた。

この事業計画を知った時、「建設に合わせてなんとか地元の活性化につなけることはできないだろうか」という強い想いに駆られたという。

「まずは、同じ考えを持つ同志の集まりが必要だ」-。そこで思いついたのが、地元の商店主や医師ら5人(全員還暦過ぎ)が集まってできたバンド、くちのつエビスバンドたった。

市内の祭りなどに駆り出され、フォークやグループサウンズを演奏していた。

以前から知り合いたった森永氏はメンバーに、「夕ーミナルビルの施工を機に何かできないだろうか」-という話を投けかけたところ、自分たちもそう思っていた-という嬉しい言葉が待っていた。そして模索が始まった。

 つづく

 

 

第2回 長崎建設新聞 2020年3月18日掲載

見学会では子どもたちが作業を体験

「建設に自分たちも関わったという意識を」

「承」何事も小さな力の塊から

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-これは発端といえる3年前の事。一行は「さあ、まずは何かできるかを考えるために勉強会をしよう」ということで、市役所にお願いに行く。

市役所を通じて意見が県に届き、「長崎県では、『美しい景観形成アドバイザー制度』というのがある。これを利活用してみてはどうか」という返答だった。

「ふるさと口之津を活性化したいので何とができないだろうか」と強
く意図を伝えたところ、長崎市から当時、美しい景観形成アドバイザーという職に就いていた梅元建治氏(現長崎市議会議員)紹介。
梅元氏は、長崎市をはじめ多くの事例を紹介しつつ、活性化についても多くのノウハウを授けたという。

夕ーミナルビルの新築工事に伴う安全祈願祭が挙行された平成30年4月18日を迎えたその日、これは後から聞いた話だが、森永さんは施工者の代表構成員、㈱上滝の現場監督を務める川原崇氏に、地元の活性化を願っている強い気持ちを伝えた。「建物を造っていただくのは大変ありがたいが、これに合わせて口之津の活性化に是非とも協力頂
けないだろうか」。―これを真摯な表情で聞いていた川原氏は、その意味を深く理解し、くみ取った。

祈願祭が行われた翌5月には、梅元氏の薦めもあり、「口之津ターミナルプレス」の第1号を発刊。この新聞は、その後も不定期に発行している。

そして7月からの口之津地区活性化会議は、上滝の現場事務所で行われるようになる。

10月には活動がいよいよ目に見えてくるようになる。その1つがクリスマスのシンデレラタワーイルミネーションの点灯。もう1つが地元カレンダーーの作成だ。

そして、工事見学会もその都度実施するなど、活発化の様相を見せる。
まず、イルミネーションは、「なんとか市民の皆さんの関心が寄せられるように」―との願いから、ちょうど工事に使うクレーンと、現場に設置していた外壁の足場を利用して高さ30mまで吊り上げ、夜空に映えるタワーイルミネーションとなった。
『神秘的でインスタ映えする』と好評を得る。

そこにはもちろんイルミネーションを盛り上げようと、エビスバンドも加わりミニコンサートで一役買った。

カレンダーについては、かねてから口之津の風景を温かみあるタッチで描いていたアマチュア画家、三宅康夫氏(78)に絵を依頼。


三宅氏は「熱意に胸を打たれた」と、快諾。朝日の昇る口之津港や、瀬詰崎灯台、白浜海岸、アラカブなど、ゆかりの景色や特産品を水
彩画で描いた。

絵を取り入れたカレンダーは、販売ではなく、活動資金として一口千円で寄付を募った。すると、評判を呼び、口之津町を中心に寄付が多く寄せられ増刷を検討するまでになった。これを原資として、先のイルミネーション設置に必要な電飾購入費や電気代、新聞などの印刷費を賄った。

工事見学会では川原氏の指導で、工夫を凝らしたものとなった。具体的には、交差した鉄筋を針金で結束し固定する-といった作業を実際に参加した子どもたちに体験させた。これは、建物が完成した後にも、子供達に「この建物の建設には自分たちも関わっている-という意識を持ってほしいから」と、川原氏は後述している。

つづく

 

第3回 長崎建設新聞 2020年3月20日掲載

ますます広がる”活動の場”

「転」変わる口之津港見たよ

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ターミナルの開所式に合わせたイベント案も、ほぼ決まってきた令和2年2月27日。
市は式典の中止を正式に決定した。

森永氏は語る。「結果的にはターミナルの開所式式典中止ということになりましたが、こういうご時世ですからやむを得ないですね」。

そしてもう一つ、口之津町をアピールしていくために進んでいる活動について言及する。

「国の港湾局が認定する「みなとオアシス」についても現在、市が申請しているところです。

これは、全国津々浦々の「みなとオアシスに認定された港と、交流を持てるという利点があります。

県内では長崎港が先に認定されていますよね。(認定されれば)おそらく、毎夏に実施しているマリンフェスタの時に授与式が行われると確信しています」。

「認定の条件に地域活動の活発というのがありますが、私たちはすでに、地元口之津町の様々な業種で構成されている14団体の参加のもと、「みなとオアシスくちのつ運営協議会」という組織を昨年の12月に立ち上げています。

そこを母体にしてさらに活動の場を広げているところです」と語る。

ターミナル開所式と、これに伴う開所記念イベント(くちのつポートバザール)は、、当初2日間に渡りイベントが開催される予定だった。もちろん基本的には中止ですが、当初から計画していた「くちのつポートバザール」や口之津絵画展、ジャガランダの植栽、ストリートピアノの搬入(観光案内コーナーに設置)―については計画通りに実施したいと考えています。

また、「くちのつポートバザール」については、5月のGWの連休を利用して開催することを検討しています。

もちろん天草との連携も考えています。そして、その後も月1回の日曜日を利用してバザールも計画しています」。-

森永さんをはじめ仲間たちが中心となって始まった組織の活動の場はますます広がり挑戦は続いていく。

つづく

第4回 長崎建設新聞 2020年3月24日掲載

いよいよ完成。しかしこれからが本当の再開発の始まり

「結」意志あるところに道はある

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「”口之津港ターミナルビル”が起工したころは、とにかく地元の方に関心を持ってもらおうーという一心でした。

確かに、行政による再整備事業ですが、民間側からもできることがあるのでは、と思ったことが発端です。

役所時代から、住民と一緒に活性化案を考えていきたい-と常々思っていましたからね。
もちろん住民説明会は事前に行つていましたが、あくまでも、”この建物は自分たちの建物なんだ”という意識を持ってもらい、”単なるフェリーの発着場ではない”という共通認識のもとで様々な活動を行っていくということが理想でした。

今こうして振り返ってみると、住民の方々の意識が変わっていくのが身をもって分かったーという点でも活動してよかったと思います」。

「川原さんについても感謝の意は尽きませんね。その現場ごとの監督次第ということもあるかもしれませんが、川原さんが積極的に協力してくれたことで様々なイベントの開催もスムーズに進みましたし、”上滝さんだからできた、上滝さんじゃなかったらできなかったかもしれない”と仲間内で話しています。

さいごの一言を胸に、森永さんに別れを告げ、徐々に暮れなずんできた港を後にした。
「初めて川原さんと話した時の表情は、生涯忘れることは出来ませんね。最初は複雑で、後に決意に満ちた顔に変わっていく様は深く胸に残っています」。 〆

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【プロフィール】
森永茂夫(もりなが・しげお)氏(61)
口之津町在住。みなとオアシスくちのつ運営協議会の事務局を務める。
また、県内で総合建設コンサルダントを営む㈱地域開発の南島原営業所にて所長理事にも就く。 レ

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