〇 MIRANDA−UA(無動力スロープ専用グライダー) ¥30000(予定価格)


 全長・・・・・・950mm

 翼長・・・・・・1800mm

 全備重量・・900g前後

 翼面積・・・・34du

 翼型・・・・・・10%半対称

 プロポ・・・・・2〜4ch

 製作予定・・5機(イラスト三面図は量産型です。)


 ●  第2回熊本のんびり飛行会に参加する為、開発しました。観光牧場はグランドであって、スロープではありません。ところが集まってくるメンバーの中にはスロープにも手を出したい人が混じっています。お昼を食べたあと大観峰に出陣です。本当はKANAME君も行きたいのでしょうけど、大会主催者なのでグランドを離れる事が出来ません。いつも誘ってくるのは広島の住職しろくま君です。その他数人あとをついて来ますが、誰だったか記憶にありません。小一時間ほど楽しんだらグランドに戻り、飛行会の再開です。


 ●  このミランダ2型の誕生には1型の笑い話を語らないと始まりません。のんびり飛行会の会場で飛ばそうと開発したモーターグライダーと、スロープ・スタントのできるガル翼機を翼型を同一で製作してみました。ところが両機とも普通に飛んでしまうので面白くありません。今一パッとした何かを期待していたのですが、可も無く不可も無い面白くも無い・・・普通の良く飛ぶ飛行機になってしまいました。何贅沢言うてんねん!と怒られそうですが、考えてみてください。普通に良く飛ぶ飛行機は世の中に沢山あります。技術介入の無いパチスロ台の様です。万人向けのパチスロ台を多く作った方が、一発の大当たり機種を作るよりは安定した売れ行きにはなりますが、射幸心を煽れる機種でもありません。これと同じです。


 ●  プライベート・ワークスの存在理由は、大手メーカーの真似っこ機のカスタム品の製作屋ではありませんオリジナル要素を散りばめた一品の製作を要求されます。ミランダに求めた基本性能は安定性より運動性の方ですが、調度良い性能に仕上がってしまいました。そこでしばらく掘っといたのですが、何気なくガル翼のクラシックな胴体にモーターグライダーのテーパー翼を取り付け大観峰で放り投げてみました。そしたら何と安定性のあまり良くないスロープ専用機が偶然誕生してしまいました。安定性が悪い機体は運動性が良い場合があります。パッシング・ターンの入りも素早く、ターン後の戻りも素早いという性格を持つ面白い機体になりました。


 ●  この機体で平尾台の大会に出場しましたが、時代はレーシング機一色ですので敵うわけがありませんが、先にゴールしたのはバルサ機の私でした。レーシング機ならば誰でも好成績なのか?というと、そうでもないようです。たまたま同時発進したお仲間さんがレーシングの初心者か、調整の不備が祟っての欠陥機を飛ばしたベテランさん相手なら勝てる!と言うギャンブルみたいな結果を確信して、ひとりガッツポーズをしていました。(笑)総合成績ではお決まりコースの下から数えた方が・・・早かったです。


 ●  ミランダ2型は阿蘇の大御所・羽山氏に言わせると初心者の入門機として良いようです。安定性を崩してありますが、上級者の指導の元一回15分のフライトを5回も飛ばせば、上空での単独飛行はその日のうちに出来るようになるそうです。エルロンに差動を付けるとナイフ・エッジ状態の深いバンク角の時、巻き込み難くなるのでオーバーワーク・バリバリの初心者の操縦にも充分対応できる機体だと評価されました。胴体の最大幅を野球の硬式ボールぐらいにしてありますので、やや下向きに力一杯放り投げて初速をつけてください。その方がサーマルに早く乗る事ができます。スロープ専用機を自分の持つ超軽量機と同じ扱いと勘違いして、セレブ投げをしてしまいお仲間さんの新作機を潰してしまう、パークフライヤーさんもいます。ミランダは軽量ハンドランチ機のような軽翼面荷重機では無く、高翼面荷重機に属しますので、力いっぱい放り込む・ドスコイ投げを実践してください。ほっとけ・クラスの人達には少々無茶なアクロバット飛行をしても、へこたれる機体ではありません。主翼をゴム止めにしてあるのは、ハード・ランディングに耐える為の一番機体を壊さない方法だからです。ベテランさんほどゴム止めが喜ばれます。

  主翼にはバンザイ防止の工夫がしてあります。どんなにGをかけてもバンザイできません。その内容は購入してからじっくり見てください。ところが購入されたお客さんは誰もバンザイに挑戦しません。じっくり見れば解りますが無理にバンザイさせたら修理が大変になる構造だからです。尚、主翼は1ピースです。5年以上各地のスロープで弱風から強風まで振り回していますが、折れる気配がありません。主翼中央にはグラスも貼っていませんが、折れる素振りも見せません。猫も杓子もグラス巻き・・・だから重くなるのです。


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