〇 NV−01(NEW−VEGA) ENTERPRISE  ¥28000(キャノピー付き)機体価格の詳細



● 右の完成機は通常製作機ですが、生地完成のタイプ別セットのみの販売です。画像の完成機はフィルム張り塗装仕上げですが、完成価格が上記金額ではありませんのでお間違い無き様にお願いします。

 全長・・・・・・870mm

 翼長・・・・・・830mm

 全備重量・・650g

 翼面積・・・・36,5du

 翼型・・・・・・8%半対称オリジナル     

 プロポ・・・・・2ch

 仕様・・・・・・無動力(製作記事へ移動

 ●  今年スペース・シャトルが現役を引退しました。コロンビアの打ち上げの時は自衛官でした。打ち上げ予定時間を大幅に遅れ、日本時間ではもう明け方でしたがしっかりと見届けさせてもらいました。大気圏の外に出たシャトルはコロンビアが最初ですが、大気圏突入後の滑空機状態の1号機はエンタープライズです。昨年末に試作したコンコルド型デルタ機が、年明けて1月初旬俵山において初飛行しました。正式名称がまだ決まっていませんでしたので、今後シリーズ化する予定もありますし、STAR−TREK・NX−01型に習いエンタープライズと命名しました。

 ●  この機体の主要緒元は山本昇氏設計のVEGA−V(昭和48年)が基本になっています。私が中学生の頃、当時のラジコン技術誌編集部のお陰で山本氏と知り合う事ができました。氏は私からの手紙の内容で初心者だと見抜き、返事をくれました。しばらく文通しながらガル・モデルの初心者用ソアラー・アドラ−U型で組み立ての指導を受けていました。お陰で現在のネット掲示板の大御所「ネット物知り博士」になること無く、色の濃いグライダーマニアになる事が出来ました。氏の製作記事に度々登場していた比例コンパスだけでCADを使う事無く翼型の作図が出来るのも山本氏のおかげです。CADを使いこなすネット物知り博士にこのコンパスを見せたのですが、使い方を知りませんでした。まさかと思いながらドラフターも見せたのですが、方眼紙の正しい固定方法から教えてあげないと使い方を理解してくれませんでした。その時!・・・、私は日本の未来は危ないと思いました。

 ●  私のNV−01型は山本氏の機体の進化型です。当時の図面通りに山本機を作ってみたのですが、この機体の構造自体が量産不可能だと解りました。大手メーカーさんが中国で量産させても、同じ形には作れますが、同じ重さにはできないと思いました。山本機の構造は完成機にしようとしても、どんなに正確な治具を作れても、ばらつきが出てしまいます。当然ばらつきを抑えるために構造を強化しなければなりませんが、山本機より遥かに重くなってしまいます。同じ構造に出来たとしても購入するのは、不特定多数のマニアです。初心者には扱いずらい機体だと思います。風速にも寄りますが、強風下ではジェット戦闘機並みのスケール・スピードで飛び回りますので、初心者が投げた時点でコントロール不能となります。秋の鳥取砂丘でテストしましたが、無動力機とは思えない迫力でかっ飛んでいきます。パークフライヤーさん達には不向きだと思いました。

 ●  山本氏のVEGA−Vは、狭いスロープエリアでチョコマカ飛ばす機体ではないと結論が出ましたので、もう少しスピードを抑えて浮きを良くして山本機と同等の翼面荷重で飛ばせる機体を設計しました。NV−01型の試作機は8%の半対称翼でしたが、量産機では更に薄翼の7,5%の翼型に変更します。当HANGER−3の画像倉庫に載っているのは試作機の物ですが、量産機も同じ構造になります。機体表面のフィルムの接する面は全てバルサで覆われますので、張り込むフィルムの種類を選びません。引きの強いオラカバドライを貼ってもビクともしません。主翼には一切捻り下げを付けていませんが、代わりにエレボン動翼をリブ組として冶具を使用して最初から捻り下げを付けて組んであります。

 ●  最近のマニアの傾向として、スロープ専用で開発された機体に無理な改造をほどこし、ブラシレス搭載でグランド機にしてしまいますが、高性能な機体に変身するのでしょうか。VEGA−Vのオリジナル完成機があったらやっぱり、動力機に改造してグランドで飛ばすのでしょうか。コンコルド型デルタ機の特長は、直進性はとても良いのですが、スパンが短い分旋回性が悪く小回りが効きません。スピードが無い状況での急旋回は、実機コンコルド同様に失速・墜落・大破の方程式は免れません。NV−01型もスロープ専用機ですので、無理な動力機への改造に対応できる構造ではありません。テストフライヤーから動力機の要望もありましたので、ブラシレス専用の翼型で再設計してみようと思っています。スロープ機の翼型は沈下率を減らし浮きを良くするタイプですが、動力機の翼型は推進力がある分浮きを抑えないと本来のスピードが出せなくなります。スロープ機を動力機に改造しても、思うようにスピードが出ないのはこれが原因です。



















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