● 業界人のボヤキ    別名、編集後記とも・・・言う・・・。

● 当工房に有るラジコン技術誌・・・40年分・・・。今から8年ほど前の事・・・。ラジコン技術誌の当時の編集長(H氏)が、今のラジコン技術は面白く無いとボヤいてました。何処も彼処もARFだらけ・・・。完成品の最終組み立て・メカ済み・調整込みの飛ばし方ばっかりで構成された記事内容を、毎月毎月編集して販売する虚しさに遣り甲斐を見出せなくなる自分が怖い・・・と言ってました。

● 編集長と私は同世代・・・。学年ならば編集長が一学年上です。同じ様な模型歴を持っていました。掲載するモデラーオリジナルの製作記事は、どれも昭和の偉人達の記事・・・。21世紀らしい新しい考察を持った新人類を期待していたけど、中々そう簡単には現れてくれないのが悲しいそうです。

● 40年分の雑誌を年度毎に積んで・・・飼い猫にゃん太のピアさんにどれを鼻先で嗅ぐか試した所、2004年のブロックの匂いを嗅ぎ・・・頭を擦り擦り・・・。おお!この年度に何か面白い記事でも有るのかと、見落とした面白い記事を求めて一月号から順を追って見ていたら・・・。

● 2004年4月号・・・ニュルンベルグのモデルショーの記事が載っていました。模型はどれもこれも進化したなあ・・・って思います。特にヘリコプターは、エンジンクラスもモータークラスもメカニカルで素晴らしい・・・。飛行機もARFだから、購入してプラモデルみたいにビスで留めてメカ積んで・・・完成!。

● で!取材したラジコン技術誌の写真毎のコメント・・・。特に印象的だったのは・・・スペインのバルサキットのメーカーさんのブースについてのコメントの内容が、その後の世界中のバルサキットのメーカーさんの未来を暗示するみたいな内容でした。世界中、何処のお国も少子化が進み・・・、一頃のうじゃうじゃ居た若年ラジコンモデラーの少なさ・・・よってトイラジ感覚で本格的なラジコン模型を親に買ってもらう・・。いや!高額過ぎて子供には買えないレベルの模型が増えてしまった状況です。

● 世界中の若年モデラーが部品を組んで組立てるバルサキット自体を、興味の対象から外してる現状が有る様です。このスペインのバルサキットのメーカーブースに足を止める来場者は、殆どいなかった状況に苦言とも取れる内容のコメントでした。幸い・・・当工房のバルサの生地完成品は一頃の勢いはありませんが、少数ながらも売れている実態があります。
 

● このまま・・・本当にバルサキットは無くなってしまうのか・・・。カンナ屑やバルサの粉を出しちゃったら嫁さんに殺されるううう!って言い訳してるモデラーさんは、奥さんの性にしているだけで本当はキット作るのが面倒臭いだけだと思います。メーカーさん発売のバルサキットが少なくなり、機種の選択が昭和の時代よりも減って来たのは仕方がない事だと思います。自分の目当てのキットが無いから、自分で自作する・・・。何やら・・・大戦後の昭和の復興時期の状態に原点回帰したみたいですね。

● 皆がやってるから俺も始めてみようかなあ~?・・・のレベルの一過性のモデラーさんは、ブームが去ると模型作りも興味の対象から外し、また別の趣味を見つけて行きます。ネットショップも然り・・・ブーム全盛には掃いて捨てる位に沢山存在したのに、今は商売から撤退し・・・、本業に戻って、また普通のラジコンモデラーになった人も少なくない・・・。大手メーカーよりも安い価格で、中華の製品を個人輸入して売り捲ったモデラー諸氏・・・。大きく儲けたら税務署に目を付けられる・・・。非課税に成る様に毎月の売り上げを調節して販売・・・。この行為が蔓延しちゃったから・・・購入するモデラーには良いけど、個人営業の老舗の模型屋さんまで廃業に追い込まれてしまいました。

● ラジコン技術誌も薄~く成っちゃったし・・・、スポンサーと成っていた大手メーカーさんの数も減った事実・・・。索引のページ見たら直ぐ解ります・・・。RCAWだって毎月号だったのに、ブームが去ると隔月号になったみたいだし・・・。ラジコン技術誌が再び盛り返す時代が来るとしたら、第二次大戦から日本が復興した高度成長期のあの段階の時代にもう一度戻る事が必要です。今回の航空法規改正・・・、国が介入した今後のラジコン模型の行く末・・・。自作モデラーが増えるとメーカーさんも盛り上がる。新時代のルールがモデラー諸氏に浸透したら、再びラジコンブームが来るでしょう。それまでは、日本中の自作モデラーさん!頑張って飛行機を作って下さいね。(2017・10・28記載)

  もっと・・・良い協賛品、持って来い!(今から10年前のお話・・・)

● 上記の文言・・・個人主催のお仲間飛行会で、実際にモデラーさんが私に言い放った言葉です。この協賛品なんですが、飛行会主催者自身が、手持ちのキットやパーツ部品を持ち出しでお楽しみ抽選会の商品にしていました。会を重ねる毎に参加人数も増加し・・・遂に持ち出しの品も切れ・・・、主催者側として思案した結果・・・大会一週間前に主催者ご本人から電話を貰いました。「とんびさん!もう僕の商品在庫・・・ネタ切れです。助けて下さい・・・。お知り合いのメーカーさんから何とか協賛してもらう訳にはいきませんか?。無理なお願いだって事は充分解ってるんですが・・・。」

● この主催者さん・・・メーカーから協賛品を貰う手順を知っています。ただ・・・彼の主催する飛行会は、九州全体から見ればネット世界ではメジャーなんですが、所詮個人運営の単なるお仲間飛行会のレベルです。大手メーカーから協賛品を貰える様な規模の大会でもありません。まあ!彼の大会のコンセプトを私自身は理解していました。気負いの無い自由な飛行会・・・。ドロドロとした派閥みたいなものを無くした和気あいあいのひと時・・・。そういう雰囲気に賛同したフライヤーさんが集う飛行会は、新しいグループの形にも思えたので、古巣のメーカーさんやお友達のメーカーさんに連絡して、業者価格で品物を集めました。

● メーカーから貰える協賛品というのは、本来・・・地元のモデラーさんが集う模型店のオヤジさんが、メーカーに対して大会を行いますから協力して下さい!と、正式な書類(協賛願い)を提出する所から始まります。メーカーさんではこの大会が、模型業界にとって有意義な行事なのか否かを審査します。全てが社長の判断です。有意義と認められれば、大会の数日前には模型店のオヤジさん宛てに、問屋を通さずメーカー直送で協賛品が届きます。もし!認められなければ・・・、協賛品は届きません。

● ところが!・・・このメーカー・問屋・模型店の三本の矢の法則が崩れる事態と成りました。業界とは一切無縁の大手量販店が模型業界に目を付け参入して来ました。大手の量販店は、独自のルートを使い安く仕入れて、定価よりも安い割引価格で大量販売するので、個人経営の定価販売の模型店は太刀打ち出来ません。時代の流れで・・・個人経営の模型店は、どんどん潰れて廃業するしかありませんでした。

● 大手の量販店は、個人経営の模型店みたいに、日頃の感謝をこめた飛行会なんか主催しません。薄利多売が主たる運営ですから余分な経費は使いません。モデラーにとって、ラジコンは個人経営の模型店よりも安く手に入る様になりましたが、大会が無いので自分の技術の向上を自慢できる機会も失いました。

● そして・・・平成のインターネット普及全盛期のラジコン業界・・・モデラー自身がお小遣い稼ぎに始めたネットショップに振り回されて、量販店の安売りも太刀打ち出来ない価格でモデラー自身が販売・・・。非課税の範囲に儲けないと課税されますから・・・。こうなると・・・ローカルの大会すら数が減り・・・。更に言うなら・・・もう無法地帯・・・。ルールなんて無いに等しい・・・。人身事故・物損事故・・・恐喝に、窃盗に・・・。憂さ晴らしのネット内他人の塀に個人攻撃の落書き・・・。来るべき事態が来てしまって空物ラジコン該当の航空法改正・・・。ラジコン技術の歴代編集長。RCAWのヤマヘンさん達が、編集後記で記載した苦言が・・・その数年後、本当に来てしまった事態となりました。雑誌を買ったら・・・必ず編集後記を真のモデラーなら読むべきだ!。業界や模型界の世界情勢を良く知る人達の苦言に耳を貸してれば、今回の法規改正は此処まで厳しく無かった筈ですよ。

● こういう時代になってしまったので、後はネットのお仲間さん集めて個人主催のラジコン飛行会・・・。お友達から有志を募って商品を集めないと、目玉のお楽しみ抽選会は行えません。別に無くても良いとは思うんですが、少しでも昔の雰囲気を味わうならば、このお楽しみ抽選会は飛行会から外せないプログラムの一つです。

● 主催者に頼まれても・・・大会まで一週間しかありません。業界の習わしならば・・・協賛願いは大会一か月前には送らなければなりません。ラジコン技術に掲載されるクラブ大会には、大手のメーカーさんは協賛しています。何故なら・・・大会役員が模型業界のルールに従い書類を提出しますし、毎年同じ時期に必ず開催すると恒例行事なので業界全体からも信頼されます。大会終了後は、お礼の直筆の手紙を結果報告と共に役員自身が協賛してくれたメーカー其々に個別に報告します。

● こういう一連の正式な手続きを踏まないと、協賛品が貰える機会なんて無いと思って下さい。この時・・・私は知り合いのメーカーさんに其々ファックスで連絡して、業者価格で商品を其々注文しました。こういう人物の毎年恒例の飛行会の商品にしたいから!という一文を添えて・・・。次の日・・・其々のメーカーさんから私の携帯に着信がありました。主催者本人の大会の主旨も理解した!有意義な大会と判断したので協賛します。・・・大会二日前に各メーカーさんから正式な協賛品と書かれた商品が届きました。

● 大会前日に主催者本人と会い、正式な協賛品であると伝えて品物を渡しました。急な要求でしたので、なるべく手持ちの資金が高価に成り過ぎない様に、商品を沢山購入したので、グッズもキットも数千円の物ばかり・・・。しかし、購入予定の三倍近い協賛品を貰えたので、多くのモデラーさんに渡る様にとの社長の気持ちに感謝していました。

● 飛行会も無事に終了し・・・抽選会も全員に何かの商品が当たり・・・外れクジが無いのがこの主催者の飛行会の良い所でした。そして解散・・・。多くのモデラーさんは帰路につきました。さあ!私も帰ろうと荷物を積み終えて、車に乗ってエンジンを掛けてタバコを一服・・・。そこに・・・大会出場のモデラーさんがやって来てこう言いました。「あんたさあ!元大手メーカーの社員だったんならもっと!高価な協賛品頼めよ!こんな安っぽいキットなんて、オークションで売ったってタカが知れてるだろう!。そういう能力の無いアンタなんか、この大会には不必要なんだから・・・。この大会に参加したいんだったら、もっと!頭を使え!もっと勉強しろ!って言ってんだよ。」

● 主催者も居なく成ったから・・・それを見計らっての暴言・・・。この人・・・この主催者のページの掲示板では、自分は特別って勘違いしてる人です。所謂・・・ブラックマウンテンキリシマ(黒霧島・ミ・ツ・イ)のお仲間さん・・・。こういうお馬鹿さんが普通に存在してる個人主催の飛行会だったんですよ。・・・ああ!シャクに触るうううううう!。それ以来・・・この個人主催の飛行会・・・参加してません。だって・・・協力してくれた大手メーカーさんに何て言ったらいいだろうか・・・。そんなに高価な協賛品が欲しいんだったら、自分で頼んでみろ!ただ・・・素性の知れない単なるモデラー風情に、大手メーカーの社長さんがホイホイとタダで商品渡すとは思えない・・・。(2017・12・01記載)