F-4U-1D Corsaia SSG (EP-SPORTS機) 概要 Part-1

          
● 逆ガルの主翼に大直径のプロペラ・・・。空母から楽々と発艦出来るハイパーエンジンと追いかけられたら絶対逃げられないスピードを実現した戦闘機です。当時・・・革命的空冷エンジンと言われたダブルワスプを搭載していました。この高性能で強大な出力をフルに活かす目的で・・・直径3,8メートルのプロペラを装着していました。特徴である逆ガルの主翼も・・・この巨大なプロペラと地上の間隔を取る為に採用されました。最大速度が684㎞/h・・・。 エアレースに出場しても上位入賞は確定ですね。
 
● このコルセアの胴体側面図・・・どう見たって格好良いとは思えません。ハイパーな星型エンジンを機首に搭載しているので、胴体は極端に太い・・・。この胴体を無理矢理後部付近で絞ったので、視覚的なデザインで行けば・・・多分、流線形を好むデザイナーから見れば不評を買う可能性も充分に考えられますが・・・。しかし・・・何かに特化させたのでこういう形状に成ったとするなら、此れは此れで成功したデザインなんでしょうね・・・。

● 多分・・・此れだけの大直径のプロペラなら、僅かでも前方にのめると・・・ペラを叩いて破損するでしょうから、陸上滑走路からの発進と、空母への着艦には相当なストレスが要求される筈・・・。主脚を短く出来たのも逆ガルのお陰なんでしょうけど、今度はタイヤの収納箇所が、主翼の一番下の・・・しかも、折れ曲がったジョイント部と来ています・・・。機銃は左右の外翼に三門ずつ装備・・・。此れだって、かなり強引ですなあ・・・。機銃の射程距離を長くしたいのなら、その弾の反動を充分受けてやれる台座が必要です。所謂鉄の塊が片翼に三個ずつ・・・それもデカい奴ときたら・・・この外翼は頑丈に出来てるとはいえ・・・相当重い筈です・・・。要するに・・・このコルセアの使用目的は、爆撃よりも空中戦向きに特化していると言えますなあ・・・。

● そういう観点から・・・この機体を模型化するなら、機首先端は透明な流線形の成形品を被せてスポーツ機として、自由にスロープで飛ばす方が面白いでしょうね。この透明な機首のカバーを取り外して、代わりにコレットを装着し・・・プロペラを付けたらグランドにおいてのスポーツパイロン機として楽しめる可能性も出て来ます。其れには他のスロープ仕様大戦機よりも小型化した方が扱い易く・・・飛ばし易い機体と成るでしょう・・・。正面図では主翼の付け根付近に爆弾が二基搭載できる様ですが、此れをソリ代わりに使った降着装置にも出来そうですので、グランドが草地ならば着陸も可能に成るでしょう・・・。

● 胴体のモーメントを計算してみたら・・・約1対2,6~2,7位なので、垂直尾翼は小さく見えないのですが・・・。胴体の側面積が大きいのでそう見えるのかもしれませんね。ただし・・・スロープ機の場合は、このモーメントでは確実にテールヘビーですなあ・・・。頼みの重量物の推力システムが無いし・・・。よって、この比率を若干ですが機首方向を延ばして、テールモーメント側を短く、垂直尾翼と水平尾翼をもう少し大きくすれば、重心合わせはノーバラストでも可能に成るでしょう・・・。是非!早く製作工程に移行して完成させてみたい一機です。