🔨 ヒンジのミゾ彫り道具

 ● 昭和のキットをオークションで落札した、スチレン世代のモデラーさん!。グロー60クラスのスタント機のヒンジ・・・紙ヒンジやナイロンの板ヒンジで代用してませんか?。カッターナイフで溝切って、薄いナイロンヒンジ差し込んで、瞬間接着剤を垂らして染み込ませ・・・。ブンブン飛ばして振り回してたらヒンジが抜けて、動翼落下あああああ!。当然F3A機はノーコンで墜落ううううう!。

 ● どこぞの掲示板に「この飛行機は欠陥機だああああああ!。」って泣き言書いてましたね・・・。原寸図面に指定されたヒンジを使ってれば、まあ・・・フラッター程度で済んだかもしれないのに、面倒臭がって手抜きするから大惨事になりました。欠陥機に成ったのは設計したメーカーが悪いのではありません。手抜きした貴方が欠陥機にしてしまいました。勘違いしないで下さいね。軽量ラジコンと重量ラジコンでは、使うパーツを変えないと事故に繋がりますよ。

 ● 此処に紹介するのは、昭和の時代に生まれたバルサ機を作っていたモデラーさんの技術をお友達を交えて紹介して行きます。まずは、ヒンジのミゾ彫り道具のご紹介。厚みのある動翼のヒンジです。カッターナイフのミゾ切りだけではヒンジが入らない場合の加工工具ですよ。手元にある工具の改造で作れます。加工工具の無い人は、持ってるお仲間に作ってもらいましょう。もし、そういうお仲間の居ないモデラーさんは、ネットで工具持ってそうなお仲間さんを探して作ってもらってくださいね。
          
 🔨 画像のヒンジは左がテトラのナイロン型蝶番ヒンジ・右側がアイエムのメタルヒンジです。テトラ製は厚みが0,5mm程度、アイエム製は1,0mm程度あります。主翼の後縁材にエルロン動翼のヒンジ溝を彫る場合、テトラ製のヒンジなら薄いのでカッターナイフで溝切したらそのまま差し込んでもあまり問題は出ません。しかし、倍近い厚みのあるメタルヒンジを差し込むと、木目の方向によってはヒンジラインがズレたりします。

 🔨 この原因なんですが、バルサの木目の柔らかい方にヒンジが逃げた状況です。ヒンジラインは一直線が基本なんですが、このラインが崩れると、動翼の上下運動に支障が出て来ます。主翼の硬性が弱いとエルロン材が上下する度に、主翼に捻じれが生じたりします。ニュートラルでは何の問題も出ないのに、エルロン操作で機体が傾くと挙動がおかしくなる原因は、やはりヒンジラインが歪んでいる場合に如実に表れます。

 🔨 こういう場合は、機体のサイズにもよりますが、明らかに動翼の幅が広く厚みがある場合は、迷わずヒンジのサイズアップとヒンジラインを直線に調整する事をお勧めします。厚みのあるヒンジはカッターナイフだけでは対処出来ませんので、それなりのミゾ彫り工具が必要に成ります。一般的にミゾ彫りに使えそうな工具は、ホームセンターに行けば見つかるかもしれませんが、それを自分仕様にするには、改造するか新たに作るかしないと難しいと思います。お仲間さんの工具をそのまま複製して自分にも合いそうだったら複製しましょう。もし、もちっと使い易くしたかったら、ご自分で改造しましょう。

 🔨 基本的に使用するヒンジの厚みに対して、プラスマイナス0,1mm程度のミゾならば、ヒンジラインの動きは比較的スムーズですよ。ヒンジの種類に合わせて数種類の厚みのミゾ彫り工具を持っていれば、模型工作には困らないと思いますよ。私は、大型用に一種類、小型用に一種類の二つしか持っていません。使う蝶番ヒンジが二種類だからです。
          
 🔨 形が土建屋さんのトビに似てますが、使用目的は同じ様なものです。先端のVカットの刃先を、カッターナイフで溝切した隙間に入れ、少しずつ溝を広げて行きます。これは使用するヒンジの厚みにもよりますが、溝が広ければ厚みのあるヒンジを差し込んでも、後縁材が膨らんだりヒンジラインがズレたりするのを防ぐ事が出来ます。

 🔨 使用したのは金属加工用の鋸刃(炭素鋼)です。一般的な金属鋸なので、然程高価でもありません。ホームセンターでも200円程度で購入できます。ただ・・・ネットでこういう事を書いてしまうと・・・必ずやる気満々のモデラーさんは、もっと高価な鋸刃を自分のブログで紹介はするんですが・・・、いざ!加工の段階で・・・鋸刃が硬過ぎて削れないって事態が多々あります。無理して硬すぎる材質の鋸刃を使わなくても良いですよ。ミゾ彫りするのはバルサのみですから・・・。ヒノキやベニヤだったら、彫らないで糸鋸盤で切れば良いだけの事・・・。
          
● 画像は長崎スカイラジコンクラブ(年金Kさん)の使用している、ヒンジのミゾ彫り工具です。形状は違いますが、使用方法は同じです。ラジ絶さんがブログで困っていたので、年金Kさんが「トンビ君の書いてたミゾ彫り工具ってこんなのかい?。」って、画像添付で私のページに送られて来ました。

● 形状は違いますが、立派にミゾ彫り工具として機能します。鋭角に尖った先端をカッター溝に差し込み、細かい鋸刃で少しずつ溝幅を広げて行きます。この金属鋸刃は、歯並びが一枚ずつ左右に傾いているチップソーというタイプですので、板厚よりも刃先の方が幅が広くなります。大型機に使用する堅牢で厚みのある金属製蝶番型ヒンジのミゾ彫りに最大限の効果を発揮します。

● 他にもアイデアをお持ちのモデラーさんは、画像添付で当ホームページまでご連絡下さい。600ピクセルの画像サイズで、ドカン!と掲載します。作られた時のエピソード等ありましたらお書き添え下さい。キチンと紹介させていただきます。
          
● こういう機体に使用するヒンジは・・・堅牢な金属製の蝶番型ヒンジが一番信頼性がありますよ。画像は完成間近の(Ange-SSG)・・・無動力仕様・風速10メートル域の強風用スロープスタントグライダーです。アクロバット専用機なので、F3A機の要素を沢山盛り込んだ機体設定としました。グローエンジンなら(4サイクル・150クラス)に匹敵するでしょう。しかし、スパンは1950mmなので、2メートルクラス・・・。強風域のパッシングレースなら善戦するでしょうね。
 
● 主翼の内部配線のガイドパイプとして使える製品のご紹介です。このじゃばらのホースは、エアコンの水抜き用ドレンパイプです。外部直径は、最大18mm。内部は約16mmありますので、最大翼厚プランク含まずの状態で25mm以上の主翼なら、取り付け可能です。もっと細いのもある様ですが、ホームセンターで一般的なのは、このサイズです。長さ200mmでも、約8グラム程度なので、充分使えます。ドレンホースのじゃばらタイプなので、自由に曲げて配置できる点が優れています。
 
● またたび電器店の倉庫にある私専用のパソコンブースです。倉庫なので冬場は極寒地帯になります。そこで、簡易のこたつに下半身を突っ込んで、パソコン作業をしています。私の身体がすっぽりと収まるサイズの箱・・・容量100リットルの冷蔵庫の箱です。此れを加工して簡易のこたつにしています。箱の床に敷いてあるのは、ネコバス社長の飼い猫(レイちゃん)のお下がりであるネコ用暖房プレートです。ここに足を載せて毛布を掛けると・・・一人用のこたつとなります。

● 寒い工作室にこういう暖房器具を使うと、しっかりと上半身の防寒をすれば意外と寒さを感じませんよ。自宅の工作室では、この同型のプレートに、スリーピングバックに下半身を収めて作業しています。