VEGA-Ⅱ型 (No-13) 山本昇氏オリジナル設計機 Part-4

 
● このⅡ型のリブなんですが・・・リブのピッチが60mmで、10枚のリブを使う限り画像の様な色んな後退角の主翼を作る事が出来ます。ただし・・・モーメントデータは、他の部類に入るんですが、ヴェガⅡ型のフォルムを継承した当工房オリジナルの機体を作る事も可能なんですなあ・・・。でも翼型はヴェガのじゃん!だったら盗作じゃん!・・・ってか!・・・。其れは有り得ないんだなあ・・・。翼型は世界中誰が使っても文句は言われねえ・・・。仮にヴェガのモーメントで、胴体の形状だけを変えても良い訳で・・・。「その飛行機・・・ヴェガに似てますねえ・・・。盗作じゃ無いんですかあ?・・・。」なんて言ってるネット物知り博士さん!・・・。その同じセリフをマクダネルダグラスにも言えるのか?・・・。この実機のメーカーの試作機にも、ヴェガそっくりのモーメントデータを持った実物機・・・有るんだなあ・・・。エップラー翼の・・・。
          
● 上面図から寸法を採り・・・胴体側面図と上面図の各胴枠位置から断面形を作図してみました。本機のあの小さいイラスト三面図の機体正面図に、アバウトさは有るモノの見た目・・・半円に近かったので素直に全ての胴枠の上下を半円で作図した所・・・何とかサマに成りそうなのでそのまま採用する事にしました。

● この各胴枠は、まだ外寸形なので・・・此処から上下のプランク分と側板の厚み分を差し引いて作図すると、本来の胴枠の断面形紙が出来上がります。この二型機は胴体の一部と左右の主翼が合体する構造に成るんですが、ネット物知り博士が大観峰に持ち込んだデコパネ一枚板にくびれた胴体を載せて作って来た・・・「山本さんの図面指示がこうなってたんだから、僕は何も間違った事はしてません!。」・・・って勘違いしてしまった間違いを正す事にも成るでしょう・・・。

● 確かに・・・イラスト三面図で観ると、胴体がくびれて見えるんですよねえ・・・。飛行機の構造体を斜めからしか見ない博士だからの失敗だとは思うんですがねえ・・・。その真実は・・・今後の本機の組立で判明します。この胴枠見たって・・・大戦スケール機を自作するモデラーならば・・・くびれて見える胴体上部の原因・・・直ぐに解ると思うんですが・・・。博士の大戦機は全てスチロールの完成機ばかり也・・・気づける方が可笑しいのかも知れませんねエ(笑)・・・。
          
● 胴枠の形状が決まれば、自ずと胴体側板の形状も決まるんですが・・・あれま!かなり上下に狭いですなあ・・・。もっと広く採れるのか?・・・採れそうなんですがねえ・・・幅を広げたら、側板材の厚みが10mm近くに成りますなあ・・・。此処まで書いても、多分ネット物知り博士には理解不能でしょうなあ・・・。三次元の脳みそを使って、立体的に考えないと・・・理解は無理かなァ・・・。博士達は、二次元(厚みの無い平面世界)の情報はたくさん持ってるみたいですけど・・・、こういった三次元(空間構造体)は面倒臭がって考えませんしねえ・・・。

● この作図した本機の胴体側板・・・上下方向の寸法が最大3センチしか有りません!。さあ!ネット物知り博士の皆さん!流石に気づけたでしょう!・・・。それくらい十年前に考えたから知ってた!って何時もみたいに言って下さいよおおおおお!・・・。彼らの十年前は、テレビゲームに夢中になっていた小学生の時代・・・。ラジコン飛行機に目覚める前だしねえ・・・。まだ二次元の世界しかコミニュケーションが取れるお友達が居なかった未成年の時代だし・・・。まだランドセルボーイも居るだろうし・・・。

● 本機の補助リブ・・・覚えてますか?・・・。胴体にべったりと貼り付くリブですが・・・。どの位の最大翼厚でしたっけ・・・。60mm近く有ったんですけどね?・・・。上下幅30mmの側板に取り付ける主翼なんですが、厚さ60mmの主翼を幅30mmの側板と合体させたらどうなっちゃうんでしょうなあ・・・。この側板が上下に60mm以上の幅なら・・・胴体は絶対にくびれて見えないんですなあ・・・。胴体上下のアール面まで主翼のプランク材で覆うと・・・あれ?・・・何でこうなるのおおおお!って不思議がるか・・・、あ!なるほどなあ!・・・だからくびれて見えるんだ!・・・のどちらかでしょうなあ・・・。もし・・・後者の反応なら・・・今後はへんてこりんなくびれた胴体なんか作らなくてもよくなりますよ・・・。
          
● 別にスケベ心で私的改造・・・って訳でも無いんですが、胴体尾翼付近の分割位置を機首方向に40mmほど移動しました。山本さんの時代(昭和40年代)に比べて、メカが小型になった事で・・・更にリンケージの確実性が向上しました。よってその技術を採用する事は、新しいヴェガの開発に繋がるので敢えて改造します。

● 原寸大に拡大してみて思った事なんですが、分割する側の後部胴体が大変巨大である事・・・。垂直尾翼は低いけど縦に長く・・・水平尾翼は最大翼弦が300mm近い主翼みたいな形状です。此れも静止荷重なら耐えられますが、飛行中に掛かる荷重は相当な状態に成ると考えられますので、分割位置も幾分大きい断面部の方が内部補強し易く成るという観点から、分割位置の移動を行いました。
 
● 製作記事の文面と画像から判断すると・・・ヒノキの棒材を丸く加工してカンザシとし、尾翼側の後部胴体側からアジャスタブル・ホーンが延びているという事は、この主翼側のメンテナンスハッチの内部にエレベータリンケージ用の中継リンクが組まれている可能性もあります。ただ・・・このハッチ内部のリンケージに関しては、山本さん自身の美的センス分も入っている訳で(笑)・・・。多分!多くのモデラ―の太くて短いスッポン指では、ハッチから胴体内部の調整は大変難しいと思われます。よって改造に至りました。当工房の私的改造なので、必ず真似しなさい!といった強制はありませんが、今の時代ならこの方が受け入れ易いだろう判断で改造に着手しました。四角いヒノキ棒を丸い棒材に?・・・多分今のモデラーなら・・・面倒臭がってやらんでしょうなあ(笑)・・・。
          
● フライング・スタビライザーの可動リンクを思案中です。あれ?・・・エル型ホーンならシャフトは二本で良い筈だろう?・・・。何で三本も要るんだあ?・・・。いえいえ!シャフトは二本の予定ですよ。真ん中はホーンのビス止め位置・・・。じゃあ!T型ホーンにするつもりだなあ?・・・。いえいえ!T型ホーンなんか使いませんよ。こんな主翼みたいなサイズの水平尾翼・・・そんじょ其処らのロッドアジャスターでは、ボールリンク機能に変えたってフラッターの完全撲滅は難しい・・・。

● 他にも駆動ホーンの形状って有るでしょうが・・・。当工房の十八番はどういうリンケージでしたっけ?・・・。多分・・・面倒臭がるモデラーなら絶対やりたがらないリンケージですなあ(笑)・・・。特に尾翼のリンケージ・・・全部の動翼のリンケージに使った機種も有る・・・。フラッターの発生を極力抑える為の面倒臭いけど、多くのスケールモデラーが採用してるコントロール・リンケージ・・・って言えば、あれしかない・・・。閲覧している昭和10年代生まれの仙人モデラー・・・20年代生まれの大御所モデラーなら、当時・・・当たり前に使ってたリンケージですよ。此れなら・・・サーボトルクが2,5キログラムのミニサーボでも充分踏ん張れますし・・・。ただし!・・・尾翼を含む後部胴体が独立して分解出来るリンケージ・・・ダ・・・で始まるリンケージって事ですな!。

● 其れは解ったが・・・じゃあ!主翼と一体になった胴体と、この後部胴体とはどうやって結合するんだあ?・・・。もし!・・・山本さんが今!このヴェガをリメイクするなら・・・こういう造りに成るんじゃないかなあ・・・って構造に成るだろうと思いますなあ・・・。この方法は、機首側の結合にも使えますし・・・ね。カーボンシャフトォ~?・・・ぬなモン使いまっかいなァ~!・・・。もっとドスコイ!的な結合方法でんがな!・・・。そら!有り得~ん的な(笑)・・・。バルサオンリーで構造体にしても頑丈なんだから・・・。でも!アウトラインは山本オリジナルと変化はありませんよ。遊星爆弾による干上がった坊ケ崎沖の海底に横たわる朽ち果てた戦艦大和・・・。いつの間にやらハイテク改造されて、宇宙戦艦ヤマトに変身!・・・。そら!ガミラス艦隊もびっくら扱いたやろう・・・。そういう類の改造ですな!(笑)・・・。
 
● 本機の胴枠を作図しています。イラスト三面図しか無い所から、此処まで来たんですが・・・。胴枠の形状は他の機体の流れを継承しつつ、詳しい解説図面が無いので当工房の自由設計です。現在の状態は周囲を覆うプランクシート(1,5mm)分を差し引いた外周の寸法で記載しています。此処から側板材のスロット加工・・・及びストリング材の勘合溝等の作図が残ってます。まあ・・・自由設計と言う寛大さもありますので・・・枠内部をどうくり抜くか・・・思案中ですね。
          
● 二型機の形紙・・・作成中です。いやあ・・・胴体三分割構造・・・分解と結合を現代の技術で確実に行うには・・・と、あれこれ新素材等を使って・・・なんて考えてたら、最終的な結論として・・・結局の所、バルサとベニヤとヒノキの棒材を使う構造体にするのが一番確実だと解ってしまいました(笑)・・・。通常の丸抜きの胴枠に混じって角抜きの胴枠が混じってますね。其れが結論・・・。
 
● 胴枠ナンバー(F-11)・・・フライングスタビライザーの軸受け付近の補助胴枠なんですが、周囲を切り抜いた後に原寸図面に合わせた所・・・イマイチ納得出来ない箇所が見つかり修正する事にしました。左から三番目の抜き孔の部分・・・アールの部分なんですが、垂直尾翼と極々近い面なので粗アール面には成りません・・・。しかし、アールを入れないとプランクシートの木目に逆らうので、今度は接着に手こずる事に成ります。

● まあ・・・無視して無理矢理、大量の瞬間接着剤を流し込んで促進剤吹き付ければ一発なんですがねえ・・・。山本さんならこういった付け焼刃的な工作はしないだろうなあ・・・って思うと、もちっと悩んでみるのも良いかと・・・。で!出した結論が、画像の修正方法です。一部を切り取り別物と交換・・・。新しく作図するよりも遥かに効率的ですねんでえ~・・・。
 
● 切り抜いた残骸の形紙の切れ端を、寸法通りに切り出して裏側からセロテープで貼り込んでます。この追加の面を新しいアールで切り直して完了です。簡単でしょ(笑)・・・。綿密にいいいい!の博士さん達へ塩を送る形には成りましたがねえ・・・。邪道って言われても仕方が無いんですが、新しく作んの面倒臭かったんだものォ~・・・。
 
● 胴枠ナンバー(F-3)(F-4)・・・それと機首先端の(F-1)胴枠です。未だにこの分解と結合の胴枠の細部が決まりません。この胴枠は傾いて取り付くので、作図が大変複雑なんですなあ・・・。胴枠内部は主翼後縁側の分割胴体と同じ角抜きには成るんですが、糸鋸での垂直抜きにすると、スロット溝の加工がややこしく成るんですなあ・・・。この機首側の構造ってのが、三次元の均等アールによる普通のアールじゃ無いんですなあ・・・だから頭の中での作図が・・・難しい・・・。こりゃあ・・・2~3回作り直し・・・も覚悟する必要もあるかなア・・・。そう思えば、胴体の三分割構造で良かったなあ・・・と実感してます(笑)・・・。
 
● 発注していた木村バルサの材料が、20日以上経過してやっと送られて来ました。久しぶりに嗅ぐエクアドルの匂い・・・。サソリの幼虫が潜んでないかを確認して・・・っと!。そんなん、おる筈無いでしょうが(笑)・・・。ただですなあ・・・加藤無線(MK)勤務時代に、年二回のロングコンテナで直接運ばれて来る大割角材の束には、たまにサソリの死骸が混じっとりました。当時の会社の応接室の棚には、ホルマリン漬けの歴代のサソリ君たちも同社の飛行機や専門パーツと共に、陳列されてましたなあ・・・。

● まあ・・・木村バルサだって同じ事・・・。年がら年中バルサを製材してるんだから、輸入されるバルサの大割角材の量は、加藤無線の数十倍・・・。そら!サソリ君に遭遇する機会も増える訳で・・・。ただですなあ・・・この大割角材・・・現地で積み込む際コンテナ締めきって強烈な殺虫剤をしつこく噴霧するんだそうナ・・・。まあ・・・サソリ君にとっては酸欠による殉死状態・・・。別の言い方をするなら・・・ガス室での大量虐殺ですな・・・。サソリ君の身に成って考えてみると・・・合掌・・・なんまんだぶ~なんまんだぶ・・・。

● 多分・・・この150枚近いバルサシート・・・。直ぐに使い切るでしょう・・・。まあ・・・年内までの寿命・・・。来年早々また発注する事に成りますね。フライトホビーに頼んで送ってもらった3mmのシナベニヤだって、もう既に三分の二を加工しちゃったし・・・。此方は年内にもう一回発注しないとなあ・・・。ガルモデルの(B-18)とオーギセールプレーンの八角キャノピーを有する(FROSH)は、仙人クラスのジェダイマスター諸氏には大変人気のある機種ですねん!。絶対複製しろ!・・・との要望多数・・・。まあ・・・ね、幾ら要望されたって・・・まんまの形状じゃライセンス取ってないから売れません・・・。まあ・・・ね、どうしても!って要望されれば、他言無用でこっそりと・・・なんてやらなくても、堂々と売れる方法も有る!・・・。方法とは?・・・そりゃあ企業秘密ですわね(笑)・・・。少しバラすとするなら・・・当工房が持つ2500機種分のモーメントデータを使って、何かの実機グライダーに似せれば良いんですなあ・・・。其々のモーメントデータはそのまま残して・・・。そすれば・・・何かの実機のセミスケール機って事に成るし・・・ね。

● 元々のこういった名機って言うのは・・・当時の実機グライダーの形状をモデルに作られてるんだが・・・。完全スケールにすると、作り難かったり…飛ばし難かったりするもんで、各メーカー側で其れっぽいイメージでオリジナル的なグライダーに成ってるだけで、こういったソアラー系のメーカーオリジナルのグライダーは、当時存在していたどれかのグライダーに似てるんですなあ・・・。だったら上記の二機も実機に似せれば良いって事ですねん。此れなら文句は言われない・・・。フロッシュの八角胴体?・・・当時は該当する実機グライダーは沢山存在してましたしね・・・。
          
● ようやく・・・ふう!・・・二型機の胴枠の作図が完了です。・・・やっと足並みが揃って来ましたね・・・。この二型機には詳細な製作記事や折り込みの設計図面が存在していないので、ある意味自由に設計出来るのは良いんですがねえ・・・。自由に出来るって言っても、胴体は三分割って制約があるので・・・この構造を実現する為にはこういった余計な胴枠も必要に成る訳で・・・。

● オリジナル機は二本のカンザシを使って結合する構造なんですが、写真のみで解る事は差し込む側の胴枠の内部には、もう一枚の補助的な胴枠が存在しています。この胴枠が無いとカンザシは安定しないからです。同様にカンザシを固定している側の内部にも補助的な胴枠が取り付けられている・・・っと推測した方が自然なんですなあ・・・。だから胴枠の数が増える・・・。此処にトレースしたのはベニヤで作る胴枠のみなんです・・・。バルサで作る補助的な胴枠も入れると・・・数はもっと増えますね。

● 閲覧している初心者さんへ一言・・・。ブログ上での製作記事なんですが、毎日更新されて行くので飛行機ってこんなに短い時間で組めるのか~・・・っと、納得しないで下さいね。ブログ上の製作記事って、時系列の同時進行って記事は少ないですよ。画像10枚くらいで・・・それも4~5回の掲載でテスト飛行・・・なんてページの場合、既に過去に完成している飛行機の画像を数日に分けて記事アップしてる場合が殆どです。よって・・・そんなに早く飛行機は完成しません。此れだけは覚えておきましょうね。
          
● う~む・・・。他の二機種に比べると、胴枠の数が明らかに多い・・・。自由設計だとこうなるんですワ~・・・。って訳でも無いんですがねえ・・・胴体三分割ってのが、こういう事態を引き起こしとるんですよ。ただし・・・省略できる胴枠が無いので、まあ・・・他の二機種よりもゴッツク見えるのはしょうがない・・・。二十一世紀のニューベガ・・・ってのが、今回のコンセプト・・・。なるべく全備重量は半世紀前のオリジナルベガ・二号機に合わせる努力もしてるんで・・・大目に見て下さい。(Part-5に続く)