🌅 NDS-1600 (NDS・・・・・ナイスデイ・スタンダード・特別な一日)

 
● 当工房の数あるハンドランチクラスの小型グライダーは、九州各地にお住いの昭和10年代・20年代生まれの推定模型歴300年以上のジェダイマスター(ヨーダのお友達)のご要望により誕生しました。NDSの原型機になったアリカワ・スペシャルの製作主である有川氏は、阿蘇が熊蘇と呼ばれていた弥生時代から生きている筋金入りのジェダイマスターです。

● この原型機となるアリカワスペシャルは、胴体幅が極端に細く・・・高さも低く作られた機体フォルムです。二枚側板のスタンダードな構造を持ち、超マイクロサーボとミニ電池、受信機はケース無しの基盤むき出しをラップで包み納める軽量メカしか搭載できません。

● この機体のコンセプトは、機敏に動ける小型グライダーとの事・・・。熊本グライダークラブの初心者対応競技である、三分間腹時計(時計を見ずに180秒・・・1秒1点・指定範囲着陸で20点・最大200点を目指す競技)用の機体です。ところがですねえ・・・。この機体・・・扱い方・・・飛ばし方では大変壊れ易い飛行機でした。

● 搭載メカの種類によっては・・・、全備重量が200gを切る事も出来ますが・・・ハードな着陸に耐えられないので、扱うモデラーを選んでしまう飛行機でした。主翼は最大翼厚5%しかないので走らせ易いのが特長なんですが、リブレスのフルプランク翼なので量産するには難しい構造でした。(中芯が無いと正確な翼型形成が難しい)


● このNDSは有川氏の原型機の高性能な翼型を使った本当にスタンダードな機体にしました。キットでも存在している様な構造で構成しています。一つ違うのは・・・主翼にスポイラーを搭載している事でした。若年層のモデラーさんには・・・「ハンドランチにスポイラーなんか意味が無い!・・・あんた!素人やろ!。」って言われる始末・・・。

● さあ!スポイラー搭載のハンドランチ・・・競技開始です。若いモデラーさんとの滞空合戦・・・。彼のハンドランチはクルクル・ヒラヒラを繰り返しながら上空へ・・・。NDSはバンク角度を浅くしてのサーマルハントの体制で上空へ・・・。そして頃合いを見て着陸態勢に・・・。スロープの地面効果は乱気流の溜まり場です。彼の機体はピッチングの連続で指定範囲のエリアに中々入りませんでした・・・。そこで!急降下!頭から落として20点貰いました。

● 結果は15秒オーバーで倍数減点です。さて・・・NDSの着陸・・・。エレベータとミキシングしたスポイラーを出し、水平姿勢を保ちながらの進入です。乱気流に巻かれる事なく普通に着陸して減点無しの195点でした。若いモデラーにまた言われました。「まぐれですよ!。機体が重いから着陸し易いだけで、ハンドランチは一グラムでも軽い機体が有利なんだから・・・。」・・・この吠え捲るポメラニアン・・・所詮・・・模型歴の無さが露見する浅知恵・・・。私の敵ではない・・・。それ以来・・・何を言われても空気扱い・・・。