Frosh-MT (半対称翼型の走るラダー機) 販売元(オーギセイルプレーン) Part-3
   
● 一クラス上のフィルムの貼り方のご紹介・・・。主翼下面の後縁の先端(約1,2mm)にクリアラッカーを塗り込み、巻き込んだフィルムを確実に接着し終えたら、はみ出したフィルムの先もよく切れるカッターナイフで奇麗に削ぎ落します。フィルムには顔料とその下地と成る薄くて透明のフィルムが有るんですが、アイロンで熱したのでカッターで落とす際に若干切れずに残る場合もあります。よってサンドペーパーでこの残ったフィルムの先っぽも綺麗に成型しておきましょう。此れを残したまま上面のフィルムを貼ると、後縁の先端付近に空気が入り抜けずに浮く原因となります。

● 上面のフィルムを貼り込む前の作業として、今貼り込んだ下面の後縁先端付近にマスキングテープを貼って、余計な面までラッカーを塗り込まないようにします。次に主翼上面の後縁側約10mmにもクリアラッカーを刷毛塗っておきます。この作業が済んだら、後は下面のフィルムカバー作業と手順は同じです。後縁側の処理も画像を参考に行いましょう。
   
● この透けるタイプのフィルムは重ね張りすると、必ず二重に成った面の色が濃くなります。其れを無くそうと思ったら、主翼の上下面の一枚貼りという方法も有るんですが、此れは失敗するリスクが大変高く成るんです。余った(弛んだ)フィルムの処理が必ずしも完全に取り切れるかという問題が有るんですなあ・・・。其れが翼の捻じれにも繋がるので、此処では紹介しません。過去・・・ソラーフィルムでガルモデルのウィンディの胴体を一枚貼りした事が有るんですが、低温で貼れてよく延びるソラーフィルムだから出来た事で・・・全てのフィルムで此れが可能だとは限りません。フィルムは収縮にも限界があるんです。

● 水平尾翼の様にプランク面の無い構造の場合のフィルム貼りには細心の注意が必要です。一気に貼ろうとすると必ず捻じれます。画像でもまだ怖くてシワの完全除去には至っておりません・・・。アイロンの温度を小まめに調節しながら、捻じれない様に慎重にシワを取っています。初心者さんがハンドランチグライダーを初めて作る時に、最初にぶつかる難作業がこの水平尾翼です。厚さ3mm程度の部材を抜き面状態で組み立ててフィルムを貼るんですが、主翼と同じアイロンの温度では直ぐにフィルムの収縮が始まるので、捻じれた場合その後の処理が難しく・・・アイロンの温度を上げ過ぎるとフィルムに穴が開きます。要するに・・・収縮しきったフィルムは大変脆くなっているので、余計な高熱が当たると後は溶け落ちて穴が開くんですなあ・・・。ひ弱な構造の尾翼の場合のフィルム貼り込みのアイロンは、必ず低温状態でお伺いを立ててから行いましょう。フィルムの収縮に合わせて、少しずつ温度を上げるのがコツです。
  
● 此れが昭和のグライダーキットです(笑)・・・。このキットが発売された時代ってのは、今みたいにミニサーボもマイクロサーボも無い時代でした。標準サーボも昭和40年代から比べれば、幾分小振りに成ったとはいえまだ50グラム前後でした。そら!もう・・・主翼の中にサーボが収められないので、エルロンもスポイラーも胴体側に駆動サーボを入れたので、そのコクピットの中は実にメカニカル・・・。適当にサーボを積んで、後はお利巧送信機の電子頭脳で全て調整可能という、その後の世界とは大違い・・・。サーボの出力軸がギザ山になってくれて、細かい調整が出来るってだけの時代でしたしねえ・・・。

● 私が最初に購入したのはロジテック(東京電子)の2チャンネルプロポ・・・。この組み立てキットでした。当時の価格で(¥19,800)・・・サーボトルクなんか標準サイズで1,8キロしかなかったんだから・・・。おまけに出力軸は真四角なので、サーボホーンの方向は縦か横の二方向しか選べませんでした。要するに・・・動翼側ホーンまでのリンケージが、かなりシビアでしたから・・・。其れが良かったのかも・・・って今は思ってます。私がリンケージに煩いのは・・・此処が原点なんですなあ・・・。

● 昭和のグラス胴体のバルサキットグライダーは、オークションサイトにもかなりの数が出回っていますなあ・・・。ラジコンブームが下火に成って・・・おまけにコロナ禍でお小遣いが足りないので売りに出した・・・とか、お仲間掲示板のネタにと落札したけど自分じゃ組めませんとか・・・まあ色々事情はあるでしょうけど・・・。此処までぶっ壊す度胸が有るなら組み立てる事は出来るでしょう・・・。さて!・・・製作代行の件ですが、なるべく安く作らせて高額オークションで高く売って・・・その利ザヤで儲けようと企む転売ヤーさんからの依頼はお断りします。そういう人って最初のメールが、アドレスのみって多いですもんね。既に同業者からのブラックリストが出回ってます。本当に組めなくて困っているモデラーさんからの依頼なら、お受けするかもしれませんね・・・。

● 公共事業に対する受注業者の入札制度を模倣するかの様な、個人モデラーさんの相見積もり要求・・・。誰が入れ知恵してるのか解りませんけど、転売ヤーが模型業界にも蔓延り始めたって所でしょうなあ・・・。模型業種に携わる人達から見れば、まあ!目の上のたんこぶ的存在の転売ヤー諸氏・・・。お仲間掲示板でのご相談にはご注意下さいね。現在のネット環境は暗躍するハングマンを取り締まるバットマンも潜んでいますよってに・・・。何でバレたん?・・・あいつ等裏切りよったんか?・・・じゃなくて、バットマンの用意した裏掲示板に悪い事書くからバレちゃった!のパターン・・・。