✈ EP-Hunter (3セル4セル搭載機) 名機の電動化 Part-1 (2) (3)
  
● ホーカーハンター4機分です。銀粉塗装機が盛高氏所有の空野彦吉さん(三宅優氏)製作の初号機です。この機体・・・昭和40年代の空野さんの作品・・・。グローエンジン25RC(シュニーレ方式=多方向吸気が出る前のエンジン)を搭載しています。この機体・・・当時のエンジンと当時のくそ重たいメカを3チャンネル分装備しても、900グラム強で仕上がり・・・盛高氏の垂直構えの姿勢で見事発進!・・・。当時の三大ラジコン誌(ラジコン技術・SEA&SKY・モデルジャーナル)で特集を組まれる程の超有名な名機です。

● 最初に知ったのは高校生の時ですかねえ・・・。当時の私の知識から言えば異次元世界の人達の印象・・・。熊本の八代のモデラーさんは凄いなあ・・・って思ってました。その後・・・自衛官に成って部隊配属後、基地内のクラブハウスで詳しい情報を専門誌で知り・・・一度空野さんに会いたいなあ・・・って思ってました。平成の時代に成って自宅へ戻って来て、とある飛行会で盛高氏と知り合い、広島に戻られた空野さんを紹介してもらいました。正式に了解を貰ってライセンスを習得・・・。空野さんからダンボール箱一杯で送られて来た、空野さんの歴史である各種機体の原寸三面図・・・せっせと図面を引き直して複製しています。

● ライセンス修得の条件が、私個人の構造で複製する事を要望されました。其処で実機の構造に近く・・・其れでいて模型飛行機の構造にも転用できる船舶構造キールフレーム(竜骨構造)を使って、名機の複製を開始しました。因みにフェラーリレッドの機体は、スチレン主体の3セル仕様機・・・カブイエローの機体はベニヤとバルサ主体の4セル機です。これ等の電動ハンターは、まだ試作の段階・・・。欲しい情報はベニヤとバルサ仕様機は盛高機の様なスケール設定へと移行し、スチレン構造の機体は、EDF仕様まで進化します。初号機の銀粉塗装機とフェラーリレッドの3セル機は、分解不可能な一体型です。イエローカラーの機体も本来は一体型の予定だったんですが、昭和40年代から何度目かのラジコンブームなんですが、ブームが来ると必ず現れる北九州の歴代の困ったちゃんのモデラーさんが居まして・・・。あの手この手の嫌がらせの果てに、個人情報を調べて家族や仲間にまで嫌がらせを始め・・・結局北九州在住のM〇〇氏のネットの嫌がらせが暴走・・・。お袋が私の代わりに被弾して病院送りと成ってしまいました。で!私は家を離れられず、テスト飛行に参加出来ず・・・阿蘇のお仲間さんに機体を送る事に成ってしまいました。

● 送る為にはなるべくコンパクトに・・・と考えて、主翼を分割する構造に途中から変更・・・。やっと木村バルサの定尺箱に納めました。黒猫さんが集荷に来たんですが、このデカい木村バルサの定尺箱をひょいと持ち上げて・・・此の軽さならヤマト便じゃ無くて宅急便で良いですよ!っと言ってくれたので、大変助かりました。普通400×400×900mmの箱ってヤマト便レベルなんですけどね?・・・重さが700グラムしか無いんですもの(笑)・・・。
 
● 機種は違いますが、此れが空野式と呼ばれている空野彦吉さんの胴体構造です。ただ・・・誰に聞いても同じ答えをするんですが、ホーカーハンターは胴枠が全部真円だから、真ん中から切って上下別々に組んで、最後に組み合わせれば良いんだろ!・・・滅茶苦茶簡単やないか!。俺なら一日で作れるぜ!・・・って暴言吐く人大勢(笑)。上下二つに分けて最後に合体?・・・。其れを過去のブログで実践しちゃったモデラーさん・・・、水平尾翼の取り付け角を間違えて(原寸図面を引かないからねえ…この人。)、投げても投げても急降下・・・。当たり前じゃん!そんなの・・・。でもご本人は気づかない・・・。挙句の果てが、ホーカーハンターは欠陥機!って断言してましたなあ・・・。原寸図面だけでも引いてれば、自分の勘違いで、投げても投げても急降下の原因が解ったかも知れません。でも・・・欠陥機は無いよなあ・・・。後で記載しますが、この真円の胴枠・・・真半分に切って組んだら駄目なんですなあ・・・。
  
● 正式な組み立ては、まず下側の胴体分の胴枠を形紙を置いて所定の位置にマチ針で固定し、その胴枠を覆う様にプランクシートを貼ります。この状態で主翼と水平尾翼を埋め込みます。要するに翼の形状に合わせて胴枠を削り、翼型のくり抜きもして、所定の位置へ主翼と水平尾翼を固定します。要するに・・・胴枠だけ作って縮小図面を観ながらルンルン気分で組立て・・・が不可能なんです。画像を見るとハッチのプランクもしないでメカを搭載してますが、まさか!メカは羽目殺しか?・・・ではなく、リンケージし易い状態で先入れし、この胴枠毎にハッチの囲いを組んでからプランクします。完成した胴体から、ハッチ部分を切り取ってメカを外して内部のお掃除・・・。絹張り塗装後メカを積んで完成・・・。

● 此方は当工房のキールフレーム構造で組み立て中の4セルハンターです。本来なら上記空野式の一体型主翼を胴体完成後に埋め込める様に製作中、北九州のお馬鹿さん乱入で仕様変更・・・。キールフレーム構造なので左右分け胴体です。アングルブリッジの治具を組んで、片側を組んだら其のまま裏返して治具に固定し・・・今度は反対側を組立てます。この状態でストリング材(縦通材)も取り付けるので、治具から外しても形状は維持します。プランクが無いのでロール軸には捻じれますけどね。

● 原寸図面上で既にラジメカの搭載位置も細かく決めてありますので、キールフレームと各胴枠の内側のくり抜きも全て計算してあります。組み上がると実物戦闘機の内部構造そっくりに成ります。言い換えると・・・外皮プランクと同じ様な内部プランクを行うと、外皮プランク無しの状態でも頑丈な胴体は出来るという見本みたいな構造に成ります。だから実機の胴枠はチャンネル材が基本なんですよねえ・・・。チャンネル材なら胴枠内部にもパネルが固定出来るでしょ?・・・。実機の外皮には沢山のアクセスパネルが有りますが、其れを外すと内側にもパネルが固定してありますので、胴体は形状を維持出来るんですなあ・・・。

● 画像でも解る様に、特殊な定盤の上で組み立てています。この定盤は厚さが3mmのアルミアングルを橋渡しして、その上で左右分けの胴体を組み立てていますが、アングル材が二本とも並行配置なのでキールフレームが必ず直線になります。所謂・・・胴体の中心が直線で構成されるので、垂直尾翼の芯材も必ず中心に固定する事が出来ます。
  
● 見た目・・・空野式の方が簡単でいいわ!・・・っと思ってるのは、スチレン世代のモデラーさん達・・・。見た目の構造は空野式の方が部品も少なく簡単そうなので、作り易そうに見えるんですがねえ・・・。この空野式・・・ネット世代のスチレン機入門モデラーには、大変製作し難い工法ですよ。基準の取り方が大変難しいので、多分・・・胴体のプランクのズレが大きいと、垂直j尾翼が正確に取り付けられません。むしろ・・・2~3mm左右にズレていても、団扇みたいなラダーで修正できるスチレン製ファンフライばっかり作っていたので、いきなり空野式のバルサ主体構造は無理かなあ・・・。飛行機がまっすぐ飛ばないと、またまた欠陥機のレッテル張られそうだし・・・。だったらキールフレーム構造の方が正確なので、スチレン世代には簡単構造かも知れませんね。
  
● 上記のベニヤとバルサの混合構造の機体は、ひまし油世代のモデラーさん用ですが、此方はスチレン世代のモデラーさんにも作れる様に、5mmのスチレンペーパーを主材に構成した3セル搭載機です。3セル搭載なので空野さんの初期型同様1キログラムを切った全備重量です。モーターを選ぶと垂直上昇も可能ですよ(笑)・・・。この空野さんのホーカーハンターは、機首搭載のトラクターエンジン・モーターの出力軸が胴体の基準線上に在り、更に主翼の迎角がゼロ設定で水力線上に位置しています。この設定がどういう飛行特性を示すのか・・・。

● この昭和40年代に製作されたホーカーハンターなんですが、当時はまだ国産エンジンは多方向吸気(シュニーレ方式)ではありませんでした。エンジンのピストンシリンダーの左側面一か所から混合気を取り入れ、爆発点火したらシリンダー右側から排気する簡単な仕組みです。よってその後の多方向吸気程の出力は望めません・・・。燃料も当時はまだ合成系の機械燃料が無く、ひまし油系の燃料しかない時代なので、機体を極端に軽量化し・・・一体化する事で全体的な構造強化を図った空野さんの機体は、ある意味キワモノ扱いされて普及しませんでした。

● 空野さん自身に電話で聞いたんですが、当時のエンジンでも半分の出力で普通に手投げすれば軽く上昇姿勢に入ったとの事・・・。此れがフルスロットル発進だと、発進直後に半トルクで機体が左に傾くので、エルロンスティック右側に半分ほど倒して対処していたそう・・・。今みたいに液晶のプログラムパネルなんぞ無い時代ですし、電気ミキシングも無い時代・・・、エンジンヘリコプターでさえジャイロが無い時代なんだもの・・・其れでも感ピューターを駆使してヘリも飛行機も飛ばしていたんですからねえ・・・。平成のスチレン世代のモデラーさんが、如何にコンピ~たぁに頼るほど飛行技術が低下してしまったのかと思うと、空野さんの機体が欠陥機等と発言するのは大変失礼な言動ではあるかなあ・・・。

● このスチレン主体の3セル機は、胴体上面形と胴体側面形を十字に組み合わせて、その周囲を4分割の胴枠で埋めた構造なので・・・後で組み込む垂直尾翼は狂い様が無いほど正確に組み込めます。専門誌に記載された縮小の三面図を、諸元通りに正確に拡大する事から始めれば・・・主翼の後部から胴体後部までの間は、真半分から中心が数ミリずつズレているのが解るはずです。よって胴枠の上下のカットラインも中心をズレていきます。そういった基本的な構造の詳細を見落とすから水平尾翼の取り付け角を間違ってしまいます。胴枠のカットラインが中心からズレるので、主翼の迎角ラインと平行に水平尾翼が取り付けられるんですよ。胴枠を全部真半分にカットして組み立てると・・・結果的に後部胴体が下がるので、水平尾翼の迎角がダウン方向(前縁が後縁よりも上にある状態)に取り付けられます。この状態で機体を投げたってねえ・・・重心ぴったりの飛行機を力いっぱいエレベータダウン操作して水平に投げるのと同じなんだもの・・・投げても投げても急降下!・・・原寸図面を引いてりゃなあ・・・ホーカーハンターは欠陥機!なんて、おバカな間違い結論なんか自分のブログに書く必要無かったのに・・・。各種専門紙の編集さん達・・・記事読んで呆れてましたなあ・・・。
   
● 当工房のモーター搭載は特殊です。凡そ何処のメーカーもやらない構造でモーターを取り付けますので、モデラー自身の自作模型にもほぼ採用されません。機首後部の胴体下部にハッチを設け、モーターの脱着を行うか、機首にモーターを搭載したらグラス製のカウリングを被せるかといった構造が一般的です。ところが後部ハッチ型は、モーター取り付け面の強度に指向性が生まれるので、場合によっては強い衝撃により破損したりするんです。しかし・・・この前方搭載型ならば機首全体の構造で均等にモーターの振動を吸収できるので、その振動が胴体を伝わって主翼や尾翼の可動翼に伝わり難くなります。よって飛行中のフラッター現象も起き難くなります。
   
● モーターマウントとなるノーズコーンは、必ず正確な円錐状体にしなければなりません。工作が面倒臭いのは確かなんですが・・・人間っていうのは進化する動物なので、最初のうちは面倒臭い工作でも、其れが当たり前になるとその面倒臭さが無くなったりするんです。その面倒臭い構造の飛行機を苦も無く作れるようになると、お仲間さんに披露した段階で一目置かれる存在に何時の間にか成ってたりするんですなあ・・・。他人にこっそり作らせて、如何にも自分で作った様に装うと、言ってる事とその高度な工作に明らかなズレが生じます・・・。よって、手っ取り早く有名人を目論む平成以降のモデラーさん多数・・・。そんな泥縄が通じないのも模型界の通説だったりします。つい最近ラジコンを始めた人が、いくら模型歴30年以上を装ってみても、飛行場に持参している作ってもらった飛行機の扱い方を知らないと・・・一発でバレたりします。模型界はガチ勝負!・・・手っ取り早く有名人を気取ってみても・・・模型歴30年は誤魔化せない・・・。平成のラジコンブームはネット上に、バーチャルな玄人モデラーさんが沢山いましたが、実際に会ってみると・・・そのほとんどが初心者さんなんだもの・・・メッキが直ぐに剥がれるんですなあ(笑)・・・。まあ・・・カスタム屋さんに作ってもらった一品ものをお仲間飛行場に持ち込めば・・・そして何も語らなければ・・・その飛行機の製作者は、持ち込んだ人ご本人となりますし、其れを最初から画策してると同じバーチャルなお仲間さんにはバレませんが・・・。飛ばしたら即!その飛行機の製作者がご本人じゃないとバレてしまいます。バレて恥ずかしい思いをするのが嫌なら、どんなに悪魔の囁きが聞こえても、飛ばさない事をお勧めします(笑)・・・。
   
● 中二枚の画像は別機種(Komet)です。モーターを前から搭載すると言う事は・・・搭載するモーターの直径を上回る穴が必要です。ただし、大きくし過ぎるとモーターを固定するアルミの十字マウント本体をビス止めするスペースが無くなるので、そのクリアランスは最小限にする必要があります。モーターを取り付けて、裸でぶん回すのも一つの手・・・。この機体ではサイズの豊富なグローエンジン用のペラを使いますので、細いモーターシャフトをグローエンジンのねじ切りシャフトに変更できる、コレットを取り付ける必要があります。その先のドライブワッシャにプロペラが固定されるので、この間を埋めるコレット用の延長カバーが必要になります。この錘状の外部アールは、取り付けるスピンナーの形状に沿うように作りますが、此れも原寸図を引いたときにスピンナーの横方向の断面形状を求めて、なるべく段差が出来ないように設計します。

● この機首先端からのモーター搭載構造ですが、当工房の自作機体のモーター搭載機は全てがこの手順です。この構造ならモーター脱着用の胴体下部に大きなハッチを設けなくても良いので、余計な構造強化を行う必要がありません。セミモノコック構造の実物機の構造を模型機に応用すると、フルモノコックの胴体よりも頑丈で、ラジコン機特有の二枚側板構造よりも軽量にできます。
   
● 空野さんのホーカーハンターは、近代ジェット戦闘機では当たり前に採用されている相反エルロンを装備しています。其れに・・・強い後退角の付いた主翼でも捻じり下げが付けてありません。一番解り易い戦闘機はF-4ファントムです。アウター翼には動翼がありません。内翼のみフラップとスポイラーを装備しています。これをエルロンとして交互に作動させエルロンとして機能させています。ところが内翼の狭い範囲のみなので効きがあまり良くありません。そこで主翼をフラッペロンとして機能させ、更に水平尾翼のエレベータをエレボンとして機能させると、かなり敏感に反応する機能と成ります。

● 大戦中のレシプロ戦闘機にも搭載された空戦フラップは、CL機(コントロールライン)所謂ユーコン機にも当たり前に装備されていました。ラジメカの要らないCL機に機体の大きさに相応するエンジンを搭載し、フルスロットルで回転させるとラジコン機よりも遥かに軽量なので垂直上昇も難なく熟せます。ワイヤー付きなので飛ばせる範囲は、一方方向の半球体のみ・・・機敏な動きをさせるには空戦フラップが必要になります。エレベータがアップになるとフラップがダウンで急上昇・・・この逆の操作で急降下・・・四角宙返りや三角宙返りなんかラジコン機ではかなり難しいアクロバットを難なく熟せます。この空戦フラップの機能にエレボンとフラッペロンを加えると、動翼としてはフラップとエレベータのみでラジコン機の操縦は可能になるんです。

● よって・・・機体の主翼の本来のエルロン部分は作動させずに固定してニュートラルとするので、着陸時に機体の減速を行い高度を下げ・・・フラップを下げると機首は上を向き、次第に揚力を失いますが、エルロンはニュートラルのままなので捻り下げた主翼と同じ状態を作り出し失速しません。ただし横安定(ロール軸)の反応が鈍いので、フラッペロンにエレボンを連動させてロール軸の鈍さをカバー・・・。普通に着陸できるという訳です。

● 主翼が滅茶苦茶長いV尾翼のソアラーの場合、エルロンと尾翼のラダベータのラダーのみを相反エルロンとしてミキシングさせると、大型グライダーとは思えないくらいにロール軸とヨー軸の反応が機敏になります。ラジコングライダーのスロープ競技の一つにパッシングレースがあるんですが、この機能を使えば旋回時の反応が良くなるんですが、使っているのはスロープの百戦錬磨のベテランフライヤー氏のみ・・・。同じレーシングで出場すれば必ず上位入賞は確定するって思いこんでいる初心者さんは、この機能を知りません(笑)・・・。結果は毎回ドンケツ確定・・・。その理由が解らず落ち込みます・・・。でも・・・単純にミキシングさせただけなら100%の機敏な動きには成りませんので、初心者さんには更に扱いづらい機能とも言えます。だからスポット参戦の初心者モデラーさんの化けの皮が剥がれるんですなあ・・・。ネットの中では知識の豊富な玄人モデラーさんですしねえ・・・。
   
● 本来は胴体と主翼は一体化の予定でした。ところがカスタム機のタダ貰いを要求する北九州の困ったちゃんを突っぱねたら、さらなる嫌がらせを受けて家族が病院送りに・・・。よって熊本ののんびり飛行会に出場できなくなりました。其処で阿蘇のテストフライヤーさんに送って代わりに飛行をお願いすべく、このような分解構造にシフトチェンジする事に成りました。最初の予定では、空野さんのエンジン搭載機の7割程度の全備重量なので3セルで充分垂直発信が可能だったんですが、この分解機能を加えたので明らかに重量が増えてしまい・・・結局4セル搭載機に成ってしまいました。要求される品物をタダで渡してれば、こんな酷い目に遭わなくて良かったんじゃないですか?・・・って、おこぼれ期待の兵隊さんに言われたくありません。友達みたいな友好的な行為・・・アンタが一味だって事は既に被害届を出して捜査が進んでいたのでバレてます。表立っての捜査の動きが感じ取れなかったんでしょうなあ・・・其れとも、おこぼれ期待の兵隊諸氏は事件に成ってる事も知らなかったのかなあ・・・。この北九州の困ったちゃんは、相当の悪ゴロさんでしたしねえ・・・。担当さんに言われるままに、この兵隊さんに携帯番号教えたら・・・その日の夜にはもう非通知のワンギリのいたずら電話が・・・。携帯の名義人が警察官とも知らずに・・・事件性が有るんだから調べるでしょうなあ・・・。其れが名義人なんだもの・・・。被害届が受理されてるし・・・。

● 実は・・・このアルミパイプのカンザシ、胴体を貫通する一本モノでは無いんですなあ・・・。パイプ保持を沢山付けたので金属パイプは途中で切れてます。よって大きく長い4セルバッテリーの搭載が可能になりました。実機のホーカーの場合・・・このカンザシ部分は内部インテークとジェットエンジンのステーターベーンがある付近です。実機の場合も胴体貫通の主翼の主桁は貫通していません・・・。この分割カンザシは、実機ホーカーの主翼固定方法を模型飛行機用にアレンジしているんですよねえ・・・。

● このカンザシの胴体内部での分割による単独保持なんですが、ある程度の知識を持ったモデラーでないと正確には組み込めません。初心者さんが、自分のブログやお仲間掲示板に持ち込んでも突っ込まれたコメントには、的確な答えは出来ないでしょう・・・。まずは原寸三面図を精密に引いて、部品単体の作図もしっかり行ってからでないと必ず位置がズレたり、左右の主翼の上反角が傾いてしまう場合もあります。前後にズレた主翼や、左右で上反角度の違う主翼は飛行中に機体が真っ直ぐ飛びません。速度が上がれば上がるほどそのクセは酷くなります。如何に機体のクセを無くすかは、最初の設計段階で如何に正確な原寸図面を引いて部品取りを行うかに掛かってきます。
   
● 胴体はほぼ円形だらけですのでプランクは楽でした。使用したのは板目の2mmバルサです。定尺80mm幅のシート全体が同じ材質の場合、板目材といいます。この材質は画像の様にフィルムの芯材に巻き付けても割れません。ただ・・・片面のみ霧吹きを使って水分を吹き付けると、ある程度膨張して湾曲します。後は芯材に巻き付けて充分乾燥させれば画像の様に、湾曲した状態を維持します。アール的には胴枠の方が大きいので、噛みついてくれます。貼り込みには木工ボンドを使いマチ針で固定しています。画像は重心位置より後部胴体側・・・。胴枠は全て肉抜きの3mmバルサです。マチ針は良く刺さります。
   
● 垂直尾翼はジョイントを使うので必ず胴体の中心線上に取り付けが出来ます。この垂直尾翼は厚みが9mmです。3mmの中芯バルサの両面に2mmのバルサを貼り込むので9mmの厚みとなります。この垂直尾翼のラダーのリンケージなんですが、水平尾翼が胴体の中には埋まらず・・・垂直尾翼とクロスするので、ピアノ線ロッドのリンケージが不可能になるんです。エレベータがエレボン仕様なので左右のエレベータにコントロールホーンが付くため・・・ラダーのホーンのスペースが取れません。もし取り付けるとしても水平尾翼の上面しか無くなるので、結局ピアノ線ロットが組み込めませんでした。

● 残る方法はテグスワイヤーの両引きしかありません。其処で実機と同じ油圧配管を垂直尾翼の中に埋め込むのと同じ方法で、テグスワイヤーのガイドパイプを埋め込んで解消します。貼り込んだシートの厚みは2mmバルサです。ガイドパイプの外直径は2mmなので、溝を掘れば埋め込みが出来ます。よって、画像のような取り付け方に成りました。垂直尾翼の厚みが9mmなので可能になったリンケージです。
   
● 機首側の工作画像です。この先にモーターマウントのユニットが接着されます。画像の平面部分は機首側胴体下部のメインギヤ取り付け台となります。この空野さんの機体に共通しているんですが、昭和40年代には自作機用のメインギヤ等は種類が少なくピッタリなものが無いので自作するしかありませんでした。ところがせっかく軽量構造のフルモノコックにしたのに、市販のノーズギヤの取り付けの為に強固なメインギヤは重量増加に成ってしまうので・・・別の降着装置を自作されました。

● 市販品の中で一番細いピアノ線1,2mmを円形にして二つ作り、其れを角度を付けてメインギヤの代わりに装着しました。ピアノ線の輪っかはその形状だけでも、スプリング効果が期待できるので、充分メインギヤ効果が期待でき・・・さらにソリとしての機能もあるので、毛足の短い草面の飛行場では着陸滑走がスムーズに行えました。空野さんの機体は飛行中に降着装置が見えないので、胴体着陸していると誤解している人もいたくらいです・・・。実際に本機にも使用してみましたが、着陸面が硬いコンクリート面でも其れなりに滑走してくれるので、機体を壊した事がありません。
   
● 被服はオラカバドライのレモンイエローを全面に貼り込み、ウレタンのブルーでラインを入れ、最後にウレタンクリアを全面に吹き付けてフィルムの緩みを抑えました。ウレタン塗料は硬化剤が入るので、表面がガチガチに固まります。塗膜を2~3回吹き付けて軽く磨きをかけながら・・・最後に仕上げ吹きを行います。最後に極細のコンパウンドをネルの柔らかい布に塗り込んで塗膜を磨くと、画像の様に鏡面の様な光沢が出ますよ。
   
● 熊本のクラブ飛行場においての初飛行の模様です。左から盛高氏・大久保氏・羽山氏の三名・・・。本日のテストフライヤーは大久保氏です。彼の腕は誰もが認めるエキスパートクラス・・・。左の盛高氏はこのハンターの初期型を垂直投げしているんですが、昭和40年代の国内・海外の専門誌に掲載されているので超有名人ですね。私が初めて見たのはもう半世紀近く前ですし・・・。熊本の有名ホームページ(TOKUさん)に、当時の動画が残っているかも知れません。興味のある方は見てください。空野さんのホーカーをいい加減に作って、欠陥機!と評されたブログの自作モデラーさん・・・。原寸図をちゃんと引いて正確に作ると、必ずよく飛ぶホーカーハンターになります。尚!本機の製作記事は今後も続きます。