UGLY JOE (Pylon Racer) PROTECH
 ※ 以前から不思議に思っていた事があります。何故にパイロンレーサーをスロープスタントグライダーに転用しないのか・・・。これほど無動力スロープグライダーに向いてるカテゴリーもありません。本機のパッケージは大御所に戴きました。所謂…箱のみです(笑)・・・。中身はと言うと、大御所さんが組立てて大観峰で放り投げてました。勿論!スピンナーのみ取り付けた無動力のスロープグライダーとしてです。
  
● 本機アグリジョーは電動モーター搭載のパイロン機です。速く飛ぶ為の設定に設計されています。ですが・・・キットの箱以外、部品も図面も何も残っていません。ですが~・・・当工房の主には此れだけあれば充分なんですなあ・・・。真ん中の画像は側面形と上面形なんですが、この碁盤のマス目・・・実寸で5mmでした。更に右の画像には四つの諸元が掲載されています。全長と翼長の他に全備重量と翼面積が記載してあります。翼面荷重を計算すると・・・41,73g/d㎡。まんま動力機の数値ですなあ・・・。

● 例えば本機の翼面積を3倍にすると34,5d㎡・・・スパンを1600mmとすればコード(翼弦長最大)210mm、此れは平均翼弦なのでテーパー翼にすれば形状は作れます。動力機ならこの主翼サイズで数キログラムになりますが、無動力機ならば翼面荷重はもっと小さくなります。翼面荷重を32~35g/d㎡辺りに設定して翼面積を34,5d㎡にすれば全備重量は1100~1210gとなるので、普通の構造で作れば充分実現可能範囲ですな。

● このパイロンカテゴリーの機体フォルムは、許可されたルールの範囲一杯でデザインされています。要するに・・・空気抵抗に成るものがなるべく出ないフォルムでデザインされています。最大の特徴は、主翼の翼型が薄い半対称翼が圧倒的に多いです。よって!無動力のスロープスタント機向きと言えます。平成のラジコンブーム・・・具にネット上のモデラーさんのページを覗かせてもらいましたが、パイロン機流用のスロープ機に出会える事はありませんでしたねえ・・・。昭和の平尾台・吹上峠には沢山いたんですけどねえ。当時のリノエアレースの名機を模した無動力スロープのスケール機が・・・。此れが左回りのオーバルコースで、密集隊形数機で模擬レースするとやんやの大喝采!・・・。そういう面白さを堪能できるブームがまた来ないかなあ・・・。