✈ Rindy-Ⅱ (regular stabilizer) スケール胴体ウルプマ Part-1 (2) (3)

 
● 南米ブラジルの航空機メーカーが開発した高性能ソアラー・ウルプマの胴体を、リンディの主翼と組み合わせてみました。このウルプマなんですが、製造されたのはかなり古く・・・半世紀近く前から存在しています。ガルモデルのウィンディは、このウルプマをモデルにセミスケール設定で発売された高性能なグライダーでした。ロングキャノピーが斬新で、当時はかなりの人気が有り、グライダー大会の常連機として多くのモデラーから支持された機体の一つです。

● 当時の模型グライダーの特徴なんですが、サーボモーターがデカいのでグライダーの薄い主翼に納まりきれず・・・エルロンサーボは胴体に置き、複雑なアナログリンケージでエルロンを作動させていました。このウルプマモデルのウィンディは、エルロン無しのラダー機としてキット化され、主翼の上反角は片翼4度位しか付いていないにも関わらず、大変安定した飛びをしてくれるので・・・多くのモデラーに愛され、販売歴の長いロングセラーの機種だったと記憶しています。今でも原寸図面が有れば完全再生は可能ですよ。私でも若き時代に時期を開けて三機は作りましたし・・・。

● 最新型のウルプマモデルのリンディは、ストレートテーパーの実機らしい主翼に変更したので、更にウルプマに近く成りました。強めの二段上反角が主流のHLGですが、ショックコードで上昇させると主翼が大きくしなり弧を描く様は、実機を彷彿させる醍醐味があります。キットで販売する時期が来たら、スパン1800mm前後の二分割翼で販売する予定です。主翼の固定は?・・・もちろん!パンツのゴムのタスキ掛けですよ(笑)・・・。ビス止めなんかにするから、初心者さんはお山でワンタイムフライトに成るんですなあ・・・。初心者さんは飛行回数を増やして何度も着陸させる事で上達して行きます。初心者さんのハードな着陸は当たり前です。其れに耐えられる主翼の固定は、パンツのゴムのタスキ掛けって昭和の時代から相場が決まってます。主翼の固定をパンツのゴムにしたって、誰も馬鹿にはしないのでどんどん使いましょう。ガルモデルのオリオンは、パンツのゴム指定の主翼固定でしたしね・・・。ヒノデ電工(現テトラ)時代のロビンもパンツのゴムでしたねえ・・・大会では上位入賞組だったし・・・。
● リンディの胴体をスケールボディで製作する為には、機首先端から主翼後縁までを複雑な内冶具で構成する必要がありました。原寸図面から形紙を採り・・・実際に組立てて部品同士の嵌め合いを確かめてから、バルサで部品を作りました。私が大観峰に出向かない日が一か月以上開くと、大概の大御所さんの誰かから必ず電話が入ります。で!新作の話をすると即注文・・・。よって本機は5機分の量産をする事に成りました。
  
● 実機の胴体を組立てる時は、正確な治具盤の上に各胴枠を平行に固定して、アウトラインを決めつつ強固に固定します。最初に胴枠を固定するのは、チャンネル状の胴枠の内側のフランジにストリング材とキール材を取り付けます。必要な場所には内側にパネルを取り付けます。こうすると、外側の外部スキンパネルが無くても胴枠が完全に固定出来るんです。此れを取り外さない内冶具工法と言います。
 
● この内冶具工法を模型機に採用すると、こう成るんです・・・。アウトラインが既に左右対称で決まっているストリングパネルの内側に胴枠を取り付けるんですが、ストリングパネルの内部ブリッジに胴枠を接着するので、全ての胴枠が平行に固定できる上に・・・胴体の中心ラインもズレないので、軸の通った胴体を組立てる事が出来ます。通常の二枚側板の胴体に、胴枠を接着する工法では、胴体の中心軸が組立てるモデラーの技量ではズレてしまう事も有るんですけどね?・・・。この工法なら誰が組んでも仕上がりは同じ・・・。ベテランさんと初心者に技量の差が出難い構造なんです。
 
● こんな構造じゃ・・・メカが積めないじゃないか!って思ってるモデラーが大多数でしょうなあ・・・。ただ、大御所さん達は、気にしてません。何故なら見るからに頑丈な構造体・・・。さっさと組立ててフィルムで被覆・・・。さあ!内部を繰り抜くぞ!って手順を知ってますしね。何の為の取り外さない内冶具なのか・・・。そう!・・・後で取り去る為の内冶具なんですなあ・・・。胴体後部には胴枠が一枚だけ・・・。所々に切り欠きが入ってますが、此処には橋渡しの簡易胴枠が取り付けられるのみの、超お気軽な胴体後部なんですなあ・・・。
  
● 簡易胴枠です。上部が丸く成ってますが、此れがスケール胴体のパーツです。見た目は普通の四角胴だったんですが、上部を半丸の胴体の形状にするだけで、グッとスケール感が増して来るんですなあ・・・。丸々胴枠数枚分を作って組み込む必要はないんです。元々が四角胴体でも充分な強度がありますので、胴体上部を半丸にすると、モノコック構造特有の軽量で強度のある胴体に成ります。
  
● 構造を知ってる百戦錬磨のモデラーなら既にお気付きかと・・・。ベニヤパーツは何処に使ってるのか・・・。後部胴体のリンケージロッドの出口のみ、1,5mmのカバベニヤの胴枠です。此処をベニヤにするだけで、水平尾翼の取り付け部分がかなり丈夫に成るんですなあ・・・。

● 本機ウルプマモデルは、胴体と尾翼のセットのみでの生地完成量産機でした。主翼に関しては、市販の同クラスの軽量HLGの主翼が其のまま使える様にしてあります。多分・・・このクラスの機体・・・主翼よりも先に胴体の破損による寿命が早いです。小破の場合・・・修理して使うモデラーと捨てるモデラーの二者択一に成るんですが、多分8割近くのモデラーが捨てる可能性も・・・。此れが物量過多の平成時代のモデラーの実態です。

● 完全完成機から入門したので、その後にバルサキットを作っても思い入れがかなり薄く・・・、多分修理も簡単なんですけど、傷物は価値が無い!って事で、潔く捨てる人が多いですね。胴体が無いんだもの・・・主翼だって要らない!って、無理矢理へし折る必要は無いですよ。主翼と胴体の別売りセットってのが、昭和の完成機の代名詞だったのに・・・。何時の間にか中華製ラジコン機が主流に成ると、修理可能な飛行機まで廃棄処分・・・。因みに・・・修理可能な飛行機とは、ボロを隠して(見えない所はガムテープ補修)・・・もう一句・・・「ノークレームでお願いします!。」・・・でのオークション品・・・。自分じゃ修理出来ないんだもの、折れた主翼は見えない様にガムテープで留めて、良品として出品。何も知らないのは値踏みしながら値段を吊上げてる落札者のモデラー諸氏・・・。料金払って送られて来た飛行機を見て絶句します。初心者レベルのモデラーってのは、思い入れなんて無いですし・・・不良品を販売する詐欺行為に関しても、其れが犯罪紛いだって事を知りません。ガチンコのモデラーじゃ無いって言う証明ですよ。

● 其れでも中には居るんですなあ・・・。中華の完全完成機でも思い入れの強いモデラーさんが・・・。自分で初めて飛ばした飛行機だから、何とかして再生したいので修理して欲しい・・・。こういうモデラーさんは、其処から先の模型歴がどんどん増えて行きます。文章読んでりゃ解るんですなあ・・・。真のモデラ―か、オークションに流す為の依頼なのか(笑)・・・。半世紀以上もラジコンやってりゃねえ・・・。顔を見なくてもお客の真意くらい見えて来ますよ。

● 軽量グライダーも同様です。悲しいかな・・・この手の軽量グライダーは、元々のキット価格が安いので主翼と胴体の別売りセットなんて組まれていません。よって主翼と胴体のどちらかが残った場合、同じ物が欲しかったらもう一機分丸々購入する羽目になるんですなあ・・・。其れが平成の個人業主のメーカーさんですよ。大手なら個人業主の数倍の開発期間と、なるべく別機種とのパーツの互換性を作るべく開発部が苦労してるんですが、主翼と胴体の他・・・尾翼一式セットなんてのも可能なんですよねえ・・・。当工房も個人業主・・・何故こんな事が可能なのかって?・・・。星の数ある個人業主のメーカーさんのキットを作るなんて必要無いですもん!・・・。お客さんが原寸図面くれるから・・・。だから近似値を使って胴体組めば、何処のメーカーの主翼を載せても機体の再生が可能なんですよねえ・・・。ただし生地完成のみ・・・。バルサキットなんかにしたら、開発費だけでも大赤字・・・。多分売れても百機くらいですからね。
  
● 水平尾翼の取り付け台座なんですが、軽量HLGで此処までのパーツを組み込むのは、多分当工房位でしょうなあ・・・。まあ、名の知れた平成の個人業主のメーカーなら、こんなの余計なパーツだって思うでしょうね(笑)・・・。ただですなあ、此処の内部パネルを入れるか入れないかで、大きく明暗が分かれる事態も起こるんです・・・。さて!・・・フィルムも貼り込みました・・・。組んだモデラーが上級者なら、水平尾翼下面のフィルムを一部剥がして胴体と接着するでしょう・・・。初心者ならフィルムの上から胴体と瞬間接着剤をドボドボ流して固定するかも知れません。上級者なら此処はエポキシを使う所・・・初心者は二液混ぜ混ぜエポキシなんて知らないので、瞬間接着剤が最強だって思ってる筈・・・。二液混ぜ混ぜは、指が汚れるしねえ・・・。

● 瞬間接着剤の接着力には指向性が有ります。所謂ベタ貼りの剥がしには強い強度が有るんですが、完全なる揮発の硬化なのでせん断方向の衝撃には弱いんですなあ・・・。だから接着面が少ないと剥がれ易い・・・。幅が数ミリの胴体側板の厚みだけで水平尾翼を支えるんですよ。ベタ貼りした方が強度は上がるでしょ?・・・。その為のパネルです。幾らねエ?・・・名の知れたメーカーさんの注釈でも、初心者にとってはブログの教祖様・・・お仲間飛行場のお殿様の方が信頼性は有るんですよ。だって身も心も捧げた信者さんなんだもの・・・。だから、この部品は保険・・・。エポキシで接着って書いても、教祖が瞬間接着って言ったら、其れに逆らえる信者さんはいません。逆らったら即!仲間外れにされるから・・・。だから保険ですよ(笑)・・・。
  
● JRGAのHLGの競技規定によると、機首先端の尖らせ具合にもレギュレーションが有りまして、はっきりとは覚えていないので、このクラスの場合は半径7.5mmで統一しています。ローカルの大会では、どんなに機首を尖らせても黙認されてますが、大きな大会に成ると厳しくチェックされますので、修正を要求されて嫌なら失格と成る様です。今はネット社会・・・個人のワガママがごり押しで通ってしまうと、必ずネットで拡散!・・・手口を公開されて造反組が続出します。同じ手口を使って大会でのワガママ行為・・・。其れが聞き入れられないと、今度は大勢で妨害行為・・・。だからブームが終わっちゃったと言っても過言では無いんですなあ。
  
● 尾翼は全て3mmバルサです。この手の3mmバルサは、メーカーみたいに構造を簡単にした方が部品が単純化して、数が作れる分コストダウンしても、儲けが大きく成ります。ところが、このキットを製造してどの位の時期、工房で在庫するのか・・・又は購入したお客さんがどの位の時期、自宅の工作室で保管するのか・・・によっては、部品の正確度合いが大きく変化するんです。さあ!組み立てるぞ!って時に、棒材が反ってたり湾曲してたり・・・組み上がってもヒンジラインが曲がってしまったので、個人で削る羽目に・・・。組み上がった部品が原寸図面とは合う訳が在りませんしねえ・・・。だからパーツを細分化・・・。短い部材は反り難い…反っても修正する範囲が軽微・・・だから、当工房は部品が多いんですよ。別に無駄な部品増加って訳でも無いんです。

● キャノピーはバルサの貼り合わせで作りました。私のお客さんにはズブの初心者さんは殆どいません。皆さん・・・昭和の生き字引みたいな妖怪さんばかりです。本当は300年位生きている仙人みたいなジェダイマスターも居ます。こういう人達は、先の見通しが大変グローバルです。初心者さんならバルサのキャノピーよりも、透明な成形品キャノピーの方が高級感が有るので、其方を好みます・・・。ところがこの妖怪さん達は、このバルサのキャノピーを自分で削って綺麗に成形・・・。一頻り飛ばして完全に調整が採れたら、今度はバルサのキャノピーにポリ樹脂でコーティングして木型にして送って来ます。当工房は型押し成型器でこの木型をボコン!・・・透明キャノピーの完成です。かかった費用は使ったポリカーボネイトのシート分だけですので安上り・・・。当工房で木型を作って成形キャノピーを量産すると、大赤字ですし・・・キャノピー一個辺りの単価が数千円になる事を知ってますしね。だったら自分で木型を作った方が安上りって知ってますし・・・妖怪さんばかりですからね・・・。
  
● 胴体上部のプランクを行います。一枚で全部を貼れれば良いんですがねえ・・・其れは完全なる均等な半丸なら可能なんですが、本機の胴体は元々が四角胴体の為・・・半丸の胴枠が均等な円錐ではありません。よって胴枠毎の分割貼り込みに成るんですが・・・。接着剤が硬化すると、こういう風にプランクシートが波打つ訳ですよ。多分・・・初めて自作をされたモデラーさんは、この原因が解らず途方に暮れる人も多いでしょうね。

● 此れはですなあ・・・胴枠の数を今の3倍に増やして、もっと小分けでプランクすると凹みは目立たなく成ります。ただし重く成るんですなあ・・・。このクラスで10グラムも増えると、重心よりも後ろですしねえ・・・機首側には20グラム以上の重りが必要に成ります。其れがバッテリーの容量の増加分だけで補えれば良いんですが・・・。
  
● 闇雲にサンドペーパーを手に持って、ゴシゴシ削っても波打ちは取れません・・・。軽量化と称して最初から1mmバルサを貼ってたら、多分修正は不可能だったかなあ・・・。2mmバルサだったから可能な削り込みとも言えますなあ・・・。胴枠上の継ぎ目が高いんだから、継ぎ目を削って下げれば良いんですよ。最後に全体を削ってやれば修正完了・・・。このクラスの修正はシビアの領域なんですが、此れも経験値・・・。修復の仕方は色々と有ります。
  
● 曳航フックの台座を作っています。此れを胴体下部に取り付けて、ショックコードで曳航する為です。材料はOK模型やテトラ(丹菊モデル)から販売されているフレキシブルロッドのインナーパイプです。両社ともこのインナーパイプは、材質は違えど断面が星型です。見方によっては歯数の少ないギヤにも見えるんですが、此れを4本組み合わせて接着剤で固めると、ゴミが噛み込んで動かなくなったギヤの集合体に成るんです。

● この特性をそのまま活かすと・・・画像の様な曳航フックになります。此れが一本だけだと、曳航フックを捻じ込むと、インナーパイプの接着面が外れて空回りする可能性も有るんですが・・・、4本組み合わせると他のギヤが踏ん張りますので、空回りが出来なく成るんですなあ・・・。このインナーパイプはフレキシブルロッド以外には使ってはいけません!・・・なんて、何処にも書いてませんしねえ・・・昔から、飛行機用ラダーホーンはエアーボートの方向舵にも代用出来ましたし・・・飛行機用を船舶に使っては駄目です!なんて括りは無いんです。ヘリコプターのスワッシュプレートから上の部品全てを二組使って、胴体だけ残ったエンジン飛行機と組み合わせて、ツインローターのオートジャイロを自作しても良い訳ですよ。使えるぞ!って自分で判断したら、使えば良いんですよ。其れが模型パーツの汎用性ですからね。
 
● 胴体下部の重心位置付近に取り付けた曳航フックの台座です。一番後ろが重心直下になります。此れが機首方向に向かって4箇所並んでいますので、初心者さんは一番前を使えば良いですよ。機体のすべての調整が完璧ならば、手から離れたグライダーは、適正な上昇角度を保ったまま上空へ曳航されます。上達して来ればエレベータを引いて更なる高度獲得も可能です。

● 一番後ろの孔は重心直下なので、一番前と違って機体の調整が不完全だと・・・機体は左右に振られ易く成ります。其れを修正する為にラダー操作を行いますが、ショックコードの曳航中はゴムの収縮で機体のスピードがかなり着いた状態での上昇なので、初心者さんの粗いラダー操作では機体が余計に左右に振られ・・・高度獲得には至りません。よって徐々に孔位置を下げられる様に成ったと言う事は、操縦の仕方が上手に成ったとも言えるんです。誰でも最初は初心者です。其れを経験して来た上級者のモデラーさんは、初心者の貴方を馬鹿にはしませんよ。だからベテラン振っての行動はしない方が良いです。尚!・・・この曳航フックは、ロッドアジャスターの捻じ切り部分を含む代用品です。1,7mm位の金属製ロッドアジャスターを使って下さい。
  
● 後部胴体に嵌めこんだ水平のパネルの溝は、垂直安定板(バーチカル)の下部がはめ込まれますが、両側から角棒を接着して丸く削り・・・垂直安定板を安定させる補強板と成ります。生地の状態で調整し、フィルムで被覆後に接着剤を塗ってはめ込み固定します。垂直尾翼は言葉の通りに胴体に対して垂直の成らないと飛行する左右方向にクセが出ます。如何にこの垂直尾翼を正確に取り付けるかが、飛行機組立ての重要な決まり事とも言えますなあ・・・。
 
● 本機の為に作図し直した二種類の翼型です。左が新型ゲッチンゲン翼型・・・右側が同じ最大翼厚のフラットボトム翼型です。本来ならウルプマはストレート翼なので、フラットボトムのストレートテーパー翼なんですが、妖怪さん達が二段上反角の新型ゲッチンゲンを要望されたので、今回もゲッチンゲンモドキの主翼で製作続行と成りました。この時点じゃねえ・・・まだまだラジコンブームの真っ最中・・・。翼型にゲッチンゲン使ってます!って謳った方がお仲間さんとの格差が付くんだそうな・・・。

● 因みに右側の翼型ですけど・・・抜き面主翼でも、全面プランクの主翼と同じ条件で仕上がるので、リブ間をぶった切っても正確な翼型に成ってます。頭の良い人なら、そんなん絶対有り得ない!って主張するんですが、もっと頭の良い人は成る程なあ!・・・って頷きます(笑)・・・。所謂・・・邪道な翼型なので、ある意味翼型としての性能はゲッチンゲンよりも落ちます。ところがその評価は全面プランク状態の時に性能が落ちるのであって・・・部分プランク(抜き面有り)の主翼では逆に性能が上がります。ただ・・・ネットブログの初心者の信者さんなら、ブログの教祖の教えに逆らえないので、迷わずゲッチンゲン翼の方が性能が良いって思うでしょうなあ・・・。よって選ぶ翼型は左側(笑)・・・。当工房なら右側を選ぶんだけどなあ・・・。スロープ限定なら走る翼型ですし・・・。
  
● QRPのロッキーのキットにも付属していた、主翼の結合部の変形リブの作り方です。翼型下面を基準にリブ組すると、自然に結合部は上反角が付く様に製材してあるリブ材の事です。まずはどの位の上反角設定にするのか・・・決まったら、その半分の角度で鋸刃を傾け・・・昇降盤で画像の様な断面が三角のテーパーの棒材を切り出します。此れを二枚合わせて断面が長方形の棒材に戻します。

● 其の上に翼型をトレースして釘で留めます・・・。此れを糸鋸盤で切り抜けば、分割主翼の結合面が傾いたリブが出来上がります。このリブは同じ方向ばかりだと、左側の主翼・・・もしくは右側の主翼だけしか作る事が出来ません。左右の主翼に対称で必要なので、右向きに傾斜したリブと左向きに傾斜したリブが切り出せる様に作図しないと駄目なんですなあ・・・。簡単そうにやってますが、此れってレーザー加工じゃ出来ないんですなあ・・・。だから部品の中では一番加工賃が高いんじゃないですかねえ・・・。100%手切りですしねえ・・・。(Part-2に続く)