✈ Wild-boar ⅡB (SSG) パッシング競技対応機 Part-1 (2) (3) (4)

  
● 本機誕生の最大のコンセプトは、パッシングレースにおいて・・・スペースシャトルと同じ素材の舶来レーシング機に、バルサのスロープ機は勝てないのか!・・・。此れが開発の大目標でした。実際の所はどうなのか・・・。まあ・・・相手がレースの初心者さんか、まだ調整不足の機体の持ち主さんなら、まあ・・・6割方は勝てる見込みは有ります(笑)・・・。実際にRCAWの大会取材の折り・・・相手がシャーレー機でしたが、然程スピードは出ないが小回りの利く自作のバルサ機の私に対して、取材のビデオカメラに緊張したのか・・・ターンの際にオーバーランを繰り返したフライヤーさんは、追いかけるスピードはバルサ機よりも早いんですがねえ・・・、ターンが遅いというか膨らみ過ぎるというか・・・結局、先にゴールしたのは私のバルサ機でした。

● 結局・・・DVDに載って世界中に知れ渡るんだもの・・・そりゃ虎の子飛行機で出場した方が良いですよねえ・・・。ただ、このパッシングレース・・・基本の八の字旋回(figure Eight)を普段からやってる人には何でもない競技なんですが・・・、此れを無視した自由な旋回飛行(右パス右旋回等・・・)をやってた人には、そのタイミングが掴めないんですなあ・・・。動力機でも同じなんですよねえ・・・。河川敷の飛行場で飛ばす場合は、必ず川の方に向かって旋回は行わなければ成りません。お仲間さん全員に見せびらかす様に、右方向へ機体をパスさせたら左旋回の後・・・大回りする様に右旋回・・・。お仲間の飛行機の真ん前を右端から左へパスさせて・・。今度は逆の操作・・・。ルールを知らない下手くそさん程、この危ない飛行をやりたがります。他人の飛行機が見物してるお仲間さんめがけて突っ込んで来るんですよ?・・・。どんなに怖い行為をやってるのか解りますか?・・・。此れをスロープでの競技中にやっちゃうお馬鹿さんも居るんですよねえ・・・。特にスロープ初出場のスロープ初心者のモデラーさんが・・・。

● 過去のインストラクター講習会の際・・・この基本八の字を知らない(出来ないんじゃ無いんです・・・。)モデラーさんが、受講してその日は不合格に成ったのだそう・・・。ご本人は納得が行かず、お仲間掲示板でぶ~垂れたら・・・閲覧者全員から同情してもらえると期待するも・・・総攻撃されたみたいですなあ・・・。この基本八の字旋回は昭和の黎明期から、初心者さんは真っ先にクラブの上級者から教わる演目です。
  
● 何やら物凄く複雑な構造に見えますが・・・作ってる本人には全然難しくも何とも無いですよ。何故なら船舶構造の応用ですから・・・。船舶には必ず竜骨と言われるキールフレームが入っています。この船体の中心軸を基準に胴枠を取り付けるんですが、必ずキール材に直角に取り付けます。この船体には何枚かの胴枠が入りますが、全ての胴枠が平行です。此れを飛行機に応用すれば良いんです。

● 模型飛行機の胴体構造は、その大半のラジコンメカを胴体内部に搭載するので・・・二枚側板構造に胴枠を数枚入れて胴体を形成します。此れがラジコン黎明期からの基本構造なんですが・・・モデラーさんの中には、もっと構造が複雑なスケール機の場合、この二枚側板構造だけでは表現できないので他の構造を使います。その一つが船舶構造を応用したキールフレーム構造です。この場合・・・搭載メカの取り付け位置が限定されますので、設計する段階から何処にメカを配置するのか・・・材質は何を使うか等の細かい構造の構成まで決定しながら設計図を引いていきます。

● そんな面倒臭い事を・・・って初心者さんは思うでしょうけど・・・ラジコン飛行機の基本構造を崩してまで、自作模型を作ろうとするモデラーさんだって、最初はベテラン氏の自作モデルを観て自分には作れないなあ・・・面倒臭いなあ・・・を経験しながら、いつの間にやらお仲間さんが驚く様な構造の飛行機を自作しているんですなあ・・・。此れは誰にでも模型の歴史を積んで行けば遭遇する事ですので・・・別に特別な事をやっている感覚は、当の本人さんには無いんです。複雑に見える構造も・・・部材を一つずつ外して行けば・・・如何に簡単な構造なんだろうと、ある意味やる気が出て来ると思うんですけどね。
  
● 大手メーカーのバルサキットの場合は、何処のメーカーのラジメカでも搭載出来る様に、基本の二枚側板構造を使うんですが・・・。レーザー加工でどんなに正確に部品を刻んでも、作るモデラー側の技量の差が絶対に出て来ます。取り付ける部品のはめ込み具合まで、しっかりとメーカー側の組立説明書を読まないと・・・胴体の中心軸が左右に曲がってしまい正確な胴体が出来ない場合も有るんです。

● 一方・・・このキールフレーム構造の場合、その内部構造体を複雑に構成する事により・・・外皮バルサを貼り込む前から構造が頑丈に出来上がっているんです。よって外皮のバルサの貼り込みに関しては、側板を片側ずつ貼っても軸がズレる事がありません。では・・・何故にキット化しないんでしょうなあ・・・。理由はただ一つ・・・。部品が多く成るので、ある意味生産コストが上がってしまうんですなあ・・・。レーザー加工においても、プログラムする担当さんは・・・頭から煙が出る位の複雑な部品を、徹っちん噛ましてやる羽目になります。よって生産コストが鰻上りなので・・・多分開発会議で即!却下・・・のパターンでしょうね(笑)・・・。

● 自作している当工房の主が、元々戦闘機の板金屋って側面も有るんですよ。内部構造体が頑丈に組まれた戦闘機だから、外皮パネルにはあらゆる箇所に、ビス止めのハッチパネルが有るんですなあ・・・。仮に戦闘機の全部のパネルを外しても、機体の構造は狂わないんですよねえ・・・。其れは!内部構造体が頑丈だからです。此れを模型機に応用すると・・・外皮パネルの小分け貼り込みが可能に成るんですよねえ・・・。本機みたいに・・・。
  
● 本機の胴体の側面は基本的に平面です。此れは最初からのデザインです。本機には初代のワイルドボアがあります。その機体の能力では十分補えなかったナイフエッジ効果を、今回の機体では強化したかったからです。パッシング競技中・・・舶来レーシングを出し抜くには、胴体側面積の大きい機体の方が有利だと解ったからです。舶来レーシングの泣き所はただ一つ・・・。ハイスピードによる慣性のナイフエッジ飛行は出来ますが、速度が落ちると維持出来ずに高度が下がります。意図的なナイフエッジ飛行で、其れが長く続けられる飛行が出来るなら、自ずとレーシングに勝てるチャンスも生まれて来ます。相手が下手くそフライヤーでは意味が無いんですよねえ・・・。「お前の勝利はまぐれだ!・・・。」って悪態をつかれますから・・・。普通に飛ばせるフライヤーに僅差でも良いから勝てれば、その先の改良が出来るって事でしょう?・・・。
  
● 本機の胴体のラインとキャノピーのラインは一致していません。よって上記の様なコクピットの付近の形状に成ってます。このキール型フレーム構造の場合は、他機種でも同じなんですが・・・其のままではラジメカが入らないんです。よって、最終的にはニッパーで上部のキール材は切り取る事に成ります。その為に・・・幅5mmに成るまで内部を肉抜きしました。此れを原寸図面作成中から決定しなければ成りません。とにかく自分の頭の中に、図面から読み取った情報をフルに活用し・・・立体の三面図を構築する所から始めなければ成りません。特殊能力の自慢じゃ無いんですよねえ・・・。自作モデラーさんなら誰でも出来る技術です。其れの年季が浅いか充実した深さかは、実践して検証した場数の違いで決まります。
  
● キール型フレームの優れている点をもう一つ・・・。胴体上部に開口部が多いんですが、此れは胴枠毎に開けてあります。本機の場合・・・最初からサーボの取り付け位置が決まっていて、外皮プランクを行う前に既にサーボの取り付けマウントも組み込んであります。其れが全て終わってから、外皮をプランクしています。本機の場合のメカハッチは、この上部の四つの孔しか無いからですよ。よってキールが入っているので、リンケージ用のフレキシブルパイプも先入れです。ロッドの出口のパイプは、斜めに削り落として胴体側面とツライチです。よって!・・・フィルム貼り込みにも全く支障が在りません。
  
● 水平尾翼の前縁側と後縁側に2mmのベニヤが埋め込んであるんですが、此れって単なる補強板では無いんです。ベニヤだけでこの角度なら、着陸失敗で地上においてグランドループに成った場合、下半角設定の水平尾翼の翼端を蹴とばす可能性もあるんですが、此れがベニヤだけだと最悪胴体の根元からへし折れる可能性も有るんです。よってベニヤの補強板に同じ角度の溝を掘り・・・ピアノ線に角度を付けて埋め込みました。此れにより・・・根元からは折れなく成ります。多分別の所が折れますが、其方の方が修理が楽に成るでしょう・・・。

● 何で水平尾翼を下半角設定にしたのか・・・。ネットの掲示板では散々言われましたけどね・・・。ファントムモドキだって・・・。知らない人の勝手な考察・・・本来の理由なんか解らんでしょうなあ・・・。長距離のナイフエッジ飛行を実現するのに、水平尾翼がフラットな一枚板の場合・・・機体は真っ直ぐ飛べません。ナイフエッジ状態の時の水平尾翼は、方向舵の役目に成ります。よって垂直尾翼は水平尾翼に成るんですが、オフセット状態なので揚力が片側極端に減るので、真っ直ぐ飛べなく成るんです。其処で水平尾翼に下半角を付けました。オフセットの垂直尾翼の反対側にも、垂直尾翼の代わりとなる翼が出来た事で、水平尾翼代用の垂直尾翼の当て舵が軽減されます・・・。だから下半角設定なんですなあ・・・。此れだけの下半角設定なので、言わばV尾翼と同じなのに、余計な垂直尾翼なんか要らんやろ!・・・じゃ無いんだなあ・・・。まあ・・・コンセプトを知らない外野さんのつぶやきなんで、空耳扱いしてますけどね(笑)・・・。

● レギュラー尾翼の垂直尾翼を省略して・・・水平尾翼を真ん中から折り曲げて、V型尾翼にすれば良い!って仲間内で吹聴し捲っているブログの教祖様と信者さん達が言ってる事だしね(笑)・・・。V型尾翼の本来の翼面積の計算方法と作図法を、このブログの教祖様は知りません。まあ・・・間違った知識なので、コメントで正してあげても良いんですがねえ・・・。此れは下手したら敵対行為と解釈されて、教祖様の命令を受けた武闘派の信者さん達から総攻撃をされる危険性もあります。こういうグループは放っといても良いですよ。その内・・・社会的に赤っ恥掻く事は目に見えています。

● 因みにレギュラー型尾翼をV型尾翼に変更する場合は、垂直尾翼を取り去り・・・水平尾翼を真ん中から折り曲げただけでは駄目なんですなあ・・・。もっとも簡単な作図法は、垂直尾翼の一番上の翼端の位置から水平尾翼と平行に線を引いて、片側の水平尾翼の翼端から、今度は垂直尾翼と平行に線を引いて・・・その交点から対角上に線を引きます。此れがV型尾翼の片側のサイズです。別の言い方をすれば、V型尾翼の開きの斜角は105度~115度と言われるのは、レギュラー尾翼からV型尾翼を作図すると、その角度の範囲で収まるからです。水平尾翼を単に折り曲げただけのV型尾翼はどういう挙動を示すのか・・・。尾翼の面積が足らないんだもの・・・飛行中の機体はダッチロール気味でコントロール不能・・・。何れは墜落ですかねえ・・・。速度が上がれば上がる程、コントロールは難しく成りますなあ・・・。
 
● まるでスロットイン加工ですな・・・。ボア君のⅠ型シリーズで散々苦労してフィルムを貼ったので、Ⅱ型は最初からスロット加工して、細かい方向修正や傾き修正を生地完成の状態でみっちり調整してから・・・思う存分!フィルム貼り込みをやりました。後はエポキシ塗って固定するだけですしね。必要に迫られてのスロット加工なんですよねえ・・・。
  
● 先に主翼の固定台を取り付けてしまいます。胴体側の翼の繰りに合わせて主翼を載せて、固定具合を調節する従来の方法では主翼の迎角を間違えたり、無理に固定して胴体や主翼が変形したりします。其れを防ぐには、主翼の取り付け部を角抜きして後から成形してはめ込んだ方が楽です。胴体自体が頑丈構造なので、こういった工作が可能に成るんですなあ・・・。そんな組立は邪道だ!・・・無動力のグライダーなのに、全備重量が重く成ったら飛ぶ飛行機も飛ばなくなってしまう・・・。まあ・・・言ってる事は一部合ってるので反論はしませんが・・・。

● 何の為に原寸図面を作図して、形紙取って部品を作るのか・・・。使用するベニヤやバルサの厚みとサイズ・・・比重計算の機体毎のデータを、当工房の自作機は部品レベルから残してあります。厚みがこの位ならば、全体サイズから、この位肉抜きすれば重さはこの位で収まる・・・といった計算も出来る訳ですが・・・。そういった基本的な構造のデータを採らないモデラーの方が可笑しい・・・。まあ、当工房に文句を付けるモデラーさんって・・・自作模型製作に必要な基本的な構造データを採らないんですかねえ・・・。其れって昭和のジェダイマスターの大御所なら、皆さん其々の基本データは持っておられるんですが・・・。
  
● 当工房は量産型試作機を作る場合は、必ず二機分の部品を作って時間差を設けて組立てています。一機は飛行データを採る為にテストフライヤー氏にお渡しして、もう一機はその飛行データに伴い・・・フライヤーさんからの要望を聞きながら部品をその都度改造し、組立てて行きます。本機の場合は主翼のみ三機分・・・。既に1号機が出来上がった状態で記事を書いていますので、組立ての工程が順不同なのはご了承ください。胴体側の角抜き部分を作図する為の下準備です。主翼を固定したら、胴体側面にケント紙を両面テープで貼り込みました。
  
● 劇的ビフォーアフターの日本庭園を模した個人宅の垣根造りを観て・・・此れは使える!って思いました。で!・・・本機にも採用・・・。垣根の材料、細切りの竹の代わりにバルサシートの細切りを短冊張り・・・。全体の貼り込みが済んだら、胴体から取り外して厚さ20mmのバルサシートにトレースします。
  
● このトレースしたバルサを糸鋸で切り出し、胴体の角抜き部分にはめ込むと・・・何という事でしょう!・・・上手い事出来たじゃ、あ~りませんか・・・♫♫🎵~🎵!・・・。ブログの教祖様の個人的で凝り固まった布教活動も必要なんでしょうけどね。信者さんはもっと広い範囲で世間を見渡す必要が有りますなあ・・・。ブログの教祖的存在は、その教えに共感する信者さんが決める事なんですが、教えを布教する側があぐらを掻いて真の神にでも成ったつもりなら・・・まあ・・・そのブログの崩壊は近いと思った方が良いですなあ・・・。教祖たるもの・・・常に精進あるのみ!・・・。武闘派の信者が出てしまうのは、どんな宗教にも共通してますけど・・・。新興宗教が暴走するのは、常に教祖と幹部的存在の信者さんのワガママが起こす、内部からの亀裂を防ぐ為の神の啓示で誤魔化してるだけなんですなあ・・・。グランド飛行場やらスロープサイトを仲間内で作った新興宗教で奪い取る行為・・・絶対に成功しません・・・って!。土地の持ち主が駄目って言ったらダメなんですよ・・・。青少年の育成とか、地域振興の為とか、心にも思って無い事をスローガンにして、地主さんを騙そうとしたって無理なんだってェ・・・。既に手配書が裏で廻されてるしねえ・・・。
  
● 主翼の前縁側を平角のダボピンにしたのは、調整がし易いからですよ。胴枠に丸い孔を開けて、主翼側にも丸ピンを刺して主翼をセットする場合・・・この胴体側の翼型のくり抜きを間違えたら基準が取り難く成ります。せっかくキット付属の原寸の三面図が在るのに、現物との状態が違うとどっちを信用していいのか解らなくて・・・更に胴体側の翼型のくり抜きを調整するのが正規の修正なんだけど、其れが面倒臭くて、ピン側を移動してしまうから主翼の迎角が狂って飛行性能に影響が出たりするんです。だから胴体側の翼型調整を最後にやった方が、主翼の迎角は狂わないんですよねえ・・・。作るの面倒臭いですけどねえ(笑)・・・。
  
● 胴体は緩い曲線です。其処にほぼ直線の翼型のブロック材を取り付けました。よって胴体の曲線よりブロック材がはみ出しているので、胴体の側面のラインに合わせて削る必要が有ります。更に・・・主翼はテーパー翼なので、翼端方向に翼の上面はプランクソートが傾斜しています。ブロック材の翼型面も平面ですので、この面も傾斜させないと綺麗に主翼が胴体に納まりません。此れだけは現物合わせ・・・。全ての基準は最初に決めた胴体側の前縁のピン受けと、後縁側のビスの固定です。此れを基準に主翼が隙間無くスムーズに納まるまで、翼型の面を削って行きます。削り過ぎない様に・・・マジックで全面を塗り潰してから少しずつ削れば良いですよ。バルサキットにも、こういった構造上の組立ての進化が欲しい所・・・。面倒臭い!構造も、其れが当たり前の組立て行程だと認識するのは、空物ラジコンの入門者です。最初から此れが当たり前なんだから、面倒臭いとは思わないでしょうなあ・・・。
  
● 中学の技術の時間にも使ったし、戦闘機の板金屋の時代も使ったし・・・ただし、現物はかなり高価なので個人では持てないので・・・代用品を作りました。此れなら材料はスチレンペーパーだけなので超簡単!。ただし角度調節もペン先の送り出しも出来ないので、オールマイティには使えません。まあ・・・個人の道具なんて、このレベルで良いんですよ。当工房で紹介している自作の工具を、金属板やら複合樹脂板やらで、もっとプロ的に複製して紹介しているブログの管理人さも居るんですよねえ・・・。「九州のど田舎の素人のカスタム屋よりも、精度の良い自作工具はこうやって作る!。」・・・って、ど田舎のカスタム屋ァ?・・・家の事やんか(笑)・・・。

● ただなあ・・・。精密重機を使って正確に作ってもなあ・・・。同じ様な高額の精密加工の重機を駆使しないと作れないんでしょう?・・・。同じ重機を購入する為に、モデラーさんは幾ら位の設備投資が必要なのか・・・。今後、数十年掛けて、数百万機の量産をするんであれば、その精密工具も減価償却が可能だが・・・たかだか個人モデラーさんが作る模型は、一生の内、数十機が関の山ですなあ・・・。大手メーカー並みの重機を個人で揃える事を推奨する方が可笑しいと思うのだが・・・。
  
● 本機用に新調したジェットスタイルキャノピーなんですが、半年に一回木村バルサに発注を掛ける際・・・80×40×900mmの物凄く硬くてバルサシートに加工出来ない、スーパーハードバルサを二本添えて貰っています。このハードバルサはラワンみたいに硬いので、業界では通称バランと言います。バルサキットを販売する国内のメーカーの開発部なら誰でも知ってる俗語です。主に木型に使います。高熱のバキューム成型にも耐えられる位に身が締まっているので、ポリ樹脂等で表面処理を行うと・・・木目が止まり表面がガチガチに成るので、綺麗に磨けば樹脂型と同じ状態になります。この定尺角材で頭を殴られたら・・・良くて下半身不随・・・悪けりゃ即死!・・・。悪い事に使わなければ、とても優秀なキャノピーの木型が出来るんです。

● キャノピーの枠が長くて細いので湾曲し易いんですがねえ・・・。此れもベテランモデラーなら、胴体側にビスで固定した状態で隙間を調節し・・・接着剤を満遍なく枠に盛ってキャノピーの成形品を被せ接着します。枠にキャノピーを接着する際・・・枠の木口にキャノピーの成形品を貼り込みますが、当工房のキャノピーには必ずキャノピーの切り木口も接着出来る、枠材には底板が付いています。こうすると・・・枠本体に隙間が無い状態で接着するので、仕上がった枠付きキャノピーと胴体側には隙間が出来ません。当工房の製作記事を観て貰えば解りますが、必ず枠には段差が設けてありますよ(Part-2に続く)