🐦 YF-22A (1/20)Scale ※ 二軸反転推進機構搭載

 
● 三宅優氏(空野彦吉さん)設計の(YF-22A)ライトニングⅡ型です。機首と機尾に其々一基ずつエンジンを搭載した二軸反転と呼ばれる推進機構を採用しています。近代の音速戦闘機は、主翼のスパンが短くコード(翼弦)が長い高テーパー比が多いので、ロール軸の反応がすこぶる速く・・・機体の挙動が機敏過ぎるので、初心者さん程欲しがる機種なんですが、初心者さんには飛ばせない部類に入ります。

● ところが!この空野さんのライトニングⅡ型は、二軸反転の推進機構のメリットであるジャイロ効果を利用しているので、プロペラの回転による機体の反トルク挙動がありません。原理は単純です。機首に搭載されたエンジンと機尾に搭載されたエンジンは、同じ排気量です。よって最大回転数を同期させて、機首側は左回転正ピッチ・機尾側は左回転逆ピッチのペラを使うだけで、お互いのエンジンの反トルクを打ち消して飛行します。よって、クセが出難く大変素直な飛行特性を持ったセミスケール機です。

 
● 空野さんのライトニングⅡ型には、色んなバージョン機が製作されました。グロー32ENG×2基・グロー25ENG×2基・グロー15×2基・・・他にも沢山の種類が存在しています。プッシャー仕様の推力偏向機能を搭載したライトニングもあります。それはまた後日紹介するとして・・・。

● 未来を予測する様に・・・近代戦闘機のセミスケール機を製作し続けた空野さんの戦闘機は、今や航空自衛隊に(F-35型)として配備される事となりました。現代は、普通にラジコン仕様のジェット戦闘機が、誰でも作れて飛ばせる時代です。しかし!満足に飛ばせるモデラーは、まだまだ一握りです。初心者さんほどカッコ良いジェット戦闘機を欲しがりますが、機体の挙動がそれを拒んでしまい・・・落としたら落としたで・・・「こんなん!飛ばん!ボロ!・・・もう買わん!。」と、自分の飛行技術を棚に上げて・・・飛行機の精にします。飛行機に人工知能でも付いていて、飛行機自体が考えてくれて初心者だなあって判断したら(笑)・・・、まあ、落ちずに着陸までフォローしてくれれば話は別ですが・・・。まあ・・・ね!。そういうラジコン飛行機が出現して来るのは・・・それも・・・トイラジ価格で買えるであろう時代は・・・もっと先の話ですよ。
            
● 原寸大の図面として起こす為には、何度も飛行テストをして得られた情報が無ければ・・・単なる飛ぶか飛ばないか解らない出た所勝負のタタキ飛行機にしか成らないのですが・・・、空野さんの原寸図面の動翼の作動角・・・指定の出力を使えば、必ず飛びますよ!の証明がされています。この機体の原寸図面の日付・・・見て下さいね・・・。今から27年前の日付ですよ。という事は?・・・既にその数年前にこの空野さんのライトニングⅡ型は飛行していたという事実です。更に・・・初期型のグロー32ENG搭載機は、もっと昔に製作されて飛んでます。

● 今から27年前って言えば・・・私は31歳・・・。私が29歳の時の航空ジャーナル誌に、(YF-22A)ライトニングⅡ型の量産型テスト機がロールアウトし、長期の耐用年数飛行に入った時期です。現在はステルス機能の充実した(YF-23型)が、再び注目を浴び始めましたが、当時・・・この開発競争に敗れてお蔵入りに成った飛行物体である事実・・・知っている人って何人位居るんでしょうか。