★ 猪ゴンで〜す!。


  ● 小倉西区にお店を構えていた光模型のご主人が昭和61年に要望されたのは、F3A型のスロープスタント・グライダーでした。多くのマニアの考え方は主翼を長くしたソアラータイプの機体でしたが、単純に考えて翼型と翼面荷重を無動力グライダー用に設定し直せばスロープスタント機に変身させる事が出来ると言うのに気が付いたのは、ブーガチャンを散々繰り返した20年後でした。普通に考えれば誰でも直ぐ気が付く事だったのですが、おかげで自分なりの構造と工作理論が身に着きました。
               


● オーナーの羽山氏です。小倉の模型店主のマスター・スーガが要望されていたフォルムに一番近い機体です。F3Aのキットメーカーの社員ならば、左右同じ高度でのローパスぐらいは完全に出来ないと笑われます。ブルーエンゼルとスーパーシクロリー・キュラ−レのジュニアクラス(40)の機体くらいは飛ばせないと社長にグチャグチャ文句言われますから・・・。昭和の息吹を感じられるマニアなら何機種分の要素が見え隠れする本機のフォルム・・・、解かりますよね?。

● ワイルドボア(猪ゴン)のコンセプトはとにかく猪突猛進!、真っ直ぐ飛ばないと意味がありません。色々な風速時にテストしてみました。水平尾翼の下半角角度から行けば垂直尾翼はもっと小さくても良いのですが、スロープパッシング競技で使える様にナイフエッジ状態を長くキープ出来る機体です。助手の「用意!。」の合図で既にナイフエッジ状態に入っていれば「ターン!。」の合図でナイフエッジ状態に入るよりも早くターンが可能になります。ただし・・・ナイフエッジの特性を熟知したマニアでないと使えない技術なので、スロープ入門仕立てのラダークラスの初心者には無理かもしれません。

  ● 平成15年以降に製作したF3A型のスロープスタント機は全部で7機あるんですが、わずか数年の間に自滅で消失お仲間さんに婿入り・・・残っている画像はこれだけなんですが、もう一機ぐらい画像が残っているかもしれません。まあ新しく作れば良いだけなんですけどね。

● 上記画像で生地完成の状態が、ワイルドボアの後期型試作機となります。(後期型試作機・量産型試作機の製作画像