Ask-8 (Alexander Schleicher) コクピット周りの工作 Part-39
 
● 通常の昭和と平成のバルサキットならば・・・ダイカット・レーザー問わず、キャノピーの枠材って言えばベニヤで組み・・・その木口に成形されたキャノピーを貼り込む・・・というのが一般的だと思います。そんな一連の右へ習い現象を根本から崩していたのがテトラ(丹菊モデルクラフト)のキットかなあ・・・。経年変化で反り返り易いベニヤよりも、厚みのあるバルサシートや木目を交差させて積層バルサで枠を組んだ方が、丈夫で軽量・・・おまけに反りが出難い・・・。テトラの前身・・・デュプロの商品名でプロポのセットを販売していたヒノデ電工の時代からのベストセラー・・・グライダーロビン・・・。キャノピーの枠はバルサでしたなあ・・・。工作構造と取り付け方の基本は、本機の改造と同じ・・・。
 
● コクピットのキャノピー枠の固定方法は色々と在るんですが、本機の場合は独特な固定しか使えません。スケール重視のキット内容の為・・・かなり玄人向けのキャノピーの固定を解説してあります。しかしながら・・・この固定方法では、初心者には対応が利きません。初心者には飛ばせないけど作れるモデラーと作れないけど飛ばせるモデラーが居ますので・・・どちらにも作り易く基準の取り易い方法を紹介します。

● 本機のコクピット前方は細いベニヤ製の枠をグラス製コーンの縁に貼り込んで、機首内部を広く取ってあるんですが、キット製造元のホームページを観ると、搭載メカを胴体の側板付近のあらゆる隙間に埋め込み・・・スケールピッタリの人形を搭載する為の艤装に拘ってるモデラー画像を多く見ました。実機(ASK-8)のインストパネル(計器盤)は、コクピット前方のノーズコーン内の奥の方に設置してありますが、模型機で此れを先付けすると・・・重心合わせのバッテリーもバラストも搭載し難くなります。そこで本機ではキャノピー枠にインストパネルを取り付けますが、其のパネル自体がノックピンの代わりをする構造にも成ります。
 
● インストパネルが奥に取り付けられているのでスケール感はバッチリ!・・・なんだが、キャノピーの枠自体の強度が・・・無い・・・。実機はステンレスのパイプと透明アクリル樹脂の強固な素材で構成されたキャノピーなので、それ自体で形状を維持する事は出来るのだが・・・。そこで本機では画像の様にバルサオンリーで構成したオリジナル機よりも強固な造りとしています。
 
● 流石!海外のモデラーさん・・・造りに・・・メカの搭載に・・・凝ってますなあ。操縦桿を差し込む孔を確保する為に・・・そしてシートを取り付ける為に、搭載メカはコクピット前後に振り分けて配置・・・。パイロットを搭乗させたら・・・ほぼ・・・搭載メカは見えなく成ります・・・。
 
● 受信機バッテリーは機首のノーズコーンの左右に振り分けて搭載・・・。そりゃそうだろうなあ・・・このサイズならおそらく単二型バッテリーを並列で二つ繋いで・・・此れ重心合わせのバラスト兼用でしょうなあ・・・。もう一つ・・・やっぱりキット指定の鉛の割ピンヒンジじゃ無理だったのかなあ・・・。ユニバーサルヘッド(ナベ頭)のビスの頭を飛ばして寸切りビスとし・・・両側からダブルナットでシャフトを固定・・・。くり抜き穴も指定より大きく改造してるし・・・。まあ・・・普通に考えるなら解る事なんだが、寸切りシャフトの長さの分の倍をくり抜かなきゃね・・・シャフトは通せませんし(笑)・・・。
 
● このキャノピーの枠・・・前後とも固定式のノックピンなのに、どうやって取り外すんだろう・・・。普通に考えれば博士にボロカス言われそうだなあ(笑)・・・。普通は前方ノックピンで後方はスライド型のノックピンってのが一般的に、プロ仕様で恰好良くインスタ映えしそうなんだが・・・。本機は両方ともノックピン・・・いや前方は半円形の胴枠型のピンとも言えますなあ・・・。半円形にした事で上下のガタと左右のガタの両方が無くなります。

● 何故に後方のヘッドレストの一部が斜めに盛り上がっているのか・・・。此れが本機のキャノピーラッチの特徴・・・。キャノピーシートが取り付いたと仮定し突っ張り棒を入れた状態でコクピットを外す手順を紹介しましょう。まずは後方のコクピットを持ち上げますが、胴体側の胴枠との間に隙間が出来ました。
 
● コクピットの後方を持ち上げたので、前方の半円状のノック板が外れました・・・。今度はコックピットのヘッドレスト側を胴体胴枠にピッタリと合わせます。此れで前方ノック板が完全に解除された状態です。後は上方にキャノピーを持ち上げればコクピットは外れます。コクピット前方は半円状のノック板で完全固定・・・後方は上下スライド型のピンガイドで固定する、変則の三点支持式の固定方法です。造りは面倒臭く見えますが・・・ピン打ちしないので細かい調整等が要りません。
          
● PVC樹脂のノックピンがカギ型なのは、こういう理由が有るんですなあ・・・。ノックピンの上部はキャノピーの固定・・・。スライドさせないとコクピットが外せないので、こういう形状の凹み具合なんですが。この角型の変形溝に樹脂製ノックピンのビス止めした角型の本体が完全に嵌り込む事でコクピット後部のヘッドレストフレームを安定させています。ベニヤで作っても良いんですがねえ・・・別に厚みのあるバルサで作っても同じ事なんで・・・。だったら厚さ5mmのスチレンでも出来るじゃん!って気づいたモデラーさんは遠慮なく実践してみましょう・・・。まあ・・・そういう汎用をするモデラーも出るだろうと、敢えて5mmのバルサを使いました。
 
● コクピット後方をビスで固定すると・・・この枠本体は完全にロック状態と成りました。この状態を維持したまま・・・胴体のラインに合わせて、はみ出たコクピット部材を少しずつ削りながら成形していきました。最終的にサンドペーパーで微調整をすると、画像の様に胴体の外部ラインにピッタリ沿ったキャノピーの枠が出来上がります。

● でもなあ?・・・成形されたキャノピーシートを枠に貼り込むのに、胴体ラインとツライチだったらシートの厚み分はみ出しちまうんじゃねえかあ?・・・。まあ・・・ね!全文を読み飛ばしちゃったモデラーさんには意味が解らない・・・。不思議な製作者の記載文に・・・何時でも突っ込んでやるぜい!って意気込んでるかもなあ・・・。

● こういう早とちりな天邪鬼さんもネット普及後のモデラーさんに多いんだなあ・・・。天邪鬼さんは、実物機のキャノピーの構造を知らないんでしょうなあ・・・。此れだけネットが普及してんのに・・・。成形キャノピー本体を取り付けてる金属製・・・もしくはカーボン等の複合材料成形枠には、キャノピー小口をはめ込む段付加工してあるんだが・・・知らないのかもしれないなあ・・・。当工房の動力機・・・グライダー・・・コクピットの中にメカ搭載の場合も多いので、確実に外れてくれんとあきません・・・。よって枠に段付加工をしてキャノピーをはめ込む加工を行います。もちっと待って・・・次の画像が掲載されてからぶ~垂れてくれい!。
          
● ホームページ開設以来・・・時々メールが有るんですが・・・、当工房ではグローエンジン・ガソリンエンジン・ジェットエンジン等の修理や販売は行っていません。画像は今から三十年近く前のジェットタービン・エンジン搭載機です。着陸して減速中なんですが、エグゾーストから炎が噴き出してます。当時はタービンジェットの燃料はプロパンガスの時代・・・。現在のJP-4燃料(精製度は灯油よりも落ちる)が主流に成る以前・・・発売当初はプロパンジェットだったんですなあ・・・。よってグロー系燃料を扱っていた時代のまんま、このプロパンジェットを扱うもんだから・・・咥えタバコでガス燃料注入中に、不注意で漏らしたプロパンガスで顔面火だるまに成る大馬鹿モンのモデラー多数・・・。格納庫の中で咥えタバコでジェットエンジンを分解する様な大馬鹿モンは独りも居なかったが・・・模型世界には大勢居たって事ですなあ(笑)・・・。

● 着陸滑走中だから・・・スロットルを絞れば不完全な燃焼ガスが引火して炎が出てる当たり前の状態だ!って思うのは、ど素人さん達だあ~・・・。まあ・・・このエンジンの持ち主さんの認識不足と調整不足・・・。運よく着陸出来て、広い滑走路のど真ん中で停止してくれたから自損事故の火だるまだけでの物損で済んだが・・・この飛行機が滑走路端の枯れ草地帯やお仲間ピットに飛び込んで・・・更に酷く壊れていたら・・・「まだ調整が済んでないんですよおおおお・・・。」ってな言い訳を、ニコニコ笑顔で言われたくはないわな・・・。九州のどこぞのEDFモデラーさんが、ハイオク灯油燃料のタービンエンジン買いましたああああ!って、自慢げに自分のブログで紹介してたけど、成りは小さいが構造は実機のエンジンと全く同じです。扱いは厳重注意で行ってくれい!。人に当てた・・・車に当てた・・・民家に飛び込んで火事に成っちゃった・・・そういうシュミレーションを自分でちゃんとやってから扱いなはれやあ・・・。発火の危険度はリポ・バッテリーと然程変わらないんだから・・・。トンヅラするんじゃねえぞ!・・・。ブラックマウンテンキリシマのお仲間さん?・・・。
 
● コクピットの前後の胴枠に合わせて形紙を合わせ形状をトレースしました。このトレースした形紙は、段付加工されたキャノピーシートの厚み分を差し引いた寸法で仕上げますので、約2mmを周囲から切り落とします。当工房のオリジナル機種のコクピットは粗・・・段付きのコクピットにキャノピーをはめ込んでありますが、仕上げが楽に成る理由と・・・キャノピー本体が衝撃でも割れ難くなるので採用しています。
 
● 厚さ5mmのバルサの棒材を組み合わせて枠を作ります。その枠材に形紙を載せて外側の周囲をボールペンでトレースし、余分な面をノコギリで落としてから、サンドホルダーで仕上げます。今度は内側の加工ですが・・・幅5mm位を残して全て削り落としましょう。底板のバルサは何れ切り落としますが、ペーパー掛け時の補強材なので残した状態で仕上げています。
 
● 段付した内枠を取り付ける時は、上下左右に振り分けて平均2mm前後の段付状態とします。此れはキャノピーシートの厚みにも寄るんですが、真空成型されたキャノピーは何処の小口も一律同じ厚みとは限りません。よって胴体のアウトラインからキャノピー小口がはみ出すと仕上がりが後で気に入らなくなります・・・。この感情は・・・モデラー自身が皆持ってるものでしょうね・・・。よって厚み1mmのキャノピーシートに対して、段付の深さを2mmにしておけば・・・引っ込む事は有っても出っ張る事は無いので、仕上げの段階に枠の肉盛りがやり易く・・・仕上がりも実物機っぽくて良いと思いますよ。
 
● キャノピーの側板下部の段付きレールも取り付け完了です。ですが・・・この単純な直線の棒・・・。直線に見えますが、微妙な胴体のアールに沿って湾曲しています。その調整で一番出来不出来の優劣が決まるのもこの部分の工作・・・。前後の大きなアール面なんて、どうにでも誤魔化せるんですけどねえ(笑)・・・、流石に緩いカーブの曲線は・・・難しいかも・・・。理由の解らないネット物知り博士は、飛行場で昭和の百戦錬磨のジェダイマスターに教えを請いなはれやあ~・・・。知った被って適当に相槌なんか打ってると・・・教えてくれないよ。「あああ~あああ~!平たく言うと・・・あそこのページの〇〇さんみたいな事ですね?・・・。」って、如何にも知ってましたよおおおお・・・・っ的な知った被りすると、二度と教えてくれなくなるぜい!。ただ・・・そのどこぞのページの〇〇さんを例題に挙げても、大御所さんは知らないってえ(笑)・・・。ネットサーフィンなんか面倒臭くてやらないし・・・。

● 当工房の受信メールには、こういったネット被れの博士みたいな初心者さんの質問の仕方に苦言を呈する大御所も多いですなあ・・・。知らないから教えて欲しい訳じゃ無いみたい・・・。飛行機の事は知らないけど・・・詳しく知ってるネット上のモデラーさんを僕は大勢知ってるんですよおおおお・・・。だから対等に扱って下さいよおおおお・・・って、言葉に出して言えば良いだろうが!。だから嫌われるんだぜい?・・・。他人のフンドシ・・・綺麗に洗って身に着けてばかりいるから、何処が汚れているのか見分けが着かなく成ってるのがネット物知り博士の現状なんだそうですなあ・・・。○○さんがああああ~・・・って言ってる割には、その○○さんの技術を実践しないまま例題にしてしまう・・・。だから的が外れた受け答えになるんだぜい?。他人の知識を広く浅く拝借するんだったら、自分で実践して結果を出してから知った被れば良いんじゃないだろうか・・・。っと大御所がぶ~垂れとりますよ・・・。
          
● いよいよ成形キャノピーシートの切り出しです。段付コクピットの威力がお解かり頂ける時がやってまいりましたあ~・・・。当工房のオリジナル機ならば、同型のキャノピーは数個用意してあるので気に入らなければやり直し・・・も出来るんですが、本機の場合は此れ一発のみ・・・。当工房の場合、この成形キャノピーは切り出し前のボックス型を直接オーナーさんにお渡しして、自分で好きな様に切り抜いて貰っています。此の時に同じショットから成形したスペアの成形キャノピーも渡してるんですがね・・・割れたら自分で修理する時にスペアが在ると便利だから・・・。

● で!・・・思うんですが、大手メーカーさんはどうしてスペアを入れないんだろうか・・・。このキャノピーの切り出しって作業は、それ相応の工具が無いと綺麗に切り出せません・・・。昭和の黎明期なら、個人経営の模型店でなければこういったハイソなキットは手に入らなかったので、初心者さんにはお店のオヤジは進めませんでした。ところが今の時代・・・ズブの初心者さんがタービンジェットのラジコンジェット戦闘機をネットで購入してしまう時代・・・。そういうモデラーの背伸びしたブログを観る限り・・・精巧なコクピットは仕上げているモノの・・・成形キャノピーの縁の切り出しの、そりゃ!もう!粗い事・・・。どんなハサミを使ったのか?・・・それともネットで情報を集めて、ホットナイフで切り抜いたのか・・・。どちらにしても切り口が甘く、波打ってましたなあ・・・。
 
● 画像に見える成形キャノピーの中のライン・・・此れは大方の切り取り線を筋彫りという技術で付けてあります。所謂・・・キャノピーの成形型に凹んだ細いラインを引き・・・所々に成形型の内側に向かって小穴(吸出し孔)を設けて吸引・・・。成形のシートが冷えて硬化するとこの筋彫りの線が形成される、意外と加工が難しい型職人の高等技術とも言えるんですなあ・・・。って事は、このキャノピーの成形型の中は、一部空洞が設けてあるって事なんだが・・・。此れを素人さんが適当に作ると、せっかく流線形で仕上げた型が変形してしまったりしますので、安易な考察で実践すると成形品は歪む・・・木型(成形型)は潰れる・・・大惨事に成るでしょうなあ・・・。動画サイトなんかで駆け足で解説してるけど、額面通りに初心者さんが数十分でマスターできる技術でもない・・・。
 
● この筋彫りの内側のラインに沿ってマスキングテープを貼り込んで、周囲の余分なシートを切り落とします。本機のオリジナルの解説では、主翼の前縁付近のフィレットもこのコクピットと一体のキャノピーが兼用する様に指示されているんですが・・・。本機の場合は此れを別のブロックで作り直すので切り落とします。筋彫りのライン上を切り抜ければ確実にピッタリと合うのかというと、そうでも無いのがこういったダイカット・キットのアバウトな所なんですなあ(笑)・・・。多分・・・一発切りでは必ず失敗しますよ。切り過ぎて・・・あれ?小さく成っちゃって、コクピットの枠に沿わないじゃないかああああ!って、発売元をお仲間掲示板で罵る羽目になるかもなあ・・・。
 
● こういうグライダーのキットの場合・・・予め胴体のアウトラインの仕上がり寸法が決まってるんですが、購入したモデラー諸氏の加工手順・・・組立手順によっては、筋彫りのラインに沿わなくなる状態が出て来るんですなあ・・・。結局の所、組立てる側のモデラー諸氏の技術の差が大きく現れた結果が、上手く組めるか・・・途中で諦めてフリーズしてお蔵入りに成るのかが決まります。要するに解説書や組み立て説明書には無駄な情報は記載していません。組立説明書の文章を聞き洩らさず読んで理解し・・・記載されているイラスト図面や写真等を見比べて、接着する前に・・・加工する前に・・・仮組して確かめる習慣を身に着けていたら、其れが当たり前になるので、苦にも成らずに覚えられますよ。カスタム屋さんなんて自分で適当に作ってる様に見えますが、基本的な組み立てと構造は・・・キットを作り倒して来て、満足できないからオリジナル工法に移行してるだけで・・・皆さんちゃんと知ってます。だからキットよりも丈夫で綺麗って言われるんですがねえ・・・。
 
● 少しずつ・・・少しずつカットしながらの作業です・・・。段付きコクピットと聞いて、当工房の特別な加工と思ってるモデラーも多いかと・・・。でもですなあ・・・作業工程を観て何も気づきませんでしたか?・・・。段が付いてるからオリジナルキャノピーのカットラインを小さくしてるって思ってるモデラーが多いかと・・・。胴体のアウトラインとキャノピー成形シートの外面をツライチにするには・・・コクピットをキャノピーシートの厚み分小さく作る事が必要なんですが、実はこのキャノピーの木型もシートの厚み分小さく削り出してあります。ところがですなあ・・・このキャノピーを機首方向から見ると、上部のアールを含む台型に見えませんか?・・・此れに気づいたモデラーさんなら、木型の作りに光明が見えたかも・・・。木型造りが少し楽に成ったかも知れませんね・・・。ただし、機首方向から見ても木型の法則に気づけないネット物知り博士には・・・無理かもなあ(笑)・・・。側面から見ても法則は同じなんですがねえ・・・。博士達には無理かもなあ・・・。
 
● う~む・・・根本的に成形キャノピーのアールが、合うとらんがねえ~(笑)・・・。「トンビさん!HANGER-3のライハーのキャノピーは枠にぴったりはまるのに、何で此処のキットの成形キャノピーは合わんのかなあ・・・。」・・・???。さて!・・・何で合わんのでしょうなあ・・・。考えられる事はただ一つ・・・。部品一つ一つのマニュアルって言いますかなあ・・・。確実な其れで決まり!っていう確定した勘合部品を作らないから、量産するとこうなっちゃうんですなあ・・・。まあ・・・こういう不具合に対応出来るのもカスタム屋さんの特徴なんですがねえ・・・。あまりにも本機製作のブーイングが増えたら、ぴったりフィットの木型を作って有料で分けてあげても良いかなあって思ってます。

● 多分・・・キャノピー木型と本機のキットを別々に作ったから合わないんじゃないかなあ~って思います。まあ・・・キットメーカーではよくやってる作業工程ですからね・・・。右へ習い!・・・の悪影響がこういう量産品には頻繁に起きるんですなあ・・・。此れは昭和の国産キットでは少なからず起きた事態なので、当時のモデラーさんは此れがメーカーのミスだって思わなかったんですなあ。明らかにミスなんですがねえ・・・。

● 当工房のオリジナル機種の製作記事を読んでみましょう・・・。メーカーの製作手順とは明らかに違ってます。まあ・・・その工作手順を知らないモデラー諸氏からは、無駄な作業・・・って揶揄されるんですがねえ・・・。言い換えるとですなあ・・・コクピットのキャノピー枠を作ったら、その中にピッタリの木型をはめ込んで胴体全体のラインを眺めながら微調整して、今度はキャノピー成形用の木型にする為に追加の木部を増やして仕上げるっていう作業工程を行ってるんですが、この木型でキャノピーを成形するとコクピットのキャノピー枠にピッタリはまるのは当たり前って事でして・・・。誰が作業工程を真似しても同じ結果にしか成らんのですがねえ・・・。何故にこんな合わないキャノピーなんかに仕上がるのか・・・解らない・・・。一つのメーカー側のミスとして、量産品が出来上がったら無作為に一機分抜いて組み上げてみれば、こういった不具合は早期に発見出来るんだけどなあ・・・。有名に成って・・・キットを作れば作った分だけ売れ捲るってメーカーさんてのは・・・。少々不具合が在っても海の向こうのモデラ―だから、自分で何とかするやろ!って踏ん反り返ってたら・・・多分苦汁を舐めたモデラーは二度と購入しません。

※ 昔から言われてる事なんですが、メーカーが手を抜くとお客は最初の一機は買うんだけど、二度とそのメーカー品は買わない・・・。其れだけじゃ無いんだなあ・・・。当時のコミュニティはクラブの専用飛行場・・・。口コミで言いふらして廻る・・・。しかし・・・その逆も有るんですなあ・・・。自分の購入した飛行機を褒め捲る・・・。正確に出来たと飛行場で振れ廻る・・・。結局の所、メーカーさんがストレス溜めながらの渾身の新作ってのは、モデラー受けが良いんだなあ・・・。ネット普及後の個人運営のプライベートワークスさん・・・こ自分でレーザー加工機を購入して専門誌に広告出して・・・さあ!現在・・・何社残ってんだか・・・。レーザー使えば誰でも簡単にベストセラーのキットは出来るのか!・・・。さてさて・・・一財産築けたプライベートワークスさん・・・のその後が心配・・・。長年勤めた安定職を辞めてまで、趣味だった模型飛行機のメーカーに成ってはみたけど・・・航空法改正の影響は暗い影を落とした筈・・・。世の中のオークションサイトやら中古品のネット販売やら・・・レーザー加工機の数があまりにも多過ぎるなあ・・・。ちょこっと今の模型業界が心配だ!・・・。(Part-40に続く)