Swaissair(MD-11)(出所不明の中華製)販売元(netshop=skyliner38)Part-9
 
● さっきまで寸法取りで使っていた形紙を、抜き取った作図面に戻してセロテープで固定しました。この状態から、今度は作図面全体を使って真円抜きの為の形紙を作ります。内側の円の上下に出っ張っている所・・・此処を基準にトレースします。その為に12角形を止めて単純な6角形にしたんです。
 
● 形紙はマチ針で固定して動かない様にします。上下に基準と成る出っ張りが有るので、全体のトレースが出来ないと思ってる方・・・。見方を変えれば良いんですよ?・・・。一辺だけ横に形紙をズラせばトレース出来ますよ(笑)・・・。
  
● ・・・あれ?・・・今回の此処までの作業で、使わなかった専門工具は何でしょう!・・・。糸鋸盤・・・使ってないよなア・・・。このシートの繋ぎなら・・・糸鋸加工が要らないんですなあ・・・。中身を抜くのもカッターナイフ・・・外側を切るのもカッターナイフだけで大まかな加工が出来ちゃうんですなあ・・・。何で可能なの?・・・。6角形に繋いだシートの木目を観て下さいね?・・・。カッターナイフは木目に平行ならスムーズに加工出来るんですが、直角に切ろうとすると材質によっては、木口がささくれたりするでしょう?・・・。この組み方なら、カッターの刃は比較的スムーズに切断出来る状態となります。

● 中身を抜く時はボールペンでトレースしたラインに、垂直に丸いサンドホルダーを充ててゴリゴリといった感じで削れば良いんです。外側も同じ・・・今度は平面のサンドホルダーを同じ様に垂直に充ててゴリゴリ・・・。糸鋸盤を使わないので、隣室で奥様とお子様が就寝中でも加工が出来るんですなあ・・・。此れも一つの加工の方法といった所なので、覚えておくと便利ですよ。

● 今回の材料は全て3mmバルサ・・・。二枚使って余りが出ました。簡単に加工するなら幅80mmの定尺では足らないので、シートを継ぎ足して丸く抜く・・・すると二基分に必要なシートは3枚必要です。定価でも一枚¥250もするシートです・・・。今回木村バルサに30枚発注したけど、このシートは特注率10%増し材だから・・・定価品よりも高いです・・・。ならば出来るだけ大事に使いたいので、その加工の段取りにも気を使います・・・。1~2個なら差はあまり気に成らないですけどね・・・。数が増えれば増える程・・・捨てる部分は減らしたくなって来る・・・。
 
● やっぱり・・・二基分を切り出すと、此れ位の切り屑は出るんですよねえ・・・。此れを更に削って仕上げると・・・壮観ですなあ・・・。此れがEDFの単発胴体なら・・・二機分・・・。70mmダクトなら何処にでも搭載出来ちまうぜい(笑)・・・。本気で4セル仕様のタイガーシャークを作ろうかなァ・・・。スチレン構造にバルサプランクの機体なら、リトラクト仕様でも生地完成300グラム前後だし、フィルム貼ろうか・・・胴体だけならマイクログラスにラッカー仕上げでも良いなあ・・・。って夢が広がる現実味のある妄想です(笑)。
 
● 部材の積層には白ボンドを使いました。積層する時は一枚ずつ、継ぎ目をズラして貼り込み、スプリングバイスで圧着・・・。本体への取り付けは、エポキシ30分硬化用を使いました。貼り込む基準は本体のインナーダクトと積層部材の内直径70mmです。若干ですが、積層部材の方が直径を小さくしましたので、仕上げる時に段差を取ります。逆に大きかったら・・・目も当てられない大失敗なので、最初からやり直しです・・・。こういうシビアな工作が、外部吊下げポッドの製作を難しくしているので、作れるモデラーと面倒臭がり屋さんのモデラーが、ハッキリと分かれてしまうんですなあ・・・。何処かの国内メーカーさん!汎用ダクトのレーザーキットでも作ってくれんかねえ!・・・。ベニヤの骨組みセットだけでも自作モデラーには、有り難いと思うんだが・・・。まあ、極めた世界なので大して儲からないとは思うんだが・・・。
 
● ふううううう~・・・!。やっとダクトの完成ですなあ・・・。この加工が一番時間が掛かりましたなあ・・・。見事な円筒形の翼型構造でしょ?・・・。吊下げ式のエンジンポッドが翼型構造なのは、このポッド自体が円周全体で揚力を生むからなんですよねえ・・・。よって常に同じ圧力でポッド本体を外側に引っ張ってます。此れが無いと吊下げポッドは、主翼から延びた細いパイロン上で安定しません。そう考えると・・・如何に38親分のグラスポッドが、不安定なのかお解かりでしょう?・・・。ポッドの周囲が歪だし・・・。

● 別に・・・航空機の専門学校で学ばなくても、模型飛行機を長年造ってれば誰でもある一点に気づくんですよねえ・・・。飛行機のあらゆる部分が、全て翼型で構成されてるって事に・・・。胴体を上から見れば左右対称の翼型なので、飛行機が前進すれば気流は必ず前方から後方に流れます・・・。要するに胴体は左右に同じ圧力で引っ張ってるんですなあ・・・揚力で・・・。だから胴体は中心線を基準に左右対称に作れ!って言われてます。この胴体が左右どちらかに曲がってると、垂直尾翼は真っ直ぐ取り付けられませんし、常に胴体の翼型が左右とも違うので、クセが出てしまう…。当然の結果なんですなあ・・・。

● だからバルサキットを作るモデラーの得手不得手が、完璧に現れるのが胴体なんですわ!・・・。レーザーキットだから、猿でも正確に組める!・・・なんて記載してたお馬鹿なブログが有ったよなあ・・・。お猿さんに左右対称に作る意味が解るんかいナ・・・。治具を作って組むのは、ど素人の作業だ!・・・なんて、書いてたネット物知り博士のブログも有ったよなあ・・・。この博士の脳みそは、お猿さんレベルって事ですな!(笑)・・・。主翼を正確に組める治具が付属したレーザー加工のキットが有っても・・・胴体が左右で僅かでも歪んでたら、あんまり意味が無いって事態なんですなあ・・・。何でクセが出るんだあ?・・・の根本が解って無いんだもの・・・。
 
● さて!・・・っと!。この糞重てェ~グラス製の垂直尾翼・・・軽量構造の模型用サイズに作り直します。後で掲載しますけど・・・この垂直尾翼のサイズは、実機とほぼ同サイズ・・・。38親分は入念なる検品の意味を履き違えてるみたいですなあ・・・。実機の強大なるターボジェットエンジンに比べれば・・・この模型用ラジコン機に搭載するパワーソースは、非力なモーターでっせェ~・・・。

● 実機のサイズを本機の模型サイズに換算すると、この模型機の全備重量は優に50㎏位に成るので、其れを飛ばす推力を得るには本格的なジェットエンジンを搭載する必要が有るんですが・・・。本機のパイロンとエンジンポッドは、其れに対応出来る構造を持っておりません。よって軽量化・・・する訳ですが、今度は其れに見合うパワーソースが存在しても、コンピ~たあ制御の三軸ジャイロを搭載していない本機は、この実機サイズの忠実なスケールダウン仕様の垂直尾翼の面積では、自律安定能力が乏しい訳ですなあ・・・。

● では!・・・どうすれば自律安定能力の向上と機体の直進能力を上げられるのか・・・。単純な事ですがねェ~・・・垂直尾翼の面積を模型サイズに拡大すれば良いだけの事・・・。世の中の大手のメーカーさんが販売している大戦スケール機やらジェットスケール機だって、購入するモデラーには解らない様に自律安定能力を向上させたセミスケールに設定し直しています。自作するモデラー諸氏も、その点は熟知してるのでカッコイイ実機みたいなスケール機を作っても、ほぼセミスケール設定です。その方が飛ばし易いから・・・。其れに気づいて無いのは上記の親分さんとネット物知り博士のみ(笑)・・・。もし!このサイズの垂直尾翼で本機をカッコ良く飛ばそうと考えるなら、パワーソースは5倍以上の推力が出せるエンジン也・・・モーター也を搭載する必要が有るんですが・・・こんな好い加減なパイロンとポッドの構造ではねえ・・・。無理やろなァ・・・。
          
● 取り敢えず・・・本機のこの垂直尾翼の側面形を作図してみました・・・。如何にこのお飾りみたいな補助エンジンポッドが、空気抵抗のお手伝いを誘発してるか解りますなあ・・・。この長い筒に70mmダクトを入れる?・・・。38親分は補助エンジンの意味も履き違えているみたいですなあ・・・。メインの二基のエンジンでは推力が足らないから、補助エンジンも使って離陸します~・・・加速します~・・・って場合は、ちょこっと推力のお手伝いを~って低い回転数では、ピッチ軸の姿勢が崩れるんで余計に機体が安定しません・・・。よって同等の推力かそれ以上のハイパー推力を捻出できるパワーでなければ意味が無い・・・。だったら、この形状の補助エンジンのダクトでは使えないって事ですよ。
          
● 本機の全長は約1,7メートル・・・。で!このサイズの垂直尾翼・・・。初心者の飛ばせる様な機体フォルムじゃないですなあ・・・。まあ!・・・ベテランでも手こずる飛行機だろうなあ・・・。垂直尾翼が・・・小さく見えますなあ・・・。実際に実機と同じなんだから小さいんですけどね(笑)・・・。38親分のスペシャルなセールストーク通りに、補助エンジンポッドに70mmダクトユニットを搭載しちゃったら・・・推力は上がるが同時にテールヘビー確定・・・。だったら!機首の先端に重心合わせのバラスト積めば・・・って、全備重量をどんどん増やしてどうすんの?・・・って話しだ!・・・。いよいよこの主翼面積では揚力が足りなくなるぞ!・・・。このサイズの主翼で本機を作るなら、胴体は発泡ウレタンでもっと軽量に作るべきだ!このグラス製の胴体だけで1300グラムを越えてるんだぞォ~・・・。この機体の真の目的は・・・多分、店舗に飾るディスプレイ用の置物模型だった筈・・・。だったら手抜き工作満載の内部構造でも許される。其れをラジコン飛行機に!って考える方が可笑しいと推察するんだが・・・。実際に上海モデルショーの画像に登場してるんだなあ・・・ディスプレイ用で・・・。38親分!いよいよ!土下座ですね!。

● さて・・・困ったぞォ~・・・。どうやって軽量化するかなア・・・。このお飾りの補助エンジンポッドを取っ払いたいんだが、そうなるとこの機体は(MD-11)では無くなるしなあ・・・。まあ・・・上手く細くするか潰して楕円形にする方法もある・・・。飛行中は主に側面形しか見えないから、他人の誹謗中傷に耐えられる位の毛の生えた心臓の持ち主ならば、そんな輩は空気扱いに出来るんだが、飛行場で馬鹿にされたくない!って気持ちが全面に最優先なモデラーだと、此れでは納得しないでしょうなあ・・・。でも!・・・ミテクレうんぬんよりも、ラジコン飛行機は飛ばなきゃ単なる自分のピットブースの客寄せパンダにしか成らないし・・・。其処をどう処理するかなあ・・・悩むぜい!・・・。
          
● まずは・・・模型用セミスケール設定に変更してます。垂直尾翼(バーチカル&ラダー)を、15%程大きくしました。この意味の無い補助エンジンポッドの空気抵抗とラダ―面積の少なさが、この機体の直進性能を低下させています。主翼も水平尾翼も後退翼なので直進安定性は良いのですが、胴体の太さの割には垂直尾翼の高さが足りません・・・。実機ならば格納庫の加減もありますので、この高さでも良いとは思うんですがねえ・・・。
          
● 更に・・・この補助エンジンのポッドの直径を60mmまで細くして、インテーク側を極力アールで対応して小さくしています。所謂ダミーポッドにする為です。よって全体的な垂直尾翼の面積に変化は無いんですが、ポッドが細くなった分垂直尾翼の面積が増え・・・抵抗も少なく成りました。ラダーの面積も増えたので、大きく作動させる必要が無くなりましたし・・・リブ組のバルサプランクの為、本機オリジナルグラス樹脂のムクで作られているラダーの10%程度に軽量化出来るでしょう。
 
● 垂直尾翼の形状についての考察なんですが・・・画像の二機種の垂直尾翼は、幅は然程ありませんが高いのが特徴です。この垂直尾翼の性能面での特徴なんですが、幅が広くて高さが低い場合は、胴体下部にも垂直尾翼の代わりと成るベントラルフィンを設ける場合が多いです。しかし・・・この胴体下部にフィンを着けると、機体のストラットギヤを高く設定する必要があります。しかしこの機体は垂直尾翼が高く設定してあるので、胴体下部のフィンが要りません。要するにストラットギヤを短くする事が出来るんです。よってギヤの支柱が短い分収納が楽ですし、胴体が低い分機体への乗降が楽に成ります。

● そういう観点でホンダのビジネスジェットを観てみましょう・・・。エンジンを主翼の上面にパイロンを介して取り付けたお陰で、ストラットギヤを短く出来ました・・・。エンジンは主翼の上面に有るので、専用の昇降ダーリーを主翼の前後から差し込み作業の足場が作れますし、格納庫の中の水銀灯の灯りを満遍なく使えるので、整備員にとっては大変整備がし易いと思います。じゃあ・・・翼下は低いので作業がし難いのかと言えば、流石!元が車屋さん・・・。車両整備用の台車に座ったまま潜れます。此れがですなあ・・・通常の高さだと、翼下の整備はほぼ中腰なので・・・腰痛持ちには地獄なんですなあ・・・。言い換えれば、車両整備のプロさん達が、飛行機を作るとこう成りますよ!の見本みたいな仕様です。よって・・・機体の最大高が同サイズの他機種よりも低いので、小型機専門の航空会社の屋根の低い格納庫にも入庫出来ますので・・・日本国内のみならず、世界中の航空会社への売り込みが可能って事ですね。下手すりゃ・・・個人でも看板屋さんなら持てるかも(笑)・・・。何故かって?・・・看板屋さんの作業場って天井が高いですよ・・・高さが6~7メートルなんかザラですから・・・。
 
● 本機のグラス製モノコック構造の垂直尾翼なんですが、ラダーサーボの取り付け位置から直線でロッドが引ける様にしたのは認めます・・・。ところが!搭載出来るマイクロサーボの類が、数種類に限定されるんですなあ・・・。多分サーボサイズは超マイクロサイズの部類(20×25×9mm)より小さくないと搭載不可能でしょうなあ・・・。この手のサーボのトルクって1キロ無いんじゃなかったかなあ・・・。其れもロッドが0コンマ数ミリのピアノ線をアジャスター無しのゼット曲げなんだもの・・・。無茶苦茶だわ~・大型ラジコン機の動翼作動用に搭載するサーボじゃ無いでしょう・・・。ラダー自体が標準型サーボの重さと変わらない位に重いので、フラッターが始まったら、この超マイクロサーボじゃ抑え切れません。

● よって・・・改造する垂直尾翼には、トルクが少なくとも1,5㎏を有するサーボが搭載出来る様にリンケージロッドを少し長めに取れる様に配置しています。更に・・・サーボ室は片面プランクなのは本機オリジナルと同じなんですが、両引きが出来る様にリンケージします。両引きならフラッターの発生を極力抑える事が出来るからです。片引きのリンケージで、何故フラッターが起き易いのかって言うとですねえ・・・。サーボホーンの孔とリンケージロッドにガタが有り・・・尚且つロッドアジャスターやボールリンクを使わないで、ショックアブソーバー代わりのゼット曲げなんかを入れて、ラダーホーンに繋ぐからですよ。ラダーホーンもサーボホーンもヘリコプターで使ってるボールリンクアジャスターを使えば、片引きでも少々の事ではフラッターなんか起きませんしねえ・・・。ブログの教祖様がゼット曲げなんかを推奨するから・・・信者さんが真似をするんですよ。教祖様が見本みたいなリンケージを啓示すると・・・信者は皆!其れが正しいと信じ・・・真似をします・・・。

● 当工房の改造垂直尾翼の中芯のベースは、5mmのスチレン材・・・。此れにテーパー状のスパーを何本も入れて翼型を形成します。リブ型は両端の二枚のみ・・・。ダミーのエンジンポッドの枠はスチレン製・・・何本かのバルサ棒のストリング材を入れて、1,5mmのバルサシートでプランクします。まあ・・・DFのポッド構造と良く似たもんですなあ・・・。でも此方のポッドはお飾りです。さて!・・・何十グラムで仕上がるかなあ・・・。グラス製の垂直尾翼よりは、遥かに軽量でしょうなあ・・・。このスチレンベースの構造体の凄い所・・・教えましょうか!・・・。捻じれるって概念が存在しないので、必ず左右対称の正確な仕上がりが約束されるんですなあ・・・。これがですなあ・・・ベニヤベースとかバルサベースだと・・・捻じれるんだなあ・・・。
          
● 今回の修復で・・・どうして垂直尾翼を作り直そうと思ったのか・・・。色々と細々した欠陥箇所も有るんですが、画像を見れば不思議だなあ・・・って違和感を感じるモデラーは多いかと・・・。画像向かって右側に垂直尾翼が傾いてるでしょ?・・・。此れがどういうクセを誘発するのか・・・。本機のこの垂直尾翼は全体が機首側で言えば、左側に捻じり下がってるんですなあ・・・。其れプラス・・・機首方向で左に傾いている・・・。さて!・・・38親分は気づいていて見て見ぬ振りしたんでしょうか・・・。それとも?・・・ショップの信頼の度合いを向上させる企みをもって、検品してますって記載してるのか・・・。EDFのプロショップにしては、聊かお粗末ですなあ・・・。この捻じり下がった垂直尾翼の補助エンジンポッドに70mmダクトを搭載したら・・・どういうクセが出るんでしょうなあ・・・。推力方向は、右サイドスラストだから・・・舵面はニュートラルなんですが、機体のヨー軸は左グセ・・・。此れは加速すればするほど酷くなります・・・。よって!・・・修復不能なので・・・作り直しと成りました・・・。もう暫くは徹夜が続くかなア・・・。もう既に製作費は・・・まっかっかの赤字で~す(笑)・・・。

● 何故にこういったグラス製の成形品に歪みや捻じれが出るのか・・・。大まかな原因は二つ・・・。一つは経年変化・・・。ウレタン塗装の場合・・・硬化剤が入っているので厚塗りした表面は、時々コンパウンド・・・もしくはカーワックスで磨けば昔の輝きはある程度戻ります。塗り込んでるのが車両用のウレタン塗料なんだもの・・・ある意味丈夫なんですよ。重いけど(笑)・・・。しかしながら、この垂直尾翼をどういう環境で保管していたかによって、内部のガラス繊維には経年変化が起きます。多分・・・直射日光のあたる高温多湿の倉庫に棚ざらし的に横倒しで置いていたら、片面のみ膨張するので結果的にどちらかに歪みます。

● もう一つの原因として・・・こういうグラス製品は左右分けで其々メス型にセットして形を取ります。其れから左右を合体・・・。ダクトの中を見ると、真ん中で繋ぐように帯状のガラス繊維を被せるのが普通のやり方です・・・。さて・・・今回の不具合・・・左右何方かのメス型が捻じれてます。捻じれたメス型から取った成形品を無理矢理押さえつけて結合したので、結果的に捻じれたまま硬化してしまいました・・・。多分・・・中華の工場では気づいていた筈なので、不良品としてはねていた品物でしょう・・・。ところが捨てる為には破壊してチップ状にしないと、産廃業者は回収しないのが今の中国です。よって破壊するにも人件費が必要だし、だったら社員に其のまま渡すのが得策・・・。其れが市場に出ちゃいました~・・・。多分skyliner38の38親分さんは、格安な中華製品なので大量に輸入して、高価で転売・・・が筋書きじゃねえか?・・・とは、王氏(ワンさん)の推察・・・。

● でもなあ・・・平成のラジコンブームの頂点辺りの時期・・・。日本国内のメーカー社員が横流し的に中華製の部品を、お仲間飛行場にて格安で販売・・・お小遣い稼ぎしてたっけ~・・・。あの社員さん・・・辞めたって聞いたけど・・・真相は、手広くシツコクやり過ぎて、会社にバレて首に成ったんじゃないかとの噂・・・。日本国内でも末路はそうなるんだもの・・・共産主義国家なら、そういった不正は、国家反逆罪・・・かもなあ・・・。38さん・・・片棒担いでるかもなあ・・・。心配はしてないが!・・・。

● オークションで、こんなグラス胴体の昭和の遺物を安く落として得意気に成ってる平成生まれの若きモデラー諸氏!・・・箱を開けて垂直尾翼が曲がってたら、何も言わずに胴体を箱に仕舞って化粧箱を被せて・・・再び質流れ街道に乗せて上げなさい!・・・。多分・・・君の腕では修復不可能ですよ・・・。そのまま作らずにグルグルと街道をたらい回しにしてる方が、そのキットには幸せかもしれません・・・。当工房に依頼して来ても、製作費をケチるモデラーの仕事は受けません・・・。提示額をちゃんと支払ってくれるんなら、引き受けましょう!・・・。後は自分で苦労して作ったって言えば、バレない場合も・・・有るかなあ・・・。
 
● トレースに必要な箇所は全て抜き終わりました。とにかく・・・このテンプレートを作らない事には何も始まりませんので・・・。一連の作業の流れとしてなら、原寸図面から直接部品にトレース・・・と成るんですが、本機には原寸図面も無ければ取扱説明書も付属していないので、此れが図面であり・・・形紙でもある・・・。さて、本機の垂直尾翼の中芯と成るスチレン材にトレースして行きましょうか・・・。
          
● 画像からは見え難いと思いますが、5mmのスチレン材に其々の座標をボールペンで描き入れました。此のままでは何の座標なのか、初めて見た人には皆目見当も着かないでしょうなあ・・・。当工房のあらゆるオリジナル機には採用している構造なんですが、ひまし油世代(昭和のモデラー)よりもスチレン世代(平成生まれのモデラー)の方が、理解するのは早いでしょう・・・。ただ、彼らは先にネット掲載されるのを極端に嫌うので、ちょこっと手順を変えて掲載してますが・・・其れって手抜きじゃん!って思ってる昭和のモデラーからの、ブーイングのメールも多いかなあ・・・。結局・・・彼らの自作の飛行機には原寸図面が存在しません・・・。直接材料に記入して加工してしまう、ぶっつけ本番だから・・・。だから不具合が出ても部品が作れない・・・。原寸図面を最初作っておけば、改良する毎に原寸図面に書き足せるんですけどねえ・・・。その原寸図面が、その後・・・オークションで高値で売れたりするんだが・・・。
 
● 記した座標を線で結ぶと・・・こういう図面と成ります。ネット物知り博士の直接材料に図面を引く・・・。まるで同じなんですが・・・当工房には、原寸図面が存在しているので、この形紙兼原寸図面は・・・高値が付くんだなあ・・・。博士の自作機には、原寸図が無い・・・。例えば何処かのメーカーが気に入ってくれて、ライセンス生産したいって博士に近寄って来たとする・・・。でも気に入ってくれた飛行機が欲しいんじゃ無いんだなあ・・・。其れをもっと汎用された飛行機にしたいから、原寸図面が必要なんだから・・・。セロテープぐるぐる巻きの機体からはデータは採れませんし・・・。じゃあ!用意します!ってその飛行機から寸法を採っても・・・多分完璧な原寸図は書けません・・・。其れほど原寸の元図面とは価値の在る資料なんですなあ・・・。所々に切り込みが有り・・・バルサ材を貼ってるでしょ?・・・。此れが重要・・・。仕上がった垂直尾翼は、見た目はバルサオンリーに見える・・・。此れを貼り込むと、スチレンが溶けたりする接着剤も、普通に使えたりするんだぜい!・・・。補強にも役立つしね・・・。

● 変な製作依頼も有る・・・。イラストみたいなあらゆる方向からデザインした飛行機のデザイン画を沢山送って来て、原寸図面と部品表と形紙を作って欲しい・・・といった依頼・・・。なるべく良心的に安い価格でお願いします!後は自分で材料刻んで作れますから・・・との事・・・。こういう類ってのは、平成のラジコンブームには沢山起きていた・・・。さて!・・・本当にモデラー個人だったのかな?・・・。大概は、日本国内の個人のモデラーと中国のプライベートワークスが結託してるパターンが多い・・・。データを渡して安い人件費で完成機を作って、日本国内のモデラーに個人で立ち上げたネットショップで売り捲る・・・。まあ!個人輸入の自由化を悪用すると、こういった不正に知らず知らずの内に関わらせられてしまい・・・墓穴を掘っちまう・・・。だから、妖しいと気付いたら無茶苦茶で法外な請求金額を提示してやると・・・その後の親展のメールは返って来ません・・・。
          
● 時々掲載していた本機の胴体の不具合・・・。前後二分割の胴体をビスで継いでみたら…合わせ目はピッタリなんだが、ちょこっと動かすと・・・この様にズレる・・・。本来はズレたら駄目なんですよねえ・・・。ズレない様にズレない工夫をするのが完全完成機の鉄則なのに、此れを数本のビスの増し締めだけで結合しようとするから・・・こういう不具合が出てしまう・・・。だったら接着しちゃえば良いじゃないか!・・・まあ!其れも一つの解決策・・・。ただ・・・この塗料の付着した接合面・・・あらゆる強力な接着剤も効果は無いでしょうなあ・・・。塗料を剥がしてグラス面を露出させたとしても・・・。其れがグラスファイバーってモノだから・・・べた面同士・・・最終手段はボルトによる結束・・・が出来て無いから苦労してんじゃないか(笑)・・・。
 
● 本来なら・・・こういった不具合を検品で発見したんなら、改善の修復をした上で高額な価格を着けて販売して下さいよ~!。skyliner38の管理人さん!・・・。本機の構造部品で、修復が要らないのは付属しているスケールの脚だけじゃないですか!・・・。後は全部要修復部品ばっかりなんだもの・・・。ポッド改善型って言ってる同型機の再販品・・・。購入予定のモデラーさんが居たら、この製作・・・いや!・・・レストア記事を参考に自分で作ってね?・・・。もう私はお腹一杯・・・。改良型ポッド付きで評価格¥75000ってか!・・・。多分・・・口先だけの入念なる検品!だろうから、同じ苦労は平行移動の可能性が大・・・。
 
● グラス面とベニヤの積層胴枠には2mm近い隙間が有るのに、どうしてエポキシ接着剤を充填して塞いでないのか・・・。ベニヤフレーム自体も割れてるし、グラス面との間に隙間は出来てるし・・・。何故隙間が出てるのかって?・・・。単純な事ですがね・・・グラスの表側で角が欲しい時は、裏側では肉盛りしてアール状にしないと角が弱く成るからですねん!。よって裏打の積層ベニヤを貼り込む時は、キチンと肉盛りしたグラス面のアールに沿う様にベニヤ側もアールで削ればピッタリ密着するのに・・・適当に削ったから隙間が出た!ってだけの事・・・。ただ・・・この状態は・・・ベニヤとグラスが完全に接着されていない可能性があるんだなあ・・・。ちょこっと衝撃が加わると、この接合胴体・・・実機の着陸失敗の大惨事みたいな、修理不能の壊れ方するんじゃないだろうか・・・。だからって!隙間をポリ樹脂で全て埋めたら・・・相当な重量増加・・・。軽量化してる意味が無く成るんだなあ・・・。
 
● どうして・・・こんな好い加減な造りに成ってんだろうと推察したんだが・・・。この前後の胴体を結合する為のビス孔を開けなければ成らないのだが、マジックペンで記しを入れたが中心に孔が開かなかった・・・。そりゃそうだろうよ・・・長いドリル刃を使っても斜めにしか刃先が当たらないので、ドリルの刃先が走り回って決められた記しのど真ん中に孔が開けられずにズレた・・・。電気ドリルにスピンドルチャックを着けてるんなら、其れが邪魔して刃先が垂直に成らない・・・。斜めに孔が開いたので、修正する為に今度は接合面から刃先を入れて無理矢理孔を拡げた・・・。だから!孔が歪に広がって大きく成った・・・が真相だろう・・・。

● 結合ビスは何とかミリ規格だったので、ほっとしたのも束の間・・・。このビスの直径は4mmなんだが、ズレの原因であるリードの孔径は、歪な孔だらけで最大10mm近く有る・・・。何で頭のデカいトラスヘッドのビスなんか使うんだろうと不思議に思ってたんだが、なるほどなあ・・・通常のユニバーサルヘッドのビスなら・・・締め込むと、この歪な孔に埋まって固定出来ないから・・・。だからトラスヘッドなのかい!・・・。でも・・・そのトラスでもこの孔・・・塞ぎ切れない箇所も有る・・・。わざわざ分割構造にする意味が無いじゃん!・・・。もっと頭に来たのは、結合孔は六つなのに、ビスは四本しかない・・・。「足らない部品も有りますが…どうぞご容赦下さい・・・。」・・・で!評価格が¥70000ですか・・・。足らない部品・・・合わない部品・・・動かない部品・・・だらけなんですけど!・・・「…どうぞ!ご容赦・・・。」・・・出来るかあああああああああ!・・・。(Part-10に続く)