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✈ ZANONIA 2023 (ガルモデル仕様替えオリジナル構造) Part-9

● 翼端ブロックの加工です。キットオリジナルとは造りが違ってますが、此れもザノニア進化の為の一つの実験的構造です。プランク分を除く内部の寸法は最大11,5mmです。しかし・・・この厚みのバルサシートが存在しません。よって自分で準備するしかないのですが、15mm厚の市販バルサはありますが、これを削るのはちと勿体ない・・・。ならば積層すれば良いので、5mm+2mm+5mmで12mm・・・。この積層バルサから翼端ブロックを切り出します。

● 切り出せば即取り付け可能・・・ってのはレーザー加工部品の世界のお話・・・。糸鋸盤を使った手切りの部材は、即取り付け可能とは成りません・・・。実は本機のメインスパー上部はまだ接着されておりません。この画像ではまだ説明できませんが、とにかく内翼と外翼の結合ジョイントを作らないと上部のメインスパー材は取り付けられません。よって先に翼端ブロック材を作りました。前後に分ける造りは今まで通り・・・。ただ今回は内蔵する構造なんですが、多分・・・最強の翼端材に成ろうかと・・・。

● 本機のメインスパーはテーパー仕様なので、ジョイント部分の9番リブよりも8番リブの方が幅が広いです。よって上面のプランクを終えて、スパー前後に補助スパーを張り付けてしまうと・・・、この特殊形状のジョイント部材は取り付け不可能に成るんです。何故ならジョイント部分の9番リブのメインスパー巾よりも8番リブの巾の方が広いからです。常識で考えても後からは挿入不可能です。
● 此れとは逆に、外翼はジョイント部の9番リブよりも10番リブの方がメインスパーの方が狭いので、ジョイント部材の挿入が可能です。此れは常識で考えれば当り前です。ところが・・・全ての調整が終わらないと此の内翼と外翼のジョイント部材(所謂カンザシ部材)の接着は出来ません。その調整を綿密に行わないのに完成機として販売してたのが・・・西の大国の完成機の飛行機キットでした。指定通りにエポキシたっぷり盛り付けたカンザシ部材で左右の主翼を結合したのに・・・、飛行中に空中分解?・・・。カンザシを固定する為の翼内部の受け側構造体が貧弱・・・もしくは部材同士が充分に接着されていなかった場合・・・ナンボカンザシが頑強でも主翼は折れる・・・当り前ですがね。当工房の主翼の結合部・・・必要以上に複雑で無駄にも見えますが、此れは全て安全対策・・・。
● 西の大国のラジコンメーカーさんは、大した知識も持たずに自国独自開発と謳ってラジコン飛行機の完成機の販売してるけど、日本国内の便乗組モデラーの多くが、安いからと購入して事故る図式・・・。そら当然と言えば当然のお話・・・。メーカーのフライト展示品は特別仕様の強化構造なんだろうけど、下請け業者の末端までの教育が行き届いていないので、こういう不良品がまかり通るんですなあ・・・。生田無線やらOK模型・加藤無線(MK)の製品をパクるんなら、その製品の理念まで忠実にパクらないと・・・日本製品よりも安くて良い物は作れません。鉄道にしかり・・・ビルやら海底トンネルやら・・・インフラ自体も手抜きで崩壊・・・。もちっと真剣にやれ!って言いたいですなあ・・・。

● 今回のカンザシなんですが、ちょこっと脆い3mmベニヤを使ったので、肉厚確保に3mmのハードバルサを積層しています。しかし・・・メインスパーの幅が広いので、こういった造りのカンザシなんですが、裏打ちのバルサシートだけでは強度不足も考えられるので、何時もの補助カンザシを組んで埋め込んでます。称してマイクロサージャリー術式とでも言っときましょうかね。地元愛野記念病院のゴッドハンドと呼ばれる外科の権威ドクターしか出来ない術式・・・まあ、その応用ですよ。素人考えの・・・。

● この金属棒内蔵の補助カンザシを埋め込むと、其れがバルサのムク棒材であっても頑丈なカンザシに変身します。別の言い方をするならば・・・この金属棒を含む補助カンザシを埋め込むと、そのカンザシの外側の形状はどんな形でも良い訳でして・・・。別に丸棒に丸パイプの組み合わせだけではないのです。仮にテーパー状のカンザシにテーパー状のパイプでも良い訳ですよ。よって円錐状・・・もしくは角錐状のカンザシとパイプの組み合わせなら、胴体側に固定したカンザシから主翼に埋め込んだパイプが抜けなくなるといった突発的な慌てる状況には成り得ないと言えます。

● 脆い部類に入る3mmベニヤと積層した3mmバルサに強度を与えるならば、その補助カンザシの埋め込みにもエポキシ系のガッツリ固まるタイプを使った方が良いです。画像のエポキシはクイックメンダーですが、まあ・・・平たく言えば昔から存在しているコンクリート系のボンドの部類に入ります。所謂・・・水中でも混ぜれば固まる系のエポキシの進化版でしょうかね。値段も高いですが、そのガッツリ固まりサクサク削れる溶剤なので、大変便利です。

● 切り出したカンザシは画像の様に左右で厚みが違います。切り出してから厚みを調整するのはかなり難しく・・・左右のカンザシの厚みを均一にするには骨が要ります。よって一体型で作図して、左右合体の状態で厚みをテーパー状に削り出します。その後全てを組み込んでから糸鋸盤で加工してカンザシ状態にしました。面倒臭い工作にはなるんですが、模型製作を長く続けると、場数を踏めば踏むほど何とか手抜き工作を考えてしまいます。悪い結果に成る手抜き工作では無いので、今後の模型製作でも使う手抜き手順とも言えます。

● いよいよカンザシの組み込み開始・・・。の、前の主翼側の調整です。画像は上反角9度の内翼です。内翼側にカンザシを組み込んだ状態で仕上げてしまうんですが、其の為には外翼側の調整を終えないと・・・まだまだ先は長いですなあ・・・。このカンザシと内翼側組み込みのスポイラー板との微妙な兼ね合いがあるので、更に慎重に組む必要があるんです。一条オリジナルのザノニアのスポイラーは、ヒンジ部分がピアノ線とパイプを組み合わせた構造に成っています。昨今のヒンジテープを使った簡素化された構造ではありません。

● 此方は外翼側・・・。カンザシを内蔵する為の調整中です。此方外翼側はメインスパーの前後に補助スパーを貼り込んでボックス状態に加工しなければなりません。隙間無くキッチリと収まるボックスにする為には、其れなりのシビアな調整が必要です。この面倒臭く無駄とも思えるカンザシ受けの内部構造を好い加減に作ると・・・西の大国の完成機と同じ結果と成るんですなあ・・・。幾らカンザシ本体が頑強な造りであろうと・・・そのカンザシをエポキシ溶剤をはみ出るほどにたっぷり盛り付けて硬化させようとも・・・このカンザシ受けの内部ボックス構造がひ弱な状態なら、全速力での宙返りの最中に、主翼が荷重に耐えきれず根元からバンザイしてしまう可能性もある訳ですよ。
● 何も難しい事を言ってる訳では無いんですけどね。かなり当り前の事を言ってるつもりなんですが・・・。好い加減な造りがまかり通るのは、西の大国の下請けさんが好い加減な組み立てを行い、その生地完成の主翼を検品もせずにフィルムで被覆してしまうので、良品と不良品の区別が着かなくなります。ラジコン飛行機と言えども、基本構造は実機のオマージュなので、手抜きは御法度・・・。不良品なのに良品として納品され、其れを運悪く購入したのが、便乗組のネット物知り博士の初心者モデラーさん・・・。彼らは内部構造の不具合なんかは気が付かないでしょうなあ・・・。他人の知識は鵜呑みでしっかり持ってるんですが、自分自身の経験と言う知識と技術が乏しいので、組立て前のキットの不具合に気づけません・・・。ベテランならば、カンザシに接着剤を塗る前に主翼側に差し込んで、カンザシ掴んでこねくり回し・・・細かいガタも見逃しません。カンザシがキッチリと収まってるのに、主翼側にガタがあるのは、カンザシを受ける主翼側の内部構造が好い加減な造りの構造である証拠なんですなあ・・・。
● そういった構造不具合をいち早く見つけ出して、不良品として下請けに返品する検品の担当さんが好い加減だと困るんですなあ・・・。嘗てのOK模型のEZ完成機・・・主翼側のカンザシ受けの構造は・・・表からは見えないけど頑丈其の物。西の大国さん・・・日本製品をパクるなら、こういった基本理念に基づいた構造をパクれと言いたいんですなあ・・・。無駄と思った構造が、実は安全対策だったとも言えるんですよ。構造が複雑だから無駄だと断定して簡素化すると、その手抜きの構造は悪い結果にしか成りません。良い結果にするのならば、日本製品の無駄とも言える複雑構造を完全再現してテストを繰り返し・・・データを集めて検証する事をお勧めします。そうすりゃ!・・・何処を手抜きして簡素化できるのか判る筈なんですなあ・・・。其処に気づかないんなら何時まで経っても不良品の大量生産は続くでしょうね。

● 定盤の部品を全部外して・・・側面にアルミのアングル材を取り付けます。今から行う加工は主翼下面に貼り込んだ後縁材(1,5mm)の最後部を斜めに削ります。主翼リブ型の後縁側斜角に合わせて削りを入れますが、大体の厚みは0,5~0,3mmを目安にしています。何故なら・・・上面にも同じ1,5mmの後縁プランクを行うので、なるべく後縁先端を薄くする為です。目標は1,5mm・・・。貼り込んだ後、上部プランクシートを0,3mm程度は落とす事になるでしょう。其の為の厚みのある(厚さ2,0mm)のアングル材を取り付けてあります。後縁先端を黒く塗り潰すのは、目視で削り度合いを観る為です。

● 中身の抜けた翼端ブロック材は、特に楕円の場合・・・基準が中々採れません。その場合は画像の様なアナログではありますが・・・ある程度の削りの正確さは出す事が出来ます。リブは全て相似形ですので、基準となる座標に定規を当てれば、ブロック側の削り度合いは見えて来ます。ブロック手前の26番リブに隙間が見えていますが、此れはまだブロック側の同位置が高いので、もっと削り込まねばなりません。リブ型の翼端ブロックでは無いので・・・削りが難しいのですが、仕上がって翼端側から見ると・・・綺麗な翼型に成っているのが解りますよ。

● 此方はある程度仕上がった状態です。もう少し削り込みの微調整も必要でしょう。画像の手順を使えば、翼端側ブロック材の翼型への削り込みは形状を選びません。手順はまるで素人みたいなんですが、まあ・・・道具を最小限にするならば、こんなド素人みたいなアナログ加工の方が確実だったりします。文明のハイカラ・ハイテクの加工機を使った翼端材の削り出しに関しては、其れ等のハイテク加工機をお持ちのモデラーさんページをご覧ください。「僕と同じ加工機を持てば、誰でも簡単に複雑な材料加工が出来ます。」といった見出しの文言なんですが、其のハイテク加工機と同型を購入できればのお話・・・。さて数十万円で購入出来るのか?数百万の可能性もありますなあ・・・。

● リブ間毎に木目を縦にしたバルサを貼り込みました。昭和の大型グライダーのバルサキットでは当り前の補強パーツです。取り付けるのは然程苦労はしませんが、リブ枚数が多いグライダーともなると取り付ける枚数が多いので、そう短時間では終わらない作業工程です。リブ枚数が片翼40枚を越える数だと単純に39枚必要で、両翼だと80枚弱・・・。80×900mmの定尺バルサだと・・・多分、4~5枚は必要でしょうなあ・・・。矩形翼ならばリブ間は全て長方形・・・此れがテーパー翼なら全て台形・・・加工する作業が増える分、面倒臭さはマックス状態・・・。根気が無いモデラーならば敬遠したくなるでしょうなあ・・・。

● 此方は内翼の後縁側です。この補助部材の高さは僅か8mm・・・。ところが、この部材在るのと無いのとでは強度の差が大きく変化するんですなあ・・・。上面プランク無し状態の現在・・・翼の両端リブを掴んで捻りの力を加えると、明らかに捻り難い・・・。要するに、捻じれた状態でこの補強部材を入れてしまうと、元に戻せなくなるという危険性も在るって事。今回、このリブ組み状態を大掛かりな治具を使わず、誰にでも作れるだろう工作台レベルの定盤上で組んでます。このレベルでも使わないよりはマシなんだが、ほぼ正確には組立てられています。

● メインのカンザシ受けのパイプの加工です。カンザシと成るシャフトは市販のベアリングシャフト・・・。市販と言ってもホームセンターには置いてませんよ。地元の鉄工所に出向いて事情を話したら、案外スムーズに話が進み・・・取り寄せてくれたのがこのシャフト・・・。焼き入りなので少々の事では曲がりません。画像のアルミパイプも焼き入りです。アルミパイプの焼き入り???・・・。一般民間人のモデラーさんには理解出来んやろうが、パイプの材質が硬いって事は炭素の含有量が多いって事なんですなあ。アルミの性質知ってるモデラーって殆ど居ないんじゃないかな?。
● アルミニュームのパイプに限らず・・・板だろうがブロックだろうが、炭素含有量が多ければ多い程材質的には硬くなるんです。ホームセンターで購入出来るアルミ板ってのは、ほぼ純アルミと呼ばれる炭素含有量の少ない材質です。力を入れると簡単に曲がるでしょ?・・・。曲がり難い材質って事は削り易いので快削材質のアルミニュームって言います。ラジコン飛行機のジュラ脚って呼ばれているのは、炭素含有量がアルミ脚の17%~24%位でしょうかねえ・・・。値段も其れなりに高価です。因みにエンジン式ヘリコプターのテールブームのアルミパイプは、肉厚0,5mm程の硬い材質です。数字で表すと(6065ーT6)でしょうかねえ・・・ジュラ脚は多分17S(2017ーT3)辺りかなあ・・・。

● アルミパイプの長さを115mmとしました。このパイプ固定に使用したエポキシなんですが、時間的余裕がるのに、何で5分硬化のクイックメンダーを使ったのか・・・ちょっとこのエポキシは失敗でしたなあ・・・。別に垂れ落ちる箇所でもないので、二時間硬化のエポキシで作業した方が良かったかも知れない・・・。ただ・・・ガッツリ固まりサクサク削れるので、塗り広げた箇所は、綺麗にサンディングして他の部品も接着可能には成るんですがねえ・・・。

● この角孔はメンテナンス的なハッチとして機能します。位置としてはスポイラーサーボが固定される箇所の直前です。本機の主翼には片翼ごとにスポイラーサーボとエルロンサーボが搭載されますが、延長コードが二本走るので後入れに対応させる処置です。よって被覆後にビス止めのハッチとするかはめ殺しで接着してしまうかはまだ決めていません。本機のスポイラーの駆動リンケージが従来の構造とは違うので、未だ作業手順が確定していません。

● 内翼のリブ間補強部材取付状況です。ガル翼の内翼は荷重の宝庫と呼ばれても過言では無いと思います。今まで多くの機体を製作しましたが、翼の根元や外翼との継ぎ目からの荷重過多による破断事故は一度も起きていません。起きそうで起きないのは・・・内翼の構造が其れを物語るからです。キットを作る時、メーカーさんがガル翼の主翼構造に疎いとモデラーのバラツキのある組み立て技術に対応してくれません。モデラー自身が自作する時に、このガル翼の特性をデータとして持ってると・・・上記の箇所による破断事故は起きません。ガルモデルの数あるガル翼のキット・・・このモデラー毎のキット組み立てのバラツキに見事に対応していました。
● ガルモデルのキットを多く作った昭和からの古株モデラーと、平成以降の便乗組モデラーが其々自作のガル翼機を作った場合・・・、機体の空中分解による墜落事故が多いのは後者の便乗組モデラーに圧倒的に多いです。二段上反角(ポリヘドラル翼)のHLGを多く自作出来るのに・・・何で下半角の入ったガル翼が作れないのか?・・・。その困った現象のカラクリは、物凄く単純・・・昭和のラジコングライダーのキット構造を知らないからです。昭和のキット組み立てには瞬間接着剤もマイクログラスも在りませんでした。よって当時のキット組み立てにはエポキシ接着剤と木工ボンドが主流・・・。時間を掛けてゆっくり組立てる・・・昭和のバルサキットを組み倒したモデラーさんのガル翼記事を多く閲覧しましょうね。
(Part-10に続く)