MD-11 (出所不明の中華製) 輸入販売元(Airliner38) Part-3
   
● 本機の垂直尾翼もツルピカ???仕上げの良品に見えるんですがねえ・・・。販売元は口八丁で上手い事、閲覧者を騙しよったなあ・・・と感心しますなあ。セールス文には垂直尾翼の中にも70mmのDFユニットが搭載できる!・・・と記載してあったんだが、補助エンジン部分の入り口だけを見ると内径が75mmなので搭載可能とでも思ったのか・・・。前にも記載したんだが、DFユニットはジェットみたいな燃焼ガスの圧力噴射では無いので、エグゾースト(排気口)の直径を絞ったり・・・長くしたりすると、推力が極端に落ちる・・・。よって、この機体の垂直尾翼には70mmのDFユニットは搭載不可能ですなあ・・・。

● 販売元の管理人さんは、この排気口の形状を変える事が必要だ!って、取り敢えずはまともな事を言ってはいるんだが・・・、この垂直尾翼はグラス製のハリボテなんですなあ・・・。内部補強が何も無い・・・。ハリボテって事は、この状態なら強度を確保できるんだが、DF搭載の為の大きなハッチを付けるには、大きく繰り抜かなければユニットは搭載できる段階には移れません。ただ・・・くり抜いたとして、お手持ちの70mmユニットが搭載できる保証が無いんですなあ・・・。だって、ハリボテなんだもの、補強構造なんかできないでしょ?・・・。管理人さんのセールス文章からは、この垂直尾翼に自信をもってDFユニットが搭載できる!っていう購入者側を納得させる様な説得力が見えて来ません・・・。実は心配事は他にもあって・・・。
   
● このグラス製の頑丈な垂直尾翼は・・・其れだけでも重さが350グラムも有るんですなあ・・・。其れにDFユニットを加算すると570グラム・・・。更に動力用の配線やら垂直尾翼内蔵のサーボと、その延長コードやらリンケージ分を含めると650グラムには成るんだが・・・。此処でDFフリークのモデラーなら一つの疑問が湧いてくる・・・。もし・・・ぎりぎりで70mmのDFユニットが搭載出来たとして、その動力線やらラダーサーボのリードハーネス線の取り回しはどうするのか?・・・の疑問だ。まさかなあ・・・補助エンジンポッドはDFユニットでギリギリ寸法・・・。インテーク前方・・・エグゾースト後方に束ねて収納できる訳も無い・・・。さて、配線類は何処に・・・。まさかねえ・・・ポッドの外側にセロテープで固定でもするのかなあ・・・。ツルピカ仕上げなんだものセロテープの喰いつきは良い・・・。こんな恥ずかしい工作で良いんでしょうかねえ・・・。ってレベルのお話・・・。おまけに垂直尾翼は左に傾いて・・・更に左に捻じれてるし・・・。ある意味無茶苦茶なんだもの・・・。此れってグラスを成型する雌型自体が捻じれてるんですなあ・・・。そういう細かい修正がなされていないって事は、本機の素性が見えて来るんですよねえ・・・。本機は元々見本市に展示するディスプレイ用のモデル、所謂・・・置きのモデルって事ですよ。飛びのモデルならこんな好い加減な造りはしません。此れを飛びのモデルと偽って販売したのか・・・もしくはディスプレイ用と知らずに飛びのモデルとして販売したのか・・・。どちらにしても販売元の管理人さんには、見る目が無いド素人さんって事ですなあ・・・。お店はプロショップみたいな雰囲気なんだが・・・。
   
● DFユニットは搭載出来ない旨を依頼者に告げ・・・垂直尾翼の軽量化を図るべく自作と成りました。全備重量が700グラム近いツルピカ仕上げのくそ重たい垂直尾翼から、何処まで軽量化が可能に成るのか・・・。ならばスチレン構造体しか無いでしょうなあ・・・。さあ・・・仕上げをどうしようか・・・。で!今回はマイクログラスで被覆して、ラッカーで仕上げる事に決定・・・。其れも特別な塗装室もコンプレッサーも要らない簡易スプレー缶の塗料で仕上げます。
   
● 生地完成状態にマイクログラスを一層のみ塗布して、後はベビーパウダー入りのクリアラッカーを数回刷毛塗って皮膜を作り、銀粉を吹いて下地を消したら更に磨いて・・・レッド色を吹き付けて、最後にクリアラッカーを吹いて完了・・・。ツルピカ度合いは中華製には敵いませんけどね。全備重量はラダーサーボ込みでも250グラムで仕上がりました。DFユニットは搭載出来ませんが、垂直尾翼の大幅な軽量化には成功しました。DFを搭載しないんだもの・・・ダミーの補助エンジンダクトのど真ん中を、ラダーサーボのリードハーネスが貫通してます(笑)・・・。で!・・・せっかく垂直尾翼が出来たんですが、もっと重大な不具合が有ったんですなあ・・・。何ぼ垂直尾翼を正確に作っても、まったく意味の無い事態が・・・。
   
● 新しい垂直尾翼を胴体側に差し込んでみてフリーズしました・・・。何と!・・・胴体側のカンザシ受けのパイプ自体が傾いていたんですなあ・・・。此れにはもう・・・白旗挙げたく成りましたなあ・・・。カンザシの横の角孔はエレベータサーボ用です。しかし此処を潰さないと修正不可能だったので破ります・・・。更に驚いたああああ!・・・この厚さ15mmのバルサの角材・・・さぞかし接着剤でべったりと・・・あれ?ペンチで掴んで引っ張ったら、ポリっと取れました。殆ど接着剤が塗られた形跡が無い・・・。いやはや、もう呆れましたなあ・・・。管理人さんの「今!入念なる検品を・・・。」のセールス文章・・・何なんでしょうなあ・・・。
   
● 結局の所・・・こんな大掛かりな治具を作らないと、この垂直尾翼を差し込むカンザシ受けのパイプは、正確に取り付けられません。この作業は本来は中華の製造元が行う仕事・・・。なんで購入したモデラーがやってるんだか・・・。この状況でさえ、本機が飛びのモデルとして製造をされてない証拠・・・。同ネットショップ(Airliner38)の上乗せ価格の再販品も多分造りは同じ・・・。購入するモデラーは、充分覚悟された方が良いですなあ・・・。
   
● (Airliner38)の管理人さんへ!・・・再販品のこの部分だけでもご自分で修正してから販売する事をお勧めします。もし・・・このショップのお客様で、このページを閲覧されたモデラーさん!・・・このショップの管理人さんに進言してくれませんか?・・・。飛行機はヨー軸の安定を司る垂直尾翼が正確に取り付けられないと、ほぼ全ての自立安定能力が狂います。紙飛行機だって垂直尾翼が好い加減だと真っ直ぐ飛びません。飛行機は真っ直ぐ飛ぶ所から、全てのコントロールが始まるからです。こんな高級品の飛行機なんだから・・・一番重要な箇所だけでもご自分で修正してから販売して下さいね。
   
   
● この胴体の水平尾翼取付位置の凹みは、「此処に水平尾翼を取り付ければ迎角の調整は必要ありませんよ!・・・。」という、メーカーからの指示なんですがねえ・・・。凹みの深さは約1mm・・・。幅は11mmです・・・???。水平尾翼の最大翼厚は17mm・・・物理的にこの凹みに本機付属の水平尾翼は収まりません。さて!・・・此処で一つの疑問が・・・。販売元の「入念なる検品をしています・・・。」のセールス文章・・・此れって良品なの?・・・間違いないの?・・・。って問いたいんですが・・・。其のままでは取り付けられないので、せっかくの凹みは埋め戻す羽目に成りました。

● すると!・・・此処で再び不具合が・・・。エレベータサーボからのリンケージロッドの長孔は、水平尾翼の厚みで塞がってしまいます。入念なる検品・・・ちゃんとやってりゃ、こんなキットは販売出来ないって解ると思うんですけどねえ・・・。EDFのプロショップなら・・・。一応、新しい長孔の位置を示してますけど、此れは今後作るエレベータホーンの高さで決まるので、最後まで開けられません・・・。エレベータサーボの取り付け孔も潰しちゃったからねえ・・・何処に変更するかでも穴位置は変わります。

● 問題は水平尾翼の取り付けなんですよねえ・・・。この水平尾翼は左右分割型なので、付属のアルミパイプをカンザシにして差し込んで固定します。問題は・・・頼みの凹みが使えませんので、正確な水平尾翼の取り付けが出来ないんですよねえ・・・。え?・・・パイプを胴体の中で固定すりゃ好いじゃん!。何も難しい事考えなくても・・・。本機がEPPシートのセロテープ・ぐるぐる巻き飛行機なら其れでも良いんですけどねえ・・・。胴体は2キロ近いグラス製なので、落ち方によっては再起不能・・・。新作のテストフライで墜落大破だけは避けませんとねえ・・・。事はそう簡単には進まないんですなあ・・・。やれやれ・・・凹みにピッタリの水平尾翼の厚みだったらなあ・・・。多分、形状が同じだったから別機種分で間に合わせたって事ですかねえ・・・。平成10年代の中華製と何ら進歩が無いですなあ・・・。

● 此れが大手メーカーの製品なら、連絡すれば良品と交換してくれるんですがねえ・・・。個人輸入が可能になった、本業を持って課税されない程度にお小遣いを儲けようとする、普通のモデラーが開設したネットショップなら・・・多分、右から左の利ザヤ商売ですしねえ・・・。一々箱を開けて検品なんかしないので、こういうトラブルが頻発します。問題はその対処の仕方・・・不当なクレームだとして取り合わない・・・文句が有るなら製造元に言え!今後当ショップにクレームをつけるなら、法的処置に出る!・・・ってパターンだもんなあ・・・。そういうショップの生き残りかもなあ・・・本機の輸入販売元って・・・。「当ショップに否定的な方からの、メールには返答しかねます!・・・。」って書いてるでしょ!・・・。
   
● まずは・・・胴体を治具に乗せて、水平尾翼のニュートラル位置を検出せねばなりません。とにかくガタイがデカいので、手に持って振り回す事が出来ません。よって治具を定盤に固定する所から始めます。水平尾翼を他機種と寄せ集めなんかにするから、こういった事態に成ってます。多分・・・輸入販売元(Skyliner38)が、現在上乗せ1万円の再販品を、再び販売しようとしています・・・。運悪く購入されたモデラーさん・・・当工房は二度とやりたくないので、別のカスタム屋さんに依頼して下さい。更に、依頼を受けたカスタムショップの方・・・、当工房の修復記事は使ってもらっても良いんですが、多分一筋縄では組めませんよ?・・・。製作費なんですが、確実に120日以上は掛かります・・・。80~120万円は請求された方が良いと思います。そんなに掛からないだろう!・・・って?。甘いなあ・・・。時給35円・・・覚悟出来ますか?(笑)・・・。
   
● 此処までやらないと水平尾翼は正確に取り付けられません。好い加減じゃダメなんですなあ・・・。お金をもらって製作代行をする時はねえ・・・。本機の水平尾翼は、胴体に垂直・・・更に定盤に平行・・・。要するに直角と平行が確実に決まる治具の上で組まなければ成りません。だから胴体側の水平尾翼の取り付け面の凹みと水平尾翼の厚みは同じ寸法が必要なんですよねえ・・・。「今!入念なる検品をしています・・・。」再販品の売り文句にも記載してありますが、多分入念なる検品とやらはしていませんなあ・・・。購入される方はお覚悟を・・・。
   
● やっと水平尾翼が正規の位置に取り付けられると安心して・・・取り敢えず、金具を自作して・・・の作業は明日へ持ち越し・・・。今日は午前様からも解放されて・・・早めに風呂入って寝よっと・・・・。で!久々にぐっすり寝ました。世間は正体不明の肺炎症状で、芸能界の重鎮が感染して緊急入院したってテレビで放送中でしたなあ・・・。まさか!・・・その翌日に、我が家でも奈落の底に落ちる様な事態が発生するとは・・・。治具をセットしてカンザシを通して水平尾翼を差し込んで・・・あれ?・・・何で前縁側に隙間が空くんだあ?・・・。原因は見ての通りに直ぐ判りました・・・。何の為にアルミパイプを曲げたの?・・・って話だ。でもなあ・・・此の事態が判明するのは、胴体にカンザシの孔を開けなければ気づけませんなあ・・・。ただし・・・カンザシを差し込んで、胴体に乗せてみれば管理人さんでも気づいた筈なんだが・・・。入念なる検品ってやらをやってれば・・・なんだが。

● もう・・・残る手段はパイプの切断・・・。元々、このパイプを固定する金属パーツなのか・・・樹脂パーツなのかも欠品してるし・・・。最初から作らんと如何かなあ・・・って覚悟はしてましたけどね・・・。だんだん・・・呆れてるんですなあ・・・。中華の製造元にも呆れるが、輸入販売元のネットショップにも・・・此方は既に諦めてます・・・。後どの位の修復が必要なのか・・・。一番大事な降着装置もまだ、どう作ろうかと思案中・・・。此れしか使えないリトラクトは、本機の専用パーツ・・・。其れに合わせてすべての部品が組み込まれているのに、わざわざ抜いて別売りパーツにするかなあ・・・。一応キットの完成画像では水平尾翼にも上反角は付けて有るんですがねえ・・・。だからパイプはこの設定で良いんですが、成らば水平尾翼の翼根は上反角分斜めに切り落とさなければ成らないのに、小口のリブは3mmのベニヤ板・・・。斜めに切ったらあんこ(孔)が開く・・・。結局・・・3mmベニヤじゃなくて、10mmバルサを貼って上反角分斜めに切り落とさなければ成らないんですなあ・・・。此れはカスタム屋さんならどうすべきか…って成ったら、新しく作り直す方が正確で速いって事に成るんですなあ・・・。よって其処までやると大赤字・・・。ならばパイプを切って上反角無しで使えばキット付属の水平尾翼が其のまま使えます。
   
● 輸入販売元の(Airliner38)の管理人さんの売り文句からは、かなりかけ離れた姿に成っちゃいましたなあ・・・。でも、キットのままでは組み立てられなかったんだもの・・・。組み立てる前に全てのパーツを修正しないと組み立ての段階に進めませんでしたなあ・・・。さあ・・・此処で初めてメカ積みの為の工作と、降着装置の部品の設計に移れるんだけど、引き込めない引込脚みたいなストラットギヤのマウント・・・。見たら驚くぞおおおおお!。調べてみたらグローエンジン搭載の飛行機用で30クラス用なんだと・・・。本機は5キロを超える機体だから、この樹脂製マウントで耐えられるのか疑問なんですなあ・・・。
   
● この引込脚のツラした固定脚のマウントなんだが、そのまま取り付けるとガニマタになってしまうんですなあ・・・。更に・・・マウントが95度くらいに成ってるのがイマイチ判らないんだなあ・・・。主翼が上反角だとガニマタを悪化させるんだが、主翼に下半角でも付いてないとこのマウントは使えません。だからガニマタを修正する為には、画像の様なテーパーのスペーサーを挟む事に成るんですがねえ・・・。そういったパーツも入っていませんなあ・・・。まさかなあ・・・別売りってヤツかァ?・・・。
   
   
● 結局・・・其のままじゃ使えないんですなあ・・・。其れを知っててこんな好い加減なマウントを付属させたんだろうか・・・。頼みの綱の銀メッキのシャフトが、ストッパーに入らないんだもの・・・。穴を広げろ!って言ったってなあ・・・このストッパーは焼き入りなんで、超硬刃のドリルでしか開けられません。それも0,1mm単位で広げないとねえ・・・。シャフトは4,15mmってまるでインチじゃん!。ミリ規格じゃ無理なんだって!・・・。で!ストッパーもシャフトも使用不可・・・。超硬刃って幾らすると思ってるんかなあ・・・。たったこの孔開けるだけしか使わないのに万札使うのもなあ・・・。此れって工具屋さんには在庫してません。まあ・・・材質的には航空機用だからねえ・・・。だから好い加減なサイズだと困るのはモデラーさん。
   
● 販売元の好い加減な知識が・・・こんな大掛かりな弊害に発展するんですよ。専用パーツを別売りになんかするから・・・。このシャフト型のねじ込むスペーサーは、此れを付けなきゃダクトもペラも引きずってしまうからです。言い換えれば車高不足・・・。多分・・・純正のリトラクトを別売りにしなかったら、こういう最悪な事態には成っていませんなあ・・・。其れよりも何で組み立て説明書を付属させないのかなあ・・・。考えられる事は、足らない部品が全部バレるからなんだろうけど、多分請求すれば貰えるんかなあ・・・。まあ、また別売りってお金を要求されるだろうけど・・・。
   
   
● 此方はノーズストラットギヤです。ノーズギヤの方がもっとえげつないぞおおおおお!・・・。動画サイトの海外の同型機を見て回ったんだが、このノーズギヤにはインナーカップが付属していた。此れを付けなきゃ機首に大穴が開いてるのと同じなんですなあ・・・。空気抵抗は増えるだろうし、気流も乱れるし・・・。まさかなあ・・・此れも別売り?・・・。
   
● 穴を塞ぎつつ、なるべく整流できる様に成型しました。サーボのトルクは3㎏(WAY-POINT=台湾製)・・・。此れをトルクロッドで両引きにしています。この引き込めない引込脚の固定脚マウントにも意味の無いひ弱なマイクロサーボ用のマウントが付属していたが、全備重量が500グラムなら其れでも良いんだけどねえ・・・。本機はその10倍でしょう?・・・。だったらサーボトルクも上げなきゃね。
   
● エレベータサーボの新たなるマウント位置を変更すべく台座を作っています。平成のあたま位の時期だったと記憶しますが、ラジコン技術誌にディスプレイのジャンボジェットにラジメカ搭載の記事が掲載されました。サイズは本機よりもやや小振りでしたが・・・。当時存在したグロー10エンジンを搭載したDF機でしたが、記事を書かれたモデラー曰く・・・性能はあまり良くないとの事・・・。要するに置きのディスプレイモデルと飛びのラジコン機では、元々の構造自体が違うので混同しない方が良いとの事。正に本機が其れなんじゃないでしょうかねえ・・・。中華のフィルム張り完成機と言えども・・・此処まで手を入れないと完成しないラジコン機はあり得ませんしねえ・・・。前代未聞でしょうなあ・・・。億の単位の自賠責保険が適用されるラジコン飛行機を、おもちゃ屋さんで買えるトイラジと同じ感覚で販売するネットショップが、日本国内に存在しているのが可笑しい・・・。知識が無さ過ぎですなあ・・・。
   
● リンケージにはOK模型のフレキシブルパイプを使用しました。この製品はアウターパイプ(黒)に指向性が有りますので、胴体内部におけるパイプの固定は3か所で良いです。サーボ側と動翼側とその中間です。ところが本機の場合は2か所しか固定していません。いや!・・・そう見えてるだけでちゃんと3か所に相当する固定がされています。其れが胴体後部のハッチ内部・・・。長いテーパーの三角材をパイプと胴体の間に入れて、接着剤でガッチリと固めています。距離が短い時は、此れでも充分固定出来ています。
   
● 主翼の中を這いずり回る推力装置の動力配線の出口・・・フィルムを剥がしたら一緒にバルサも捲れるずさんな状態でした。言い換えてみると・・・フカフカのソフトバルサの3mm?シートでプランクしてるので、無理が祟ってプランクシートが木目に沿って胴体方向に走った亀裂は150mm以上でした。実機ならアルミ板にストップホールを開けて、それ以上の亀裂の入りを止めた上で、裏打ちのパッチを当てて千鳥配置の皿型リベットを打ち込むところなんだが・・・。バルサ材には裏打ちのパッチも入れられませんしねえ・・・。取り敢えずパネルを小規模で貼り替えて、最小限の丸穴で成形・・・。マイクログラスを広範囲に貼りこんで補強しました。此れが左の主翼のみの亀裂だったんだが・・・左右の主翼の重さを合わせなければ成らないので、反対側の主翼にもマイクログラスの塗布・・・。
   
● 「足らない部品も・・・ご容赦ください・・・。」のレベルじゃ無いんだよなあ・・・。本機の仕様ならばフラップ用×2・エルロン用×4・エレベータ用×2・ラダー用×1の動翼ホーンが必要なんだが、ホーンの数も足らない・・・押さえの板も足らない・・・此れを留めるビスが一本も入っていない・・・。エルロン用フラップ用は、動翼の厚みが15mmだから最低でも長さ18mm以上のビスが必要なんだが入っていない・・・。このホーンの底板の寸法は10×10mmしか無いんだぞおおおお!・・・此れって軽量ハンドランチグライダー用でしょうが!・・・。重量5キロを超えるジェットエンジン搭載用とは思えませんなあ・・・。で!・・・ホーンも自作・・・。キット仕様の動翼を作動させるサーボは、マイクロサーボ並みのリンケージだったので、此れもジェット仕様に変更・・・。

● 平成の時代のスチレン製ファンフライの時期から、リンケージロッドの類がかなり好い加減に成って来た・・・。そんな好い加減なリンケージが本機には使われていた・・・。重量が5キロを超える?・・・ジェットエンジンも搭載できる?・・・そんな風には見えませんなあ・・・。本機付属のリンケージロッドを見る限り・・・。
   
● 新しく作った垂直尾翼はサーボ搭載スペースの両面にハッチパネルがあります。長めのサーボホーンを使って両側からアジャスターする為です。このクラスの大型機の部類は、リンケージには二重三重の安全策が求められます。旅客機や戦闘機の場合は、油圧配管が二系統とワイヤー配線が一系統が標準です。一系統の油圧がアウトに成っても、もう一系統の油圧とワイヤーで、パイロットは安全に機体のコントロールが可能だからです。そういう観点から言えば、この機体も実機程とは言えませんが、無人機のクラスならば軍用偵察ドローンとサイズが変わりません。好い加減なリンケージは事故の元・・・。両引きのリンケージで二系統の安全策を図ります。(Part-4に続く)