〇考察:産業ラジコンの研究・・・・・段々畑で使える農薬撒きヘリコプターの開発


 ●  平成15年、此処地元に帰ってきた私にお仲間さんが一つの提案をしました。段々畑で使える農薬撒きのヘリが欲しいとの事。農薬撒きヘリコプターの代表格はヤマハ製なんですが、このヘリは九州で使うなら佐賀平野・諫早の干拓の里辺りのだだっ広い畑なら思う存分能力を発揮出来るんですが・・・、この段々畑だらけの島原半島では充分な能力を発揮出来ないのが現状です。一つには電線あり〜の・ビニールハウスあり〜ので、空中での超進地旋回でも何かにテールローターを引っ掛けそうになります。私の持っているカルト産業のヒュイコブラはミッションタイプでジャイロがありませんが、それが当たり前の時代だったの機械ミキシングだけで普通に飛ばしてしまいます。ところが、今のマニアはジャイロが当たり前ですので多分、私のへりでは飛ばせないでしょう。私からプロポを奪って異次元飛行が出来そうなマニアは佐賀のWBO氏ぐらいやろか・・・。


 ●  どうして通常型のヘリコプターが段々畑では飛ばし難いのかというと、ヘリコプター自身が吹き降ろした空気の流れが畑の石垣に跳ね返り流されてしまうからです。これは、無風状態でも発生します。更に、山の斜面ですので吹き降ろしや吹き上げの風に翻弄され易いという欠点がありますので、ホバーリングが安定しません。ヤマハのヘリには三軸ジャイロが搭載されていると聞きましたが、このジャイロ自身がオートパイロット・システムではありません。ヘリ自体は安定していますがコントロールしてやらないと風に翻弄されるのは、言うまでもありません。コントロール不能状態に陥って石垣にテールローターがぶつかって破損した場合、ヘリの制御は不能状態になります。段々畑で使える農薬撒きのラジコンヘリコプターは独自の構造と形態が必要になりました。


 ●  幾つかの案はあるのですが、まず最初の課題はヘリコプターの操縦技術が無くても飛ばせるヘリの開発です。これは、意外と簡単なんですが・・・、個人で持つには値段が高すぎるかもしれません。飛翔体の本体と発射台のコントロールアームが必要ですので、操縦が楽な分全体の構造が複雑になります。軽トラの荷台からパンタグラフのアームが伸びて行きますので、有線でのコントロールとなりますが、道に面した小さな畑しか使えません。高齢者でも操作を覚えれば昭和時代の有線式模型と同じですのでコントロールは可能です。しかし、機械式は頻繁にメンテナンスが必要ですので、耕運機や草刈機の様な扱いの耐久性はありません。其れなりの技術を勉強する必要性が出て来ます。


 ●  次は数人での共同コントロールシステムの採用です。このヘリコプターは二重反転型のシステムを採用しますが、本体には浮上コントロールと農薬散布のコントロールの2ch分しか搭載しません。この本体は畑の持ち主がコントロールしますが、前後と左右の動きは畑の4隅に立つ4人のオペレーターがコントロールします。電動リールの付いた釣竿型のアームを使用して、ワイヤーの送り出しと巻き取りを目視で行う方法です。ヘリコプターは本体には二重反転型のローターに加えて、ローターを保護し取り囲む様にバンパーが付いています。実はこのシステムなら模型ヘリコプターからの改造型で直ぐにでも実現できます。コントロールの基本はリール操作の4人のオペレーターの意気を合わせる事が必要です。ワイヤー4本で本体を拘束していますので、ノーコンで操作不能になる事もありませんし、ワイヤーに均等にテンションを掛けると空中停止状態を作り出す事も可能です。段々畑で石垣にぶつけてもバンパーがあるのでローターが破損する事もありません。


 ●  このシステムの基本は私が自衛隊にいた頃、戦闘機のバードストライク対策で飛行訓練前の早朝、滑走路横の草むらの鳥達を追い払うアイテムとして考えた物です。自衛隊では結構ハイテクな道具を使っていると思われるんですが、マフラーを取っ払ったU-コン機をブンブン飛ばしたり、爆竹鳴らしたりとアナログな方法も当たり前に使います。こういうアイデアが沢山実験出来る航空自衛隊は楽しいかもしれません。ちなみにハンガー(格納庫)の天井には鳩の巣がありました。鳩の肉が大好きな検査隊の長老達は格納庫の入り口上部に網を張り、格納庫天井スレスレを出入りする鳩の習性を利用して捕獲しては・・・、鳩鍋をしていました。検査隊は鳩鍋でしたが、私達修理隊では電極棒が二つ付いたバッテリーを腰にぶら提げ・・・、職場の前のマンホールから道の下を流れるトンネルにてウナギの居そうな場所に、スイッチオ〜ン!痺れて浮かんで来るウナギに期待しますが、プカリと浮かんで来るのはナマズばかりでした。それでも、グロテスクな頭が無ければウナギの蒲焼に似ていましたので、仕事の後の宴会には必ず焼酎の肴として食べていました。検査隊から長老が来た時は天然のウナギだと言って食べさせていました。ヒゲさん!、嘘ついてごめんネ。30年以上前の話です。生きておられて88歳・・・ご存命なら幸いです。話が逸れたんですが・・・、アダムスキー型の農薬撒きヘリコプターの開発日記は続けていきます。 UFO型農薬撒きヘリの開発・H23・10・18)














































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空物ラジコンの大会には各種クラス分けが成されています。が!それは大会の場合です。ローカルな地元クラブにも其々自称何々クラスのフライヤーが沢山います。自分が現在どこら辺のクラスなのか・・・読んでみれば解かるでしょう。