つたえる県ながさき 2023年5月号

つたえるけん 南島原市

古くは南蛮船の来航や、石炭積出港としてにぎわった口之津港、
新しくなったターミナルビルを舞台に多彩なまちおこしが始まっています

今月のつたえる人 塩田 義之(しおた よしゆき)さん

南島原市口之津町出身。しおた内科胃腸科医院院長。
「エビス倶楽部」や「みなとオアシスくちのつ運営協議会」代表として
さまざまなまちおこしに携わっている。
2021年国土交通省「みなとまちづくりマイスター」に県内で初めて認定。

港のにぎわいを周辺にも広げ、再び活気ある口之津に!

 私がまちおこしに携わるきっかけになったのは、15年ほど前に地域の仲間と結成した音楽バンドです。

みんなビール好きで「エビスバンド」という名前で地域のイベントなどで活動していました。

 ちょうどその頃、地域のシンボルでもある口之津港の埋め立てが始まり、「口之津港ターミナルビル」建設の情報が耳に入ってくるようになりました。

フェリーターミナルだけでなく、資料館や市役所の支所、レストランや観光案内所も併せて整備されるといいます。

自宅から見える海(港)の景色がどんどん変わっていく中で、これを機に口之津が元気になるかもしれないという大きな期待がこみ上げてきました。

 しかし、それにはまず地域の人がターミナルビルに愛着をもつことが必要です。

そこで、エビスバンドを「エビス倶楽部」まちづくり団体に進化させ、ターミナルビル建設についての情報発信を開始。

地域住民を対象とした説明会を行ったほか、建設状況を伝える情報誌「口之津港ターミナルプレス」の発行、夏・冬のイルミネーション、オリジナルカレンダーの作成。販売などを行い、地域の機運を盛り上げていきました。

 活動の成果もあり、2020年春にターミナルビルが完成した時はみんなで喜ぶことが出来ましたが、残念ながらオープニングイベントは新型コロナの影響で中止となってしまいました。

昨年(2022年)5月、ターミナルビル前の広場で初めての「ポートバザール」を開催したところ大盛況。

また、12月には「冬のマリンフェスタ」に合わせて冬のイルミネーション点灯式を行い、多くのお客さんと一緒に郷土芸能の「瀬詰太鼓」やバンド演奏、花火を楽しみました。

国土交通省から「みなとオアシス」にも登録された口之津港。

今後とも子どもから高齢者まで幅広い年齢層の人が集える港にし、周辺地域にもにぎわいの場を広げ、地元企業などの活性化にもつなげていきたいです。

南蛮船来航の地

1567年、口之津に初めて南蛮船が入港した歴史を今に伝える記念碑で、口之津港近くの開田(ひらきだ)公園の入り口に建てられています。
南島原の歴史を振り返るうえで大切な場所です。

原城跡

1637年、弾圧されたキリシタンなどが籠城し、その後の幕府の政策に大きな影響を与えた島原・天草一揆の主戦場跡で、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成遺産の一つです。

野生のイルカに会える イルカウォッチング

南島原市と熊本県天草郡の間に位置する早崎瀬戸には、約200頭の野生のイルカが生息しており、高確率で出会えます。
群れている様子やジャンプする姿など、自然のままのイルカを見学できます。
※要予約。野生のイルカなので会えない日もあり
問合せ:南島原ひまわり観光協会 ☎0957-65-6333

広報誌つたえる県ながさき2023年5月号2ページ

両子岩(ふたごいわ)

島原半島で150万年前に噴出した国崎安山岩による土石流堆積物が波の浸食を受け、人の頭のような形になった奇岩。
かつては2基ありましたが、大正11年の大地震の影響で1基が倒壊したといわれています。

有馬キリシタン遺産記念館

原城跡や日野江城跡、日本初のキリスト教の教育機関である「有馬セミナリヨ」など、長崎におけるキリスト教の歴史を学ぶことが出来ます。

白浜海水浴場

「快水浴場百選」に選ばれるほど紺碧の海と白砂青松が美しい海水浴場。
夕暮れ時は長崎半島に沈む夕日が素晴らしく、キャンプ場も隣接しています。

旧長崎税関口之津支署庁舎(口之津歴史民俗資料館分館)

1899年(明治32年)に建てられた天井が高い造りの大型木造洋館。
明治後期の大型木造洋館による税関庁舎が現代まで残されている事は全国的にも珍しく、現在は口之津歴史民俗資料館分館として使用されています。

口之津港ターミナルビル

「みなとオアシスくちのつ」の代表施設。島鉄フェリーターミナル、口之津歴史民俗資料館、イルカウォッチング発着所、観光案内所などが併設されており、資料館では、南蛮船の来航や近現代の歴史を紹介しています。

南島原の「よかもん」をゲット! くちのつポートバザール

クラフト製品や木工製品、そうめん、海産物、農産物などの個性あふれる出店のほか、各種ケータリングカーも集合、お楽しみ抽選会なども行われます。
会場/口之津港ターミナル物産広場周辺
日時/5月4日(木)10時~16時
お問合せ:みなとオアシスくちのつ運営協議会☎090-5287-5169(森永)

南島原のお土産 南島原市の新名物 イルかま

南島原市内でのみ販売されているイルカの形をした天ぷらかまぼこ。
新鮮な魚を石臼ですり、熟成させて作った弾力のあるかまぼこです。
問合せ/内田蒲鉾店 ☎0957-82-2114

表紙のはなし『口之津灯台』

1880年に創設されたレンガ造りの灯台
長崎県では3番目、日本では43番目の灯台として初点灯以来、航海の安全と口之津港の盛衰を見守り続けています。

広報誌つたえる県長崎2023年5月号3ページ

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つたえる県ながさき 2023年5月号” に対して1件のコメントがあります。

  1. 海月 より:

    マイスター塩田さん、いい写真ですね!

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