★・・・・・スロープグライダーの定義

◎・・・画像で戻れますよ!。リトルサーベルタイガーに噛まれておいで〜。


● スロープグライダーってどんな機種なんですか?って、時々エイリアンクラスを含めた初心者のマニアに聞かれるんですが。私はこういう考えだから何時も・・・こう答えています。「投げたら浮く物全部だよ!。」それで理解してくれる人は、真のエイリアンクラスです。馬鹿にされた!って誰かの掲示板に私の悪口書いてる人は、初心者に化けた用心棒を持った平和主義者のネット物知り博士です。普段は普通の人かとても良い人の印象を強くアピールしてる人達です。ですが〜・・・時々・・・ストレスが溜まると犯罪レベルの誹謗中傷や殺人紛いの依頼・嫌がらせを他人任せでやっちゃう人達でもあります。被害者が自殺して事件に成ったら・・・「僕たちは犯人グループじゃありませんよ!。」・・・を前提に、テレビ取材に対して顔にモザイクかギロチンカメラで、「あんな事されてましよおおおお。」「こんな事されてましたよおおおお・・・。」って、他人事みたいに過去形でインタビューに答えてるでしょ!。そういうマニアの人達です。そんな人達は此方の引き出しに仕舞っておきまして・・・、スロープグライダーって何ですねん?を考えてみたいと思います。

● 昭和54年頃のお話なんですが、私の古巣の航空自衛隊基地のラジコンクラブ全員で、夏の合宿を阿蘇で行いました。場所は現在パラグライダーも含めて飛行禁止になっている(草千里)です。当時は駐車場内でキャンプをしても(勿論事務所の許可制)、私たち以外誰も居なかった時代です。3泊4日の合宿は楽しかったです。数人のメンバーを募って千里組と大観峰組に分かれて行動した時、先発隊の上官達が大観峰の状況を話していました。「チャンピオン60(F3A機)でもペガサス(20クラスショルダー機)でも何でも浮くばい!。畳でもフライパンでも投げれば浮くやろ!。」との事。当時のセールプレーン(主翼の細長いグライダー)から大戦スケール機・F3Aスタント機・コンバットアクロ機からF−1パイロン機(グロー40クラス)・・・、何でも持ち込んで無動力状態で放り投げたら、其れなりに飛んでしまったのが大観峰でした。現在整地された展望所ですが、当時はアスファルト道の横に見え隠れしている石ころだらけの地道の登山道を、上官の運転するハイエースでシェイクされながら登りました。

● 昭和54年当時のスロープエリアには現在の様な、無秩序な迷惑パラメンバーなんて一人も居ませんでした。と言うよりもハンググライダーのメンバーはいましたが、パラグライダーのマニアなんて一人も居なかった時代です。上官の薦めで中古のハンググライダーを譲ってもらい・・・、小高い丘からの数分間のフライトは楽しめました。八面山やロマンスヶ丘はとても懐かしいサイトです。パラグライダーよりも翼面荷重の大きいハンググライダーですので、ラジコングライダーを先に飛ばしてサーマルポイントの確認をしたり、不時着したら空から捜索してもらったり、石ころ詰めた色鮮やかな布製投下物を落としてもらいながら、其れを目指して捜索したりと何時もハンググライダーメンバーと楽しくセットで楽しんだ、休日のスロープサイトでした。

● スロープグライダーの定義というのは「浮く物全部」と書きましたが、浮かす為には吹き上げ風が必要です。斜面を下から舐める様に吹き上げて来るリフトに乗せて、常に前に進みながら高度を下げようとする機体をコントロールしながら飛ばす飛行機をスロープグライダーと言います。別に動力機を放り投げても良いとは思いますが、自然の風のみで飛行を続けるお楽しみですからワザワザ動力付きのグランド仕様機を持ち込んで飛ばすのは場違いです。此処に事情を知らない観光客の見物人が大勢いたら、勘違いしてるマニアは格好良い所を見せるつもりで・・・、眼前を動力の唸りを響かせながらローパスさせるんですが、操縦ミスで自分に向って飛んで来た機体を安全確保の為に自爆させる行為には出ませんでした。どうする事も出来なくなるとヒラリ!と自分の身をかわして衝突回避・・・。自分の背後の見物人にクラッシュ・バリアー代わりをさせて無傷で回収です。いきなり飛行機を当てられた見物人に対して「そんな所に居た、お前が悪い!。」なんて、責任逃れの言い訳はスロープサイトに動力機を持ち込んだアンタが悪い!・・・と御山の大御所さんに怒られていました。グランドでも同じ状況に近い危険な飛行を当たり前にやってるから、そんな非常識な言動が出てくるのだと思いますよ。当てられた人は赤の他人の子供を守る為に自ら覆いとなって犠牲に成りました。スロープグライダーの間違った認識はしない方が身の為です。スロープサイトの殆どはラジコングライダーの専用飛行場ではありません。動力機の様な異端飛行機を飛ばす場合は、飛ばす前に地元のクラブ員に状況を確認しましょう。駄目!って言われたら「どうしてですかあ?、アンタの持ち物でも無いのにいいいいい〜。」って言うんだったら、最初から聞くなよ!。

● 大観峰のお仲間さんを例にとれば、殆どのマニアの方は無動力仕様のレーシングです。大観峰のエリア状況を知り尽くしているので、ビジターのパークフライヤーが持ち込むオークション質流れ品の猿投げ専用機で斜面の内側の狭いエリアでちょこまか飛ばす様な事はやりません。と言うよりも観光客を含む大勢の見物人が背後に鈴なり状態なのは解かっていますので、なるべく落としたらヘルメット被って山下り確定エリアの空域まで出して飛行を楽しんでいます。最悪・・・下降気流に巻き込まれても、サイトの杉林のある遥か前方の空域まで出せば上昇気流に乗れる事を知っています。この事実はパークフライヤーの猛者(モサ)と言えども知らないでしょう。プロポの電波の到達距離は約1500mです。有視界飛行が可能な内は視界没確定の1500mまでは届きませんので、安心して前方に出せば良いんですよ。画像のオベロンT型はスパン(翼長)3650mmなんですが、有視界飛行の状況でパイロットから300m前方を飛んでいます。望遠レンズでの撮影なんですが、此処まで斜面から離れると純粋に下界からのサーマル上昇風のみで浮いている状態です。まあ・・・バルサグライダーの限界はスロープ専用機としてはこの寸法でしょう。これより大きいバルサグライダーもメーカー品で存在してますが、大観峰の着陸エリアの状況から見れば・・・壊す覚悟なら降ろせますよ!というところでしょうか・・・。

● グライダーの意味は(滑空)です。という事は旅客機が上空でエンストを起こしたら無動力状態で高度を下げながら降りて来る事をグライディングすると言います。要するに無動力で飛ばす飛行物体は全てスロープグライダーとして該当すると言う事です。シャーレーの舶来レーシングでないと馬鹿にされる!・・・とか、ダイナミックソアリングが出来ないと見向きもされない!なんて誰が言ってるんだあ?。そんな事ばっかり言ってるから、ショバ争いの派閥が出来てしまうんですよ。別に大観峰入山に拘らなくても良いんじゃないですか?。私の好きなスロープサイトの第一候補は鳥取砂丘です。手ごろな丘スロープタイプの斜面ですし、常に安定した吹き上げ風が吹いています。それに淡いスカイブルーと濃いマリンブルーのコントラストが抜群に良いですし、スパン4mのセールプレーンタイプのソアラーが、眼下をパスして行く姿は迫力があります。当工房のカスタム機の多くが(無動力仕様のスロープグライダー)なのは、サイト毎の色々な条件に合わせた(ほっとけクラス)のフライヤー以上のマニアをターゲットにしているからです。「トンビさんに飛ばせる飛行機だったら、僕はもっと面白く飛ばしますよ。」・・・が、私を支持してくれているお客さんです。

● 左画像は飛んでるバイクに見えますが・・・スロープではジャンプは出来るでしょうけど、斜面を重力の法則通りに落下して行きます・右の画像の飛行物体なら主翼が4枚着いているんですが・・・、上から見たら1枚の主翼に見えますので一番上のしかも一番後部の翼にエレボン動翼を搭載すれば、スロープでの無動力飛行は可能です。ナウシカに出て来たペジテ軍のコルベットタイプの串型飛行機(エンテ型)ならば、製作した事はあります。(またたびニャン太・ピアバージョン)は、後期型になります。

● 上記画像の機体は1/5スケールの飛燕なんですが、エンジン部分がバルサ組みのスピンナーになっています。この機体はスパン(翼長)2000mmの無動力スロープスタント機の試作モデルです。大変重厚なので重く見えるんですが・・・自重2250gしかありません。計算上では翼面荷重からいけば・・・最大3200gの仕上がりで風速7mから普通に飛行が可能です。風速17mまで飛行が可能な実践は済ませてあるんですが、事実・・・台風みたいな風力の日に・・・御山に登って飛行機を飛ばすお馬鹿さんが居るとは思えませんので、風速10m程度の強風域の日に機速を殺さない様に走らせて飛ばすとかなり実機に近い雰囲気で飛ばせるかと思います。スロープグライダーの定義(御山で浮く物全部)の意味が解かりますか?。