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✈ VEGAーⅠA・VEGA-ⅠB (工房オリジナル構造) (2) (3) (4) (5)

● OK模型・社長のトムさんが、関西の色んなサイト(山スロープ・丘スロープ等)・あらゆる風速の状況の中において、最大の変更点を示唆してくれました。私としては、自分で飛行テストをする場合も踏まえてある程度の本機の性能面についての予想はしていたんですが、其れ以上の結果だったので大変満足しています。さて・・・トムさんの要望する新型ヴェガに改造する為に、初号機の原図を使わず、新たに図面を引き直しました。
● 本機は昭和40年代後期のラジコン技術誌に掲載されました。私が中学三年・・・トムさんが中学二年でした。お互いに将来出会うなんて微塵も感じなかった頃、初号機のヴェガのフォルムとその充実した記事内容に強い憧れを持っていました。そして、時代は平成の終わり・・・私が製作した初期型のヴェガに強い関心を示したトムさんからのメール・・・。その時期に流行った世界的なウイルス蔓延で、私自身の行動の自由が奪われ動けませんでした。
● この初号機ヴェガは、実は・・・二機存在していまして・・・1号機は私の手元に、2号機は私の師匠の元にありました。師匠は身体が不自由で左半身が麻痺状態・・・。昔みたいに飛行機が飛ばせる状況ではありません。師匠も私も世界的なパンデミックの状況の中、身動きを封じられてにっちもさっちもどうしようもない時代でした。そこで古巣のトムさんに相談・・・。ヴェガを送ると開口一発「嬉しい!・・・。」とメールに記載されていました。お互い同じ時代に同じ感性で本機初期型ヴェガの記事を観た間柄・・・。縮小図面も掲載されていたのに、何で複製せんかったの?ってのが、閲覧モデラーの意見でしょうなあ・・・。
● いやいや・・・本機の縮小図面・・・此れって一応の参考図面にしか成りません。其れに気づいたのは、私自身が40歳を越えた時期です。図面を観ても・・・多分、即!組めるモデラーはほんの一握りでしょうなあ・・・。当時の未成年・・・いや、現在の未成年モデラーにも、この山本さんの図面は読み解けないでしょうなあ・・・。何故なら複製したモデラーが殆ど居ませんし、ネットが普及して色んなモデラーの個人ページで、話題には成ってるんだが実体が見えません。自分の模型の歴史を語る上では、知識の豊富さをアピールできますが、まあ・・・其れだけだって事ですね。閲覧している側は、其処から先を期待してるんだが・・・。私が今回、ヴェガを造ろうと思った訳は・・・私自身が作れるだけの知識と技術が備わったからです。此れは誰でも可能なんです。模型歴を重ねて行けば・・・。其れが出来れば更なるヴェガの進化も出来ます。このVEGA-1Aの製作記事は、山本さんの初号機ヴェガのその後の進化形態だと思って下さい。
● 長い前置きで申し訳ないですなあ・・・。今回のヴェガの新型機は、初号機の性能を継承しながらも、初号機以上の運動能力を有した機体を目指します。最初に、山本オリジナル設定のヴェガの設計コンセプトは・・・。
①・・・強風中でも充分な進入性を持ち、且つ安定の良い事。
②・・・運動性能が良く、宙返り・ロール・背面飛行等も容易に楽しめるスタント性の良い事。
➂・・・①と②の性能にマッチさせる為、翼幅は出来るだけ小さくし、斬新なスタイルを持つ事。
④・・・翼幅が小さくなり、翼の効率が悪く成る事を考慮して、翼面荷重は30g/d㎡ぐらいを狙う。
⑤・・・エルロン・エレベーターの2チャンネルで操作する。
● 以上が山本オリジナルヴェガーⅠ型の設計目標です。(1973年12月号)のラジコン技術誌掲載のヴェガ記事から、初期型ヴェガの複製令和元年までの模型世界の進化は、あらゆる分野で性能が上がってます。ところが、上がったのは市販の完成機のみで・・・其れを扱うモデラーさん個人の製作技術はどんどん低下する始末・・・。要するに、必ず飛ぶように作られた完成機から、飛ばす技術を覚えるのが当り前に成ってしまったので、壊れてしまったら・・・もう、棄てるという図式が成り立ってしまいます。昭和のラジコン黎明期を知ってる大御所モデラーさんが、唸るようなもの凄い自作機を作れるモデラーも残ってはいますが、令和の現在・・・ほんの一握りなのが現実です。
● 名の知れた大御所さんから・・・「トンビ君みたいに、俺たちが欲しがるような機体を造るモデラーは、俺の知る限り・・・お前しか居らんぞ!・・・。」って言ってましたが・・・。此れは誉め言葉なんでしょうけど、私から観れば、大変困った状況・・・。私がラジコンを始めた昭和40年代には、自作モデラーが沢山いました。星の数ほど色んなキットメーカーが有るのに、何で自作モデラーが多かったのかという疑問・・・。ラジコン人口は令和の現在の数十倍、何処の飛行クラブも大勢のモデラーが沢山居ました。模型飛行機やってるモデラーの特徴・・・誰でも持ってるメーカーの機体は必要無い・・・自分だけのデザインの機体を欲しがる・・・という法則です。しかし、闇雲に自作したって飛ばないので、キットを作り倒したモデラーの行く先が自作モデラーという図式なんです。自作出来る技術を身に着けたモデラーさんだけが到達するのが、ラジコン技術掲載のモデラー個人が造ったカスタムな一機を複製出来る能力なんです。の筈だったんですが、此のヴェガのⅠ型・・・複製するのが大変難しいです。此の機体を完全複製出来たモデラーって過去に何人くらい居るんだろう・・・のレベルです。
● 本誌の折り込み図面・・・全部記載して無いんです。イラスト図と図面があれ?合わねえぞ?・・・。って気づいたモデラーって殆ど居ないと思うんですけど。此処が本機複製のモデラーが極端に少ない理由なんです。もし・・・複製したモデラーが星の数ほどうじゃうじゃいたら、世の中のモデラーさんの誰もが、このヴェガの流れを有する機体フォルムが流行した筈なんですが、ネットの個人ページを具に観て回ったんですが、完全なる複製機は一機も無かったですなあ。大手のメーカーさんってのは、個人モデラーの所有する機体の動向を見定めて、モデラーの心を鷲掴みする様な機体をキット化してくれるんですけど・・・ヴェガみたいなデザインの機体は観ませんでしたね。OK模型のトムさんがヴェガ複製機を飛ばして、初号機の性能を見極めてくれたから、ヴェガの新型が造れる運びに成ったんですが・・・もし、この流れが無かったら、令和のラジコン技術誌も記事掲載には至らなかったと思います。ですが、折角、山本さんのヴェガがリバイバルしたんですから、令和のモデラー諸氏の自作魂に燃え上がる炎を期待します。
※ 此処からは、新型ヴェガのトムさんによる数々の飛行テストから導き出された改良点を幾つか記載します。
①・・・風速コンディションに関係無く、細かい操作を可能にしたいからラダーを付けて欲しい。
②・・・演技が完全に決まらないのは機体自体の全備重量が軽過ぎるので、機体重量を重くしたい。
➂・・・着陸時に減速してくれないので、スピードブレーキを付けたい。
④・・・フラップ兼スピードブレーキを組み込んだので、エルロンの面積が減少。幅を10mm広くしたい。
⑤・・・中風域と強風域に対応する機体性能なので、重心位置付近にバラストが搭載できる様にして欲しい。
● ①の要望、ラダーの追加装備に関しては、山本オリジナル機の図面を観ても装備可能な構造に成っています。では何故オリジナルに無かったのか・・・。今考えれば疑問に成るんでしょうけど、当時のラジメカは今のラジメカよりも遥かに馬鹿デカい・・・。20×50×50mmってのが普通のサーボのサイズです。サーボトルクはこのサイズでも1,8キロ程度。サーボ一個が60グラム位の重さが有った時代・・・。メカの搭載状況を観ても、隙間無く胴体内部に詰め込まれた感は否めません・・・。此処に同サイズのラダーサーボ?・・・入れられるスペースは無いですなあ・・・。
● 当工房では、機体のサイズの一例として、スポーツ競技で使う各種のボールの直径で説明しています。現在のグライダーの胴体の最大幅は、ゴルフボールに例えてます。ボールを掴んだ際の指の感触がそんな感じになります。野球のボールやテニスボールの直径が、昭和40年代から60年代のラジコングライダーの胴体幅と酷似しています。指で掴んだ感触がそんな感じと成ります。ちょこっと持ち難いなあって感触が、ソフトボールに使うボールの直径です。この直径のボールに該当するのが、スパン2500mm~4000mm以下の大型グライダーの胴体の最大幅です。たとえ、幅が20mmのデカいサーボでも、横二列・三列普通に収まるサイズです。こうやってみると、ヴェガの胴体の最大幅は、当時のサーボが二列横積み出来ない微妙な幅であると言えます。よって、ラダーサーボ無しの機体構造と成ったのでしょう。今から50年前のラジメカの時代背景を理解する事が、本機ヴェガの改良ポイントの一つと成るんです。
● ②の要望、機体が軽過ぎるのでスピードが出せない・・・。よってクルクル系の演技が殆ど決まらない・・・。此れって私自身も感じていた事なんですよねえ・・・。ただし、山本さんの製作記事を忠実に読み解くと、機体の内部構造は現代風に改造してもアウトラインは変えなければ、飛行性能は継承されるという法則に従ったまで・・・。トムさん流に言わせれば、当時の山本さんの主観と現在のトムさんの主観に、ギャップが有っただけの事。還暦過ぎた現在エキスパートクラスのトムさんと、当時の山本さんの年齢から判断して多分アドバンスクラスの腕前とでは大きな操縦技術に差が有ったと思う方が自然でしょうなあ。
● ヴェガの機体フォルムは、スロープスタント機に特化したデザインです。しかし、軽過ぎるとスピードが出ません。折角、スピードの出せる機体デザインなので、その性能を最大限まで活かせる設定に対応させなければ成りません。新型ヴェガでは機体の内部構造自体を工房オリジナルに変更したので、バラスト無しの機体自体も重く頑丈になります。当時のラジメカ2チャンネル分よりも、今回の機体サーボ6個分と受信機とバッテリー・・・全て加えても、当時のラジメカよりも軽量でしょう。
● ➂の要望・・・飛行動画、弱風・中風・強風の全てにおいて、本機ヴェガは減速装置無しでは着陸が難しそうですね。ただし・・・本機ヴェガのテスト飛行エリアの丹沢は、多分落差が大きく、更に斜面の奥が覗けるサイト条件ではないかと想像できます。私のメインのスロープサイトが阿蘇の大観峰でした。西側斜面で飛ばす時の着陸進入は、山の斜面に沿って下方から上昇させながら減速し、ブレーキ装置無しで普通に着陸してたので、今一・・・トムさんの要望するスピードブレーキの必要性が湧きませんでした。しかし、関西の飛行サイトの条件を観る限り・・・上空からの減速による着陸には、スピードブレーキが必要であると実感しました。そこで、今回の新型ヴェガにはトムさんの要望する構造のスピードブレーキを装着します。構造は単純ですが、組み込むのは大変複雑・・・。しかし、減速装置としては大減速が可能に成ります。設計する時は、頭から煙が立ち上りましたなあ・・・。
● トムさんの要望するスピードブレーキの構造とは・・・、フラップダウンと同時に立ち上がるブレーキ板、今一ピンと来ないモデラーも多いと思いますが、昭和50年代の世界なら当り前だった減速装置です。ハンノ・プレトナ氏のスーパーシクロリィーと言えば解るモデラーは、既に還暦・リタイヤ・年金生活する高齢者が殆どでしょうなあ・・・。トムさんがこの減速装置をメールで要望した時、私の頭の中に真っ先に浮かんだのが今回ヴェガに装備するブレーキです。(うわァァ~複雑だああああ)って思ったのも事実なんですよ。捻り下げの入った主翼に組み込むんだから、僅かですがフラップにもブレーキ板にも捻りが入る・・・。ブレーキ板の強度維持なら薄いベニヤを使うのが良いんですが、ベニヤは捻りに対応出来ません。よって、捻らず捻った仕上げにする構造が必要なので・・・(うわァァ~)なんですなあ・・・。
● まあ・・・トムさんの頭の中を覗くとすれば、私なら出来るって思ってくれてるんでしょうね。出来ると思ってくれてるんなら、やらねばなりませんなあ・・・。細かい構造の指示は無かったので、取り敢えず構造自体の大まかな構想のみをメールして図面を引きました。其れに伴いリブの形紙を切り出す際、その様に切り抜いてあります。よって、現物が記事としてページに上がるのは、もっと先に成りそうですね。本来はゴールデンウィークの連休までには仕上げるつもりだったんですが、上記の事故により其の予定は大きく遅れるかもしれませんなあ・・・。
● 一番上に挙げた画像の様に、一応胴体は此処まで進んでます。この治具は初号機でも使ったんですが、内部の構造のみが変化しただけなので、続けて使う事が可能なんです。アンタレスの製作にも同様の治具を使いましたが、構造的にはアンタレスの方が進んでます。アンタレス用の治具もヴェガ用の治具も・・・その機体だけにしか使えないって訳でもないんです。胴体上部から見て、同じカーブを描く設計の機体なら、上下が丸い胴体・クラシカルな九帝五型の様な六角胴体・・・あるいは胴体断面が四角い形状でも使える様にして有るんです。此れが当工房が目論む汎用性抜群のセミスケール機やオリジナル設定機に対応出来る治具の構造なんです。
● ラジコン技術誌の表紙を飾るような、自作の機体を作られる大御所さんの複雑で精巧な治具には敵いません・・・。本機製作の治具の目的は、単純に胴体中心線に沿って、胴体左右が同じカーブを描くのに特化した単純な治具なんです。まあ、セミスケール機を作る場合・・・上から見たら全機種同じなんだが、胴体側面の形状は其々何かのスケールグライダーに似てる・・・って作り方の、所謂手抜きのスケールグライダーと同じ手法なんです。こういう治具を10種類位作っておけば、まあ・・・100種類位のセミスケールグライダーは作れますね。要は飛ばなきゃ意味が無く・・・正確に作れなきゃ、テスト飛行も満足に行えないんだから・・・こういう裏技的な治具は、昭和の有名な個人運営のキットメーカーなら何処でも持ってたって話ですよ。
● 個人のモデラーでも、同じ様な治具を作る事は可能でしょう・・・。何故なら、この治具・・・地元のホームセンターで買い揃える工具と材料だけで組立てましたから・・・。機体製作に対しては、まあ・・・模型飛行機の構造体に使うシナベニヤやらバルサ材の他、リンケージロッドとか被覆のフィルム当は模型店での購入ですけど、その他の専門パーツ類は、粗地元のホームセンターで購入した材料を、自分で加工して作ってます。
● 今回・・・本機の記事がラジコン技術誌(2025年5月号)に掲載されました。(1973年12月号)に掲載されたラジコン技術誌の折り込み図面なら(×1,031倍)の拡大で、A3の方眼紙に5分の1縮小図面は描けます。その他のコピー図面なら胴体全長198mmの場合、(×1,161倍)すれば約230mmとなるので、其処から5倍の更なる拡大で原寸図面は描けます。今回・・・編集部の計らいなんでしょうけど、胴体全長を184mmで掲載してあります。この図面を(×1,25倍)すれば、5分の1図面には出来ますよ。そんなん面倒臭いじゃん!・・・単純に、(×6,25倍)すれば原寸に成るじゃないか!って思うモデラーは多いかと・・・。
● 絶対に間違ってはいけないんですが・・・、縮小図面を直接原寸図面に拡大すると、製作記事に掲載の胴枠の厚みやら・・・ストリング材(縦通材)・プランクシートの厚みやら・・・あれ?って思うくらいに寸法がズレます。電卓叩いて得られた数値よりも、掲載図面に書かれた指定の数字を優先しましょうね。キットを作り倒した百戦錬磨のラジ馬鹿さんは、そういうギャップを自分なりに理解しているので問題ありません。しかし・・・頭が物凄く良い、知識先行型の便乗組モデラーさんは、キットなんか面倒臭くて作ってらんねえ~ってタイプのモデラーなので、何でも綿密にいいいい・・・を優先するので、使う材料に苦労するんです。図面上計算したら、小数点二桁の数値・・・でも使う材料は厚みがバラバラ・・・。さあ、何処で泣き言交じりの文句を吐き出そうか(笑)・・・。って感じですかねえ・・・。そういう時は、百戦錬磨のラジ馬鹿諸氏のページを沢山閲覧して、グローバルで寛大なる考え方を養って下さいね。ラジ馬鹿さんは、使うベニヤの厚みが0,5mm違ったって・・・じゃあ、はめ込む部材を削っちまうか!って位の合理性を沢山持ってますから・・・。
● ラジコン技術掲載の縮小図面の太書きのアウトライン・・・実寸拡大の(×6,25倍)してみましょう・・・。ほんの数ミリじゃんか!の狂いが、あれ?・・・合わねえぞ?って成ったら、大いに悩むでしょうなあ・・・。綿密にいいいい!な性格でしょうから・・・。

● GWには間に合わないけど、作業は進んでますよ!トムさん。山本オリジナル機の垂直尾翼の構造とは違いますが、かなり簡素化に成功・・・。それなのに、スタビライザーのクランク付近は頑丈・・・。更に本機はバーチカル面は全てバルサプランクします。ついでにフィレットも省略・・・。ラジコン技術誌で、トムさんが述べてますが・・・主翼の取り付け角(迎角)2度は大き過ぎる・・・。フィレットを図面通りに設定すると、フィレット位置とスタビニュートラルがズレます。で!トムさんのアイデア・・・フィレットの省略・・・。
● 実際に作ってみると解る事なんですが、スタビクランクの軸はどうやって固定するの?・・・。フィレット無くしたら軸受けの固定が出来ないじゃん!。そう!・・・初号機では、軸受けは厚みの有るフィレットに埋め込んでたので問題無かったんです。ところが今回は、その頼みの綱であるフィレットが・・・無い・・・。でも、方法は有るんですなあ・・・。軸受けのパネルの厚みを増やせば良いんですよ。更に、軸受けのパイプの直径も増やすし、クランクシャフトも直径が太く成ります。OK模型の新製品である5mmのカーボンカンザシセットを駆動軸に使えば、軸受けは厚みの有るビニールパイプが使えるんですなあ・・・。厚みの有るパネルと厚みの有る軸受けパイプ・・・。組み込み工程はもっと後に成ります。其れよりも、消えちまった記事を先に記載していきます。

● 此処からの時系列は、(2025年1月)へさかのぼります。トムさんの要望のメールは、この時期から始まりました。新型機のメインカンザシは上下二本に増えてます。このカンザシ配置に関しては、当工房の最初からの設定。其の後部の太い穴は、トムさん要望のバラスト収納パイプの固定位置・・・。後部のカンザシは、5mmのカーボンシャフトから、OK模型の8mmパイプに変更です。ところが、メインの10mmカーボンカンザシの入荷が遅れているとの事・・・。よって4月現在、此処は初期型のアルミパイプカンザシを使う事に成りました。何で上下にダブル配置なの?・・・当工房の(なんちゃってカーボンカンザシ)・・・上下に幅を広げると、薄くても強度は上がるという実績を採用したまで・・・。トムさんの華麗なるオーバーG掛け捲りのフライトに耐えるには、この配置が必要です。
● 山本オリジナルのヴェガのカンザシ・・・メインは4mmのピアノ線の前後二本配置・・・サブは4mmピアノ線の一本配置・・・。この翼の厚みでカンザシが4mmってのが凄い・・・。まあ、其れでも外翼はとっても軽量に仕上がる設計です。だからこのカンザシ設定でも良かったんですよ。受けのパイプは内径4,2mm位の乳白色のビニールパイプ・・・。このパイプ・・・当時のガルモデルのキットに入っていたカンザシ受けのパイプです。適度に撓るし加工もし易く、表面を荒らせばエポキシ接着剤との相性も好い。一条さんは、パイプに細切りのさらしを巻いて、エポキシ主翼に組み込んでましたね。私と同世代のガルモデル・フリークにはお馴染みのパイプです。胴体に埋め込んだこのパイプに、上反角設定のピアノ線カンザシを捻じ込む際・・・適度に曲がるので差し込み易いっていう利点もありましたね。

● ラジコン技術の初号機の紹介記事にも記載してますが、当工房の場合・・・必ず原寸図の他に、部材の形紙を採ります。当工房で一番価値の在る物は、この原寸図面と部材の形紙です。出来上がった飛行機本体は其の結果に過ぎません。何故なら何時かは朽ち果てて粗大ゴミに成るからです。よって完成した飛行機群は、飛ばしたり暫く応接室で飾った後は、大事にその後の面倒を見てくれるお仲間さんに譲渡してます。まあ、一品物ですしねえ・・・カスタム品なので、平成のラジブームの時は・・・脅し捲って欲しがる困ったさんも居ましたねえ(笑)・・・。渡したって、自分で作ったと称してお仲間掲示板でうわべだけのお褒め言葉貰って終わりでしょう?・・・。自分では飛ばせない初心者さんですしねえ・・・。そういうネット上だけのベテランフライヤーさんが沢山居たのが、平成のラジブームですよ。本機の場合・・・この困ったさんに渡したら、危ないラジコン機に変身するでしょうなあ・・・。お山のフライヤーさん達が、愛機を持って斜面を逃げ回る光景が浮かびます・・・。

● 翼型が作図出来たら、本機の場合は(エップラー374)なんですが、プランクシート分を引いた残りが本来の形紙になります。このプランク分を引いた翼型を切り抜いてバルサシートにトレースします。何でこんな面倒臭い作図が出来るんだ?・・・俺には無理かなあ・・・って言ってたお仲間さん。まあ~、50年もラジコンやってりゃねえ・・・其れが自作するのに必要だったから、私にとっては当り前の作業なので苦にした事は無いですなあ・・・。むしろ・・・この面倒臭さを楽しむ位の変態さは必要かと・・・。初号機の資料をキチンと残していたから、今回の機体を作図するのには然程苦労はしてません。

● 本機の場合・・・模型用の専門パーツのみで機体を完成させてる訳でも無いんですよ。タピオカ用の太いストローとか、エアコンのドレーンホースなんかも使います。画像に見えるアナログサーボは、流石にもう化石レベル・・・。使用するデジタルサーボの代用品として(サイズが似ているから)寸法取りに使ってます。自作モデラーを目指すなら、日頃から百円ショップとかホームセンターとかを巡る事も必要かと・・・。

● スタビライザークランクにシャフトを垂直に立てる為の新しいサイズの治具を作りました。今回は全て3mmベニヤで構成しています。今後・・・閲覧モデラーが複製する事も考慮して、組立て易くしてみました。今回は形紙で作図して、ベニヤにトレース・・・糸鋸盤で部品を切り出しました。前回のヴェガは、クランクシャフト二本とも4mmのカーボンシャフトを使いましたが、今回はクランク主軸を5mmのシャフト・・・後部のサブシャフトを従来の4mmで作ってみます。折角、OK模型の新製品であるカーボンカンザシセットの5mmがあるので、此れを組み込んでみましょう。

● 左が旧型の治具。右側が新型の治具です。多分・・・今後の治具は新型の構造で作っていくと思います。旧型はクランク本体を押さえのベニヤ板とビスを使って、治具本体に固定しました。今回は構造体の三方が凹んでいますので、クリップやシャコマンで固定する事が出来ます。構造体の一部を密閉したボックス型にしていますが、此れは治具本体の正確な構造を維持する補強部分とも言えます。今回のクランクは、4mmと5mmの混合構成なので、二つの治具を使い分けますが・・・今後の新型治具は、3mm~5mm・6mmと差し込む孔を増やした構造に成って行くと思います。何事もタタキと呼ぶ初期型を実用化しないと、次の形は出来ません。
● 今後のヴェガⅠ型の形状は、若干のフォルムの変化は有ろうかと思いますが、時代に沿った新型の形状に成って行くと思います。ただし、フライングスタビライザーは標準装備・・・。翼型も色々と変化し、走りはイマイチだけど弱風でも浮きがとても良い設定とか、浮きはイマイチだけど走り出したら手が付けられないかっ飛び機とか、風速10メートル以上のコンディションの日に、スロープスタントの演目が殆ど出来る設定機とか・・・色々と出来るかも知れません。其れにはやはりフライングスタビは標準装備と成りますね。

● かなりスピリチャルな話をしましょうか。既に他界されて5次元世界に戻られた昭和の偉人さんが、時々私の工作室にお出ましになります。あの世と呼ばれる世界は、所謂5次元世界と言われているんですが、ユーチューブの動画サイトに物理学者のリサ・ランドール博士の5次元理論と言うのがあります。博士は5次元を三次元世界で表現するのに、面白い例えを使います。
● 密閉された金魚の泳ぐ水槽内部を三次元・・・金魚の泳ぐ水槽の外側全面が4次元・・・その金魚の水槽を取り巻く空間を5次元・・・という例えです。金魚の泳ぐ密閉された水槽内部の物質は、何れ朽ち果てますが・・・水槽はガラスなので朽ち果て難く長い時間その形状を維持出来ます。要するに、物質の過去と未來を見続けているのが水槽の外側です。そして水槽を長い時間見続けているのが何も無い空間・・・。この空間には見えないんですが、その物質が存在してきた時間経過と言う歴史が有るんですよ。他界された偉人さん達は、肉体と言う物質は消滅したんですが、エーテル体という意識体の部分のみ残っているんです。よって、この偉人さん達の意識体は何処にでも存在出来るんです。
● 私の工作室にやって来て、形紙を切り抜いている私の背後で、「其のままじゃ、その溝に部品はハマらんでええええ・・・。」っていう関西弁は、まぎれもない先代のOK模型社長さん、その横に居る博多弁は・・・多分、小倉の光模型のオヤジ(菅さん)・・・他にも数人居るんですが、身元が未だに解りません(笑)・・・。で、この関西弁の使い手さんのアドバイスを無視すると、3mmベニヤで刻んだ部品を作った際、あれ?・・・何でハマらんの?・・・って成るんですよ。で、もう一度図面を観ながら形紙を見比べると、その誤りに気づくんですよねえ。先代社長の言ってたのはこの事なんか・・・って具合・・・。他にも色々とあるんですが、今回はさわりの部分のみにしときます。

● 既に完成しているので、製作手順のみを記載します。画像の部品は、フライングスタビライザーのクランクを固定する軸受けのパネルです。初号機の場合・・・軸受けパネルに画像のスリーブは単純に接着されただけでした。何故なら、軸受けスリーブの周囲を厚みの有るフィレットで覆ったからです。しかし、今回はこのフィレットを省略しました。理由は、翼型によってはニュートラルが変化してしまい、トリム調整したらフィレットとスタビライザーにズレが生じるからです。
● 今回・・・このズレの修正をする意味で、主翼の取り付け角を少なくする予定だったんですが、トムさん曰く・・・今の飛行姿勢が好きなので、取り付け角を2度のまま・・・図面上で設定したフィレットを外せば、ニュートラルは気に成らなくなるとの見解・・・。言われてみれば成る程なあ・・・って思ったので、フィレットを撤廃しました。ですが、外すと困るのが軸受けのスリーブ・・・。パネルに貼り付けただけでは強度が有りません。そこで、3mmの厚みの有るパネルに、スリーブの直径がピッタリとハマる孔を開けて、スリーブを埋め込みました。スタビのクランクをスムーズに動かすには、パネルに対してスリーブが垂直に取り付かなければなりません。よって、画像の様にパネルを固定して、スリーブを埋め込み接着しました。
● フィレットが無いと、スタビライザーの付け根とスリーブの先端に隙間が出来て、カッコ悪いじゃん!・・・。まあ、普通に考えればそうなりますなあ・・・。しかし、スタビの付け根側に厚みの有るフィレットの代用品を接着すれば、歪な空間は無くなります。そういう解決策も全て踏まえた上での構造の変更です。今回の1A型の尾翼内スタビクランクの取り付け構造・・・物凄く簡素化しました。トムさんの飛行動画に、多くのコメントをされているジェダイマスターなモデラーさんからは、失笑されるかもしれませんね。

● まだ接着はしていませんが、この積層スタビクランク板に垂直にシャフトを固定する為だけの、治具なんですけど・・・。個人の見解も色々とあるみたいですなあ・・・。大袈裟だとか、ワザと造りを難しくしてベテランぶってるだとか・・・。もっと簡単に作れる治具にしろ!・・・とか、そういうメールは無視してます。其れだけの最もらしい考察をお持ちなら、私よりももっと素晴らしい治具を自作されて普及させれば好いんじゃないですかねえ(笑)・・・。当工房の治具は、私自身が正確に組む為の専用です。もっと専門的で複雑構造の治具をお求めなら、ネット上には沢山ありますから、其れ等の大御所モデラーさん達の治具を参考にして下さい。
● 本機のスタビクランクの取付位置の状況・・・。軸受け用のパネルの内部は、図面上6mmあります。今回のクランク板は、1,7mmのシナベニヤを三枚重ねて接着します。内部の一枚のみ木目の方向を変えてますが、其れだけでは曲げ強度が若干不足しています。そこで、外側の両面にカーボンシートを挟んで接着し、仕上がった寸法は5,4mmと成りました。先ほどパネル内部の幅空間は6mmと書きましたが、このクランク板とのクリアランスは僅かに0,6mmしかありません。左右の振り分けなら片側0,3mmです。クランクの両面にカーボンシートを貼りつけたのは、滑りを良くするための処置です。ベニヤクランクの表面と軸受けパネルの裏側面・・・どちらもベニヤ面なんですが、もし・・・水分を含んだ気流の中を飛ばすと、かなり滑りが悪く成るのが現実として予想されます。よって、どちらかの表面を硬くすれば良いんですよ。此れで摩擦による動きの低下は防げます。

● スタビクランクが完成しました。小さな変更点はカーボンシートを両面に貼り込んだ事。しかし驚く事なかれ・・・貼った瞬間、このベニヤ積層クランクが、ほぼ曲がらない位に頑丈に成りました。其れなのに、初期型のクランク板とほぼ重さが同じです。大きな変更点は、駆動軸がOK模型の新製品である5mmのカーボンシャフトに成った事。5mmのカーボンシャフトなんだが、なんて言えば良いんだろうか・・・例えて言うなら、中身のチョコレートがビッシリ詰まったポッキーって所かなあ。要するに・・・細刃のノコギリで寸法切断したんだが、切口はササクレが一切出ませんでした。
● 西の大国のカーボンシャフト(後方のサブシャフト)は、デジタルノギス(100分の1ミリを数値で表示)で測ると、真円では無い事が多いんだが、此の台湾製のカーボンシャフトは粗真円・・・。其れが薄いアルミパイプに、粗ガタ無しで挿入されてます。此れを300ミリ以上の棒状で実現している超優れモノです。カーボンシャフトが粗真円なんだが、この薄いアルミパイプも限りなく真円・・・。
● ただ一つ難点がある。此れは取り扱い上の注意点・・・。パイプの厚みが薄いので、パイプカッターを使って廻し切りすると、切断は容易なんだが・・・切り口がパイプ内部側に曲がり込み、シャフトが入らなくなる・・・。此の修復には直径が6mm以上の丸ヤスリを廻しながら、パイプの内側のバリを削り取る作業が必要。ヤスリをかけながら、シャフトを当てがってスムーズに通せるまで少しずつ調整するのが面倒臭いって思うモデラーには扱えない精密なカンザシセットですよ。 (Part-2に続く)