ZANONIA 2023 (ガルモデル仕様替えオリジナル構造) Part-1 (2) (3) (4) (5)
  
● ガルモデルのセミスケール設定機ザノニアを 更に当工房オリジナル構造で再設計・・・2005年に初飛行しました。アウトラインと各種モーメントの設定をガルモデルの機体原寸図から一切変えてありません。本機は内部構造を当工房オリジナルに変更し、ガルの機体構造よりも作り易くしました。ガルモデルのザノニアを過去に作られたモデラーならばご存知の筈・・・、当時のメカを搭載してもテールヘビーになりました。本機は現時点のメカを使って、ノーバラストで製作可能なザノニアに仕上げます。

● しかし、ノーバラストのザノニアはガルモデルの原型機よりも軽量に成るのかというと・・・そうは成りません。構造を変更するだけなので、全備重量は其のままです。ご存知!軽くなるとはすなわち、翼面荷重が軽くなる状態・・・。風に翻弄され易くなる原因を作ります。本機はスロープにおいて、その持てるポテンシャルを充分発揮できる設計です。軽量なHLGではなく・・・中風域(風速5メートル辺り)で飛ばせる設定です。よってある程度の重さも必要です。其の為の構造変更となります。2005型から更に構造を実機のザノニアに近く設定しましたので、令和の新時代に沿った機体となるでしょう。
  
● 2005型ザノニアの胴枠です。多分・・・オリジナルキットを製作されたモデラーには不思議に思われるでしょうなあ・・・。内部のくり抜きが異常じゃね?・・・。ご指摘ご最もです。中央画像の上部の形紙は、本来ならばガルオリジナルザノニアの二枚側板の内張りとなる3mmベニヤのモノなんです。しかし・・・このオリジナル構造が多くのモデラーさんを悩ませてしまう原因を作りました。「どうすりゃ、こんなに機首を絞れるん?・・・。そんなに曲げられんぞ!・・・。」ってな具合の勘違い・・・。よって、キットの原寸図面を隅々まで読み込み充分理解して組立てに移行したモデラーさんのみが、ネット上に画像を掲載されています。

● 本機の構造は言わば・・・邪道構造ですね。ジェダイマスター諸氏からは大いに馬鹿にされても良いレベルです。ただし、キットオリジナルを普通に組むとテールヘビーは確実なんですなあ・・・。当時のくそ重たいメカを積んでも機首先端には重心合わせの為の追加バラストは必要に成ります。で!モデラー諸氏はどう対処したか・・・。バラストの代わりに、推力ユニットを搭載したんですなあ・・・。これなら重心が合わせ易く成るんです。しかしながら、本機は無動力設定機なので・・・推力ユニットの搭載で本当に高性能に変化したんでしょうかねえ・・・。

● 本機2023型ザノニアは、2005型を更に進化させて、実物機のザノニアに近づけていきます。内部構造体はスケール的にとは行きませんが、ノーバラスト構造を踏襲して更にアウトラインを実機に近づけていきます。この胴体二重構造と揶揄された構造体なんですが、実機戦闘機ではもう当たり前のありふれた構造ですよ。実機戦闘機の胴枠は全てチャンネル材で構成されています。胴枠外側のみならず、内側にもフランジが設けてあります。此のフランジに取り外さない内張りのパネルがリベット止めしてあるんです。コクピット内部やインテークからエンジン先端までの内部構造です。この内部構造体が在るので、外側のアクセスパネルが沢山作れるのです。この構造をラジコン飛行機に応用してるだけですよ。確かに独特なので理解しがたくは有るでしょうけどね。

● 大きく繰り抜いた胴枠内側は、全ておなじ幅寸法・・・。この内側に内部の側板を取り付けると、二枚は並行配置となります。内部側板はスロット加工なので、この溝に胴枠をはめ込むと全ての胴枠が平行配置となるんです。後は一か所の胴枠と内張り側板の角を直角設定にすれば、全ての角は全て直角になります。更に・・・外部側板のアールは左右対称・・・バルサのみを曲げるので、きつい機首側も曲げ易くオマケに胴体の中心軸もズレません。
 
● ガルモデルザノニアの翼型は少し変わってまして・・・基本はラムロッドなんですが、少々弄ってある一条氏のオリジナル翼型です。この改造度合いが本機を高性能にしている所以です。今回はこの翼型も新調しますが、もっと細かく調整するだけです。こんな高性能翼型なんですから、変更する必要なんてありませんしねえ。いっその事、昭和のリンケージに戻してやるのも良いかも・・・。主翼にサーボを埋め込むと、それに付随するリードハーネスも長く成るんですが、この長過ぎるリードハーネスが食い捲る電力ってのも相当なんですよねえ・・・。まあ・・・埋め込む事には成るんですけど(笑)・・・。

● このザノニア製作には其れなりの運命的な面白い経緯が在りまして・・・。平成の16年の平尾台の大会の際、北九州のオールサンデーズ(年金生活者)のメンバーさんが、スケールクラスにガルモデルのザノニアで出場されました。その際・・・このメンバーさんは、過去の私(19歳当時の自衛官の私)を覚えておられました。その後、小倉の光模型の御主人の薦めもあって、模型業界に足を踏み入れた経緯等で盛り上がり、後日ガルモデルのザノニアの原寸図面を郵送してくれたんですが・・・。

● 実はこのモデラーさんのザノニア・・・元々は、阿蘇にお住いのインストラクターさんが光模型のご主人が他界された後、お店を廃業する時に形見分けとして親族に頂いたお店の在庫品の一つだったんです。スケールグライダー大好きの阿蘇のインストラクター氏は、早速組立てに入ったんですが・・・組立ての面倒臭さに嫌気がさして、この年配モデラーさんに組立て途中のザノニアを譲渡したそうです。

● 当工房は、この図面を使って工房オリジナルの構造で、この機体の構造を再設計して組立てたんですが、其の内の一機(白地にブルーのストライプ)のザノニアをこのインストラクター氏に渡しました。光模型に在庫してあったガルモデルのザノニアは、回り回ってインストラクター氏の手元に戻ったという経緯です。インストラクター氏が当工房のお得意さんになったのは、難攻不落のガルモデルのザノニアの胴体内部の構造が、新たな構造で組立てられていた事に感動したそうです。よって、その後も色んなスケールグライダーのカスタムモデルを注文されました。

● 私自身がインストラクター氏同様に、黎明期の平尾台サイトの出身モデラーなので、当時の平尾台に集う自作モデラーさん達からの有意義な影響を多大に得ていた事を知っておられました。当時から自作グライダーを持って大会に出場していましたからね。IM産業のウィークエンドスペシャルの主翼に自作胴体を合体させた低翼機で、初めてパッシングレースに出場したんですが、まずまずの好成績で完走した事を覚えています。

● 当時の平尾台の自作モデラーさんは、主翼が・・・もしくは尾翼付き胴体だけが生き残った場合、其れ等の不足部分を補って新しいデザインのグライダーを生み出す能力に長けた人が多かったですよ。とにかく・・・元々はメーカーのキットだったんだけど、破損した部材の再構築で全く別のデザインの機体に見えましたし・・・其れでいてメーカーのグライダーと同等の性能、もしくは其れ以上の性能に仕上がってました。要するに・・・メーカー品の基本性能を自分でしっかりと把握した後、自作の主翼や胴体に換装して更に楽しむ・・・。平成の便乗組モデラーさん達の、性能を落とす様な無意味な私的改造とは一線を画していました。

● 当工房ではこういった昭和の名機達を令和以降の新しいモデラー達に知ってもらい・・・自作に挑戦するであろう少数派のラジ馬鹿諸氏にその気を起こさせるべく、今後も記事を上げ続けます。この少数派のラジ馬鹿さん達ってのは、完成機派のモデラーから見れば大いに小馬鹿に出来る対象なんでしょうけど・・・飛ばして楽しむモデラーさんには自損事故に置いての修復作業のノウハウが無いに等しい・・・。小馬鹿にしている自作モデラー諸氏は、文字通り構造体を創造して飛びのモデルを作れる訳だから、令和以降のモデラーさんからは、ある意味神の存在・・・。次の時代の旗手と成れる人材です。ラジコンヘリやラジコンカーを自作できる人って、メーカーのキットを作り倒した偉人です。専門機械加工が殆どなので、生み出せる異次元モデルは無限大・・・。そういうモデラー諸氏のページを閲覧するモデラーは、自分のスキルアップに大いに役立つ事を知っておきましょう。
 
● 2005年に作図したザノニアです。アウトラインはガルモデルの寸法通りですが、内部構造を当工房オリジナルとしました。ガルモデルザノニアの原寸図面をお持ちのモデラーさんは、本機の図面と見比べて下さい。ガルオリジナル図面よりもある意味複雑に成っていますが、当工房の構造の方が組立てが楽なんじゃなかろうかと思う筈です。ただし・・・本機の図面は最小限の記載しかありません。この原寸図面の他に、前部胴体三面図、後部胴体三面図、外翼、内翼、尾翼其々等の詳細三面図があります。今回はこれ等の個別三面図を元に、2005年型原寸図を詳細図面に書き換えてから原寸部品の形紙を採寸していきます。

● 多分・・・何処のメーカーさんも面倒臭くてやらない組立て手順に成ろうかと・・・。ただ、何で今までこの組み立て方のキットが無かったんだろうと思いました。文明の利器と言われたレーザー加工機があるのに、どうして利用しないの?って言いたいですなあ・・・。テーパー型主翼の組立てが、大掛かりな治具無しで組めるとしたら?・・・。尾翼付き胴体のみが主翼の後縁付近でピッチ軸の吊り合いが採れる(バルサキットの場合、この位置で胴体の吊り合いが取れればテールヘビーに成り難いと言われています。)構造が比較的誰にも作れるとしたら?・・・。初心者さんでもある程度正確に組めるキットが有れば、自分で飛ばす事は叶わぬとも、ベテランフライヤーの指導付きならその日の内に単独フライトの基本までは可能になるでしょうね。そういうザノニアに成るかもしれませんね。保証は在りませんが・・・。
 
● 本機の分割主翼と胴体の結合部分です。ガルモデルオリジナル構造と一部変更されています。実は当工房構造の方が結合面の密着度が自然で正確です。部品は増えますが、胴体側のフィレット部分が綺麗に仕上がります。ガルモデルのキットの場合、このフィレットが主翼側に取り付けてあるので、削り込みが複雑に成りますし、もし隙間が出来た場合の対処方法として、スポンジテープを貼り込んで隙間を埋めるといった手順を解説する紙面記事も有った様な・・・。二枚側板だけの構造ならそういった対処しか出来ませんが、当工房のライハーやホーカーハンターでも使ってるありふれた構造なので、工作は然程難しくはありませんよ。
 
● 図面の上に置いたのが、2005年型の内部側面材です。胴枠を固定する為の溝加工もしてありますので、言わば胴枠の内側にはめ込む内壁パネルといった案配・・・。先に記載した実機戦闘機の内壁パネルの応用です。チャンネル状の胴枠の内側外側にパネルを貼り込む事で、金属胴体なのにマッハの速度に耐えうる構造になります。本機の場合は、不評だらけのガルモデルキットの上手な改造方法って所でしょうね。現に工作が随分楽になりましたしね。

● 構造的には複雑ですので、最初の頃はお山の皆さんに「無駄な二重構造・・・」って揶揄されましたが、難攻不落のガルモデルのキットに挫折したモデラー諸氏からは、羨望の眼差しでしたなあ・・・。しかしですなあ・・・当時にこの構造を使うと、ラジメカの殆どを胴体内部に収めるので、確実に容量が足りなくなります。プロポが進化してお利巧さんになってくれたから可能になった構造でもあるんです。
  
● 図面作成進行中です。画像左は機首部分・・・2005型では胴枠に4mmシナベニヤを使いましたが、古巣に頼んで3mmのシナベニヤ二枚分を指定寸法で大割りしてもらい送ってもらったので、今回は機首側の強化目的での更なる複雑構造にするつもりです。画像中は主翼取り付け部分・・・厚手のバルサシートを固定して、複雑だったフィレット部分を胴体側に作り直します。ガルのキットを作ったモデラーならお解りの筈・・・、胴体の側面の湾曲度合いに合わせて、主翼側の翼根側に貼り付けた厚い翼型のリブを削り込め!との図面上の示唆・・・。上反角に合わせて斜めに削って、更に側板の湾曲に沿って凹ませる削り・・・もう、何が何だか解らんバイ!・・・とはお仲間さん達の共通のご意見。そら!平成の便乗組モデラーには拷問にも似た加工ですな(笑)・・・。

● 画像右は胴体最後部・・・。二枚側板胴体では一番重要な箇所なんですなあ・・・。其れに気づいて無いモデラーさんは平成ラジコンブームの便乗組さんに沢山いましたなあ・・・。特定のスケール機の後部胴体以外には、ある構造上の法則が在りまして、其れに気づいたモデラーさんは胴体の組み立て手順が従来とは違っていた筈です。気づかないモデラーさんは、昭和の古株さんでも上手く組めないキットに苛立っていた筈・・・。

● 何の為に側板二枚は同寸法なの?・・・。この事実にいち早く疑問を持って胴体の構造自体を自分で検証した人は、一番基準が採り易く正確に組立てる手順を見つけていたと思いますよ。多分・・・その組み立てが自分だけがあみ出した特殊な組み立て手順だって思って無かったと思いますよ。皆同じ手順だって思ってた筈だから・・・。其れが話題に成らなかったのが証拠です。本機ではこの一部のモデラー諸氏が気づいた基準の取り易い手順で胴体を組立てていきます。

● 昭和の終わり頃の加藤無線(MK)、完全対称翼の低翼機・・・グロー15ENG搭載のモーターグライダー(レディ15)を覚えていますか。開発から試作と量産に携わっていたんですが、フィルム張りの完成機で販売されていたって知ってますか?。此の機体・・・組み立て手順が独特だったんですよねえ・・・。部品の複雑加工で其のカテゴリーのモデラーからは、全世界で愛されていた加藤無線のキットでしたね。その当り前の加工技術を使って組立てられる生地完成の機体の量産・・・。企画開発したのは開発部室長の藤澤氏(カスタム工房タイガープロダクツ)です。その組み立て手順を2023型のザノニアに採用しました。通常の二枚側板キットでも応用できる手順ですので、利用価値があるならご自分の技術の一つに加えて下さい。
  
● 上の画像と大して変化が無い様にも見えますが、最新型としての細かい変化も確実に記載しています。組立てる段階で戸惑わない様にする為の記載なので、まあ・・・自分自身の為の記載って事です。二枚側板構造のありふれた組立てなんですが、旧型機のデメリットを減らしたのが今回の2023型ザノニアです。最初にも記載しましたが、ガルモデルのスケール機は、普通に組み立てるとテールヘビーに成り易くなりました。ただ・・・令和の現在、平成の時代からですが、エルロンサーボを主翼に埋め込む機種が当り前になりました。この搭載位置ってのが、重心位置よりも後方になるので、更にテールヘビーを悪化させる要因と成りました。

● ガルモデルのスケール機は、作り易く飛ばし易くしてあるので、ある意味誰が飛ばしても其れなりの強度も必要に成り・・・結果的に機首先端に重心合わせの為のバラスト搭載が前提と成ってしまう訳です。今回・・・何故にザノニアをリニューアルしとるのかと言いますと、多分・・・コロナ禍の影響も有るんでしょうけど、オークションで手に入れたザノニアのキットを作りたいけど、難攻不落の構造にお手上げ状態のモデラーさんからの切なるお助けメールの数の多い事・・・。ガルオリジナルキットよりも組み易いんじゃないか?・・・と考えたモデラー諸氏の経ってのお願いでしょうから、2005年型よりも完成させ易い構造に更に変更しています。
 
● 内部側板の形紙を作成中です。2005年型と変化している点は、内部側板が長く成ってる事でしょうかねえ・・・。本機の構造上、キャノピーの最後部が重心位置なんですが、後部は最大限肉抜きする必要があります。オリジナルキットにはそういう指示はありません。まあ・・・当時のベテランモデラーなら、原寸図面とキットの木部材を見比べて、抜ける部分は自分で抜いて軽量化してたんじゃないかなあ・・・って思いますよ。一つ面白い事実もあるんです。形紙の抜き具合・・・此れを3mmベニヤにトレースして、糸鋸盤で切り出してもその重量バランスは同じです。よって重心位置よりも後部を如何に軽くするのかという作業は、やっぱり経験値しかないんです。モデルチェンジが性能低下に成らない様にするには、やっぱり基本性能を見極める必要があるんです。
  
● 丸一日図面と格闘して作図できたのは主翼取り付け部分の数枚の胴枠・・・。全体の25%程度しか作図出来ませんでしたなあ・・・。まあ、毎度の事なんですけどね。作図したら図面とにらめっこ・・・。ゴム糊スプレーして、厚紙貼って、切り抜いて・・・ああああ!間違ごうとるがなァ~・・・って事も過去にはありましたので・・・。ガルモデルオリジナルキットをお持ちのモデラー諸氏・・・胴枠の形状、オリジナル型とは粗別物に見えるでしょ?。さてさて、仕上がったらガルのザノニアよりも実機に近い形状になるでしょうね。右画像は左の胴枠よりも右側の方が周囲1mm大きく作図してあります。その理由は単純・・・後部胴体の軽量化の為ですよ。

● 当工房の専用掲示板のお客さんのみに販売している最新作のあ~り~さんⅣ型・・・今回のザノニア2023型とは胴体の組立て方法が同じです。二枚側板の基準を何処で採るのか・・・。国産、舶来品問わず、バルサ組飛行機・・・特にグライダー系には共通した特徴が有るんですよねえ・・・。其れに気づいたモデラーさんはキットの組み立て方が変わるって前に記載しました。其れがこの周囲寸法の違う貼り合わせ胴枠にあるんですなあ・・・。ヒントは中央画像にありますよ。
  
● さて!胴枠の切り抜開始です。実は此れでも胴枠は全体の30%です。作る部品はまだまだありますが、取り敢えずは内部側板の後部を構成する胴枠部材の形紙を切り出しています。この中画像は胴枠ナンバー(F5)・・・一番サイズのデカい胴枠です。位置関係は重心位置・・・。メインカンザシを内部側板とこの胴枠でガッチリと固定します。重心位置なので色んな部品が集中します。大きく肉抜き出来ないので抜き面は数ミリ単位での調整です。この部分の内部側板は、上下が干渉して入らんだろう?って思ってる方・・・ちょこっと頭を働かせてみて下さいね。対角線上に入れたら干渉しませんよ。だから数ミリ単位の調整です。
  
● 胴体の必要胴枠80%を切り抜きました。此れで前部胴体の内部構造体の形紙は出来ました。次の作業は3mmシナベニヤへのトレース作業・・・。平日は朝暗いうちから出勤し、夜は日が暮れてからの帰宅の為糸鋸作業は騒音が出る為不可能です。台風でもやって来て強風でも吹き捲ってくれれば騒音が搔き消されるので作業も出来るんですがねえ・・・そういったミラクルはこの季節には起こりませんなあ(笑)・・・。中画像は重心位置(F5付近)を境に、(F4)と(F6)胴枠の形紙です。肉抜き度合いが違うのは軽量化の為じゃないんです。板厚込みの内部構造体が外面込みで幅60mm・・・。それが基準なので、(F6)胴枠が細く見えてるだけです。

● 一応、形紙のはめ具合も確認しています。2005型では無かったサーボベットの受け部材も内部構造体には取り付けます。其の為の内部側板用の形紙には更なる切り込みが入ります。2023型実機ザノニアのスケール胴体を実現する為の試作に過ぎません。ガルモデルのセミスケールザノニアは、ライセンス未収得なので、複製の販売は不可能です。しかし・・・実機の(ROSS RS-1 ZANONIA)ならば、生地完成機もしくはバルサキットでも販売可能です。其の為には更なる検証も必要なんです。実機はパイロットが重心位置に登場しての操縦なので、言わば天然ジャイロの搭載された機体ですが、模型機は其れ等の複雑なセンサーを搭載しないので、自律安定性の良いセミスケール設定が必要に成ります。さて・・・当工房の実機ザノニアのセミスケールモデル・・・どういう機体に成るでしょうなあ・・・乞うご期待。
  
● 内部側板にサーボベッドのマウントを作ります。本機構造の性質上、はめ込み式のマウント支持の部材はこの方法でないと取り付け不可能なんです。何故なら・・・この部材は胴枠との接着後、突っ張り棒の役目も兼ねています。よって・・・最終的にはサーボベットの支持部品と成りますが、最初の工程では突っ張り棒が主たる目的となります。サーボの上に見える部材の形紙は、サーボベッドのビス止め用マウント部材です。本機の主たるコンセプトは、何処のメーカーの同サイズのサーボならベッド毎交換出来る様にしてあります。まあ・・・諸事情によって、ラジメカの変更も在りうる可能性に対応させる為とでも言っておきましょう。(Part-2に続く)